今泉佑唯・小林由依・平手友梨奈(欅坂46)
表紙と巻頭グラビア12ページ13カット、うち見開き1か所。 撮影はサトウノブタカ。
三人で撮ったカットと一人2ページ2カットずつで構成。 三人で撮ったカットは小林と今泉を脇侍にした三尊形式。 平手の上背が拳半分ほど大きく、実にバランスが良い。
小林と今泉は真っ直ぐおろすか軽くうねらせるか程度のアレンジに止めているが、平手友梨奈は編み込んだり前髪の分け目を変えたり三態。 ちょっと弄るとガラリ印象が変わる。
眉尻が少し下がっているので、隠すと意志が強そうに、出すと心細げになり、「撰ばれてあることの恍惚と不安」を象徴するかのよう。
小林と今泉が居てこそ成り立つ三幅対。
鈴木美愉・渡辺梨加(欅坂46)
10ページ12カット、撮影は西條彰仁。 一人2ページ2カットずつ、残りは二人で。
洋館の中と庭での撮影。 強い光を直接当てずに撮っているので、総じて柔らかな表情。
表情の変化は少ないのだけれど、その分造形美は素直に切り取れている。
伊藤万理華(乃木坂46)
探偵と依頼者の少女の二役を演じる10ページ10カット、見開き2か所。 撮影は佐藤裕之。
2か所ある見開きでは合成して二人の伊藤万理華が向き合う。
視線と意識の何れかだけを向ける事も出来るし、外す事も出来て、カメラに対して正面も切れる。
空恐ろしい選抜の三列目。
高山一実(乃木坂46)
10ページ9カット、見開き1か所。 撮影は西村康。
ミニ丈のニットワンピースでガーリィに、デニムのショートパンツと襟ぐりの広いTシャツに刺繍の無いスカジャンと言った趣のものを羽織ったカットを中心にボーイッシュに。
表情を作らずにカメラと向き合う戸惑いが出たような表情が良い。
3ページ目の光が柔らかく廻り過ぎて顔の立体感が希薄なカット。 顎に添えた人差し指とそこに連なる右手の醸し出す ennui な表情に唸る。
このカットに限らず、高山一実は手の作る表情が美しい。
川本紗矢(AKB48)
9ページ10カット、撮影は佐藤裕之。
擦れること狎れることなく、カメラと自然に向き合えるようになっている。
意味があるような無いような腕や指の絡みが、写真に奥行きを持たせている。
カーディガンやセーター越しに出る身体の線を斜めや背後からの光で描き出したカットが美しく、冬らしいグラビアに仕上がっている。
後藤萌咲(SKE48)
8ページ10カット、撮影は長野博文。
長野博文の毒気に中てられてか怯えたような表情や笑顔になり切れずに開けた口を歪めたようなカットも散見される。
引きのカットは然程悪くないので、撮られ慣れていないのが災いしたのだと思う。
5ページ目は辛うじて良い。
中井りか・荻野由佳(NGT48)
8ページ11カット、撮影は門嶋淳矢。
雪の降り積む屋外でセーラー服、壁も床も白いスタジオで水着の二本立て。
丸顔の中井と瓜実顔の荻野。
水着と部屋着のパーカー、バスケットシューズを、中井は暖色、荻野は寒色で纏めた対比の妙。
冬の新潟の鉛色の空から差す光を廻したような屋内撮影分のライティングも相まって、季節感が上手く出ている。
長濱ねる(けやき坂46)
10ページ10カット、撮影は長野博文。
背後からの光で起こしたハレーションをアクセントにしたり、ハイキーに飛ばしたり、白ずくめのスタジオで撮ったり、如何にも長野らしい10カット。
上手く撮られてくれており、破綻は無いのだけれど自己模倣の陥穽に落ちていると言うか、定石通りで面白味は薄い。
松野莉奈(私立恵比寿中学)
7ページ11カット、撮影は河西遼。
彩度を落としてハイキーに。 こう言う撮り方だと諸々雑になるカメラマンが多いが、ピントや深度、露出は丁寧で且つ適切。 構図を切るセンスも良い。
撮られる側も肚が据わっていて、カメラときっちり向き合えている。
大当たり。
植村あかり・工藤遥・矢島舞美・宮本佳林・佐々木莉佳子(ハロープロジェクト)
8ページ7カット、見開き1か所。 撮影は佐藤裕之。
集合で2カット、あとは光を強く当てて背景紙の前で 一人1ページ1カットずつ。
まぁ、詰まらない。 カメラマンの仕事以外の部分がどうしようもない。