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墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2011-09-04 funny で charming [長年日記]

_ UTB 2011 10月号 続

AKB48(高橋朱里、岩田華怜、武藤十夢、佐々木優佳里)
AKB48の12期研究生から4人。 5ページ5カット、撮影は宮家和也。
集合で1ページ、個別で1ページずつ。 インタビューは別立てにして、写真とキャッチフレーズ(の・ようなもの)のみでの潔い構成。 顔見世グラビアとしては良く出来ている。

須田亜香里
5ページ10カット、撮影は桑島智輝。
握手会に行った連中は大抵ヤラれて帰って来る、白兵戦では無類の強さの須田であるが、そうした接客系イベントには(少なくともAKB48界隈では)無縁の衆生となった私には、今ひとつピンと来ない。
角度や距離をあれこれ変えて、試行錯誤して撮っているのは分かるのだけれど、表情の種類の少なさは如何ともしがたく、退屈な10カット。
少年漫画誌のグラビアならこれでも良いのだけれど、載る媒体によってどんな撮られ方をするべきなのか考えたほうが良い。 それが出来ると判断して貰えれば、媒体の側の撮る手法や状況設定も変わってくる。
このグラビアは「そこ迄には至っていない」と言う判断からこうなったのではないかと、私は思う。

NMB48(小笠原茉由、小谷里歩)
5ページ11カット、撮影は栗山秀作。
どちらかと言うと、いや言わなくても funny 寄りの小笠原が、非常に charming に撮れている。 表情はまだ硬いのだけれど、それも初々しい方に振れており、向き合わせたり振り向かせたりして付けた変化も利いてなかなかの出来。 澄ました決め顔を押さえてあるのも上手い。
撮られ慣れていない二人を、上手く泳がせて撮った10カット。

刈谷友衣子
5ページ6カット、撮影はこちらも栗山秀作。
笑顔らしい笑顔の無いグラビアなのだけれど、これが良い。
ちゃんとスタイリストが付いているとは思うが、かつての「しまむら」然とした地味な衣装。 それでいてサイズは測ったような絶妙さ。
スカートは丈も短いのだけれど、色が地味でデザインも大人しいのでそうは見えない。
前ボタンの有るタンクトップも、肩紐を安全ピンか何かで調整してあるようで、程よく身体に沿わせてある。
1ページ目が目を惹く。 このイメージで続きを見せる構成も上手い。
はじめはさらっと読み流してしまったのだけれど、何か引っ掛かるものがあって見直したら、存外(と言っては失礼だが)手の込んだグラビアであった。

日南響子
5ページ7カット、撮影は飯塚昌太。
表情が単調で、且つ殆どが正面からの撮影。
一枚々々見ると貶すところは無いのだけれど、並べて見ると何故か詰まらない。

鞘師里保
6ページ9カット、撮影は渡辺達生。
前半は最早笑うしかない酷さ。
晴天の屋外で渡辺達生に撮らせる愚。 鞘師里保もさぞかし眩しかったであろう。 ご愁傷様。
一見、生きた表情が写し取れているように感じられるかもしれないが、光を強く当てすぎているので表情筋は強張っており、皮膚の質感も無く只々のっぺりと。
肌の質感をありのままに近い状態で写し取るのが憚られるのならともかく、十代前半のモデルをこう撮る必然性は無い。
評価できるのは最後の屋内で撮った一枚のみ。 きっちり撮れてはいるが、やはり皮膚はのっぺりと。
私は「酷でぇもんだナ」と思うのであるけれども、こういう上っ面の写真が好きな向きも居るのだろうし、それが多いから渡辺達生もこんなので商売として成り立つのだろう。
被写体によって撮り方を変えず、自分の型に嵌めて事足れりとする遣り方は傲慢だと思うし、それに抗う術を身に付けた女優なりモデルなりを撮らせるなら未だしも、駆け出しの鞘師里保に宛がうってのも理解に苦しむ。

スマイレージ(前田憂佳、和田彩花)
6ページ9カット、撮影は桑島智輝。
メンバー増員かと思いきや、まさかの小川脱退。 釈然としない状況下に有るスマイレージから前田と和田。
事前に脱退時期を知らされていれば、UTBもこう言う顔付けにはしなかったのではないか。
全て、林の中と屋内と、柔らかく光の回るところでの撮影。 少々愁いを帯びた表情を優しく捉えている。
この時期だからこそと言う意図もあると思うが、皮相的なニコパチグラビアの多いスマイレージにとっては、こうした撮影も貴重な経験になっているのではないかと思う。
量的にはほぼ均等だが、質的には些か前田に偏った9カット。 それだけ前田が目を惹く仕事をしていると言う事でも有る。

真野恵里菜
7ページ6カット、見開き1箇所。 佐藤裕之の写真に中野翠涛の書が画賛のようにあしらってある。
中野翠涛の書は、文字通り「添えられて」おり、程がよい。
モデルとしての真野恵里菜の仕事も含めて、元の写真がしっかりしているので、少々悪戯をしても揺るがない。
玉石混淆だが玉多めの誌面の最後を〆る佳品。
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2011-08-30 あやしうこそ物狂ほしけれ [長年日記]

_ UTB 2011 10月号

AKB48(大島優子、板野友美、指原莉乃、峯岸みなみ、宮澤佐江、渡辺麻友)
13ページ11カット、撮影は細居幸次郎。
最後のページに集合が1カットあるだけで、あとは一人2ページずつ。 指原と宮澤は見開きで1カット、残りは2カット。
6人が6人良い意味で撮られ慣れていて、ハズレ無しの13ページ。 気負いすぎず抜きすぎずの大島、貫禄の板野、演じ切る渡辺、もっともらしい顔の出来る指原。
表紙と最後のページの集合は光が強すぎて表情が硬くなってしまっているが、個別のカットは良い。

鈴木愛理
6ページ8カット、撮影は佐藤裕之。
夜の縁日の浴衣と、祭りのあとの境内で白いスリップドレス。
縁日の光を生かして撮った素晴らしいグラビア。 金魚掬いをしているカットなどは、逆光気味にして縁日の暗さの中での鈴木愛理の柔らかな表情を捉えた情感溢れる写真でありつつ、紙が破れて金魚が落ちる、そしてそれに気付いて感情が揺らぐ寸前の「その時」を捉えた決定的瞬間でもある。  一瞬でもあり、且つ永遠でもある、無限の時間を閉じ込めた一枚。
この写真も事務所や編集者がボンクラだと「顔が暗い」の一点で没にされてしまったりもするのだけれど、こと「写真が解っている」ことに関して、UTBはグラビア誌の中でも群を抜いている。

UTBは、フォトテクニックデジタルのような技術誌とはまた違った切り口で「如何に撮るか」を突き詰めている。 技術誌と違って撮影機材やデータは載っていないが、写真と言うものは本来、上がったプリントから考えて盗んでゆくものだと思う。
木村伊兵衛がアマチュアから撮影データを訊かれて怒った逸話を思い出した。

剛力彩芽
7ページ6カット、見開き1箇所。 撮影は橋本雅司。
橋本雅司の好きそうな、打てば響くモデル。 カメラマンのやる気漲る6カット。
一と癖あるモデルのその「一と癖」を、利かせ過ぎず殺し過ぎず、上手いこと活かして撮っている。

吉川友
初写真集からの6ページ6カット、撮影は樂満直城。
「夏」「海辺」「水着」で撮った三題噺のような陳腐さは有るが、出来としては悪くない。
予想より肉感的だったので、1ページ目で驚いた。

奥仲麻琴(ぱすぽ☆)
6ページ9カット、撮影は飯田かずな。
ぱすぽ☆での担当色であるピンクのビキニとセーラー服。
ハイキーでありつつ、こってりした色合い。 何と言うか、コダクロームっぽい色合い。
撮った後に弄ったような写真はあまり好きではないが、奥仲麻琴の個性を上手く引き出して撮れてはいる。

北原里英
7ページ10カット、撮影は桑島智輝。
もはや温帯ではなく亜熱帯を通り越して熱帯になってしまったかのような今年の暑さと、暑いだけではない先の見えない或る種の閉塞感が、今ひとつ弾け切れない北原里英の閉塞感と綯い交ぜになって襲ってくる倦怠。 気を張ったカットより、抜けたカットに引き込まれる。
雨に降り込められた屋内の、温度や湿度だけではない何かが漲った息苦しさ。 高校二年の夏の午后、四角関係の煮詰まり切った生徒会室に五人目(つまり安全装置として)逃げるに逃げられなかったあのネットリとした空気を思い出した。

最後のカットで、水中眼鏡越しにこちらを見る北原。 前号の島崎遥香とはまた違った意味でのタチの悪さ。 百の厭なことが有っても、この一瞬で帳消しにされてしまう底無し沼のような魅力。 荷厄介であるが故に、引き込まれるのではないか。
そしてそんな北原里英の引きの強い表情は、全て本人の意思とは別のところで偶然(であるからこそ必然的に)生まれているのではないか。 そんな気がした。

2011-08-29 [長年日記]

_ フォトテクニックデジタル 2011 9月号

ツイッターで賛否あったようで、気になったのでとりあへず立ち読み確認したところ、予想以上に素晴らしい出来だったので購入。

広瀬アリス
表紙+巻頭グラビア8ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は小林幹幸。
技術誌らしく撮影機材とデータが載っている。 全てペンタックス645Dでの撮影。 屋内は細かい花柄のワンピースを広角寄りのレンズで静的に、屋外はセーラー服を望遠寄りのレンズで動的に。

最後のページの、横を向いた身体からこちらへ振り向いたカットが素晴らしい。
小雨混じりの曇天であったようだが、その中で敢えて光を弱めにして撮ることによって、この夏特有の蒸し暑さ。 温度や湿度によるものだけではない、纏わり付くような重苦しく不快な暑さと、モデルの火照りや湿り気まで漂ってくるような写真。 そしてその中で見せる凛とした表情。

中判のピントの薄さは使い難さにも繋がるのだけれど、なだらかなボケと情報量の多さを生かせれば、それを写真としての魅力に転化出来る。 モデルとの遣り取りまで含めた小林幹幸の撮影技術の結実。

広瀬アリスはモデルとしても役者としても元気が取柄の一本調子な感じが好きではなかったのだけれど、このグラビアで印象が変わった。
笑顔こそ単調だが、それ以外の表情については諧調豊か。
この仕事でまた一と皮剥けたのではないかと思う。

有村架純
6ページ6カット、撮影は関純一。
大谷石の使い方や窓の形状から撮影場所は自由学園の明日館ではないかと思われるが、特徴的な調度品などは殆ど写し込まない、ロケ地に頼り過ぎない写真。 建て物や調度品より、仄暗く光の柔らかく廻る空間と醸し出す雰囲気を生かして撮っている。
アップと引きで半々。 顔と言うものが立体であることを解った上で映える角度を探りつつ撮っているので、アップでも引きでも有村架純の美点が違った切り口で現れている。
2ページ目の横顔が特に良い。

黒崎レイナ
6ページ7カット、撮影は長野博文。
長野らしい7カット。 2ページ目5ページ目の、画面内に何種類もの「緑」を配した色彩構成が上手い。
色彩遠近法を援用して奥行きを出した2ページ目が面白い。

フォトコンテスト雑感
選者の好みなのかもしれないが、余白が多く構図に厳密さが無い写真が多かった。
そうでないと商売として成り立たないのかも知れないが、ポートレート部門は特に月並み写真が多く、興醒め。
グラビアの質がここまで高いのに、投稿の質が低いと言うのがよく判らない。

_ グラビア ザテレビジョン vol.19

AKB48(柏木由紀、渡辺麻友、指原莉乃、横山由依)
14ページ12カット、見開き2箇所。 撮影は細居幸次郎。
先ず、印刷が悪い。 印刷以前に色校もなってない。
紙は厚くてそれなりのものを使っているのだけれど、それが生かされておらず、980円取る出版物としては失格。 個別ページは特に酷くて、色の出し方に統一感が無い。
屋外撮影分は光が強すぎて悲惨な表情。
カメラマンの仕事以外でのオタンコナス振りで台無しになったグラビアだが、モデルとしての仕事は評価に値する部分も有る。
指原莉乃が良い。 渡辺も柏木は求められる「まゆゆ像」「ゆきりん像」を演じ切っているし、横山ももっともらしい顔でカメラの前に立てているが、指原は求められる指原像+α、「求められていないかもしれないけれど、こんな表情も出せます」と言う提案営業型の仕事。
指原の不幸は、その提案営業に編集者が気付いていない事と、4人並んだ際に突出してしまう事。
妙な売れ方をしてしまった分、肚が据わったと言うか現場対応力が上がったと言うか。 兎に角、良くなっている。

松井玲奈
8ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
カメラマンとモデルが噛み合ったグラビア。 明暗黒白を上手く使った7カット。 肌の白さと衣装の黒の対比の妙。
何故これを大きく使うのか・・・と、編集者の審美眼には疑義を呈したくもなるが、良く出来たグラビア。

高柳明音
8ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は長野博文。
長野らしい、わかりやすい写真なので、写真の選択や配置などはまぁ良く出来ているのだけれど、色がおかしい。
屋外撮影分に関しては、撮影者の意図したものとは似ても似付かぬものになっているように思う。
屋内撮影分が良いだけに勿体無い。

秦佐和子
8ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は細居幸次郎。
昭和40年代的衣装とロケーションは面白いし、細居幸次郎もそれを生かして撮っているのだけれど、如何せん印刷が悪すぎる。
凸版印刷の実力はこんなものなのだろうか。

奥仲麻琴、増井みお(ぱすぽ☆)
カラー7ページ、2色で1ページ。 撮影は細居幸次郎。
衣装3パターン、見開きを上手く使って左右対称に配置した構成も面白いし、きちんと撮って貰えているのは嬉しく有り難い。 難しい光線状態ではなかった事もあってか、最後のページで色が暴れている以外は印刷も問題なく。
紙幅を裂いて貰えているのも有り難いのだけれど、2色ページに掛かるページ配分はいただけない。 中綴じの融通の利かなさは理解できるが、それにしても拙劣。

吉木りさ
9ページ9カット、見開き1箇所。 撮影は土井一秀。
最初期のおとなしい水着を着ていた頃からすると、水着もポーズも際どくなってはいるが、それが場末感やうらぶれ感に繋がらないのが面白い。
この人の強さは、グラビアと言うものがどう言う用途で使われるか迄すべて解った上で「汚れない」ことに有るのではないかと思う。 なので全てが際どい割にさわやかな仕上がり。

モーニング娘。
6ページ13カット、撮影は石川信介。
ハロープロジェクトお得意の顔見世グラビア。 生写真やプロマイドの延長線上にある退屈なグラビア。
そんな中でも道重さゆみあたりは流石にちゃんと仕事をしていて見応えもあるのだけれど、全体としては矢張り論評に値しないグラビア。

佐山彩香
6ページ7カット、撮影は佐藤学。
ガチガチに硬かった頃からすると表情も和らいで来たが、水着だけのグラビアと言うのはどうにも物足りない。

森田美位子
4ページ4カット、撮影は佐藤学。
丁寧な文体で綴られる手紙のようなブログが面白いお天気お姉さん兼アイドルな人。
ブログを読むと歳の割に奥手な様でいて、グラビアの仕事がしたかったと言う積極性もある。
水着ばかり3パターンなのだけれど、そのうちの一つが旧い形状のスクール水着で、これが華奢な肢体と童顔によく合っている。 スクール水着の布地が余る柳腰。
仕草に表情があるので、下準備も含めてきちんと撮れば、面白いものが出来上がるのではないかと思う。
服を着た纏まった量のグラビアを、印刷の良い媒体で見てみたい。

竹達彩奈
4ページ4カット、撮影は松田和弘。
声優雑誌にありがちな、インタビューに絡めたイメージグラビア的なもの。
紋切り型の表情とポーズで上手く纏めてあり、合目的的ではあるが、面白味は薄い。

瀧口友里奈
商売用の笑顔で写真集の告知グラビアを2ページ2カット、撮影は矢西誠二。
こう言うのを平気で出せるってのがどうかしている。 これで出版不況にならなかったら、晦日に月が出る。

逢沢りな
2ページ4カット、撮影は細居幸次郎。
似たような告知グラビアなのだけれど、そこはそれ逢沢りななので表情から仕草から一枚毎に異なり、見応えの有るものにはなっている。
細居幸次郎も高さから角度から距離から、様々な試みで逢沢りなの多面性を引き出している。

中島早貴
2ページ4カット、撮影は桑島智輝。
竹中夏海を狂喜せしめた中島早貴の写真集の告知グラビア。
桑島智輝のその場にあるものを組み立てて撮る上手さが判る4カット。

剛力彩芽
2ページ2カット、撮影は福岡諒詞。
80年代的個性溢るる顔立ち。 澄まし顔で出る灰汁のようなものが、クシャッと笑うと一気に薄まる。

NMB48(山本彩、渡辺美優紀)
2ページ2カット、撮影は荒木勇人。
撮られ慣れてハズレの少なくなった山本と、まだまだアタリの少ない渡辺。
メイクが合わないのもあって、今回は渡辺の方が綺麗に写っている。
但し、顔の輪郭は隠さない方が良いと思う。

AKB48(竹内美宥、市川美織、大場美奈、阿部マリア)
9ページ9カット、見開き1箇所。 撮影は土井一秀。
印刷が悪いのかカメラマンの意図なのか、肌の色が妙に黒い。 ビヨンセ的な美しさを狙ったのかもしれないが、大きく外している。
チーム4お披露目の顔見世グラビアとして表情は良く撮れているだけに勿体無い。
特に あけぼのや白魚白きこと一寸 な市川美織がゴマメみたようになってしまっては、元も子もない。
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2011-08-27 [長年日記]

_ 【告知】世界初、ももクロ落語

ぱすぽ☆とももいろクローバーにご案内したところ、何故かももクロにだけ嵌まってしまった立川らく里さんの落語会。
古典1席・新作1席・改作1席の計3席。
改作は、ももいろクローバーに興味ある方はさらに楽しめるかも!?
とのこと。
世界初のももクロ落語。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆
8月28日(日)
『立川らく里の会 らく里の道も一歩から(第八里)』
【出演】立川らく里・立川春太

【ゲスト】立川幸之進
【開場】18時00分
【開演】18時30分

【会場】お江戸両国亭
【当日料金】1500円
【予約前売】1200円
【予約問合】電話090-4193-0420(事務局)
【メール】raku7579@yahoo.co.jp
【主催】立川らく里
【協力】倉庫の二階

☆☆☆☆☆☆☆☆☆


2011-08-22 Nec spe nec metu [長年日記]

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 38号

柏木由紀
7ページ6カット、オマケで両面ピンナップ。 撮影はTakeo Dec.
柏木由紀のグラビアが面白かった事はついぞ無いので期待もしていなかったが、これまで見た中では一番。 通り一遍の撮り方では現れない柏木由紀の生の感情のようなものが写りこんだ稀有なグラビア。

紋切り型の表情は例によって例の如くで、全く以って詰まらないのだけれど、分かりやすい物のみを求める層への訴求力はあるのだろう。
これはカメラマンが下手な訳でも、柏木がモデルとしての仕事をしていないと言う事でもなく、柏木由紀と言う人の個性の発露。
上っ面だけで金になるグラビアを作れる柏木が凄いか凄くないかと言う話になると、間違いなく「凄い」のだけれど、これが面白いか面白くないかと言う事になると話は別で、見ていて欠伸が出るくらい詰まらない。 退屈の極み。
そんな中でも鏡に囲まれたカットだけは別で、柏木由紀の生の感情のようなにものが写り込んでいる。
土門拳が梅原竜三郎を、林忠彦が谷崎潤一郎を撮る際に試みた手法に近いものを Takeo Dec. が意図して試みたかどうかは判らないが、(それが正の方向に振れたものではないにしても)被写体の感情の揺らぎを呼び起こして、九本くらいは有るであろう尻尾のうちの少なくとも一本くらいは写し取ることに成功している。

柏木由紀本人は(そして事務所も)「是」とはしない類の写真ではないかと思うのだけれど、上っ面のグラビアでは何時か飽きられる日が来る。 その時になってから縄を綯っても間に合わない。
今回のグラビアで何がどう撮られ、何が採られて何が棄てられたのか、そしてそれは何故なのか、今のうちに考えておくことをお奨めする。

AKB48
巻末グラビアページに、今年も例の茶番絡みの水着ムック本の宣伝グラビア。
撮影者のクレジットが入るべきところに入っておらず、誰が撮ったのかと思ったら今村敏彦。 お疲れ様でした。
そして何時の間にかシレッと神が一人増えている。 御同慶の至り。

ぐるぐる48 vol.19
カラー1ページ1カット、モノクロで2ページ6カット。 モノクロまで桑島智輝の撮影と言う贅沢。
企画の趣旨と多田愛佳の思考と嗜好が噛み合って、読み物としてもグラビアとしても面白く仕上がっている。
意図した通りに動いてくれない難しさは有ると思うが、嵌まった時の多田愛佳は面白い

_ UTB+ 2011 9月増刊号 続

島崎遥香
6ページ6カット、撮影は國方大。
島崎遥香と言うと思い出されるのが週刊プレイボーイの 2010 No.09 (※その時のレビューはこの辺に。)
抜擢はされたものの引き攣り笑顔が痛々しく、印象は良くなかったし、その後は運営の方針変更なのか依怙贔屓に近い扱いも沙汰止みになったので目にする機会もなかったのだけれど、久しぶりに現れた島崎遥香はまるで別物になっていた。
メディア露出が少ないにしても劇場公演で客前に立つ経験と言うのは矢張り馬鹿に出来ないもので、物怖じせず・気負わずにカメラの前に立てている。
研究生公演を避けて通っているうちにAKB48劇場とも疎遠になってしまったのだけれど、こういう化け物が研究生として板の上に居たかと思うと、今更ながら臍を噛んでいるところ。

屋内での白ビキニには緋色の布を、屋外での白いワンピースには稲荷社の朱の鳥居をあしらう、何かの暗喩であるかのような構成。
水着も悪くないが、白ワンピースの写真の方がより凄みがある「目で殺せる」グラビア。 それも睨めつけて射竦めるのではなく、ニッコリ笑って人を斬るタイプの。

ワンピースの丈の短さ、肌の白さ、何か問い掛けるような瞳にドキリとさせられる。
これはもう騙されても良い、寧ろ騙されたい。 Femme fatale と言う躓きの石は、思わぬところに転がっている。

これまで「撮られる仕事」としては、流れ作業で撮られて作り笑顔を強制される生写真の撮影くらいしか無かった筈だが、下手に撮られ慣れた連中よりも放つ輝きは強い。
媚びたところも無く、かと言って突き放すでもなく、イザベッラ・デステのような強靭な意志を湛えた表情。 タチの悪そうなところがまた良い。
「夢もなく、恐れもなく」、か。

今年見た全てのグラビアの中でも屈指の出来。 島崎遥香の今後には大いに期待したい。

小木曽汐莉
5ページ5カット、撮影は桑島智輝。
制服衣装で2カット、薄着の部屋着で3カット。
公式ブログの本人エントリに上がる写真は岡本太郎にインスパイアされ過ぎた、目を見開いて硬直したようなものばかりだが、桑原みずきの撮ったものはわりかし可愛らしく撮れている。 今回のグラビアはその中間くらいの出来。 貶すほど酷くはないが、褒めるほど良くもない。
表情が単調で、可愛らしく撮られようとする意識が強く出すぎてしまっている。
ただこれは自らの可愛らしさに過剰な自信を持っているからではなく、寧ろ自信の無さから頑張り過ぎてしまった結果なので、あざとさや厭味は無い。
素材は良いのだからもう少し肩の力を抜けば良いと思うのだけれど、それも簡単には行かないのだろう。
どうしても目を見開く癖があるので、次回はもう少し光を弱めに撮って頂きたい。

高田里穂
制服、部屋着、水着取り混ぜて、最新写真集からの先行掲載で6ページ7カット。 撮影は佐藤裕之。
正面から光を当てて正面から撮るとノッペリして見えるのだけれど、実は立体感の有る顔立ちで且つ可愛らしく(美しく)見える角度が非常に広い役者向きの顔立ちの高田里穂を、当てる光や撮る角度に変化を付けて実に上手く撮っている。
2ページ目下段と6ページ目の横顔が良い。
斜めから当てた光で陰翳を付けて撮ると、正面からでも立体感が出る。

森田涼花
6ページ8カット、撮影は桑島智輝。
雨だったらしく、屋内で着衣と水着。 小道具としてカメラやら文庫本やら。
カメラの持ち方や覗き方が素人丸出しで興醒めなのだけれど、小道具に意識が行った分、表情は柔らかい。
底意の透けて見える陰惨なグラビアが多い森田涼花だが、今回は水着も含めて綺麗に撮って貰えている。

秋田成美
4ページ7カット、撮影は佐藤裕之。
今月も東宝シンデレラオーディションから一人。
このオーディションが流行り廃りとは離れたところで原石を掘り当てようとしている事が、こうして並べて見せられるとよく解る。
横須賀から自然豊かでのどかな島となると、ロケ地は猿島ではないかと思われるが、周りを気にせずに撮り撮られると言うのは、撮影慣れしていないモデルの為にも、写真の仕上がりの為にも良い。
林の中で撮った2ページ目上段と3ページ目が良い。
3ページ目は狙ったところに来なかったのか、狙ってこうしたのか、奥の瞳に焦点を合わせたのが写真の味わいを深めている。

スマイレージ
6ページ6カット、撮影は佐藤裕之。 新メンバー加入前最後のグラビア。
集合1ページずつで個別カットを挟む構成。
集合は一寸眩しそうだが、個別はまあ良い出来。 小川紗季が柔らかい表情。
しかし最近は「串刺し」とか「首切り」とか、そう言う事を忌避しなくなったのだろうか? これがチト気になった。

鞘師里保
矢張り渡辺達生には明るい屋外で撮らせちゃいけないと今更ながら。
良いと思えるのは4ページ目のみ。 あとは無理に目を見開いて硬直した表情が並ぶ。
折角の素材に「グラビアは頑張って目を見開くのが仕事」と思われては堪らない。

真野恵里菜
6ページ5カット、撮影は佐藤裕之。
栗山秀作撮影の最新写真集で一と皮剥けた感のある真野恵里菜。 写真集からの蔵出しも漸く終わり、この号から新展開なのだけれど、これもまた文句無しの出来映え。
明らかにそれと判る笑顔は1カットも無いのだけれど、笑っては居ないが機嫌が悪い訳でも悲しんでいる訳でもない、如何様にもとれる表情で5カット。
ピアノを弾く2ページ目が秀逸。 思わず引き込まれる。
ピント、露出、構図、モデルの動き、籠められた感情、全てが噛み合って撮れた一枚。
この一枚だけでも1200円の価値は有る。 このカットだけで売って欲しいくらいの、一枚で語り切れる写真。 眼福。

NMB48(山本彩、渡辺美優紀、山田菜々、吉田朱里、小笠原茉由、近藤里奈)
8ページ8カット、撮影は細居幸次郎。
スマイレージと同じく、集合で個別を挟む構成。
写真映りのあまりよろしくない渡辺も、まぁ及第点。 山田、吉田、近藤あたりも良い意味で撮られ慣れて来つつあり、うかうかはしていられないのではないかと思うが、気負ってどうなるモノでも無いので、頑張り過ぎないようにしていただきたい。
渡辺の場合、写真映りが悪いと言うより「撮り難い」と言った方がより正しいかもしれない。 カメラマンの側が撮り慣れてくれば、また変わって来ると思う。 今のところ良い方に転がっている。
吉田朱里が面白い。 澄ましすぎないところが良い。

総評
指原莉乃や島崎遥香も素晴らしかったが、真野恵里菜には驚かされた。 写真集一冊で一と皮剥けた、・・・と言うか「化けた」。
笑顔以外の表情に幅と深みが出たので、これまで以上に笑顔が輝きを増す。
紋切り型の作り笑顔でグラビアをこなしているだけでは到底辿り着けない高み。

_ 島崎遥香は「育った」

危惧は杞憂に終わったようです(今のところは)。

2011-08-21 スイッチ [長年日記]

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 35号

川口春奈
7ページ20カット、撮影は長野博文。
青年漫画誌での初水着グラビアと言うのが売りなのだとは思うが、水着部分はぱっとしない出来。 川口春奈にしては面白味が薄いグラビア。 カメラマンとの相性の問題も有るとは思うが、スイッチが入り切っていないと言うか、何と言うか。
小さく並べた中には良い表情のものも有るのだけれど、扱いは小さい。
2ページ目上段と6ページ目の横顔は川口春奈の良さを引き出しているが、どちらも横顔であるところに前述の「カメラマンとの相性」の問題が隠れているように思う。

多田愛佳
白制服に白ビキニ(そして何やら白い服)。 背景も小道具も白、白、白。 白で埋め尽くした白いグラビア。
目に入るものが全て白いと、光を強く当てなくともそれなりに眩しい。 1ページ目もそれなりに眩しそうではありつつ、変に表情を作らない分、様々な解釈が成り立つ味わい深いカット。
多田愛佳の定番である、チラリと八重歯を見せたカットも使ってあるが、これが有るのでそれ以外のカットが引き立つ。
全カット外れ無しの佳品。

篠崎愛
4ページ11カット、撮影は樂満直城。
真ん中の見開きは定番のニコパチだが、始めと終わりにそうではないカットも使用。
1ページ目の寝転んだ横顔が良い。

ぐるぐる48 vol.17
7/8の深夜に放送されたオールナイトニッポンに於ける対決企画のレポート。 カラー1ページ1カット、モノクロ2ページ10カット。 カラーページの佐藤亜美菜。 少なくとも顔はほっそりしてきた。
収録部分は進行役が居ないために少々ダレた感じはしたが、生放送の部分は佐藤・峯岸は勿論、指原や高城も存分に持ち味を出していて、最後まで飽きずに聴き通す事が出来たのは前述の通り。
結果的に負けは付いてしまったが、内容は濃かったし、特に佐藤亜美菜にとっては実りある二時間で有ったのではないかと思う。

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 36・37合併号

篠田麻里子
7ページ10カット、撮影はTakeo Dec.
篠田のグラビアはハズレこそ無いものの、隙が無さ過ぎて詰まらない事がまま有るのだけれど、今回は良く出来ていて且つ面白い。

グラビア本編以上に、オマケ写真集の出来が素晴らしい。
青年漫画誌のグラビアの宿命として、普段は薄い紙しか使えないのであるが、オマケ写真集はサイズこそ小さいものの厚手の紙を使用している為、写真の再現性が高い。
発売時期から大きく遅れてレビューらしきものを書いておいてナニであるが、手に入れておくべき一冊であった。

日南響子
6ページ12カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
撮られ慣れているだけあって、全カット隙の無い表情とポーズ。 眩しい状況下でも眩しいなりの表情。 それが詰まらなさにも繋がってしまう訳であるが、日差しの弱いところや屋内で撮られたカットでは、服ではなく自分を見せるためのポーズや表情への戸惑いのようなものも見られる。 これを上手く活かせれば、更に良くなるのではないかと思う。

まゆゆマンガ家計画 第10回
細く長く続くこの企画も早十回。 カラー1ページ1カット、モノクロでインタビュー1ページ1カット(撮影は門嶋淳矢)。
マンガ本編は今回もエッジの利いた読み切り2ページ。 絵もこなれてキャラクターの表情も安定してきたし、ストーリーは相変わらずどうかしていて面白い。

2011-08-16 富士の高嶺の白雪が 解けて流れた真清水で [長年日記]

_ UTB+ 2011 9月増刊号

渡り廊下走り隊7
10ページ18カット、撮影は桑島智輝。
発泡スチロールで作ったと思われる巨大な「7」を神輿のように担いだり胴上げをしたりする2ページの集合で始まり、個別で7ページ使って、再び集合で〆る構成。
個別の写真が良い。 白ホリのスタジオだと光が強くなり過ぎて表情が硬くなってしまうことが間々あるが、光を背負わせることによって顔に当たる強さを加減して、生きた表情を引き出している。
特に平嶋夏海は仕草まで含めて、恐らく昔からのファンも満足するであろう平嶋らしい平嶋。
傅役でも、引率の先生でも、寮母さんでもなく、平嶋夏海としての平嶋が写っている。
これが見たいのである。

鈴木愛理
6ページ。 撮影は細居幸次郎。
セミロングの髪をゆる巻きにした鈴木愛理と、ベリーショートの鈴木愛理を対比させる構成を4パターン。 "Masculin, fe'minin: 4 faits pre'cis"
制服でのカットは、全く同じものを身に着けながら、着こなしと立ち姿で変化をつけており、表情もポーズも紋切り型でありつつも、演じられたものとして見るとなかなか面白い。

大政絢
5ページ7カット、撮影はアライテツヤ。
高校生役で出るドラマが始まるのに合わせてか、制服私服半々のグラビア。
私服部分は髪のあしらい方も相俟って、些かキツ目な顔立ちが強調されてしまっているが、制服姿の2カットは、良く撮れている。
アオリではなく、レタッチで付けた効果だとは思うが、目に合わせたピントを際立たせたカットが面白い。

高月彩良
5ページ5カット、撮影は長野博文。
衣装2パターン、屋内で3カット、屋外で2カット。
長野流の「自然に見えるように不自然に撮る」やり方で撮ったのだと思うが、高月彩良の意識がそれを超えたところにあるのか、神々しいまでの表情。
背丈の割に肉の付き方が薄い、トランプの兵隊みたような体形だったのが、だんだん歳相応になると共に、表情にも艶が出てきた。

吉川友
5ページ7カット、撮影は樂満直城。
ハロープロジェクトに限らず、アイドル写真集の常で陽光過多なカットが散見されるが、木陰で柔らかい表情を写したものもある。
こちらが主になると良いのだけれど、世間的な需要としては前者なのであろう。

指原莉乃
7ページ6カット、撮影は桑島智輝。
やきもきしながら見てきた指原も、何時の間にかここまで出来るようになっていた。 構えずにカメラの前に立てているが、これが難しい。
かつてのように申し訳ないようなどうして良いか解らずに思考を停止したような顔をされると、貧相な体形との相乗効果(複合汚染)で陰惨極まるグラビアになってしまったりもするのだけれど、今回のグラビアは落ち着いて見ていられる。 
その先の展開が難しい売れ方をしてしまった訳であるが、この表情が出せるのであれば芝居方向から引き合いが来ても対応できるのではないかと思う。
本人には全く責任の無い奇禍により、この先こうして考えに考えて撮って貰える機会は減ってしまうのであるが、美点を十二分に引き出したグラビアを遺して貰えたのは、差し引きで考えてプラスであったと、私は考える。
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2011-08-14 La vie en beau! la vie en beau! [長年日記]

_ UTB 2011 6・8合併号 続

川口春奈
6ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は HAL KAZUYA。
ハイキーな今風の色調なのだけれど、緑掛かった感じがペトリでオーバー気味に撮ったときの色に似ている。
当たりハズレは有るのだけれど、見開きの薔薇の香を嗅ぐ写真は良い。
過不足無い光の強さと量で柔らかい表情を引き出している。

前田憂佳
6ページ6カット、撮影は TANAKA。
スタジオで諸々バッチリ決めて撮ったグラビア。
寺田の思いつきでメンバー増員が発表された二日後の撮影とのことで、心なしか何時もより憂いを帯びた表情。
カッチリ決めて撮った写真に心模様が写るってのも(それに至る経緯は別として、写真としては)面白い。
カメラマンの腕より撮影時期による偶然の産物であるようなところもあるが、良く撮れてはいる。

ノースリーブス
6ページ5カット、うち見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
全カット3人の集合でありつつ、それぞれ一人を際立たせて撮った「集合だけれど主役の居る写真」で構成。 どう撮ってもそれなり以上に写る小嶋陽菜はともかく、可愛らしく見える角度が狭い峯岸みなみと、表情がきつく出やすい高橋みなみでこれをやるのはなかなか難しい。
その場に在る物を組み立てて撮る術に長けた桑島智輝だが、レンブラント的な明暗を駆使したこのグラビアで、また一つ幅を拡げたように思う。
その時々で色々な撮り方をしているが、桑島智輝としての芯は一本通っており、それが器用貧乏にならずに済んでいる理由なのではないかと思う。

峯岸会談
峯岸みなみの対談グラビアの3回目。 見開き2ページで、隙間に対談。 撮影は門嶋淳矢。
今回のゲストは横山由依。 青年漫画誌の企画でカラオケ対決をした際の撮影。
時間は無かったと思われるが、その中できっちり仕事をしてくる峯岸。
大島にしろ峯岸にしろ、良いお手本に身近で接して仕事に臨める横山由依が伸びていくのも頷ける。
峯岸が仕草まで含めて柔らかい。 横山はそれに較べると未だ硬いが、一時期のガチガチ振りを考えると良くはなっている。

山内鈴蘭
5ページ6カット、撮影は門嶋淳矢。
水着2パターンにセーラー服っぽいワンピース。
ありがちな「元気に水着」なグラビアではあるが、背景紙の使い方は面白い。
山内鈴蘭は、劇場公演か(出番は少ないが)コンサート、もしくは出演するテレビ番組を見ないと美点や特質が伝わり辛いので、グラビア単体でその良さをそれとわかる形で引き出すのは難しい。

NMB48(吉田朱里、近藤里奈)
5ページ5カット、撮影は細居幸次郎。
判りやすい美形ばかりを集めた感のあるNMB48だが、こうして見ると判りやすいなりに傾向を変えて取り揃えているのは判る。 親しみやすい方向に振れた近藤と、近寄りがたい方向に触れた吉田。 それでも喋り始めればとっつきやすくなるのがNMBの強味。
今回は珍しく水着の無いグラビア。 水着無しの野外撮影と言うこともあってか、全カット柔らかい表情。
これまでに見たNMB絡みのグラビアの中では出色。

古川愛李
5ページ11カット、撮影は栗山秀作。(そして古川手描きのイラストの数々)
古川に描かせたイラストと、イラストを描く風のポーズをとる古川。 虚実綯い交ぜだが楽しいグラビア。
イラストと戯れる古川は実に楽しそうで生きた表情。
そしてインタビュー部分に気になる記述
あと、興味があるのが廃墟とか工場とか……。 廃墟で写真集とかやれたら最高ですね~☆

次回は是非、丸田祥三の撮影で。

hie (Little Blue boX)
2ページ2カット、撮影は佐藤裕之。
佐藤裕之が珍しく明るいところで撮った2カット。
明るいところで撮っても、逆光気味に背景を飛ばし、柔らかく当てた光で顔の陰翳を描き出すところに「らしさ」が出ている。
若干後ピンなところもまた「らしく」はあるが、これはいただけない。
それでもその場の空気は捉えており、写真としての出来は悪くない。

小川紗季
スマイレージのメンバーを一人ずつ取り上げる企画、3回目は小川紗季。
眩しいと凶相になる小川紗季と、光を柔らかく廻すのが巧い佐藤裕之の組み合わせなのだけれど、何故かスタジオで強めに光を当てた2カット。
不適材不適所。

工藤綾乃
4ページ6カット、撮影は熊谷貫。
このカメラマンにしては優しい撮り方だが、それでも2カット目などはゴリッと迫るように撮っている。 それに負けない工藤綾乃の素材としての強さ。

小池唯
6ページ5カット、見開き1箇所。 撮影は藤本和典。
表情に変化の乏しい小池唯の造形美を愉しむグラビアとしては良い出来だとは思うが、如何せん小池唯が詰まらない。
これは良し悪しではなく、私の好悪に係る部分。 ここまで整った顔もまぁ無いとは思う。

石橋杏奈
最新写真集からの4ページ7カット、撮影は熊谷貫。
旧来型写真集の文法に則って作られた写真集らしく、浜辺で撮った部分は詰まらないし、水着部分の表情も硬いのだけれど、羞恥と緊張が綯い交ぜになった表情は趣深い。
こう言ったカットが陰惨になり過ぎないのも、モデルとしての強さか。

鞘師里保
6ページ6カット、撮影は渡辺達生。
スタジオ撮影分は光を強く当てた、いつもの詰まらない写真。
夜の屋外で撮った分も、夜の街にしては光が強いのだけれど、まだ表情は生きている。
しかし純粋無垢なモデルの持ち味を引き出せているかと言うと、首を傾げざるを得ない。
こう言う写真に未だ需要が有ると言うのが判らない。 ギャラが安くて若いカメラマンは幾らでも・・・とは言わないが要る訳であって、名前で仕事を頼むのは好い加減よした方が良いのではないか。

真野恵里菜
例の写真集から例によって7ページ6カット、見開き1箇所。 撮影は栗山秀作。
モデルとしても歌手としても役者としても、もっと評価されて然るべきだと思うのだけれど、「アイドル≒束モノ」である時代、孤軍奮闘が続いている観がある。
それでもこの写真集と最新シングルは、真野恵里菜の到達点を示すものとして非常に質の高い仕上がり。
現在のアイドル業界の主たる顧客であるところの思慮分別に難のある若年層には些か難解に過ぎるかもしれないが、その分 「大きなおともだち」への訴求力は高い。
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2011-08-11 midevil [長年日記]

_ UTB 6・8合併号

隔月刊誌で合併号と言うのも珍しいが、これも震災の余波。

鈴木愛理
9ページ10カット、見開き1箇所。 撮影は西田幸樹。
表紙と見開きは、早咲きの桜の中でのカット。 これがお蔵入りにならずに済んだのは嬉しい。 季節はずれではあるが、これはこれで良い。
寒そうな水着も含めて春先の写真なのだけれど、そう言う前提で見れば良質のグラビア。
例によって服を着たカットの方が表情も良いので、水着は蛇足に思えるのだけれど、これはこれで商売上必要なのだろう。

大島優子
6ページ6カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
沖縄で藤代冥砂に撮られたグラビアは(そして、その後暫くのものも)炭酸の抜けたサイダーのようで、私には甘口に過ぎたのだけれど、これは程の良い抜け加減。
以前の大島優子は仕事となると力の抜きどころが無く、見ていて疲れることがまま有ったのだけれど、グラビアでは漸く緩急が付けられるようになってきた。
ハズレ無しの6カット。 眼福。

足立梨花
7ページ9カット、撮影は佐藤裕之。
和装と洋装と水着。 やわらかく光を廻した佐藤裕之の作風との相性も良く、足立梨花の役者としてのスイッチも入って、歯車の噛み合ったグラビア。
特に2ページ目と3ページ目の和装のカットが趣深く、中世風の書体で横文字の入った半襟も面白い。

_ 週刊プレイボーイ 2011 No.32

SKE48
6ページ15カット、見開き1箇所。 撮影は今村敏彦。
表紙は松井珠理奈を挟んで、左に高柳明音、右に松井玲奈。 高柳明音がここまで出世するとは思わなかった。
グラビア本編には、この三人に加えて矢神久美、須田亜香里、木本花音、大矢真那、小木曽汐莉、秦佐和子。 矢神久美は表紙の3人に準ずる扱い、
さて、SKE48も遂に水着展開。 NMB48にこれだけ形振り構わぬ売り方をされてしまうと、先行者としてやらざるを得ないのだろうか。
例の如く流れ作業のグラビアではあるが、出来はそれなりに良い。 しかしもう少し丁寧に撮って欲しくはある。
額に浅草海苔をペタリと貼り付けたような高柳明音の髪型は素材の持ち味を減殺しているように思うのだけれど、なんでこれに拘るのか判らない。
ブログに上がるセルフポートレートでは、岡本太郎が憑依したかの如く目を見開いた写真ばかり載せる小木曽汐莉は、このグラビアでも目に力を入れてこじ開けたような表情が多い。 そこまでしない表情の方が可愛らしいのだけれど、その辺りが判っていない。

今村敏彦らしくはない写真だが、表紙の松井珠理奈が実に良い。 元々の大人びた顔立ちに、実年齢が追い付いて来た。

峯岸みなみ
5ページ5カット、撮影は中山雅文。
例によって退屈極まる中山雅文のグラビア。
ピントも露出もきっちり合わせて来る撮影技術は、街の営業写真館の主としてなら良い仕事。 ヒトをモノとして撮る技術には長けているが、その場にある空気から何から、被写体の物自体以外の部分がまるで写し取れて居ない。
その場で何をすべきか判断して複数の答えを用意できる峯岸みなみの小悧巧な部分に助けられて表情の幅は出ているが、そればかりが目立ちすぎて逆に鼻につく皮肉。
峯岸みなみが守備的な仕事をさせられている。

奥仲麻琴
5ページ17カット、撮影は川島小鳥。
可憐な外見だけが先行しがちな奥仲麻琴の"それ以外"の部分が切り取られている。
造形美だけではない、仕草や佇まいの可愛らしさまでちゃんと撮って貰えている。
グラビアでの定番のポーズが無いのも良い。

森田涼花
5ページ7カット、撮影は今村敏彦。
浜辺とその近くの民宿と思われる昭和の日本家屋での撮影。 その場にある光で撮っているので、顔に影が挿したり被写体ブレが起きたりもしているが、その分生々しく撮れている。
森田涼花は生々しく撮っても生々しくなり過ぎないので、今村敏彦のロケでの撮影手法との親和性は高い。
SKE48もスタジオに押し篭めての流れ作業の割には良い出来であったが、本領はこちらにある。
被写体に魔法を掛けるが如く自然な表情を引き出すのが今村敏彦。

熊田曜子
7ページ9カット、撮影は沢渡朔。
洋館、窓からの光、背景に木々の緑。 これが先ず巧い。
舞台を整えたところに、撮られ慣れた熊田曜子。 大人が大人を撮った、大人のグラビア。

bump.y
3ページ7カット、撮影は熊谷貫。
路線変更が賛否両論(私の周りでは、主に「否」)のbump.y ではあるが、売り出し方のブレも感じる3ページ。
熊谷らしくない、切っ先の鈍いグラビア。 まるで切り込んでいない。
貶すほど酷い出来では無いが、褒めるほど良くも無い。

丸高愛美
6ページ8カット、見開き1箇所。 撮影は栗山秀作。
モデルとしての良し悪し以前に、撮られる写真にハズレが多すぎた丸高愛美であったが、このグラビアは良い。
これまでより露出度を上げざるを得なかったのでは無いかと思われるが、実に綺麗に撮って貰えていてうらぶれた感じはしないし、程よく生々しい。
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2011-08-02 [長年日記]

_ レスなど

シモツマンさん
念の為読み返しましたが、馬鹿にする意図で下妻を評した部分は有りませんでした。
「辺鄙な場所にある」と言う部分が引っ掛かったのかも知れませんが、車で来る客を対象にしたショッピングセンターは仮令都内に在ったとしても歩いては行き難い辺鄙な場所にありますので、イオン下妻を殊更貶した訳では有りません。
バカにされたと感じるのであれば、具体的にご指摘下さい。
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2011-07-24 色は黒いが、南洋じゃ美人 [長年日記]

_ UTB+ vol.2 続

NMB48(山本彩、渡辺美優紀)
6ページ6カット、撮影は桑島智輝。
前半は服を着たカットで、後半は水着。 水着を出し惜しみしない、出し惜しみしないと言うより水着で押し出す売り方は好きではないが、水着グラビアとしては良く出来ている。
屋内で撮る事によって表情を柔らかく、スタイルの良さも引き出して貰っている。
惜しむらくは表情が変化に乏しいこと。
但し山本の決め顔には訴求力がある。

ももいろクローバーZ
6ページ6カット、撮影はTakeo Dec.
集合で1ページ、あとは個別で1ページずつ。
曇天ながら屋外での撮影、ただでさえ撮り辛い高城れには更に撮り辛そう(撮られ辛そう)。
被ったキャップの鍔で顔に陰が射すくらいに光を弱くしてもまだ、困ったような表情。
やはりこの人は変わり者と言うより sensitive な人なのだと思う。
捨てカット前提で廻してカメラに慣れて貰ったり、ノーファインダーで撮ったり、動物や子供を撮る際の技術を応用する他無さそうな感じ。
玉井・百田も眩しげだが、有安が良い表情。
良く見るとやはり眩しげではあるのだけれど、眩しそうに見えないように表情を作っている。 努力の人。
そしてアイドルとしての隙を見せない佐々木。 良くも悪くも5人の個性が出た6ページ。

上白石萌音
掲載される面子が固定化されがちな昨今ではあるが、東宝シンデレラ特別賞の上白石萌音で4ページ6カット。 撮影は佐藤裕之。
exotic な顔立ちとふわふわした髪の毛が異彩を放つ。 薄暗い洋館で撮ったカットが秀逸。

鞘師里保
ビスクドールの後に日本人形を持ってくる構成も面白い4ページ6カット。 撮影は西田幸樹。
晴れた日の屋外で撮ったカットも、太陽光線を実に上手く操っていて、一とカットたりともハズレの表情が無い。
太陽に正対したカットも、風に向かって目を瞑って立つポーズ。 この辺り、実に巧い。
3ページ目のウエストアップのカット、そして前述の風に向かうカットが味わい深い。
カルティエ=ブレッソンのそれを思わせるような、決定的瞬間。 一と齣に永遠が閉じ込められた一枚。 眼福。

スマイレージ
6ページ6カット、撮影は佐藤裕之。
最初と最後に集合、個別カットを間に挟む構成。
かつて程の権威は無いとは言え、レコード大賞の最優秀新人賞まで獲ったのに、寺田の思いつに翻弄され続けるスマイレージ。 それもあってか哀感漂うグラビア。
詰まらないグラビアが多い印象の有るスマイレージだが、全体的に良い出来。
眩しいと人相が宗教家めいた禍々しさを放ってしまう小川紗季も、本来の可愛らしさが出ている。

真野恵里菜
最新写真集から7ページ9カット、撮影は栗山秀作。
この写真集は購入済。 各種雑誌に先行掲載されたが、写真集として纏めて見ると、違った良さが有る。
翳りの有る表情があり、憂いに満ちた表情があるからこそ、はじけるような笑顔がより引き立つ。
上半期に見た中では屈指の出来。
アイドルファンのみならず、撮る側・撮られる側にも座右に置いて欲しい一冊。
・・・と軽く宣伝。

武井咲
これまで誰がどう撮っても面白くならなかった武井咲を初めて面白いと思ったグラビア。
桑島智輝の撮影で5ページ8カット。
カメラを直接見ずに、意識だけをそちらに向けたカットが良い。
カメラの前で如何にして役者としてのスイッチを入れるか、また、切らせるか。
このあたりを撮る側が誘導できれば、面白い写真にはなるようだ。 難易度は高い。

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 34号

北原里英
表紙と巻頭グラビア7ページ9カットに、両面ピンナップが付く。 このピンナップの裏面の表情が趣深い。 撮影は西田幸樹。
表紙は浜辺で撮ったオレンジのビキニ。 グラビア本編でも2カット使われているが、これはアイキャッチに留めて屋内と林の中で撮影した着衣と水着のカットで見せる構成。
太陽の下でのはじける笑顔が有るから、屋内の柔らかい光の中での憂いに満ちた表情も引き立つ。
3ページ目からが圧巻。 北原里英にここまでの表情が出せるとは思わなかった。
水着の上に一枚着たカットが秀逸。 良いものを見た。
北原は顔を構成するパーツが正面を向いていて、可愛く(綺麗に)見える角度が狭いので、横から撮ると映えにくく、顔の立体感も出しにくいのだけれど、ぎりぎりで見切って撮った斜めからのカットが巧い。
灰汁が強いと言えば強い、 ヤシの木陰で テクテク踊る ような顔立ちなのだけれど、それを矯めず殺さず「魅惑の唇」を活かしたメイクも良い。
なんでも一通りソツなくこなせるが、それだけに器用貧乏な印象もあった北原里英が一と皮剥けて突き抜けたグラビア。

NMB48(近藤里奈、山本彩、渡辺美優紀)
センターグラビア5ページ12カット、撮影は栗山秀作。
1stシングルの発売に合わせた怒濤の水着グラビア攻勢の中、スクランブルエッグ編集長(渡辺美優紀に絶賛LFL中)がツイッターで常々ボヤいているのが、渡辺美優紀のグラビア映えの悪さ。 生で見た時の訴求力がグラビアに表れないもどかしさは、公演での渡辺を見ているから感じられるのであって、グラビアだけを見ていると解り辛いのであるが、見開き中央下の2枚は、及第点をやっても良いのではないだろうか。
どう振舞ってよいか判断が付かず、思考を停止してとりあへず笑ってみたような近藤と較べると、取られる機会の多い山本と渡辺は一歩先に行っているように見える。
一寸紋切り型の表情が多いので、それが狎れに繋がらないよう心して頂きたい。

グルグル48 vol.16 「みねぎしブログ名言録」
ノースリーブスブログの峯岸執筆分に於ける意味有り気なタイトルの数々を本人に解説させる企画。
「アイドルが空の写真をブログに載せ始めると危ない」とは良く言われるが、それに似た危うさを漂わせていた時期もあった峯岸のブログタイトル。 その辺りについての謎も解けたり解けなかったり。 とりあへずべら棒な忙しさであったことは確かであるようだ。

峯岸みなみ本人は演技に興味を持ちつつも、周囲から「バラエティ向きだ」と言われる懊悩なども吐露。
所属事務所は(その保守的な体質から)飽きられ果てるまでバラエティに出したがるのではないかと思われるが、私は売れているうちにこそ峯岸は我儘を言うべきだと思っている。 周りが見えすぎると、時として自分のことは後回しにしがちになるものだ。

総評
今号は、兎にも角にも北原里英のグラビアが良かったし、水着攻勢の電撃戦を展開中のNMB48も珍しくヤッツケではないグラビア。 峯岸みなみのインタビューも読み応えがあった。
GANTS 掲載号は売り切れが早いとの事であるが、なんとか手に取っていただきたい一冊。
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2011-07-19 飛蝗 [長年日記]

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 33号

夏菜
7ページ11カット、撮影は細野晋司。
夏だ!海だ!水着でニコパチだ!!!
眩しくならない工夫をしても、やはり夏の海。 どうにもならないものはどうにもならない。

SUPER☆GIRLS
巻中グラビア6ページ18カット、撮影は細居幸次郎。
こちらも夏らしいと言えば夏らしい、単細胞な SUPER☆GIRLS 運営が好みそうな短絡的なニコパチ水着グラビア。

今年出たヤングジャンプの中では、飛び抜けて出来の悪い号。
来週以降にまた期待したい。

_ 「a-nation for Life」プレライブイベント a-nation for Life×7&i LIVE IN SUMMER 2011

東京女子流と SUPER☆GIRLS が出演するイベントを見るべく、酷暑の中アリオ西新井へ。
西新井駅西口から尾久橋通りまでの、日清紡跡地を中心としたバス通りに沿った一角が再開発されて出来た巨大ショッピングモール。 建ったものが結果的にマヌケになってしまう足立区と言う場の力に影響されてか(地政学的にも、西新井栄町は"マヌケ力"がより強く働く位置にある)、吹き抜けからイベントスペースが見えないと言う構造的欠陥を抱えた場所でのイベントの為、舞台正面に客が集中。
更には座っていた客を立たせて前方に詰めさせるというスタッフの頓珍漢な対応により、ステージの中途半端な低さとも相俟って、前方でも碌すっぽ見えないと言う悲惨なイベント。 更には詰める際に割り込みが横行、寿司詰めで更に見えないと言う悲喜劇。 演芸方面の知己を誘って見に行ったのだけれど、彼等には悪いことをした。
開演一時間前に現場には着いたのだけれど、このザマ。 なんとか端のほうに潜り込んで開演待ちをしている間に東京女子流と SUPER☆GIRLS の違いについて「どっちもavexなんですか?」と訊かれたので、「おなじ落協だけど一門が違う感じです。」「スパガがこん平一門、女子流が小三治一門」「稽古もロクにしないでメディア露出に執心」「送り手が海老名家(ド馬鹿)」etc...気がついたらスパガ貶し大会になっていた。

そんなこんなでモニターすら殆ど見えない状態で開演。 先ずは東京女子流が30分。
同じ曲でも演る場所の広さや奥行きに合わせて動きを補整しているので、狭くてもぶつからないし広くてもせせこましく見えない。
大きく動こうとしているのが歩幅に出てしまっているところも有るにはあったが、それ以外には貶すところも無く、声もしっかり出ていて音程も安定しているので、こうした「見えない」イベントでも足を運びたくなる。
小西彩乃の作る土台がしっかりしているので、それぞれに任されている難易度の高い部分も集中して臨めるからだと思うが、生声の割りにブレが少ないし、ユニゾン部分も安定。
セットリストには物足りない部分もあったが、これは好みの問題であり、質・量とも十分以上であった。

東京女子流が告知をしてはけてSUPER☆GIRLS が呼び込まれると、客席中央に居た有象無象を中心に胴間声を張り上げて乱痴気騒ぎ。 TPOもへったくれも有ったものではない。
本人達もスタッフも碌に場当たりをしていないのがありありと判る低レベルな見世物。
フォーメーションは崩れっぱなしで、広い舞台なのにぶつかりそうになる事も屡々。
音も酷くて、オケは高音部分が聞えず、ベースラインのみが虚しく響く。 ボーカルに到っては殆ど聞き取れない。 歌はまだしも自己紹介すら何を喋ってやがるんだか判りゃしない。
それでも目当てで来た客は舞台で起こっていることそっちのけで怒鳴るは騒ぐは大変な騒ぎ。
これを許容してしまうところにSUPER☆GIRLS 運営のあたまの悪さも垣間見られたし、それに比例した客民度の低さも理解できた。(この連中が流れ込んだ今日のイーアスつくばの東京女子流も酷いことに)

SUPER☆GIRLS と共演すると、流れ込んだ客で場が荒れる、下手をすると飛蝗の過ぎた跡の如く、草木の一本も残らないと言う事になり兼ねない。
ブッキング担当者各位にはご注意申し上げたい。

_ 更新情報

コラム置き場にコラム的なにか

パンドラの匣の底の希望としての佐藤亜美菜の相互扶助

をアップロード。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

# 北海道ローソン [はじめまして。 突然コメントを入れさせて頂いて申し訳ありません。 福島のendさん(inaka)さんの事ですが、 5..]


2011-07-18 AKB48史上最悪の罰ゲーム [長年日記]

_ 週刊プレイボーイ 2011 No.29

Not yet
8ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は今村敏彦。
作りこんで撮っていないので、大島あたりは顔に疲れが出ているカットも有るが、その分それぞれがそれぞれに「らしい」表情。
横山由依が変に構えずに素でカメラの前に立てるようになり、4人のバランスも良くなった。
セットや小道具を仕込んだ撮影に今村敏彦を使うのが的外れではあるが、写真そのものの出来は良い。

武井咲
写真集からの other cut で4ページ4カット、撮影は橋本雅司。
綺麗は綺麗なのだけれど、一本調子で面白みが無い。 橋本雅司にして撮りあぐねた感じ。

荻野可鈴
4ページ7カット、撮影は萩原和幸。
あまり上手くは行っていないが、様々な角度から素材の良さを引き出そうとした形跡は見られる。
写真の選択が悪く、1ページ使ったカットより、2ページ目に小さく使われたものの方が表情も構図も良い。
カメラマンが編集者の審美眼の無さに足を引っ張られている。
荻野可鈴も慣れが悪い方向に働きつつあるように思える。 それをなんとかするのがカメラマンの腕である訳で、その辺りが物足りないグラビアではあった。

川村ゆきえ
写真集から4ページ6カット、撮影は西田幸樹。
1ページ目と3ページ目、特に3ページ目の横からのカットが上手い。
過不足無い光と厳密な構図での一枚、匠の技。
川村ゆきえも撮られ慣れ過ぎて新鮮味に欠けるところがあるが、まだ開いていない引き出しも有る。 それをこじ開けるのが、カメラマンの腕。

篠崎愛
7ページ9カット、見開き1箇所。 撮影は西條彰仁。
童顔の篠崎愛を、なんとか大人っぽく撮るべく秘術を尽くしたグラビア。
3ページ目と6ページ目上段の木漏れ日を使ったカットが巧い。
真正面から撮らないことで、丸顔から来る子供っぽさに打ち消されがちな「大人」の部分を引き出している。

吉井怜
写真集からの other cut で6ページ7カット、撮影は橋本雅司。
こちらは橋本雅司らしい写真。
これはモデルのカメラに対する向き合い方の違いから来るものてはないかと思う。 撮り甲斐の有無で、写真の出来も変わってくる。

総評
前号の出来が酷かったので買わずに済まそうと思ったが、立ち読みしてみたら予想に反して出来が良かったので購入。
撮り下ろしは少なめだが、無理に撮り下ろして質を下げるよりは良い。

_ 週刊プレイボーイ2011 No.30

板野友美
7ページ6カット、見開き1箇所。 撮影は渡辺達生。
板野友美のグラビアとしては最低に近い出来。 もっとも板野友美そのものはカット毎に表情を変えてきっちり仕事はしているので、出来の悪さはカメラマンと編集者に係る部分。
2nd シングルの発売に合わせての巻頭グラビアなのだと思うが、さながらダメージキャンペーン。

光が強すぎて肌は白っ飛びしてのっぺりした質感、あまり眩しげな表情をしない板野友美であるが、下瞼が上がってしまっている。
人はモノではないので、光が強すぎれば表情も硬くなる。 そして質感の表現にも失敗していると言う事は、ブツ撮りとしても落第。
巻頭に値しない仕事、板野友美の無駄使い。

剛力彩芽
5ページ5カット、撮影は橋本雅司。
80年代っぽいメイクと構図、これが癖の有る顔立ちの剛力彩芽には合っている。
写真の選択や配置も最適解に近いのではないだろうか。
好みではないが、良く出来たグラビア。

佐山彩香
5ページ8カット、撮影は薮下剛士。
単調な表情の続く、退屈な8カット。
身体を見せるグラビアとして見れば、及第点ではある。

小林さり
3ページ7カット、撮影は井ノ本浩二。
何をどう生かして撮りたいのか判らない写真。 綺麗々々に撮るでもなく、下衆な視点でもなく、些か中途半端。
手馴れた感じの表情もいただけない。

梅宮万紗子
7ページ9カット、見開き1箇所。 撮影は西田幸樹。
例によって例の如く、見えそうで見えない(見せない)グラビア。
熟れた無花果を手掴みで婪り食わせるベタな演出は興醒めだが、全体を通して綺麗に撮れてはいる。

菊地あやか
借金のカタに売り飛ばされて脱がされたかのような、陰惨なグラビア。  尾木プロは全カット没にすべきであった。
ポージング、ライティング、構図、全てが菊地あやかの良さを消す方向に働いている。
「おさわがせしてごめんなさい」とキャプションが被せられているが、読者に謝罪すべきは巻頭にアイスの実の広告をグラビアと偽って載せたプレイボーイ編集部である。
厚顔無恥、ここに極まれり。

2011-07-11 夏だ!海だ!!ニコパチだ!!! [長年日記]

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 32号

篠崎愛
7ページ11カット、撮影は樂満直城。
「夏だ!海だ!!ニコパチだ!!!」・・・と言った感じの表紙と扉で始まりつつ、屋内や木陰などで光を柔らかく、表情の単調な篠崎愛をなんとかしようとした11カット。
引き分け。

逢沢りな
巻中グラビア5ページ10カット、撮影は細野晋司。
写真は悪くないがキャプションが一寸煩い。 「光と影」と言うテーマに囚われすぎて、細切れの写真を並べる構成にしたのはいただけない。
撰ったカットを大きく見せた方が効果的ではなかったか。
4ページ目の横顔が良い。

_ 週刊プレイボーイ 2011 Vol.28

石原さとみ
5ページ7カット、撮影は西田幸樹。
外光のふんだんに入る屋内での撮影。 斜めからの光で陰翳を付けて、顔の立体感を程好く出しているのが上手い。 余計な光を使わないので表情も柔らかい。
3ページ目の最後の見開き、そして扱いは小さいが2ページ目下段左側の横顔も良い。
こうした良質のグラビアを提供するだけの地力がありながら、この号はこれ以降のページが劣悪。

アイドリング!!!(大川藍、遠藤舞、横山ルリカ
5ページ5カット、見開き1箇所。 撮影は栗山秀作。
並べると横山ルリカだけが突出してしまい、あとの二人が引き立て役になってしまうので、左右を入れ替えたり並びを変えたり、判りにくく気を遣ったグラビア。
どうしても横山ルリカに目が行ってしまうが、遠藤舞の気だるげな表情も面白い。

ぱすぽ☆
5ページ12カット、横並びの集合と1人1カットずつのコラージュで見開き2箇所。 歌衣装と米村弘光の装飾水着で2パターン。 撮影は樂満直城。
先ずは増井、奥仲、根岸で1カット。 「誰某と誰某は人気が有る」と言う予習はしたようだが、そこまで。
横並びの集合は、何時もの「ぱすぽ☆」。 安斉奈緒美は澄ました表情の方が映えるが、この場合はこのクシャッとした笑顔で良い。
しかしコラージュのページが酷い。 ベルトコンベア式に撮った割には良い表情だが、キャプションが切腹どころか打ち首ものの酷さ。
「それぞれのキャラクターを一文で」と言う意図が有るにしても、傍から見てはそうかも知れないが本人自らは発することが無いであろう言い回しが並ぶ。
知らないなら調べれば良いし、判らないなら訊けば良い。 それをせずにテキトーにデッチ上げたやっつけ仕事。 対象に対する敬意もへったくれも無く、「載せてやるから有り難く思え」式の思い上がりが如実に表れた、この号の「グループアイドル大特集」なるものの腐臭が強く出た5ページ。
ぱすぽ☆パッセンジャーはこんなのに載ったのを喜んではいけない。 寧ろ扱いの酷さに憤るべき。
編集者(もしくは担当ライター)に誠意があれば、グラビア誌でなくとも、過日の電撃ゲームス Vol.18のような見応えのあるグラビアは作れるのである。

ももいろクローバー
5ページ10カット、見開き1箇所。 撮影は渡辺達生。
当てる光が強すぎるので、楽しげでありつつも表情が硬い。 特に高城れには凶相と言って良いほど。
この号が手元に有る方は下瞼に注目して頂きたい。 撮影現場の雰囲気作りの上手さではどうにもならない事もあり、一見こぼれる様な笑顔に見えても顔のこわばりが全てのカットに見られる。
こうした写真は上っ面は綺麗に見えるかもしれないが、中身は空疎なので見ても何ら感興を催さない。
メンバーの紹介文も何時の情報なのだか呆れる、古文書から抜書きしたような駄文。

東京女子流
1ページ1カット、撮影はHIROKAZU。
経費節減のあおりのザラ紙カラーグラビア。
これも光が強すぎてお話にならない屑写真。 光が強いのに顔に妙な影が差していたり、呆れるほか無い。
先般書いた通り、年齢非公表なのに平均年齢が大書されているインタビューも含めてお話にならない。

スマイレージ
見開きで2ページ1カット、撮影は岡本武志。
寺田が売りにしている「脚」を見せる為か、公園の花壇か何かに腰掛けさせたのを正面から撮っている訳だが、レンズがデルタゾーンの高さと言うデリカシーの欠片も無い写真。 真っ昼間にこんな所で撮って眩しくない筈が無く、またぞろ強張った作り笑顔。

腐男塾
1ページ1カット、撮影はHIROKAZU。
「男装ユニット」と書いてしまうところからして、取材対象の設定や世界観を閑却した屑仕事。
写真もライティングが粗雑でお粗末。

SUPER☆GIRLS
巻中グラビア4ページ12カット、撮影はTakeo Dec.
「可愛くない娘がいないのに、送り手が醜悪」でお馴染みの SUPER☆GIRLS から6人で水着グラビア。 送り手から漂う腐臭は42ページからのグループアイドル関連記事で嗅ぐことが出来る。
閑話休題、グラビアの話。 6人に絞ったこともあり、流れ作業感は薄いが、紋切り型の表情に終始。
素材の良さは伝わるが、調理の仕方が悪く、刺身にすらなっていない切り身写真。
これはカメラマンだけの責任ではなく、この6人でどうページを組み立てるかを考えられない編集者の無能に帰するところが大きい。

総評
碌すっぽ調べもしないでデッチ上げた「特集」と書くのも憚られるくらいの惨憺たる出来。
今回掲載されたグループの多くは、既にアイドル専門誌やゲーム誌、ゴシップ系月刊誌などで取り上げられており、特集としての新鮮味が無い上に内容も空疎というどうしようもないモノであった。

2011-07-10 裏も表もある女 [長年日記]

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 28号

峯岸みなみ
7ページ13カット、撮影は細居幸次郎。
ピンクのセーラー服+ウサギの被り物、ビキニ3種、メイドっぽい服、スタジオと屋外。 AKB48の中でも忙しい部類に入る峯岸であるが、時間が無いなりに目先を変えて幅を持たせたグラビア。
カラーコンタクト常備なのか目の表情が不自然なところはあるが、モデルとしてはケチの付け所の無い仕事ぶり。
その時々でやるべきことをきちんと理解し、それが出来ている。 それが意外性の無さに繋がってしまうこともあるが、大抵はその裏をかいて別の答えも用意してくる。
峰岸の「らしさ」が上手く引き出されたグラビア。

ぐるぐる48 vol.11
佐藤亜美菜のダイエット企画その後。 カラー1ページ1カット(門嶋淳矢)、モノクロ2ページ7カット(松田嵩範)
加虐趣味の傾向の有る好事家には堪らないダイエット・エクササイズ実況レポート。
辛い目に遭いつつも、きっちり成果が上がっているので読後感は爽やか。

YJ7(多田愛佳、北原里英、佐藤亜美菜、山内鈴蘭)
こちらも細居幸次郎の撮影で4ページ4カット。
粗として隠されてしまいがちな部分(北原の小麦色の肌など)を生かして撮られており、個性を引き出す努力が実を結んだグラビア。
しかし佐藤亜美菜の撮り難さよ。 ダイエット企画の成果が待たれる。

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 29号

アイドリング!!!
巻頭・巻中纏めて9ページ13カット、うち見開き1箇所。 撮影はTakeo Dec.
少々窮屈な顔見世グラビアなのだけれど、あからさまな流れ作業にはなっておらず(まぁ、連中が撮られ慣れているのもあるが)、写真の一枚一枚に意味を持たせる編集者の四苦八苦もあって、見られる出来にはなっている。

藤原令子
プレゼントページに1ページ1カット、撮影は石川耕三。
ヤングジャンプはプレゼントページも凝っている事が多く、読み流せない。
今号も良い出来。

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 30号

前田敦子
表紙と巻頭グラビア6ページ6カット、うち見開き1箇所。 オマケで両面ポスター。 撮影は佐藤裕之。
衣装3パターン、屋内撮影、水着無し。 挑戦的グラビア。
カンカン照りの水辺で水着でニコニコしてるようなのを好む向き衆愚にはソッポを向かれるかも知れないが、前田敦子の大人としての部分を引き出し、陰の部分の魅力が形になった佳品。
前田敦子を心底好きな人には寧ろこちらの方が受け入れられるのではないかと思う。 眼福。

ぐるぐる48 vol.13
まゆゆマンガ家計画の9回目。 カラーで1ページ3カット(門嶋淳矢)、モノクロでインタビュー1ページ、漫画本編2ページ。
漫画を描かせて貰える喜びからか表情も良く、漫画そのものも渡辺麻友のどうかしてい部分が嫌味なく出ている。

前田希美
巻頭とは対照的な旧来型グラビア。 全カット紋切り型の表情で、光を強く当てすぎて眩しげを通り越して目が開いていない。
さんざ弄くり廻した挙句にモデルを殺した駄目グラビアの典型例。

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 31号

岡本玲
7ページ9カット、撮影は細野晋司。
屋内と屋外、水着とそれ以外が半分ずつ。
モデルとしての仕事が振り出しであるだけのことはあり、どんな状況下でもハズレの無い表情だが、やはり服を着たカットの方がより柔らかい。

ぐるぐる48 vol.14
横山由依の人となりに迫るインタビューの第2弾。 カラーで1ページ1カット(細居幸次郎)、モノクロでインタビュー2ページ。
Not yet で撮られる仕事が増えた為か、硬かった表情も柔らかく。 作り笑顔もなくなってモデルとしての魅力も出てきた。

市川美織
巻末4ページ10カット。 撮影は桑島智輝。
髪を下ろしたオレンジの水着以外は、衣装3パターン全てツーテールなのだけれど、衣装ごとに結ぶ高さが違う懲り様。
表情に変化が乏しいのが難と言えば難だが、特有の可愛らしさは引き出されている。

AKB48の赤十字広告
グラビアでは無いが、今年見た中では最低の写真。 弄り過ぎてもはや写真ですらないとも言える。
集合写真を撮るだけのスケジュールを押さえられないのも判らないではないが、合成とレタッチの下手糞さ加減には吐き気すら催す。
プリントクラブ並みの改変(修"整"の域は超えている)を加えられたノッペリ写真を広告に使ってしまえる神経を目の当たりにすると、広告主たる日本赤十字社への信用も揺らぐ。

_ 更新情報

むかっ腹ついでにコラム的な何か

スコアとそれに対する忠実さと演者としての魅力についての一考察

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本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

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2011-07-06 嗚呼、それなのにそれなのに [長年日記]

_ 週刊プレイボーイ 2011 No.28

リニューアルしたところで、最早買うに値しない代物であることに何ら変わりは無いのだけれど、買わずに貶すのもフェアではないので、とりあへず290円をドブに棄ててみた。

「グループアイドル大特集」との事で買った訳なのだけれど、これがまた実にヒドい。 月刊ゴシップ誌の方が、余程まともな記事を載せている。
年齢非好評の東京女子流の平均年齢が大書されていたり、「男装ではない」のが建前である腐男塾が男装ユニットとして紹介されていたり、取材し掲載するにあたって踏まえておくべき事柄が悉く無視され、踏み躙られている。

ぱすぽ☆の根岸愛にしてもそう。 腹黒を指摘されても頑なに否定し、心まで純白であると強弁するのが根岸愛の根岸愛たる部分なのである。
嗚呼、それなのにそれなのに、「腹黒くってごめんなさい」とキャプションが付いている。 こんな事ぁ口が裂けてもお天道様が西から昇っても言いっこない。

アストロホールの Super☆girls をグチグチ貶しながら観ていたライターが、シレっと礼賛記事を書いているのにも呆れた。

廃刊寸前だったプレイボーイも、AKB48人気に肖ってなまじ生き永らえてしまったが為に社会に害毒を垂れ流す存在になってしまった。
これもAKB48が世に齎した災いの一つであると言えよう。


2011-07-05 阿形と吽形 [長年日記]

_ 何を今更な更新

下書きまでして放置してあったレビュー的ななにかを、纏めてアップロード。

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 25号

佐々木希
表紙と巻頭グラビア、7ページ10カット。 撮影はTANAKA。
メイク薄めで薄着。 心持ち斜めから撮ったカットの表情が良い。
屋外でも極端に眩しがる事は無いが、屋内の柔らかい光の中でのカットの方が、やはり表情は良い。

AKB48 チームYJ
5ページ5カット、撮影は門嶋淳矢。
昨年のYJ7からの居残り組を除いた5人が1ページずつ。 皆、撮られ慣れたなぁ・・・と感慨に耽る。
AKB48は、撮られる仕事が来る連中は仕事を重ねるうちにどんどん表情が良くなって行くが、撮られる仕事が生写真の撮影しか無い連中は決まりきった表情しか出せなくなる。
指原莉乃の、申し訳なさそうでもなく、虚勢を張っているのでもない表情が、それを象徴。 5人が5人、自分を出せている。
これも劇場公演が基本で有った頃には考えられなかった事だ。
劇場公演以外の仕事が、連中をここまで育てた。 いや、「劇場公演以外の仕事で、連中は育った。」と書いたほうが、より正確かもしれない。

ぐるぐる48 vol.18(横山由依)
カラーで1ページ7カット、モノクロ2ページでインタビュー(2カット)。 撮影は栗山秀作。
未だ気負いから来るのか硬い表情を目にすることの多い横山由依。 そこをどうにかする栗山の腕。
抹茶を飲んで苦い顔をする横山。 興福寺の阿修羅像のような、凛々しい顰み面。
インタビューも横山の精神面における大物振りが引き出されている。

荻野可鈴
プレゼントページに2カット。 撮影は松田崇範
なかなかちゃんとしたグラビアに載せて貰えていないが、こうしたページに細かく載る写真の一枚々々が、高いレベルで安定。
まとまったページのグラビアが見たい。

水沢奈子
巻末グラビア4ページ7カット、撮影は細野晋司。
水着の上に一枚羽織った写真が並ぶ。 然程光が強い撮影環境では無いように思えるのだけれど、眩しげな表情が目立つ。
撮影者の意図だけが空回りした、狙い過ぎたグラビア。

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 26号

表紙と巻頭グラビアにAKB48、センターグラビアにNMB48。 オマケポスターは表がAKBで裏がNMB。
CDのアザージャケットも付いてくるのだけれど、これは需要が有るのだろうか?。

AKB48(前田敦子、大島優子、小嶋陽菜、板野友美、渡辺麻友)
7ページ10カット、撮影は桑島智輝(ポスターは藤丸修)
シーツの上、水着(ビキニ)でゴロゴロするの図。 「肌の質感重視」となっているが、光を強く当てて陰影を強調する撮影手法。
ストロボの明滅でお仕事モードのスイッチが入る板野友美は良い表情。 商売用の板野の表情、嫌いではない。
反面ぱっとしないのが大島優子。 寝惚けたような、らしからぬ表情。

NMB48(渡辺、山本、山田)
5ページ5カット、撮影は栗山秀作。
集合で2ページ、個別で1ページずつ。 1ページ目の三人並んだカットの山田菜々が訴求力の有る表情。
個別ページには隙間にインタビューが流し込まれているのだけれど、写真の邪魔にならず、且つ読みやすい割付が良い。
水着を出し惜しみせず、各誌のグラビアに捩じ込んで来るNMB運営の強引な手法は鼻に衝くが、実際に劇場公演を見に行った知己の評価は高い。
この辺りの乖離が、不幸を呼ばないと良いのであるが。

ぐるぐる48 vol.19(佐藤亜美菜)
前向きに実効性の有る形で酷い目に遭うと好事家向きの良い表情になる佐藤亜美菜には打って付けのダイエット企画。
ダイエットをさせる側も遣り甲斐が有るのではないかと思う。

小林優美
巻末グラビア5ページ8カット、撮影はTakeo Dec.
水着を変えてもポーズを付けても、表情が殆ど変わらず、口を開いているか閉じているか、阿形と吽形の違いしか無い金剛力士像みたようなグラビア。
実に詰まらない。

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 27号

渡辺麻友
7ページ9カット、撮影は桑島智輝。 これは、良い 上半期に見た中では一番。
夜の遊園地で衣装3パターン。 スタジオで白ビキニ。
売れたには売れたが、「まゆゆ」としての決め顔を忌避し過ぎて失敗した例の写真集の轍は踏まず、決め顔でありつつも活きた表情を切り取ることに成功している。
遊園地撮影分では、カルーセル・エルドラド(ちなみに日本機械学会の認定機会遺産でもある)で撮ったカットが秀逸。 電球の温かみのある光を上手く生かしつつ、素で楽しむ渡辺麻友の生の表情を切り取っている。

山内鈴蘭
センターグラビア5ページ5カット、撮影は栗山秀作。
スクール水着の上にジャージを着たカットは良い。

ぐるぐる48 vol.20(YJ7)
4ページ3カット、撮影は細居幸次郎。
集合で1カット、峯岸・市川・山内で1カットずつ。 可も無く不可も無く。

2011-07-03 [長年日記]

_ 未来 with TAURUS BONEHEAD インストアライブ(銀座アップルストア)

未来(a.k.a 石田未来)のインストアライブがあると聞いて銀座。 ガラス張りで且つ各駅停車のエレベーターに戸惑いつつ3階へ。
スクリーンになっている壁と階段状の客席が向かい合うミニシアターのような造りで、客は石田姓当時からの人が多かったのではないかと思う。 5割ほどの入り。
7時を回って店の人の前説から開演。 まずは TAURUS BONEHEAD の二人が出てきて一曲、そして未来を呼び込んで曲の説明などを交えつつ4曲。 正味30分程度のミニライブ。

先日23歳になったと言う未来は23歳なりの容貌と服装で、往時の凄みこそ薄れたが歳相応の可愛らしさはあった。

曲は良く言えば爽やか、正直に書くと耳に引っ掛からない。
後ろの二人が腕っこきなのと、気心が知れていて息が合っているのとで、曲の好みはともかくとしてライブとしての出来は良かった。

アイドルのアイドル後の人生のひとつの答えとして、やりたい事を見つけて、それを出来る範囲で無理せず形にして行く未来の音楽活動は、最適解かどうかはさておき、幸せな答えであることは間違いない。

活動拠点が地元である名古屋と言うことで、なかなか見る機会もなかろうとは思うが、こうした気軽に足を運べるライブがあれば、また行って見ようと思う。

_ 更新情報

コラム置き場に

等号・不等号

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_ 東京女子流ミニライブ(イオン下妻ショッピングセンター)

辺鄙な場所にあるショッピングモールのイベントスペースでのミニライブ。 場所が場所なのでアイドルとは無縁の友人に頼み込んで車を出してもらい観覧。
開演30分前くらいに現地に着くと、ステージ前にはブルーシートが敷かれており、後方に椅子席。 どちらも既に八割がた埋まっていたが、知己の隣が空いていたので潜り込む。

ブルーシートの桟敷には、大きなお友達と小さなお友達と家族連れ。 椅子席には大きなお友達と年齢層高めの買い物客。 客席の半分以上は地元の買い物客で埋まっていたのではないかと思う。
avex はこう言ったショッピングモールでイベントを打つ意味を正しく理解しているので、買い物客への周知にも余念がなく、また会場でもより多くの人が快適に見られるよう、気を配ってもいた。
椅子に荷物を置いたまま席を離れて戻らない無作法なアイドル客を角が立たない形で牽制し、嗜めつつ、放置された荷物をスタッフが預かるかたちで席を地元の客に回したり、そつの無い運営。

前述の通り、若者や親子連れだけでなく比較的高齢の買い物客も足を止めており、感心しながら観ていたのが印象に残った。

既に八割がた埋まったところで、開演前にリハーサル。 これで更に客を集めて、散らないうちに本番を始める流れも上手かった。
正味30分ほどのミニライブだが、その前にみっちりリハーサルをやることでイベントにも厚みが出ていたし、立ち位置や振り付けの確認を入念にやっている事を目にした地元の人の反応も良好。
「東京女子流」と言うのが今日初めて聞いた名前だったとしても、ここで与えた良い印象が、彼女らをテレビや雑誌で目にして繋がったときにプラスに働くのは間違いない。

私の近くで1部も2部も観ていた老夫婦は、リハーサルを見ては「おぉ、練習しとる」「えらいねぇ」。 激しいダンスを見ては「すんごいねぇ」。 小西彩乃のソロパートを聴いては「んまいねぇ」と一々感心していた。
その場でCDを買ったり迄はしなかったようだけれど、確実に心には響いていたと思う。

「目当て」の客を囲い込んで収奪することに血道を上げがちな昨今のアイドル業界ではあるが、「目当て」では無い層にも響くイベントが増えれば、アイドルというものの裾野も間口も広がるのではないかと思う。
温かい、良いイベントであった。

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# シモツマン [ちょっと下妻の人間バカにしすぎではないですか?]


2011-06-08 今様「紺屋高尾」 [長年日記]

_ pre-dia フリーパーティー(2011/6/5)

ぱすぽ☆ワンマンフライトのマチネとソワレの間に無料ミニライブ。
ぱすぽ☆を観に来た客の7~8掛けくらいの入り。
開演前に友人と「pass-diaは可能でも、その逆は未だ無理なのではないか。」「出来たとしても初期の曲。 少女飛行あたりは出来ない。」などと話していたら、口開け一曲目がまさかの ぷれぽ☆ (和泉テルミ、岡村明奈、竹田愛、松本ルナ、村上麻莉奈、水野まい)で Pretty Lie 。 これが思いの外うまく出来ていて驚いた。
本家ほどのキレは無いが、本家には無い妙な色気が有った。
これは動ける順に上から六人引っこ抜いたってのも有るとは思うが、それだけ地力が付いたと言う事でもある。

一曲終わって残りの連中が出て来て、ぷれぽ☆は着替え。 着替え待ち間繋ぎの後は自己紹介もそこそこに持ち歌五曲総棚浚え。
曲毎の立ち位置の確認に時間が掛かる為、多少間延びした感は有ったが、五曲続けて演り切ったってのは大きい。 客席も盛り上がったし、何より舞台の上の面々の充実感と自信に満ちた表情が良かった。

途中で衣装破壊系の奇禍に遭ったメンバーも居たが、とりあへず舞台の上に留まって一と公演勤めおおせたってのは褒めてよい。
肩紐が切れたりする不測の事態とは異なり、防げたトラブルであったようにも思えたが、とまれ大過なく終わって良かった。

初期からpre-diaを観ていた友人曰く、「個々のメンバーのファンは多いが、グループとしてのファンが少ないのが ぱすぽ☆ との違い」
これは ぱすぽ☆ と違い、それぞれがそれぞれに「pre-dia前史」を背負っているからなのではないかと思うが、この辺りを変えよう、グループとしての纏まりや魅力を出していて行こうとする意思が、自己紹介を簡略化して楽曲で押すステージの構成からも感じられる。 そしてそれは今のところ成功しているように思う。
One for all みたいな自己犠牲の精神ではなく、見つけた居場所をより良くしよう、高めようとする意思を象徴しているのが、青山玲子のブログのこのエントリ
青山玲子として行くんじゃなくて、プレディアとして初めてテレビ収録したいんです の一文が胸を打つ。

私のようなルンプロ無産者にとって、pre-diaを実際に見るのに掛かるコストは高が知れているにしても、観る為に付ける踏ん切りと言うか跨ぐ心の敷居は高い。 なんと言うか「過ぎた贅沢」に思えるのだけれど、それを乗り越えさせるだけの力が、今のpre-diaには有る。

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2011-06-05 En attendant Kobayashi [長年日記]

_ 東京タワー club333 night view DJ(2011/5/27)

定時で逃げ出して東京タワー(こんな事を書くのも、何時以来か)、7時過ぎに大展望台に着くと、かぶりつきに荷物を置いて場所取りしているのがちらほら。 以前は舞台寄りの部分は通路として確保して、観る客は窓際だった訳だが、何時の間にかルールが変わったらしい。 自動販売機が並んでいた所に楽屋が出来たり、リクエストカードを書く机が下手側に移動していたり、他にも色々と変わってはいた。

雨という事もあってか、来塔者も少なめで、2007年3月以来このイベントに来続けているが、エレベーターに一人で乗ったのは初めて。 「目当て」で来ていると思しき客も、思ったより少ない。 ここではまだ「会いに行けるアイドル」

19:30を過ぎた頃、スタート。 久し振りに見る小林は肩までのロングボブ。 ワンポイントで豹柄の入ったTシャツにカーディガンを羽織っていた。 豹よりも豹柄の似合う女。
長い文章を読むと切りどころが曖昧だったり、句点と読点の区別がついていなかったり、改善すべき点はまだまだ有るが、下読みはして来ているようで、思ったよりしっかり「読めて」はいた。
その日その場で初めて目にするリクエストカードも、曲が掛かっている間に何度も読み返したり、分からないところはアシスタントのミズノ氏に訊いたり、技術はともかくとしてDJとしての料簡に関しては、既に合格点。 マイクの角度を小まめに調整していたのも良い。

梅田彩佳や折井あゆみは、好きな曲が掛かると身体でリズムを取っていたりしたが、小林はそう言うこともなく、何か揺れていると思ったら貧乏ゆすりだったり、奇想天外なところの面白さも出ている。

ミズノ氏が話を振っても、次に読むべき原稿が気になってそわそわしたり、顔がこわばったりもしていたが、これは慣れて行く中で変わるだろう。 小林は不器用で要領も悪いが、兎に角粘り強い。 「愚公山を移す」を地で行く反復の積み重ねで、これまでも不可能を可能たらしめて来た。

小林らしいな・・・と思ったのは、リクエストで気になったものが有ると「居ますか?」と客に問いかける事。
梅田でもここまであからさまにはやっていなかったと思う(折井の場合は仮にやろうとしていたとしても、状況が許さなかった)が、小林はサラリとやってのける。
展望台内限定のDJなので、これはこれでアリだと思う。

この双方向性と共にイベントの楽しさを醸しているのが、目当てで来ている客のマナーの良さ。
梅田の時なんざ、奴さんが喋っているド真ん前で背を向けて声高に世間話なんて愁嘆場を目にすることも屡々。 折井の年も似た様な事はままあったのだけれど、とりあへず喋っている小林香菜を観て愛でている客が大半で、優しい空気に包まれた一時間半であった。

_ 東京タワー club333 night view DJ(2011/6/3)

仕事帰りに東京タワー。 晴れていたのと天の川イルミネーションが始まったのとで、先週より来塔者は多目。 それでも震災以前の賑わいにはまだまだ。

大展望台に上がり、ステージの前に着くと「DJ:金子桃」の看板。
去年までの梅田や折井なら、手持ちのメディアで休演の告知をしたものだが、これが出来ないのが小林香菜の「小林香菜らしさ」の悪い部分。 ブログもモバメもツイッターもやっていて、どれにも書かない。
今後は事前に東京タワーサイトのnight view DJのページのスケジュールを確認しておいたほうが良さそうだ。

金子桃さんは、声の仕事のプロ。 AKB48から誰か引っ張って来たのとでは仕事の質が違う。
流石にこれで飯を食っているだけのことはあり、流れるように澱みなく。 リクエストに読みにくい漢字や言い回しが使われていても、語るが如くすらすらと。
告知一つとっても、内容に一と味付けて来るので、ミズノ氏との話も弾む。
小林はまだまだこれには程遠いし、梅田も2年やって此処までは辿り着けなかった。 そう考えると、これに近い事が出来ていた折井あゆみと言う人は凄かったと思う。
あの年の折井も、初めの頃は原稿と睨めっくらで周りを見るゆとりも何も無かったのだけれど、半年足らずの間に見違えるように上手くなり、任期の終わり頃にはミズノ氏を手玉に取るくらいの臨機応変ぶりだった。

さて、金子桃さんの話。
ラジオの仕事が多い所為か、目の前に客が居ても居なくても喋りがブレない。 これは常に一定数の客を前にしてしか公開の仕事をして来なかった人間には難しいのではないかと思う。
すらすら読むだけでなく、伝えたい部分で溜めを作ったり、緩急を付けたり、聴く者の耳に引っ掛かるような話術。
これからの小林の仕事振りを見る上でも、基準となる良い仕事を見せていただいた。

天の川イルミネーションは7/9まで。
これ目当てにテートで来ている客が多いので独り身には些かツライが、それ目的で来るには大いにお奨め出来る。

_ レスなど

>テッドさん
商売のために、わざわざタチの悪い客のところに行かないところも、楽しくやれる理由なのではないでしょうか。
芸で身を立てて何者かになるためのステップとして捉えなければ、楽しい青春の一ページになるのではないかと思います。
AKB48のように、戦場の地獄の中にも青春はある訳ですが、良い戦争も無ければ腐った平和も有りはしませんから、やはり平和なほうが良いと思います。

_ UTB+ vol.2

アップトゥボーイの7月号増刊と言う体裁。 震災の影響で本誌の4月号が飛んでしまったので、2号続けて増刊が出る椿事。
表紙と巻頭はまたぞろAKB48。

AKB48(前田敦子、大島優子、高橋みなみ、板野友美、小嶋陽菜、渡辺麻友)
表紙と巻頭グラビアにオマケポスター。 12ページ12カットで、撮影は桑島智輝。
ポスターにのみ集合。 グラビアページそのものは集合無しの一人2ページ2カット。 デニムの藍色で揃えつつ、それぞれの個性に合わせた衣装。
白ホリの前で動かして撮っているのだけれど、大島優子に珍しく覇気が無い。 寧ろ前田敦子の方がギラギラした表情。
滅多に見ない面白い表情ではあるが、大島優子は仕事をしてナンボなので、一寸食い足りない。

高橋みなみは、既に出来上がっていた顔に実年齢が追いついて来た。 付け睫毛が大仰に過ぎる恨みはあるが、表情そのものは味わい深い。

渡辺麻友は定番の表情ながら、先日出た写真集の炭酸の抜けすぎたようなのを見た後だと、これはこれで良いように思える。

小嶋陽菜の唇の端に青海苔のようなホクロがあった事など、もはや憶えている人のほうが少ないであろう。 勿体無い。

鈴木愛理
写真集の宣伝方々7ページ9カット、見開き1箇所。 撮影は西田幸樹。
屋外で撮ったカットが実に良い。 曇天の西田幸樹にハズレ無し。

小池里奈
7ページ7カット。 撮影は佐藤裕之。
光と影のバランスが良い。 このカメラマンの欠点であるね肝心なところでピントが甘くなるカットも有るが、全体としては良い出来。
5ページ目の、斜め下から見上げた横顔に唸る。

橋本愛
5ページ6カット。 撮影は熊谷貫。
高村光太郎をして「人や物の底まであばく」と言わしめた土門拳のように、何時もは相手に迫り、相手の懐に踏み込んで撮る熊谷貫が撮った「らしくない」写真。
橋本愛の「勁さ」は出ていないが、その代わり「侵すべからざる何か」は写し取れている、甘く切ない6カット。
これも対象の本質をしっかり捉えているからこそ、撮れた写真。 眼福。

峯岸みなみ
7ページ6カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
遅きに失したグラビア、少なくとも3年は遅い(遅いと言っても、未だ々々賞味期限の内側にはあるが)。 これは峯岸みなみ本人の所為では全く無く、事務所の驕りと怠慢。 小嶋陽菜にしてもそうだが、グラビア展開すべき時期を完全に見誤っている。
念の為書いておくが、これは「水着になるのが遅い」と言う意味ではない。

峯岸みなみの色気は、本人の意図しないところから漂うものに訴求力がある。 意図して出したものは、一寸臭い。
身に着けたものの布地面積と醸し出す色香の量と質は反比例の関係には無く、寧ろ水着ではなく服を着た写真に良いものが多い。
極論すれば水着は蛇足で、それ以外は総て良い。
水着無しでグラビアの仕事が取れる程には未だ売れていないので、水着があるのは仕方ないとして、水着でグラビア仕事を取ってきてそれ以外の写真を見せる売り方も有る。
その辺りをコントロールするのも、マネジメントと言うものだと思うのだが如何だろう。

大場美奈
5ページ8カット。 撮影は山口勝巳。
山口勝巳らしい、腰の引けた生々しさ。 人口黒目が生々しいのはいただけないが、1ページ目のしゃがんだカットのスカートの奥の闇の見えそうで見えないところなど、実に「らしい」写真。
これが水着になって「ハイ、どうぞ」となると途端に凡百のグラビアになってしまう。
このカメラマンはやってはいけない縛りで雁字搦めにして知恵を絞らせた方が、良い仕事をするように思う。

高柳明音
5ページ5カット。 撮影は國方大。
グラビアでは中々その良さが出なかった高柳明音。 持て余していたように思える黒髪のあしらい方が上手くなり、表情も良くなったように思う。
この人も立場が人を作る好例で、所属チームが秋元からほったらかしにされた逆境の中で輝きを増しているように思う。

_ pre-dia フリーパーティー(2011/6/4)

ぱすぽ☆のご新規さま向けフライトの合間に行われた無料ワンマンライブ。 持ち歌がまだ5曲なので、単独で長いライブは未だ出来ない。
開場が遅れて灼熱の階段で長らく待たされたが、16:30頃開演。
客の総数が増えたからか、今回から2階席も開放。 立って観る客は一階、座ってみる客は二階と、棲み分けも出来ていた。
若干一名、二階最前列で踊り狂う馬鹿が居たが、程なくして事務所の人がやってきて座って見るよう「お願い」をしていた。

前述の通り持ち歌はまだ少ないのだけれど、無駄な喋りで尺を伸ばすような事はせず、自己紹介もそこそこに歌で押す構成が潔い。

舞台に立つ人数は12人と決まっている訳だが、能力と練度とやる気にはどうしてもばらつきが出る。 それをフォーメーションの妙で目立たぬようにする竹中マジック。
暫く見ぬ間に大分揃って来ていて、魔法の力を借りずとも金の取れる見世物にはなっていた。

村上・湊の有無を言わさぬ歌唱力と、和泉・青山の華やかさ。 それに加えて3列目4列目のメンバーにも「魅せる力」が付いて来たのが大きい。

私は松本ルナを基準に定点観測をしているのだけれど、これまでは間違ってはいないのに何故か面白い動きになってしまっていた部分が、どう変わったのかは判らないが艶っぽくなっていてドキリとさせられた。
他の連中も含めて全体のレベルが上がったので、未だ器械体操の域を出ないぎこちない動きのメンバーが居ても余程動きがずれない限りは埋没して目立たなくなっている。

初期の衣装では、ハイヒールっぽいデザインだが、踵は低い靴だったのが、しっかり高いピンヒールに変わっており、それで平然と且つこれまで以上にしっかり踊れていたのにも驚いた。
今日も16時から渋谷DUOでフリーライブ。 今見ておいたほうが良いグループの一つ。

_ ぱすぽ☆ワンマンフライト(2011/6/5 渋谷duo マチネ)

整理番号が割りとトンでもない事になっていたので、どうなるかと思ったが、二階席が開放されていた事もあり、深刻な寿司詰めにはならず。 最前列付近の圧縮振りは、玉井杏奈が心配するくらいの酷さで、殴り殴られの大変な事になっていたようだが、後ろのほうは割と平和だった。
リフトをしたり、客が何かやらかす度に、すかさずスタッフが飛んできて釘を挿して行く。 細かいところで一つ々々抑えていくので、現場が荒れ難い。
ただこの、「釘を挿す」のが大抵社長たる林さんなのが恐ろしい。 目配りの行き届き方が尋常ではなく、対応が素早く、そして物腰は柔らかいが態度は毅然としている。 若い衆は舐めて掛からぬが吉。

Break out!! で始まり、個人コーナーを小分けにして組み込み、冗長になりがちな間繋ぎの喋りを短くしてダレないように練られた構成。 難しいことを考えずに素直に楽しめた。

GPPで緑色のサイリウムで埋まった客席を見て驚愕と感動に涙する佐久間夏帆。 しかし自分の誕生日が祝われている事には知らされるまで気が付かないスットコドッコイぶりがまた「らしく」あった。

個人コーナーでは、今月もpass-dia。 そんなに練習をする時間が有ったとも思えないのだけれど、下地が出来ているので止め撥ね払いがしっかりしていて、本家より上手く見える。
裏声で歌い上げる部分は、森が照れ笑いで誤魔化さずにやり切っていた。 余興とは言え、金取って演る以上はきっちりやって然るべきだと、私は思う。

玉井杏奈の髪の躍らせ方が、激しくも美しかった。
槙田紗子と較べると髪質が重いので、フワリとはなり難いのだけれど、連獅子の如く振り乱す様は圧巻。

立ちっ放しで見るのは年寄りには辛いのだけれど、不快な事の殆ど無い、多幸感に満ちたひとときであった。


2011-05-25 人生を美しく! [長年日記]

_ アイドルフェスティバル in ヒビヤ(2011/5/21 ソワレ) 続

腐男塾
歌も動きも様式美としても質は高く、練られても居るのだけれど、私にとっては長すぎる弁当幕であった。 欠伸すら出ない。
これは良し悪しではなく、好き嫌いの「嫌い」なので悪しからず。
隣で見ていた友人も気が乗らない風だったので感想を聞いてみたら「中二病をこじらした童貞みたいですね。」

東京女子流
素晴らしい。 歌とダンスの総合的な力量は出演者の中でも図抜けていた。 それでいて矯められ過ぎてもおらず、取っ付き難くも無い。
歌にしてもダンスにしても、基礎からきちんとレッスンをさせてもらっているのが見て取れる。 長らく見てきた振り付けを覚えさせる「レッスン」と称するものしかしていないグループと較べると、地力の付き方が違う。
隣で見ていた友人は、ベースラインがチョッパーで出来ているのを面白がっていた。 振り付けもベースにあわせて出来ているような気がしたのだけれと、これはどうだか判らない。
曲の構成も良く、腐男塾が煽りに煽って燃え尽き、焦土と化した客席を徐々に蘇らせて行き、「鼓動の秘密」から「おんなじキモチ」と繋いでやさしい空気に戻してから次の出演者に引き渡していた。
トリ前の膝代わりとしても良い仕事。

ぱすぽ☆
ウィークリーチャート一位獲得から一寸間が空いたが、大きな舞台での凱旋フライトとなった。 満を持してトリで登場。
「きつねとぶどう」式に揶揄する向きも多いが、こう言う催しでトリを取れるのもあれがあったからこそだと私は思う。
出囃子に乗って一人ずつ登場。 決めポーズから一曲目へ。
途中に挟まる自己紹介はキャプテン根岸愛が代行する簡略版。 その分、曲を詰め込みに詰め込んだ構成。
「広いところで見たい」と思っていた曲は殆ど見られた。 「夏空ダッシュ」で始まり「Break out!!」で盛り上がって「LALA LOVETRAIN」で〆て、次の仕事が有るってんで、エンディングには出ずに嵐のように去っていった。
惜しむらくは直前の東京女子流と較べると歌が弱いことであるが、それでもいつもより生歌率は高め。 佐久間夏帆の声は野音によく合う。

しかし競合イベントが幾つもあるにせよ、これだけの面子が揃って野音が埋まらないってのが解せない。 おかげでゆったり見られた訳ではあるが。

制服向上委員会は演ってる側の楽しそうなのが印象に残った。
ここから何者かになるのは難しいかもしれないが、今を楽しむ事を考えればAKB48より「なる」「在る」の楽しさはあるのではないかと思う。 アイドルとしての人生を楽しむなら、こう言う選択肢も有る。
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# テッド [制服向上委員会のメンバーはマチネではハンカチ販売に客席の間を行商していました。途中でそれまでいなかったメンバーが楽し..]


2011-05-23 異議ナシ!! [長年日記]

_ アイドルフェスティバル in ヒビヤ(2011/5/21 ソワレ)

給料日前で逆さに振っても屁も出ないところ、友人からチケットをいただいて夜の部のみ観覧。
待ち合わせの為、早めに現地へ行ったのだけれど、マチネが押しに押していたため、なんだかんだで殆どの出演者の歌は聞こえた。
マチネのみの出演だった中では、トーキョーチアチアパーティが好印象。 Aellの「エコロジーモンキーズ」の気持ち悪いミニマル加減に怖気が走る。 現代の踊り念仏。

終演も押しに押したので、二部の開場も30分遅れ。 一緒に開場を待っていた友人がポツリ。
「久し振りに『歌姫時間』と言う言葉を思い出しました。」
時間通り始まる訳ゃ無いと私は思っていたし、そう思っていた人も多かったようで、時間通りにオープニングアクトのアイドルカレッジが出てきたときには実にどうも驚いた。
物販列に居た連中をはじめとして、会場に居た客の多くが対応できずにいるうちに、一曲演って「灰さやうなら」で引っ込んでしまった。

小桃音まい
好き嫌いはあると思うが、芸としてちゃんとしている。 伊達や酔狂で年に300本からライブをやってない。
ダンスではなく、振り付けの動きなのだけれど、隙が無い。 客の民族大移動は固定座席のハコでは些か迷惑なのだけれど、まぁご愛嬌。
CDの予約販売の告知をする際、「買ってください」ではなく、「物販コーナーに"遊びに来て"ください」という婉曲な表現だったのにも好感が持てた。

制服向上委員会
整列して行進しながら歌う古典芸能。 落語に譬えると、落語協会ではなく落語芸術協会の薫り。 「てれすこ」のクスグリで、未だに森永砒素ミルク事件の根多が出て来る笑三師匠の高座を思い出した。 一種に見ていた友人曰く「時代というより世紀が違いますね」。
「テレビにさようなら」と「清く正しく美しく」が並んでも、どっちが昔の曲なのか知らない人にはわからないだろうと思う。
「テレビにさようなら」はオケのバランスが悪く、肝心の歌詞が聞き取れず。 政治的な内容を論われる事も多いが、内容としてはごくごく当たり前の事しか言っていない。 その「当たり前」が当たり前として通らない世の中のほうがおかしい。

ski:「今回の地震で判った事は、政府の対応は遅いと言う事です。」
客:「そのとーり」「よーし」
ski「脱原発!脱原発!!脱原発!!!、脱AKB!!」
客:「異議ナシ!!!!」

実に楽しい。

バニラビーンズ
多重録音で作った凝った出囃子に乗り、こどものバックダンサー「こどもビーンズ」をキノコ外ハネ各二人ずつ連れて登場。 こどもに沸く会場。
「ニコラ」一曲でこどもは引っ込んでしまい、客は騒然。 そこここで「こども行かないで〜」。 まったく、腐っている(良い意味で)。
持ち歌のほかに、ピチカートファイブのカバーを昼夜で一曲ずつ。 マチネは「baby portable rock」だったのだけれど、ソワレはほぼ七時に「東京は夜の七時」を演ると言う、粋な演出。 野宮真貴のねっとりしたのと違って、サラリとした歌い方。
オケはオリジナルだと思うのだけれど、よく通る音。 中音域がスッコ抜ける野音の音響特性に合わせたのではないかと、友人は話していた。
選曲も演出も練りに練って攻めた構成。 送り手の本気を見た。
<つづく> 


2011-05-22 [長年日記]

_ 更新情報

検索で引っ掛かるようなので、コラム置き場に

AKB48 3チーム制を送る(再掲)

をアップロード。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

# Dwightsa [levitra drug <a href=http://dstvmediasales.com/sitemap.ph..]


2011-05-21 あの空へ向かって [長年日記]

_ 遅ればせ更新

下書きしたまま日々の暮らしに追いまくられて忘れていたものを幾つか更新。

_ 新津保建秀×早見あかり「Spring Ephemeral」

馬喰町の FOIL GALLERY にて、新津保建秀の撮り貯めた早見あかりを被写体にした写真を集めた催し。
最寄りは馬喰横山か馬喰町、小伝馬町あたり。 浅草橋からでも歩いて行ける距離にはあるが、私は南千住車庫から出ている都バスで東神田へ出てみた。 これが一番近い。
大通りから一本入った、古びた雑居ビルの二階がギャラリーになっており、隣はシャレオツなカフェになっている。

然程広くは無いが、判っている造り。 剥き出しのコンクリートに白ペンキを塗った天井に螢光燈の光を一旦反射させた間接照明で、光を柔らかく廻している。 実に見やすい。

三十数点のうち、早見あかり本人が写っているのは半分くらい。 撮影した場所や、そこから見える風景などが残りの半分。 風に靡く木々と木漏れ日を切り取った抽象的な写真を効果的に配置していたのが印象に残った。
不可視的なものを可視的にする試み。

会場奥に飾られた大伸ばしの二枚。 遠くを見つめる早見あかりの横顔と、そこから見えていたであろう海を撮ったもの。
離れて見ると薄曇りの海なのだけれど、寄って見ると水平線に並んでいた黒い点が漁船の船影であった事がわかる。 ハッとしてよくよく見ると、光る波の一つひとつまでプリントされているのに気付く。
早見あかりの横顔も、離れて見たのと寄って見たのとでは印象が異なり、離れて見て全体の配置を頭に入れてから寄って見ると、唇や目の語る細かな表情や、風に靡く髪、いろいろなものが見えてくる。
誇張ではなく産毛まで写っているのだけれど、口元に一寸濃いのがちらほら有って、早見あかりの中性的な魅力がホルモンの微妙なバランスから来ていることを知る。

サウンドスケープが3点。
動画つきのものは、公共放送のスピーカーから流れる浜辺の歌が流れる中、ひざを抱えて座る早見あかりの図。
海風に歪む浜辺の歌と、ひたひたと押し寄せる夕闇。 早見あかりの強い眼差し。

音だけのものは、鼻に掛かった声で歌う「あの空へ向かって」。 虫の音や風の音の中、より低く囁くように歌う。 一日中でも聴いていたい。

もう一つ、ツイッターで呟かれる特定の単語に反応して変化していくものがあったのだけれど、これはよく分からなかった。

ブックレットも販売されているのだけれど、これはこの大きさでオリジナルプリントを見ないとわからない。
ポートレートを撮る人、雑誌で写真を扱う人には、会期中一度は足を運んでいただきたい(・・・と思いつつ、会期が終了してからこうして書いている。)
質の高いものを見た上で無いと、自分の仕事がどれくらいの質であるのかを測ることは出来ない。

髪の長さによって撮影時期は類推できるのだけれど、より髪が短くなる現在に近い写真のほうが、強い表情になっているのが面白くあった。

_ Tokyo Tower presents DIAMOND VEIL

TOKYO FMで土曜夜八時から放送されている小林香菜が担当する番組。 回を追うごとに面白くなっている。
AKB48草創期に初めてのレギュラー番組として放送されていた「AKB48のよんぱちアフター」でも司会を務めていた柴田聡が脇を固めているので、人見知りが無駄に激しい小林香菜も伸び々々やれていて、カットしたり録り直したりしている部分も有るとは思うが、下読みをしっかりしているのは伺えるし、発声も良い。
決まった原稿がある部分はまだ硬いが、小林の裁量で喋って良い部分では小林らしさも出て来た。

以前はメンバーがパーソナリティーでも殆ど掛かる事など無かったAKB48の曲が当たり前のように掛かる。 これが「売れる」と言う事なのだろう。

DiVAのプロモーション方々梅田彩佳がゲストに来たときは、「イメージガールの先輩としてきちんと敬え」と諭す柴田氏を完全に無視して終始「梅ちゃん」呼ばわり。
小林の柴田氏への突っかかり方ははらはらする位なのだけれど、これが小林なりの親愛の情の表し方。 血が出るくらいの甘噛み。
受身の取れる人が相方で、本当に良かった。


2011-05-19 CDは通貨である [長年日記]

_ CDを複数枚購入することについて

オリコンチャートを絶対視するメディアとそのメディアを妄信する連中が「AKB商法」を可能にした

畏友 わんこ☆そば の書いたこの記事で、私が書きたかったことの殆どは語られている。
「語られている」と言うか、私にはこう言う文章は書けない。
一読をお奨めする。

CD複数買いってのは、CDが通貨化していて、それでしか購入できないサービスを受けるために交換している訳で、提供されるサービスさえ良ければ客は不満を抱かない。 金本位制より、寧ろ確かなんじゃないかと、私は考えている。

_ 付記 わんこ☆そば の文章

私にはこうした「語るが如く書いて、するする読ませて、文意が腑に落ちる文章」ってのは書けないので、この辺りは実に羨ましい。


2011-05-15 祝祭空間 [長年日記]

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 22・23合併号

篠田麻里子
表紙と巻頭グラビア、7ページ7カット。 撮影は桑島智輝。 本人が写真を撰んだと言うカレンダーがオマケで付き、こちらはTakeo Dec.が撮った過去のグラビアからの選り抜き。
このカレンダー、紙もしっかりしていて印刷も良く、オマケとしては高品質。 これだけの為に買っても良いくらい。

グラビア本編は、古いホテルで撮った7カット。 ロケーション、衣装とも、よく練られており、篠田も上手く撮られている。
以前の篠田は商売用の篠田麻里子を小出しにするような上手く作った表情が多く、あまり好きではなかったが、最近はあまり巧まず撮られる事が出来ていて、紋切り型の表情をしなくなった。

屋外で撮った物も良いが、屋内で外光を上手く使って撮った3枚が秀逸。
これまでに見た篠田麻里子のグラビアの中でも出色。

カレンダーは前述の通り過去のグラビアからの選り抜き。 本人が撰んだとの事だが、えらび方が面白い。
表情の決まったカットにおどけたカットも混ぜ込み、少々アウトフォーカス気味ながら雰囲気のあるカットも。
少々紋切り型の写真が多いが、オマケとしては高品質な、ハズレの無い最大公約数。

有村架純
5ページ12カット、撮影は細野晋司。
珍しくアウトフォーカス気味の写真があったりもするが、良くも悪くも細野晋司らしいグラビア。
少ないページに詰め込まれて少々窮屈ではあるが、写真の大小・取捨選択は良い。

逢沢りな
写真集の宣伝方々3ページ41カット、撮影は細野晋司。
扉のみ1ページ1カット、あとは細かい写真をズラリ並べただけなのだけれど、購買意欲は刺激される2ページ。
扉の写真はいつもより濃いメイクで、髪の分け方も逆にしており、逢沢りなである事は分かるが別人のようにも見える絶妙な出来。

グラビアではないが、プレゼントページの荻野可鈴が和服で2カット。 実に可愛らしく撮れている。
巻中でも巻末でもいいから、きちんとしたグラビアでお目に掛かりたい。

_ ぱすぽ☆CAFE(2011/5/15)

イベント概要はオフィシャルブログの当該記事で確認のこと。

オリコンウィークリーチャート1位確定後初の週末が、古参客向けのPVロケ地バスツアーとカフェでの接客イベント。
些か内向きに過ぎるのではないかと思っていたが、今日参加してみて考えが変わった。 今、このタイミングでやっておかないと、こう言う濃密な接客イベントは二度と出来ない。 今以上に客の分母が増えてしまうと、こうした家内制手工業的な接客イベントは成り立たなくなってしまう訳で、そうならないギリギリのタイミングで草創期から支えてきた客に応えたと言うことなのだと思う。
プラチナム・パスポートの判断は、戦略的にどうかはさておき、人情と言う点に於いては正しい。

私一人なら先ず行かない種類のイベントなのだけれど、知己が行くのに便乗してみた。
開始15分くらい前に現場に着くと、並ぶでもなく並ばないでもなく客が屯している。 状況が分からないので事務所スタッフに尋ねたら、整理券を呉れた。

この時点で集合時間まで約一時間。 カフェに入る為に喫茶店で時間を潰すという矛盾。

集合時間に現地に戻ると、前の回の入場が半分も終わっておらず、約一時間押して入場。 結局、都合二時間待つ羽目になった。

入り口で注文をして、先に清算。 テーブルに案内され、注文したものが出来上がる頃合に事務所スタッフが誰に配膳して欲しいかを訊きに来る。 そしてお盆に料理と飲み物を載せてご本人登場と言う流れ。

ドリンクのみのオーダーだと、二た言三言話して握手して終了。 料理とのセットだと、これに手持ちカメラもしくは携帯電話のカメラでの2ショット撮影が付く。

事務所スタッフ3人と、本物の店員数人で店内を切り回し、入り口付近で待機しているクルーが、その都度呼ばれて各テーブルへ。

料理が出来るのに時間が掛かるようで、30分入れ替え制ながら、料理が運ばれるまで30分から掛かってしまい、客が粘らなくても入れ替えが上手く行っていなかったが、零細であるべくして零細である事務所のイベントで感じる無知で無能で不誠実な感じはせず、上手く回らないなりの誠意は感じた。
大体に於いて、時間通りに進まないイベントと言うのは不快である事が多いのだけれど、今日は何故か全く腹が立たなかった。

接客イベントを否定してきた私が潜り込んでも楽しいと言うのが恐ろしい。 接客イベントが苦手な私としては殆ど旨みは無い(向こうも困惑の体)のだけれど、その場に居るだけで楽しい、文化祭的祝祭空間。 観察に夢中で、会話のネタなどを仕込むのを完全に忘れていた。
何をしに行ったのやら分からないのだけれど、観察者としての知的好奇心は満たされる、珍にして妙なイベントであった。

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 24号

震災絡みの合併号と連休絡みの合併号が続き、何時発売されるのか忘れていたら、いつも買う店の親父さんが「入ってますヨ!!」おかげで買いそびれずに済んだ。

柏木由紀
6ページ6カット、オマケポスターも付く。 撮影はTakeo Dec.
表紙とグラビアで計3カット使われている黒ビキニの写真は、悪いときの柏木。白いワンピースと赤いチュチュ(・・・のようなもの)のカットは、珍しく生きた表情。
きっちりポーズや表情を決めて撮った写真ではなく、動かして撮ったものに当たりが出ている事が、柏木由紀を撮る上でのヒントになるのではないかと思う。
赤いチュチュ(・・・のようなもの)を着たカットは、当たりとハズレが見開きで向かい合っているので、見較べていただきたい。 被写体ブレの出た右のカットの方が、断然表情が良い。
最後のページは決まりきった退屈窮まるつまらない写真だが、全体的に見るとTakeo Dec.のAKB48絡みの仕事の中では良い出来だと思う。 どう撮っても実物以下にしかならない柏木由紀を、よくここまで持ってきた。

渡辺麻友
制服と水着で4ページ7カット、撮影は渡辺達生。
綺麗に撮れてはいる、しかし物足りない。
客と本人が作り上げた共同幻想としての「まゆゆ」を避けて、生身の「渡辺麻友」を撮った事によって、表情は柔らかく種類も多いが、引き込まれるようなあの魅力は減殺されてしまっている。

屋内で光を柔らかく廻して力みの無い表情を引き出す渡辺達生の仕事はやはり一流のそれなのだけれど、「いつものアレ」を執拗なまでに避けた髪のあしらい方やメイクが、渡辺麻友を矯め過ぎてしまっている。
事務所の思惑がグラビアを駄目にした典型例。

ぐるぐる48 vol.7
「まゆゆマンガ家計画」の8回目。 暫く間が空いたが、アリス新解釈の後編。
いつものカラー1ページ、モノクロ3ページ、写真は合わせて3カット。 撮影は門嶋淳矢。
こちらの写真は打って変わって絵に描いたような所謂「まゆゆ」。 こればかりでは詰まらないのだけれど、これから完全に離れてしまっても薄味に過ぎるのは前述の通り。

マンガのほうは良い意味でぶっ壊れた出来。
可憐な外見とイカレた内面の危ういバランスがこの人の魅力であるわけで、そのあたりを今後も上手く引き出していただきたい。

未来穂香
巻末にミニグラビア、3ページ。 私服と制服で4カットずつ、8カット。 撮影は細野晋司。
表情の種類はまだ少ないが、撮る角度を変えることによって変化を付けている。
細野晋司「らしい」グラビア。 狭い面積に効果的に配置した割付も上手い。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

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2011-05-12 浮世離れ [長年日記]

_ ぱすぽ☆ 15th ワンマンフライト@渋谷 Mt.RAINIER HALL(2011/5/5 マチネ)

開場15分前に現地着。 物販と入場待ちでごった返していたが、客が慣れたのかスタッフが学んだのか、先月と較べると然程の混乱は無く、ほぼ定時に開場。
一階最前列から順調に埋まって行き、最終的には二階席も埋まって満員御礼。

おとついのシアター・グリーンではだいぶ草臥れた様子であったのだけれど、デイリーチャートの発表が済んで(そして結果も良かった)気が楽になったのか、吹っ切れた感じで全体的に動きも表情も良かった。
CDの販促フライトでは音響がお粗末な事も多かったので、こうしてきちんとした箱で見られる(聴ける)のは嬉しい。 生声率も高め。

ぱすぽ☆の歌ったり踊ったりに関しては常に安心して観られるレベルに達しており、失望するようなことも無い代わりに、もはや驚くような事もあるまいと思っていたのだけれど、今回は嬉しい驚きがあった。

槙田紗子はぱすぽ☆の中では森詩織、玉井杏奈と共にダンスの巧さに関しては上位に居つつも一番巧いと思ったことはこれまで無かったのだけれど、中盤の個人コーナーあたりで髪を下ろしてからが凄かった。 髪の躍らせ方が実に上手い。  この人のダンスから色気を感じたのは初めてかもしれない。 実に良かった。

オリジナル曲で畳み掛けて、間に個人コーナー(・・・と言う名の余興)が挟まるのだけれど、いつもの演目に加えてM&MS'(増井、奥仲)の「ハートキャッチパラダイス」とPass-dia(安斉、佐久間、玉井、槙田、森)の「Pre-diaメドレー」
増井の過剰なまでの情念の篭った動きの横に、浮世離れしたホンキイトンクな動きの奥仲。 噛み合っていない様でいて、帳尻は合っている不思議。
「ちゃらちゃらした人」の設定でちゃらちゃら喋りながら出てくる佐久間夏帆が楽しい。 生歌率が上がると、この人の声の魅力が伝わるのではないかと思う。
本家Pre-diaの難点は、メンバー各自のやる気レベルと練度がまちまちで、揃わない締らないところなのだけれど、場数を踏んだぱすぽ☆の連中が演ると、こと動きに関しては本家より数段上。 元の振り付けに忠実な森を見ると、竹中夏海の意図したところが良く分かるし、それぞれに解釈を加える槙田や玉井を見ると、それを踏まえての展開も見られる。
核となる佐久間夏帆の歌も、技巧に走りすぎず聴きやすい。 森が裏声で歌い上げる部分でしくじって噎せて苦笑いしていたのはご愛嬌。 本家を食い過ぎず、良いオチが付いた。

個人コーナーでは全く出番の無かった岩村捺未は、その後の間繋ぎでネタにされ放題。
その間メンバー間の掛け合いを傍から見ていた根岸が、「それでは笑点、今週はこのへんで」的な鶴の一と声で〆ていたのが印象的。
この人の立ち位置も謎だ。

_ ぱすぽ☆ CD販促イベント@秋葉原UDXシアター(2011/5/8)

君を見ずして 何の五月
きらめける空いたづらに
いぶせき窓をひらくとも
翻るかの水色の裳見えず。

佐藤春夫「うつろなる五月」


連休最終日も秋葉原で販促イベント三回廻し。
家の用事で朝から他出しており、帰りに秋葉原に回ろうと思っていたのだけれど、午前中には三回とも売り切れ。

始発で行って見られるか見られないかやきもきしていた2006年あたりから考えるとまだ平和だが、何時行っても見られるものではなくなりつつあるのは確かであるようだ。
ロビーでモニター観覧と言うのもあったようだが、連休の疲れがどっと出て頭痛激しく、回避して帰宅。
頑張れば見られる・楽しめるうちに、頑張って観ておこうと思う。

_ 訂正

5/6と5/8を混同して書いていました。
三回廻して早々と売り切れたのは8日の日曜。 訂正しました。


2011-05-09 絵にも描けない [長年日記]

_ ぱすぽ☆ CDお渡し会(2011/5/2)

16:30受付開始、19:00受付終了予定とのことで、勤務日だと間に合わないのだけれど偶々休みだったので行ってみた。

これ迄の予約販売分を確実に引き取って貰う為に企画されたイベント。 事前の告知では「いつもより長めの全員握手」との事だったが、そこは看板に偽り有りで、予想より集客が多かったからか寧ろ短め。
尋常でない数が集まっていたので、これはこれで仕方がない。

外階段に並ぶこと数時間、順番が回ってきて中に呼び込まれるとクルーがわらわら寄ってきて取り囲まれてスタッフが携帯のカメラで記念撮影。 順繰りにささっと握手をして終了。 出口の外でスタッフから購入した分のCDを渡されてさようなら。

二時間から並んで、儀式そのものは一分かそこらなのだけれど、うらぶれた薄暗い階段から明るい店内に呼び込まれて、中に入るや否や10人に取り囲まれると言うのは、面映いのを通り越して気まずく申し訳なくすらあり、知己も私も記念撮影と握手をそそくさと済ませて逃げるように出て来た。

竜宮城のような目眩めく数分であったが、帰宅して玉手箱ならぬCDを開梱しても煙がもくもく出てくるようなことは無かった。

_ ぱすぽ☆ 「少女飛行」販促フライト(2011/5/3 池袋グリーンシアター)

池袋東口の寺院や予備校のある一角にある劇場でのイベント。
演劇用の箱なので、釘の打てる床。
照明はともかく音響がチトしょぼかった。 UDXと同じく、舞台袖にスピーカー一台ずつ。
客席は階段状になっており、傾斜はきついが観やすい。 但し、椅子は狭い上に華奢で、スタッフから壊れる可能性もあるので大人しく観て欲しい旨説明。

イベントやら収録やらレッスンやら、忙しい日々が続き、疲れもピークと見えて3部は玉井杏奈がお休み。 残りのメンバーも流石に疲れは隠せない感じ。
それでも電池の切れ掛けた顔にはなっても、電池の切れた顔にはならず、舞台の上の人の顔で勤めおおせたのは褒めてよい。

CDお渡し会でも感じたのだけれど、槙田紗子に華があって一寸驚いた。
年頃の女の子と言うものは、日々変わっていくので目が離せない。 刮目して相待すべし・・・か。

インディーズとしての最後のフライトと言う事で、終演時には感極まるクルーも。
客席からの拍手も、しばし鳴り止まず。

_ ぱすぽ☆オリコンデイリーチャート発表会(2011/5/4 ustream観覧)

目出度く抽選で外れて不貞腐れていたら ustream 中継のお知らせが届いたので、自宅で観覧。

未だにオリコンのチャートでのCD売り上げの数字が、その歌手が売れているか否かを判定する基準になっていると言うのも馬鹿馬鹿しい限りではあるが、大衆は物の良し悪しを判断する物差しを持っておらず、何かしらの権威によってお墨付きが与えられたものを好む。 そしてその権威は、容易ではないが恣意で動かすことも出来る。

チャートがどうなったかとか、そう言うことはさておき、イベントの話。
通常の販促イベントでは、歌入りオケに生声が薄く被せられる程度なのだけれど、今回は生声主体。 激しく踊りながらなので、歌は荒れ気味だったが、ロックなのだからこれで良い。

チャートが発表される段になると、いつもはしっかりしているのにグスグズになってしまっている人、いつも通りしっかりしている人、しっかりしようとしている人、いつもどおりヘラヘラしている人、文字通りの「十人十色」。
そんな中、各自強調していたのは「ここからがスタートだ」と言うこと。

「メジャーになる」「売れる」ということは、幸せばかりを齎すものではないのだけれど、売れないと出来ないこともある。
とりあへずは、この先の展開に期待したい。

泣くまいとする森詩織の、眉をへの字にした顔が、矢鱈酸っぱい梅干を口に入れてしまって吐き出さずに我慢している子供のようで、可笑しくも可愛らしかった。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

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2011-05-03 頑迷固陋 [長年日記]

_ UTB+ vol.1 続

NMB48(木下春奈、山田菜々)
5ページ6カット、撮影は細居幸次郎。
阪堺電気軌道の協力により、電車内及びホームで4カット、スタジオで2カット。
撮影とは言え、座席の上に靴で上がるのはいただけないが、肩を寄せて横座りする絵柄は良い。
山田のリップグロスは塗り過ぎのような気もするが、これが当世風なのかもしれない。

小池唯
7ページ6カット、見開き1箇所。 撮影は長野博文。
元々表情に変化の乏しいモデルなので、長野流に撮っても色調以外はいつもと同じ。 この「人形のような可愛らしさ」が良いのだろう。
そんな中でも笑顔になると生きた表情になる。
ロケーションや小道具に凝ったグラビアの中に長野の写真が挟まると、双方が引き立つ。

MIZCA
4ページ6カット。 撮影は藤本和典。
可もなく不可もなく。

吉川友
6ページ6カット、撮影は桑島智輝。
ハロプロエッグからは真野恵里菜以来となるソロデビュー。 グループアイドル偏重の中、ソロで出るとなるとやり難いこともろうかと思うが、頑張っていただきたい。
表情はまだ硬いのだけれど、やる気と不安が綯い交ぜになったような1カット目3カット目が味わい深い。
春秋だか戦国だか安土桃山だかなんだか知らないが、グループ以外のアイドルにも光が当たる時代であって欲しい。

真野恵里菜
7ページ6カット、撮影は栗山秀作。
大崎のオフィスビル周辺で撮った赤いドレスの写真の間に、浜辺で寝転ぶ写真が見開きで挟まる構成。
ニコパチの真野恵里菜は少年漫画誌やら何やらで見られるが、こうした ennui な表情はグラビア専門誌ならでは。 最近の栗山の写真に通底する「程の良い生々しさ」。

高橋愛(モーニング娘。)
7ページ9カット、撮影は根元好伸。
最新写真集からのグラビア。 定番と言えば定番、旧弊と言えば旧弊。 貶すほど悪い出来ではないが、褒めるほど良くも無い。
被写体の美点を引き出す試みが積み重ねられたグラビア群の掉尾に持ってくるには如何にも凡庸。
こう言う写真集を作ってしまうところがハロープロジェクトの駄目な所。 悪く保守的。

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 20号

竹富聖花
制服水着取り混ぜて6ページ12カット、撮影は細野晋司。
白昼の浜辺で撮ったカットも、太陽を背負わせるなどして、表情が死なないような工夫がなされている。 だったらそもそも表情が生きる場所で撮るべきだと私は思うのだけれど、それだけでは売れないのだろう。
多少凶相になってしまっているカットもあるが、概ね当たり。

篠崎愛
5ページ8カット、撮影は飯塚昌太。
水着は6種類だが、表情が単調。 ハズレは無いが大当たりも無い。

ぐるぐる48 vol.4
多田愛佳が魔法少女について語るの巻。 カラー1ページ1カット、モノクロ2ページ2カット。 撮影は桑島智輝。
例によってとりとめのない起結転結な気まぐれ乙女なモノローグに近いインタビュー。

_ 週刊ヤングジャンプ 2011 21号

逢沢りな
8ページ8カット、撮影は細野晋司。
屋内・屋外とも、その場にある光を上手く使ったカットが並ぶ中、6カット目に珍しくメイクも照明も強めのスタジオ撮影のものが挟まるのだけれど、これが良かった。
写真集の為にじっくり撮って貰えたと言うのもあると思うが、構図も厳密で押し付けがましくない巧さ。

夏菜
5ページ11カット、撮影は細野晋司。
肉感的なモデルの体形を強調したグラビアと細野晋司の相性は悪く、ソツ無くこなしてはいるが面白味は無い。

小松美月
4ページ6カット、撮影は細野晋司。
公演でサラッと撮ったものなのだけれど、腰は引けつつも切り込むべきところは切り込んだ佳品。
表情は単調なのだけれれど、それを初々しさとして切り取る細野晋司の巧さ。
しかし、一冊丸ごと細野晋司ってのも芸が無い。 芸の無いカメラマンを使われてもまた困るのではあるが。
細野晋司は確かに上手いし、ヤングジャンプのグラビアの「色」と言うものを形作ってきたとは思うのだけれど、そればっかりになってしまうのも如何なものかと思う。

量的には多くとも質的には褒められたものではないグラビア誌・青年漫画誌の方が多い中、ヤングジャンプとスピリッツは(時として「?」を付けたくなることがあるにしても)高いレベルで平均しているだけに、守りに入らず攻めのグラビアを作っていただきたい。

_ グラビア落穂拾い

藤江れいな
幾つかの青年漫画誌にて撮ってもらっているが、ヤングチャンピオンの物は、印刷は相変わらずだが写真としては中々の出来。 柔らかい表情を切り取って貰えている(撮影は上野勇)
惜しむらくは秋田書店伝統の印刷の悪さ。 そして、脚の長さを生かしてもらったカットが無い事。
藤江れいなの美点は「かわいい」と「きれい」のバランスにあると思うのだけれど、「かわいい」に重きを置かれがちなのも惜しい。

奥仲麻琴
ヤングマガジンでも巻中グラビア(撮影は根元好伸)。
プレイボーイの西條彰仁とは撮り方が対照的で、悪い意味に於いて下世話。
青少年の libido を刺激する撮り方が一寸露骨で、上手く撮れてはいるが嫌いな種類の写真。

_ girls! vol.32

待望久しかった girls! の新刊が漸く出・・・るには出たが、少々期待外れ。
アライテツヤの作風の変化なのか、体調が悪かったのか、やる気が無かったのか、ピントも構図も雑なものが多い。

Not yet
ローラー作戦で各誌のグラビアを席捲した Not yet が表紙と巻頭グラビア、そして裏表紙も Not yet の広告。 15ページ(うち1ページは高倉文紀のコラム)15カット見開き1箇所、。 撮影はアライテツヤ。
紋切り型の顔見世グラビア。 この号の中では些か浮いた感じ。
写真としての面白味は薄いが、インタビューでの4人4様の Not yet の捉え方は面白い(特に大島)。 この人にとっては、総ての仕事が等価値なのだろう。

高倉文紀のコラムは、AKB48の本体とユニットの違いについて書かれているのだけれど、これが的を射た文章。

 AKB48は、銀河系(天の川)のようなグループだ。 とても美しく、全体がひとつになって、魅力を形成している。 だけど、見えやすいのは、明るく光っている星だけで、これから輝こうとしている新しい星を見るためには、倍率が高い望遠鏡が必要になる。
 それに対して、ユニットは、銀河の中にある星座のような存在で、ひとつひとつの星(メンバー)の魅力が、よりはっきりとわかる。


AKB48として媒体に採り上げられる際には、どうしても偏った特定少数に限られてしまう。
チーム制の劇場公演が遂に終焉を迎えた現在に於いては、「それ以外」の連中を狙って観に行く事も事実上不可能となり、グループとして売れた事で却って仕事が減ってしまうと言う皮肉な状況も生まれている。
取ってつけたようなものであっても、ユニットとして売り出して貰えるだけでも、そうでない連中と較べれば、指原も北原も相対的には幸せであると言える。

百田夏菜子
10ページ8カット、見開き1箇所、高倉コラム1ページ。 撮影はアライテツヤ。
ももいろクローバーのリーダーたる百田夏菜子のソログラビア。 表情は多彩ながら、肝心の写真がいただけない。 いただけないと言うか、酷い。 構図そのものは良いのだけれど、ピントを合わせたところに何の意味も無いカットが多すぎる。
部屋で朝食を摂る設定になっているのだけれど、小道具のパンがヤマザキのダブルソフトってのも芸が無い。
ハウススタジオ備え付けと思われる食器類は良いとして、トーストするでもなく無造作にダブルソフト二枚。 もう少し何とかならないものだろうか。

夜の公園で撮影した分も、ピントが派手にずれていて不快。 滑り台の前に佇むカットのみ、いつものアライテツヤ。
これが見たくて大枚はたいているのに、今号はあまりにも Value for Money が低い。

鈴木愛理
10ページ8カット、見開き1箇所、高倉コラム1ページ。 撮影はアライテツヤ。
最後の1カット以外は意図したであろうところにピントが来ているが、そもそもこんなことをアライテツヤの仕事で書かなければならないのが情けない。
ピントはともかく、背景の構成する線を巧妙に生かしたところはアライテツヤならでは。

ほっそりと大人びてきた鈴木愛理の顔に合わせたメイクも良い。
深紅のドレスを纏ったカットと、セーラー服を着たカットでは見せる表情も異なり、モデルとしての成長も垣間見られる。


2011-04-21 陰翳礼賛 [長年日記]

_ 週刊プレイボーイ 2011 No.17

綾瀬はるか
表紙と巻頭グラビア6ページ5カット、見開き1箇所。 撮影は今村敏彦。
前号を酷評したところ、「いや、今週号の今村さんの綾瀬はるかは良いですよ」とお知らせをいただき、仕事帰りに探しに走ったのが金曜の夜。 ところが最寄りのコンビニエンスストアでは売り切れ。 別の店にも行ってみたが、無い。
結局コンビニ6軒、本屋2軒梯子して漸く購入。 青年漫画誌なら、同じ曜日に発売したものが残っている店もあったので、売れたと言うより仕入れ数が少なかったのではないかと思われる。
一時間近く自転車で走り回って草臥れはしたが、それだけの甲斐はある良質のグラビア。

身体の線を出すでもなく、消すでもない衣装。 前号の倉科カナのような不自然さは無くて、これが「売れる」と言う事なのだと納得。
被写体の微妙なブレで動きは出しつつ芯はしっかりと有り、ピントは合うべきところに合っていて手ブレも無い。 理想的なポートレート。 こう言う今村敏彦が見たかった。

宮澤佐江
6ページ7カット、撮影はHIROKAZU。
何かと言うとボーイッシュな部分だけを強調されてしまう宮澤佐江。 今回もその線だが、それはそれとしてそれ以外の部分も撮って貰えており、中々の出来。
1カット目のお茶目な表情と、7カット目の ennui な表情の落差も利いている。
水着は蛇足だと思うのだけれど、それ無しでグラビアを成立させるには未だ売れ方が足りないと言う事か。

愛衣
巻中グラビア7ページ6カット、見開き1箇所。 撮影は熊谷貫。
笑顔無し、暗めの屋内で撮ったグラビア。 対象に迫って撮る熊谷貫の本領が出た6カット。
斜めからの光で陰翳を出し、正面を外して様々な角度から切り取って変化をつけている。


「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
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