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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


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投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2015-03-22 盛り上がり同調圧力 [長年日記]

_ PIP定期公演第2章 #06: 濱野&柚木生誕祭+栗城&牛島卒業記念公演

山下、工藤が休み。
色々あった工藤も、なんとか高校を卒業できたようだ。 山下が何故休みなのかは、例によってよく判らない。

前半はネット配信するバラエティー番組の体。 「携帯早打ち」と告知してスマートフォンを持ってこさせておいて、身内即レス王選手権。
家族に感謝の言葉をメールなりラインなりで送りつけて、反応の早さと面白さを競う企画。 ドッキリでもこう言うものなら心が痛まない。
電話に出たメンバーの家族は昼間からきこしめしていたり、要領を得ない受け答えだったり、石橋哲也の乱暴ヨイショがそれなりに上手いこともあって面白く見ることは出来た。
ただ家族相手で間合いが測りにくかったのか、いつもと較べると石橋の踏み込みは浅く、生ならではと言えばそうなのだけれど電話待ちの時間が冗長。

後半はライブ。
選抜組とALLOVER組、アンダーで入ることの多い森崎あたりは動ける身体になってきており、アンダー出演の少ない連中との差が開きつつある。

高城はその容姿に磨きが掛かってきつつあるし、瑞野も聡明さが状況判断に生きているのだけれど、より場数を踏めている連中と較べると伸びが鈍く、客前に出る場数の差が舞台の上で振る舞う上での体力的精神的な余白の少なさに繋がってしまっている。

選抜組は靴までが衣装なのだけれど、そうでない連中は思い思いの靴。
だいたい黒のローファーなのだけれど、栗城は動きやすさと足首の保護を考えた白い靴。
ローファーでも黒ではなく茶色のものを選ぶ高城のセンス。
永瀬は踵厚めのスニーカー的なもので上背補正、牛島あたりと丁度釣り合う。

場数を踏めている連中は、試行錯誤をする習慣が身に付いており、(そうならないような準備はした上で)失敗を恐れず舞台に立てている。
ハウリングの兆候を感じると微妙にマイクを逃がす柚木。

北川や永瀬と較べるとALLOVERに入った事による上積みが見えにくい空井も、動ける身体にはなっている。 選抜になって自分のパートが明確になり、且つ休んだメンバーの穴埋めまで経験したことにより、ためらいのない歌いかたを会得。
元々気働きは良いので、それを生かせる精神的・体力的ゆとりが出来たのは、本人だけでなくグループにとっても良い影響。
空井は初芝清のように、衒いがないのが何より良い。

自己紹介は変則的に三列で。 一列目が濱野、橋田、柚木の三人で Triumviratus への以降なのかと訝しく思ったがさに非ず、生誕月のソロで演る曲の着替えが後に控えている為にこうなったようだ。

柚木はメロン記念日のThis is 運命、業の深さを感じる選曲。 客の多くよりも筋金入り。

濱野は中島美嘉のDear。
高音を無理に張らずに裏声で逃げるのも上手くなった。 頑張り過ぎないので聞いていて肩が凝らない。

栗城と森崎が組みで歌うと、ここ数ヵ月での「舞台勘」の差が現れていた。
栗城は学生時代のスポーツ経験とPIP以前の活動時に培った土台を生かしてはいるがそれ以降の上積みが少なく、森崎はチアリーディングの経験を最近のアンダー出演やメンバーユニットのプロデュースで応用出来るようになって本気で演る栗城と並んでも遜色無く歌い踊れている。

牛島のユニット曲でも出番のある森崎はそのまま数曲。
曲調もバラバラなのを見せ方を変えつつ、上手くこなしていた。

涙腺が途中で決壊してしまったのは御愛嬌だったが、北川は歌にも振り付けにも情緒が出てきており、良い育ちかたをしている。
泣いても身体は動いている。

栗城と牛島の最期屁のような曲、出来は悪くないが余計な煽りが興醒め。

誘惑のハートビートは、メロディーラインからの大幅な変更。 作曲者からのより歌いこなせるようにとの提案とのこと。
まだあやふやなところもあり、音源化までに安定させて欲しい。

これまでに無かった不快な点としては、メンバーが喋っている最中にもウィットの欠片もないガヤを入れ続ける無粋なのが居たのと、椅子の上を歩いて前に押し寄せる馬鹿がいたのと、盛り上がり同調圧力のようなものが働いていたこと。

感極まるほどの盛り上がりでもないのに特定の楽曲が始まると自動的に盛り上がり同調圧力が働いて無闇に肩を組んだりタオルを振り回したり左右に歩き回ったりラインダンスをしたりするような野暮は蒙真平御免りたい。
送り手の側は創意工夫をしているのに、客の側は創造力に欠ける他所の現場の手法の劣化コピー。 

急激な客民度の低下は頭の痛いところではあるが、突発的なものである可能性もあり。且つ差し引きではまだプラスなのが救いと言えば救いではある。
散発的にメンバーが辞めていく最中と言うこともあってか、微妙に重苦しい空気もありつつ、顔を上げて前は向いていた。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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