会社のボロチャリをすっ飛ばして飯田橋へ。 椎名林檎の新譜を購入。
飯田橋迄は山一つ越える感じ(これは誇張では無くて、神楽坂上には戦国時代の山城の跡がある)なのだけれど、気合いで往復で約20分。
喰った後、おとつい発狂したCDプレーヤーのほこりを払い、接点を削って磨き恐る恐る電源を入れてみた。 なんとか動いたので買ったCDを昼休み中聴いていた。
好き嫌いはかなり有ろうかと思うが耳に心地良いよく出来たアルバムだと思う。 1曲1曲が有機的に繋がっていて通して聴くと一時間近く気持ち良く過ごせる。
音がかなり厚く作ってあるので低音強調とかの機能は切って普通に聴くと丁度良いと思う。
買って損は無い。
うやむやにして会社から逃げ出して四ッ谷へ。 坂の上に取引先が有る為、物陰に身を潜めて開場を待った。
中はこぢんまりしていてゼニット1R 100mm/f1.5の最短撮影距離が5メートルなので敢えて4〜5列目あたりに陣取った。
始めのうちは取り易かったのだけれど途中から前の奴がちょこまかと席を移動するので往生した。
結局フィルム三本は撮り切れなかったがまぁ仕方が無い。 撮影したフィルムはその場で上納した。
ライブの仕切りは最悪に近かった。 「仕切るのは好きだど無能なヤツ」がやっていそうな感じで、某ハンズ(笑)の某(去年部屋を掃除したら名刺が出て来たので破いて捨てた)のツラを思い出した。
司会のお笑い芸人も出演者の名前と経歴、近況と今後の予定くらいは暗記しておいてしかるべきなのに、アンチョコどころかA4の進行表をめくりながらやっている。 全部覚えられなくても合間々々に覚えられる筈だし、その時はアンチョコを見れば良い。
主催者がおたんこで、「巻け」とか「引っ張れ」とかは客席から見え難い所からさりげなく合図すれば良いのにわざわざ伝令を立てたり、てめぇでのこのこ出て来たり、なっちゃいねぇったらなかった。
私の目についたおたんこぶりは氷山の一角だったようで、内実はそれに輪をかけてひでぇもんだったらしい、難儀な事だ。
そんなおたんこなライブだったのだけれど、私が撮りに行った娘は悪条件にも扱いの悪さにもめげずかなり頑張っていた。
露出計をひねくったり、手でピントを合わせていたのは相変わらず私だけ。 悪条件にもめげずかなり頑張っていた(笑)
一枚でも二枚でも当たりが出ていれば良いのだけれど・・・。
知り合い筋のもちつきへ。 肉体労働ではてんで役に立たないので周りのこまごまとした事を手伝った。 からみ餅用の大根おろしをこむすめ共がちんたらやっていて埒が明かないので大根を2本半くらい一気におろしたら後で右手がとんでもない事になって泡を喰った。
終了後荻窪へ。 プリズムで餅を配る。
新宿へまわってフィルムを買い、2眼レフを見てまわった。
東京駅、5:27。
とりあへず山手線を一周半、代々木で総武線に乗り換えて小岩迄ひたすら寝てから出勤。
この間見知らぬ人に2回起こされた、いびきがうるさかったようだ。
普段は横にならないと眠れないタチなのだけれど、今回は行きも帰りも延々寝ていた。
一日労働に勤しんで家に帰ったら親は呆れていた。
起きて、もう一度巡回してから荷造りをして仙台へ。
水戸迄はひたすら寝ていた。 水戸駅で朝食、てんぷらそば¥320-。 喰った後はまたひたすら寝ていわきへ。 いわきからはまたひたすら寝て原ノ町へ。 原ノ町からはまたひたすら寝て仙台へ。 1時40分着
ウィークリーマンションへ直行し、荷物を置いてわたりょ、六条とダイエーへ買い出し。
前回利用した十字屋にくらべると当たり前の物しか置いていなくて一寸がっかり。
ひと休みしてから仕込みに入った。
例のごとく谷中銀座の「ハッピー」で餃子と御飯、400円、旨い。 そのあといつもと違う角を曲がって、いつもと違う路地をうろうろ、三崎町から初音町、根津片町から池之端、さらに広小路へ。 戦争で焼けていない町は路地も狭く、歩いていて落ち着く。
寝たまま高田の馬場へ。 駅の手前、二丁目で降りて駅迄歩いてみたら一度見たっきりどこで見たのか忘れていた古汚く傾いた喫茶店「ランブル」を発見。 駅前では「ファンタさわやかりんご」を発見、林檎味のファンタを飲むのは何年ぶりだろう。
またまた例のごとく荻窪に寄って馬鹿話しをして帰って来た。
早仕舞いになったので都バスの一日乗車券を買ってぶらぶらする事にした。
先ずは矢来町から細工町、納戸町へ。 納戸町の和菓子屋で母親の誕生祝いを購入。 どら焼き(インドラ、カボチャ、カスタード)三つづつ、桜餅三つ、何やら新製品三つ。 帰ってから喰ってみたらこの新製品が矢鱈旨かった。 あんこと苺をパイ皮で包んで焼いたもの。
モールに寄ってみたら宮下マキ写真展「寝食共存」をやっていたためか店内には写真好きの若者風の客がわらわらいた。 二階のギャラリーに行ってみたらさらにごちゃごちゃしていて写真そのものも私の大嫌いな種類の如何にもイマドキな厚かましく生々しい写真で見るに堪えないのでとっとと退散して我楽多屋へ。 ヤシカDS50mm/f1.9が2000円で出ていたのだけれど、絞り羽根がねばっていてしかもリアキャップが取れない代物だったので止めておいた。 博打を打てる経済状況でも無いし。
ホープ軒で「もやしそば」750円。 ラジオからは蹴鞠の中継。 道路向いの国立競技場でもやっている筈なのに思いのほか静かだった。
銀座へ移動してカメラ屋を冷やかしたあと、前から気になっていた「改造社書店」を覗いてみた。
名前からそのスジの本を期待していたのに何の事は無い普通の本屋でがっかりした。
・・・と言うか入れてもらっているメーリングリストのオフ会へ。
会場である「ミュンヘン」は酒も食い物も旨かったので、普段ならその辺を書くのだけれど今回はそんなのはどーでもいい。 出て来たカメラが凄すぎた。
・・・といった感じなのでフェド・ゾルキーが一万円台から、上海も二万円台で買える事を考えると、いくら露出計がついていると言ってもコレで五万ナンボは高い。
キャノレックスT90、キャノンのT90にコンタレックス用のべローズからマウントを移植したもの。 レンズの脱着に少しお作法が要るものの操作は簡便で使い易い。
レックス用レンズをとりあへず使ってみたい人にはお薦め。 但し自分で作らなければなりません。
ついに触ってしまったのがコンタレックスSE・・・。
ディスタゴン35mm/f4とSプラナー50mm/f4を付けて覗いてみる。
Sプラナー50mm/f4は最遠撮影距離が60センチと言う難物で、凄いには凄いんだけどマクロ屋で無い私にはピンと来なかった。
しかしまぁ何とも驚いたのがディスタゴン35mm/f4。 これは凄かった。
ヘリコイドを回してピントを合わせて行くと、空気中に分散していた分子が寄り集まって像を作って行くような感じで完全に合うと像がピッと立ち上がり、逆にピントを外して行くと像はふわぁーっと分解して行く。
35mm/f4などと言う暗いレンズなのに薄暗い店内でも楽にピントが合うし、結構マクロ寄りの造りなのに普通に使っても違和感が無く、ヘリコイドの「ぬる感」も非常に心地よくて、いつまでも手の中で弄んでいたいくらいだった。
ボディのコンタレックスSEも素晴らしかった。
今迄は聞きっ齧りの半可通で「人間工学を無視した傲慢な作りで、でかくて重くておまけに使い難い」と勝手に思い込んでいたのだけれど、これは少なくともSEに関しては間違いだった。
ファインダーは明るくて見え味もスコブル良く、露出計も正確で且つ合わせ易い。
これは右手の人指し指で絞りを、親指でシャッタースピードを替えられる様にダイヤルが配置されている為で、左手はピントに集中出来る。 私が慣れ親しんで来た右手がシャッターに集中出来るオリンパスと逆の発想なのだけれど、右利きの場合どちらが楽か考えると流石はツァイスでした。
大きくて重いのは確かなんだけれど、その重みにも意味はあって手ブレがかなり押さえられるようだ。 1/8秒迄なら確実に止められると思う。
なんともマズイ物に触ってしまった。 コレ一台あれば後は何にも要らないかもしれない・・・。
ペトリは別です。
新宿へ。 馬券売り場の近くの立ち喰い「かのや」でたぬきうどん。
ここは饂飩は手打ちだしつゆも混ぜ物なしなのでさっぱり旨い。
とりあへず腹をふさいだあと、御苑前のミニコミ書店「模索舎」へ。
ここは市場に流通し難い雑誌・書籍を数多く取り揃えていてチラシから分厚い本までそれこそ数限り無くおもしろそうな活字が並んでいる。
「ユリイカ 1993.9月号 特集:宮武外骨」青土社
「悪戯」大杉栄、黒色戦線社(大正10年のアルス版の復刻)
を購入、大当たり。
抱え込んでいたもめごとも漸く目鼻がついた。
バスで日暮里へ。 駅前の坂を上って下って谷中銀座商店街に入ってすぐ左側の中華惣菜屋「ハッピー」の食堂で餃子(¥250-)、麻婆豆腐(¥380-)、ビール(¥450-)安い(笑)。
居合わせた神田うまれの小父さんと何故か空襲と疎開の話(苦笑)、と食い物の話をしながら喰い且つ飲んだ。
谷中、上野桜木と抜けて芸大界隈へ。 何やら物々しいと思ったら芸大の試験の日だった。
上野公園の中は、愛も変わらずの人口爆発が続いている。 ブルーシート掛けの小屋に混じって本式のテントをぶっ建てている人がいて、外を見ながら蜜柑箱の机で何やらものを書いていた。 こういうのなら良いな・・・と思った。
桜の気の早いものは蕾がほころび始めており、いよいよ春らしくなってきた。 桜並木を抜けて公園山下に出るとヨドバシの前に何やら列が出来ている。近くに言ってみるとプレステ2だった。 御苦労な事だ、売る方も買う方も。
国鉄で荻窪へ。 暫くとぐろを巻いた後、上野駅のパンダででわたりょと落ち合って一杯。
連休になったので遠出をしようと思っていたのだけれど金も無いので止めにした。
夕方迄家でぐだぐだしていたのだけれど、神田に本を買いに行く事にした。
三省堂にて
「ドグラ・マグラ」夢野久作、現代教養文庫
「日本共産党の研究(1)(2)(3)」立花隆、講談社文庫
「陰陽師」岡野令子・夢枕獏、白泉社
を購入。 そのあと新宿に移動してヨドバシでフィルムを購入。
寄って肉野菜炒め、餃子、煮込み、ピータン、ビール2本、で、二千四百余円。 端数は忘れた。
とりあへず退職する事だけは決まっているのだけれど、その先は何も決まっていない。
将来の夢なんざありゃしないし、この先世の中が良くなるとも、良くできるとも、良くしようとも思わないし・・・。
隠居くらいか、この先したい事は。
赤城神社門前の追分そばへ。
ここは最近増えて来た自家製麺茹でたてを出す店の草分けである小諸そばの系列店。
オフィス街に多く広い店が多い小諸そばに比べて追分そばは辺鄙な所に多く店も狭いが、その分のんびり食べられる。 かけそば¥210-。
きざみ葱は自分で好きなだけ入れられるし小梅も食べ放題。まぁがりがりぼりぼり食べている馬鹿はいないが。
麺は細麺、つゆはこれに合わせて甘味の少ないさっぱりした物。 この店だけのサービスなのかも知れないか柚子がひと欠け乗っていて仕舞いまでさっぱりいただける。 無愛想な店だけれど仕事は細かく丁寧だ。
神楽坂上交差点へ。 旨いが何時も好いている餃子とラーメンの店かどやが休みだった。 潰れていなければ良いのだが・・・。
過ぎると神楽坂の商店街。 いつも通り賑わっているようないないような・・・。毘沙門天の前には花屋の露店。 寒そうだ。
ここでもう一軒、青山へ。
この店は昼時はどうだか知らないが、夕方行くと何時もがらんとていて他の客が居た記憶が無い。 かけそば¥230-。 たぬきにすると揚げ玉と菜っ葉と蒲鉾が入って¥330-。
麺は紀州屋製麺なるところから仕入れている茹で麺、つゆは醤油っ辛い甘口。
かけだと一寸甘いように感じるが、天ぷらをいれれば丁度良くなるだろう。 店内にはいつもラジオが大き目の音でかかっているか、NHKなのでさほど耳障りではない。 相撲の本場所中などは却って心地よいくらいだ。
こ綺麗なチェーン店よりもこういう店の方が私は好きだ。
おりると知らぬ間に不二家の改装が終わって、すっかり綺麗になっていた。
交差点を渡るとお壕にかかる橋の上ではギターとウッドベースとドラムの三人編成の辻楽隊がジャズをずんちゃかやっていて、其の横に立っていた法政の応援団の旗が大して風も無いのにやけに揺れていると思ったら旗持ちの若いのはにやけながらおねぇちゃんとくっ喋っていた。 いやはや応援団も柔らかくなったものだ。
部活動〈スポーツ〉と学業は両立するか 部活動と学業は両立するかについて、私の経験に基いて結論を言えば、両立は難しい。
確かに、厳しい練習をしているにも関わらず良い成績を取る生徒も居る事は居る。 しかしそれらの生徒も大概授業中は眠っているし、中には弁当を喰っている者も居るのである。
この事からも解る通り、彼等は授業よりも部活動を優先させているのだ。 それに他の多くの生徒の成績は芳しく無い。 部活動に入り、人並みの練習をこなしながら平均的レベルの勉強をすると言う事は、相当な努力をしない限り不可能である、・・・と言う事を彼等は身をもって教えてくれている。
それは何故か、考えればすぐ解る。 部活動が厳しすぎるのだ。
部活動と言う物は趣味の延長であると私は考えているが、一所懸命やっている・・・と言うよりも目を血走らせていると言った方が良い様な部が多い。 例を挙げれば野球部である。
私から見れば、彼等は趣味で野球をやっていると言うより、仕事として野球をやっている様に見える。
一年生は昼休みに校庭の整備をしなければならないので食事をする暇が無い。 いつ食事をするのかと言うと、授業中、あるいは十分間の休み時間に食事をする。
また、部活動は五時で終了する筈だが、何故か八時頃迄やっている。
食事をする暇も無く、八時頃迄練習らしき物をやっている・・・と言えば、殆どサラリーマンの世界である。 違うのは彼等のやっている事が仕事では無い所と、一杯呑んで帰る事が無い所位の物である。
これでは学業と部活動の両立は限り無く不可能に近い。
練習時間を守らせれば両立の可能性も無くは無い、まぁ彼等が容易に納得するとは思えないが。
これで私が両立は難しいと言った意味がある程度は理解して頂けたと思う。
部活動が趣味の範囲を越えている限り学業と部活動の両立は難しい、・・・と私は考えているのである。
暇は有っても金は無い。 昼過ぎからちゃりんこ転がして葛飾区内へ。
四ツ木から立石へ。 隅田川の東側〈つまり私が住んでいるあたり〉は「川向こう」なんて言って、西側と比べると一寸品下がったようなイメージが有るのだけれど、荒川放水路を越えるともうそこは郊外であって街の雰囲気は全然違う。
立石の駅前でひとしきり写真を撮ってから青砥へ。
なんてこんな所迄来たかと言うと、駅前に謎のハンバーガーショップ「バーガーランド」かあるからで、ここは商品も謎なら親爺はもっと謎。
エッグバーガーとポテトLで締めて380円、これで腹一杯になってしまうのだから恐ろしい。
インキが切れたので仕事帰りに新宿へ。 カメラのキムラを冷やかしてからしょんべん横丁の岐阜屋へ。
店内は可笑しいくらいに焼ける前に似ていて、値段も元のまま。 味も元のまま。 店員さんも元のまま。
ラーメン350円也。 今どき、ちゃんと食べられる美味しさのラーメンが350円。 ヨドバシでプリンタのインキが3280円。 どうも納得が行かない。
暮れに焼けた、新宿西口しょんべん横丁のラーメン屋「岐阜屋」が、再建成って昨日新装オープンしたらしい。 場所が場所だけに、これ幸いとドでかいビルでもおっ建てられてしまうのではないかと危惧していたのだけれど、元通りの二階家らしく一寸安心した。
首を自然に曲げた角度で空が見える、三階建て以下の建物が並ぶ街が私は好きだ。 路地も狭い程良い。
起き出して市内のラーメン屋「G」へ。 いつもはお冷やが出てくるだけなのに今回はお茶と沢庵が出て来る地元民向けの接客。 ついに顔を覚えられた様だ。
ワンタンメンと餃子。 閑な時間に行った為か、いつもより丁寧に作ってあってやはり旨かった。
生協で酒とワインを買って会津若松へ。
今回は東武で帰った。
カメラ・レンズを愛好するダメ人間集団「ロシアンフォーカス」の撮影会、北鎌倉へ。
駅前で集合した後、円覚寺、明月院、浄智寺、東慶寺へ。
他の寺は観光地臭くて好きにれなかったのだけれど浄智寺はうらぶれていてなかなか良かった。
参道に入ると甘露の井という井戸と池が有るのだけれど、その池に架かっている石造りの太鼓橋はぶっ壊れかかって竹垣でとおせんぼうをしてある。 其の脇を抜けてゆるゆると参道を登って行くと拝観料を徴集する小屋とひょろっとした貧相な楼門があらわれる。 めぼしい建物はこれだけなのだれどここの見どころは建物では無く、鬱蒼とした樹木(林の中では椎茸まで作っている)と無駄に多い草花。 そして石仏とトンネル、洞くつ、矢倉。 渋沢龍彦の墓も有るのだけれど如何にも澁澤好みの胡散臭い寺だった。
ちなみに澁澤の墓は見つからなかった、余程奥の方に有るらしい。
プリズムに寄ってから帰宅。
行ったあと、ダメな客4人と「ゑびす屋」へ。
串盛り、ニラお好み焼き、馬刺し、アロエ刺し、モツ煮、にしん味噌焼き、等々。 二階堂三杯。
けして不味くは無いのだけれど竜屋と比べると少々ナニですね。
終電を逃してタクシーで午前様。
中野の胡散臭い中華料理屋「郭林家」でラーメンセット(ラーメンと半炒飯)、豚耳、水餃子、ビール。
「かみや」へ移動してアジフライ、納豆オムレツ、しらすおろし、モツ煮込み。 ひたひたはビール、私は電気ブラン。
移動して高円寺の竜屋長兵衛へ。 ここは前にも書いたのだけれど味の割に異様に安くて、しかも出て来た料理のだいたいの材料と作り方は判るのだけれど、最後の一手間二手間がどうしても判らないものが多くてなんとも凄い。
とりあへずお通しで牡蛎酢が出て来たのだけれど無脊椎動物アレルギーのひたひたは食べられないので、まぁ私が有り難く頂戴する訳なのだけれどそれを見た店員は「あぁすみません、食べられないんですか?最初にお聞きすればよかったですね。すみませんでした。お取り替えしましょうか?」と来た。 で牡蛎酢は私が美味しく頂いて(笑)注文。
山芋の千切り、灼熱のネパールそば、鬼平の魚飯、を頼むと「ネパそばと魚飯は両方とも穀物もので結構おなかに溜まると思うんですけど大丈夫ですか?」「両方とも結構時間がかかるのですぐ出来るもの・・、たとえば牛スジ煮込みとかならすぐ出来るんですけど。」とかバイト店員とは思えない完璧な客あしらい。 ネパールそばを運んで来た時も「油を多く使っているのですぐ食べないと油を吸って美味しく無くなっちゃうので出来るだけ急いで食べて下さい。」「下げる時は下げる時で「もう食べたんですか?このくらいで食べるのが一番美味しいんです、完璧です。」とか、過って器をぶつけてがちゃりと音を立ててしまえば間髪入れずに「失礼しました」とかで、兎に角店員の躾はしっかりしているのに店員はいかにも楽しそうに働いていて、酔っ払って無茶な注文をする女のグループ客にも厭な顔ひとつせず丁寧に受け答え。 いやはや恐ろしい店だ。
それより何より食い物が旨い。
牡蛎は小振りながら兎に角新鮮で臭みも無く、もみじおろしもポン酢も自家製らしく非常に旨い。
牛スジを大根と予め煮込んであって、注文を受けると豆腐と一緒に鍋に入れて強火で炊き上げてから器に盛って出される。 スジのにかわ臭さが見事に抜かれていてトロットした食感が心地よく、大根にはしっかり、豆腐にはほんのりと味が染みている。
私は基本的に煮た大根ってのは嫌いで、美味しいと思った事もあまり無いのだけれど、この大根はスジの味がしっかり染みているのにちゃんと大根の味もして矢鱈旨い。
不思議なのは冷めても煮こごらない事。 スジはゼラチン質の塊なので冷めれば当然煮こごるだろうと思っていたらこれが煮こごらない。 ただ下茹でしただけでは臭みはある程度とれてもゼラチン質を抜く事は出来ない筈なのでこれが兎に角謎だった。
山芋を千切りにしたものに刻み海苔を振っておろし山葵を添えたもの。
1本1本が細くて、太さも均一。 海苔も山葵も旨いし芋自体の味も濃くて旨い。
ぬるぬるする物なので細く均一に刻むのは非常に難しいのだけれど、ここのは凄い。 包丁の手入れの良さと作る人の腕が良く判る。
茹で上げた蕎麦でつくったペペロンチーノと言うかアラビアータと言うかまぁそう言った感じのもの。 使っている油が非常に軽いのだけれどコレがなんだか判らない、ひとつ目の謎。 麺にどうやって味をつけたのかもわからない、ふたつ目の謎。 しかし謎に旨い。
鯛と思しき白身の魚を炊き込んで大葉ときざみ海苔をふりかけた飯。 これは元ネタが判っているので大体の見当は付くのだけれどどうにも同じ物は作れない。
置いている酒の種類も多いのだけれど品揃えに無駄が無く、しかも安い。 他の店だとどこにでも有る二階堂一杯で350円取ったりするだけれど、ここは他の店ではついぞ見かけた事の無い土佐の栗焼酎「ダバダ火振り」が350円。 これもあまり見かけない薩摩の芋焼酎「無双」はなんと300円。 かくてるもちゃんと作っていて、この日呑んだジントニックは私の十年余の酒飲み人生に於て一番旨かった。 資生堂パーラ−より旨いかも知れない。 日本酒も勿論ツボを押さえた品揃え。
私の知っている中では、飲み食いする店としてはこの店が一番であり、金さえ有れば一年三百六十五日、毎日三食ここで喰いたい。
生徒会の時の先輩の結婚式の撮影。 昼から式場へ。
今日の機材は、ミノルタα7000、35-80mm/f4.5-5.6ズーム、専用ストロボ。
フジカST605、マミヤ21mm/f4、ペンタックス・オートタクマー35mm/f2.3、ペトリ55mm/f1.8、ジュピター9 85mm/f2、ゼニットIR 100mm/f1.5。
ライカD−III、ズマール50mm/f2。 ローライコード トリオター75mm/f3.8。
使用フィルムは35mmがフジカラーAce800とアグファAPX400(モノクロ)、ブローニーがコニカセンチュリア400。
受付で暫く撮影し、披露宴の会場を下見。 ・・・とやっているうちに式が始まりモニターで見物。 新婦が角隠しで見事に角を隠して澄ましている反面、新郎はあからさまに挙動不審で目が泳いであらぬ所を見ている。 式が終わってから親類やら友人やら何やらと記念撮影、其の後披露宴へ。
入場だ、祝辞だ、経歴紹介だ、乾杯だ、余興だ、お色直し×2だ、きゃんどるさぁびすだ、なんだかんだを一人で撮るのはかなり辛い。 おまけに会場の雑感やら出席者のスナップやら・・・。 席も料理も無しにしてもらったので其の事だけが救いだった。 飲み食いしてるヒマなんざありゃしない。 先輩に寿司2個とウニの刺身を恵んでもらったいがい何も飲み食いせずひたすらお仕事に明け暮れた。
お色直しに消えたはずの新郎が素っ裸に紙おむつ一丁で登場してクラッカーを口の中でぶっ放したり、身体中に洗濯ばさみをつけて一気にむしり取ったり、爆竹を紙おむつの中で炸裂させたり。 其の後の余興の親戚が動揺してしどろもどろになったりしつつも滞りなく披露宴は終わり、私の仕事の半分が漸く終わった。
ここまでで36枚撮り8本。 其の後二次会で3本、3次会で2本。 モノクロ1本。 ブローニー1本。
計15本。
午後十一時半過ぎ、漸く3次会が終わってお役御免となった私はよれよれになって帰宅した。
# Dwightsa [levitra original <a href=http://dstvmediasales.com/sitema..]