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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2016-05-03 どうなりますかと気を持たせてまた明日 [長年日記]

_ 黄金週間 十日間連続読みの会(四日目)

初の平日開催と言う事で、さすがに満員とはならなかったが、それでも中々の入り。
お席亭も含め、はねた後に出勤と言う向きもおられた由。

土日でもつばなれしないどころか客一人なんてことはザラにあったと感慨深げに暗黒時代を振り返る春陽先生。
客一人演者一人の状況をPK戦に例えていたのが可笑しかった。
平日で来られない人が多そうだと言う事で、続き物は一と休みして抜き読みで二席。

「天保六花撰 河内山と直次郎」 玉川太福/水乃金魚
曲師の違いでどう変わるかも見ていただきたいと語っていたが、幕が開く前の調子の合わせ方から違う。 衝立の向こうで座る位置も一寸奥の方。
一音々々に張りがあると言うか、引き立てるより掛け合いと言った趣の弾き方、食い気味のグルーヴ。

河内山と直次郎だと河内山の方が一枚も二枚も上なんだが、直次郎も権次と較べれば格段に肚が据わっている。 その辺りの悪い奴の描き方の違いもまた、面白かった。

「柳沢昇進録 浅妻舟」 神田春陽
柳沢昇進録だが生臭い話ではなく、英一蝶と宝井其角の友情譚。
私は毒にも薬にもならないがほのぼのとした、こう言う話が好きだ。

連続読みの箸休め、のんびり聴けた二席。

_ 黄金週間 十日間連続読みの会(五日目)

十日間連続読みの会も漸く半分。
再び暦も休日となり、ほぼ一杯の入り。

「青龍刀権次(4)血染めのハンカチ」玉川太福/玉川みね子
前回爆裂お玉が登場してさてどうなるかと盛り上がったところが切れ場で、さてどうなるかと思ったら、並行する別のエピソードが挟み込まれる憎い演出。
上手く出来ている。
曲師も戻って何というか耳への当たりは柔らかいが勁い音、合わせて被せてくるようなグルーヴ。

「清水次郎長外伝 荒神山の間違い (4)仁吉の離縁場」 神田春陽
段々に役者が揃って、緊張感が増してくるのだけれど、殊更張るようなところもなく、淡々と語るので聴いていて草臥れない。
登場人物も格が上がるほど声を荒げないので、静かに盛り上がって行く。

さぁて、どうなりますかと気を持たせてまた明日。

_ 第十回ノンライツRF友の会写真展

日本橋亭がはねて、午後の靖国講談会まで時間が空いたので、近くで開かれている写真展へ。
レンズは確かにノンライツだがカメラはライカだったり、ノンライツのレンズだがRF機では撮っていなかったり括りとして看板に偽り有りや無しやと言う感じがしないでもなかったが、写真展としては面白く拝見。
落ち着いて見られる環境と言うのが先ず良い。
新しくは無いビルなので天井は低いが、照明の当て方は考えられていて、見難いところは無い。

作品として一本立ちをしているものにも唸らされたが、私個人の嗜好としては作例と作品の間で揺蕩うような感じのものに惹かれた。

アンジェニューのアリフレックス用シネレンズをライカLマウントに改造したものにL-Mリングを噛ましてXマウントアダプターに付けてX-Pro1で撮ると言う回りくどさにも痺れたし、昼寝から目覚めたら目脂が溜まって目が霞んだようなアンジェニューならではの芯はあるもやもやも良い味。
アンスコシネマットの40mm/f6.3の、これぞ三枚玉と言う感じの暴れ方も良かった。

R-BIOTAR 5.5cm/T0.85レントゲンレンズで撮ったもの。
イメージサークルが狭いんで写真は文字通りの日の丸なのだけれどド真ん中の写りは良く、それを生かしてきっちり絵にしてきているのには感心した。

好事家ならニヤリとさせられる道楽の極み。

_ 第16回 靖国講談会(28.5.3)

半蔵門のJCIIフォトサロンから靖国神社へ。 下って上って靖国通りに辿り着いたら、丁度ペトリカメラの東京営業所のビルのあったところだった。
境内で火遊びをしたバカのお陰で未だ空気はピリピリしており、其処彼処に背広を着た警備。
偉そうに踏ん反り返る村田蔵六の野郎を右に見つつ、拝殿に額づいてから靖国会館へ。
貞花先生の差配なので年寄夫婦の客が多く、携帯鳴らしたり一人で三席占拠したり傍若無人気味乍ら、女流にちょっかいを出す厄介は少な目。

貞花先生以外は若手からの顔付け。

「酒呑童子」宝井琴屯
「熊田甚五兵衛」田辺いちか
「沢村才八郎」一龍齋貞鏡
「魚屋本多」神田山緑
<中入り>
「赤穂義士銘々伝 大高源吾」宝井琴柑
「円山応挙の幽霊画」田辺一乃
「関ヶ原異聞・八丈島物語」一龍齋貞花

貞鏡さんは硬さと柔らかさのバランスの良い口調になっていた。
琴柑さんは演出過多と説明的に過ぎる部分(これは客層を考えると仕方がないのかもしれないが)気になったが、安心して聴いていられる。

トリの貞花先生、「面白い話ではないですが、情景を思い浮かべていただければ」と前置きして八丈島に配流された宇喜多秀家の話。
途中で先代文楽の大仏餅の一件の一歩手前の、間なのか絶句なのか良く分からない沈黙が何度もあってヒヤリとしたが、それ以外は流石の「聴かせる芸」。
顔付けを見て逡巡したが、行って良かった会。

貞花先生、中入りで引き出物を配ったり募金箱を持って回ったり八面六臂。
まだまだお元気そうだったので安心した。



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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