トップ 最新 追記

墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より


2012-06-16 Until Nude [長年日記]

_ sharaku vol.001 [Until Nude]

気鋭のグラビア系カメラマン5人のグループ展「sharaku vol.001 [Until Nude]」を見た来た。
南青山でドアノーとブレッソン、ミッドタウンのフジフイルムで植田正治を見てから行ったのだけれど見劣りしない刺激的な写真。
写真展告知欄以外に紙幅を裂いた媒体は私の知る限りにおいて(ネット以外は)フォトテクニック デジタルの6月号だけだったが、私が見ている間にも何人か入っていたので、それなりに知られてはいるようだった。
フリの客が入ってくるような場所ではないので、目当てで来ているひとばかりだったと思うのだけれど、人を撮ることを趣味としていたり生業にしていたりする向きは見ておいて損は無いと思う。

小池伸一郎
アパートと思しき調度品の無い畳敷きの部屋で撮ったカラー4点。
温度と湿度は低めの色調。 調度品の無い殺風景な感じが生活感を消し去っていて、前述の色調とも相俟って四畳半写真でありつつさらりと。
広角で撮っているが歪みは無く、柱や梁、畳の縁が描き出す縦横の線を使って画面を構成。 串刺しとか首切りと言った禁忌に囚われず、それでいて見る者を不快にもさせない。

三輪憲亮
モノクロで4点。
黒と暗灰色の間のトーンの妙。 暗がりに躍る黒髪。
引いて見た位置で映えるようなライティングで、寄って見ようとすると照明が邪魔をするのには閉口したが、綺麗なプリントだった。

門嶋淳矢
カラーで5点。
温度と湿度高め、5人の中では「写楽」のあの頃に一番近い感じ。 粗にして野だが卑ではない、程の良い生々しさ。
肉感的なモデルを撮りつつ、その「肉感」に寄り掛かり過ぎずに撮った、顔にピントの来ている写真が印象に残った。

松田忠雄
カラーで5点。
水の中に浮かぶ身体の線を美しく描き出した5枚。 下着やストッキングの痕、毛穴や産毛まで写し撮っていながら、描き過ぎる事による不快さは無い不思議な写真。
門嶋淳矢と同じく肉感的で puffy nipple なモデルを撮りつつ、対照的な作品に仕上げていた。

吉田裕之
カラー5点。
赤バックと白バックでモデルが異なるようなのだけれど、私は寄って撮った赤バックの写真により興味を惹かれた。
ピント薄め。 ピンを置いた位置の意味を考えつつ見る。
カラーコンタクト着用の所為なのか目に力が無いのは気になったが、表情そのものは良かった。

小ぢんまりしたギャラリーで、些か窮屈ではあるのだけれど、出点数を絞ったことによりそれぞれの作風は明瞭になっていた。
こうしたグループ展がいきなり商売には結びつき難いとは思うが、作品撮りをする事によって自分の撮りたい写真を明瞭にし、作品を仕上げる過程での気付きが普段の仕事にも生きてくるのではないかと思う。
見る側の好みの問題で評価の分かれる作品は有るかもしれないが、写真の質として劣悪なものは無かった。
細くとも長く続いて欲しいグループ展。

日程:6/15(金)~6/21(木)
会場:SPACE eje
Facebook:http://www.facebook.com/sharaku.project
入場無料

_ 「植田正治の写真世界」展

ミッドタウンのフジフイルムスクエアで開かれている写真展。
ちょっとだけなので量的には物足りないが、作品の選定と照明が素晴らしく、質的には申し分ない。
このスペースでは常に何かしら見たくなる写真展が開かれていて、それ"だけ"の為に行くには一寸アレだが、何かのついでに近くに行ったら見ておいて損は無い。

_ アンリ・カルティエ=ブレッソンとロベール・ドアノー写真展

六本木へ行く前に、南青山の路地裏にあるギャラリー「ときの忘れもの」に寄ってみた。
全品正札付きなので見に来たお客様は「お買い上げになるかもしれないお客様」として遇される。
それが重く感じる向きにはお奨めできないが、好きな写真がこれくらい出せば買えるという目安を知ることが出来るので、私は見ておいたほうが良いと思う。
出品点数は写真美術館などには及ばないが、全品コンディションの良いオリジナルプリント。

_ 更新情報

コラム置き場に

不道舊故

をアップロード。
自分を安全圏に置いた上で讒訴するような輩の醜さ。


2012-05-27 美は乱調にあり [長年日記]

_ 東京女子流「追憶 -Single Version- / 大切な言葉」リリース記念フリーライブ (5/26 ラゾーナ川崎プラザ)

日比谷野音には行かれなかったので、久し振りの女子流。
正面から観たい向きが多いらしく、側面は割りと空いていたので、例によって近さを取ってみる。
真横から見るとフォーメーションも振り付けもきっちりしているのが良く判る。 個々の裁量に任されている部分は有りつつ、逸脱しすぎない頃合の良さ。

アイドルグループのシングルとなると馬鹿の一つ覚えでアップテンポの曲が並ぶ中、敢えてバラードを持ってきたのには驚いたが、それも納得の歌唱。

被せ無しのオケで踊りながら歌っても破綻らしい破綻をしない女子流が動きを最小限のフォーメーションチェンジに止どめて歌を聴かせることに徹しているので、歌に説得力がある。
USTREAMで観た野音のライブではモニタースピーカーからの返りが弱く、客席に歌声が届いている実感を持てなかった為か声を張り過ぎて歌唱が不安定になっていた小西彩乃も音程を安定させた上での伸びやかな歌声。
しっかり歌えてさえいれば通りすがりの買い物客の足を止める力は有り、ステージ上ではなく客を見て冷笑する手合いも居るには居たが、4階テラスも含めて多くの民間人がイベントを観覧していた。

私はどうにも握手会と言うものが苦手で、AKB48ですら最初期の「桜の花びらたち」と、よんどころない事情が有って行った「大声ダイヤモンド」くらい。 他のアイドルでもCDだけ買って握手券は知己にあげてしまう事すらあるくらいなのだけれど、今回はちょっとた目論見があって握手会にも参加してみた。
それは「小西彩乃と握手をすることによって、先日小西彩乃に突撃を敢行した今出舞と間接握手をする」と言う、下らないと言えば実に下らない事なのであるが、先々はともかくとして一旦は足を洗ってしまう今出との邂逅が望めない現状において、不遇を囲ったまま辞めてしまうことへのもやもやを解消するための儀式として何かしておきたかったのであった。
うるさ型の知己でも「ダメだありゃ」と言う声を聞いたことが無かった今出舞が陽の目を見ることなく研究生のまま辞めて行くというのも納得の行きかねる話では有るが、何度も書いてきた通り「その先の人生」の方が長い訳で、なまじ昇格しなかったからこそ将来を見据えた決断が出来たのかも知れない。
禍福は糾える縄の如し。

閑話休題、女子流の話。
昨冬から今春に掛けて怪我や病気で休養を余儀なくされたメンバーが多い中、グループとしての活動は続けてきたものの、そろそろ修正と休養が必要であるのは明らかであって、八月以降の反転攻勢に備えて活動を抑えるという送り手側の決断は評価できる。
更に進化した東京女子流を見られる事を楽しみに待ちたい。

_ hy4_4yh(ハイパーヨーヨ) インストアイベント(5/27 HMV大宮ロフト店)

江崎マサル(・・・のAKB48への提供楽曲)が苦手だったので食わず嫌いで来た hy4_4yh であったが、A.I.S.Aに国鉄の菜っ葉服着て出てきてアナーキーの「333」を演ったのを観て興味が湧き、給料が出た頃合に纏まった曲数をやるイベントがあったので足を運んだ次第。

4時過ぎにロフトに着いてCDを購入。 会場時間は開演の30分前と聞いたのでそれ位の時間に戻ると、未だ10人凸凹。 どうなることかと思ったが、開園時にはそれなりに増えていて安心。
頭頂部で結んでパイナップルのヘタみたいにした髪形の快楽亭ブラック師に似た人が闊歩していたので、誰かと思ってしげしげ眺めてみたら、江崎マサル氏であった。

ライブはアンコール込みで約1時間、盛り上がる曲聴かせる曲、硬軟取り混ぜて各種取り揃えたセットリスト。 歌入りオケだが被せは弱めでほぼ生歌。

そこそこ歌って踊れて、ソツは無いが華はもっと無い Sadachi から漂う「宮五郎」感、アイドル界のぴんからトリオ。 Sadachi は空気を構成する気体に喩えると窒素。

衣装はアルバムのジャケットでも着ている白のツナギに反射材ベスト、ゴーグル付きヘルメットと黄色いゴム長靴。
この格好が此処まで似合うのは、芸能界広しと言えども関武志とガッポリ建設と hy4_4yh くらいであろう。けして動きやすい格好ではないが、激しく歌い踊って息が上がらないのも凄い。
キレの有る歌唱と振り付けと、ダラダラした喋りの落差も愉しい。

アイドルらしいものからゴリゴリのロック迄、楽曲は多岐に渡るが、下手なロックバンドより魂からのパンク。
パンクはパンクでもアナルコ・パンク。 まつろわぬ者の血が滾っている。

最近わたしが嵌まるものの傾向として、バニラビーンズにしても hy4_4yh にしても Tomato n'Pine にしても通奏低音として在るのが「大人の悪ふざけ」。
アルバムのオマケとして付いてきた特典 CD も真面目に不真面目。 碌でもなく面白い。

美はただ乱調にある。階調は偽りである。真はただ乱調にある。
(「生の拡充」大杉栄)

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

# Dwightsa [online phamacy viagra <a href=http://dstvmediasales.com/s..]


2012-05-20 傍若無人 [長年日記]

_ アイドルフェス in BOATRACE TAMAGAWA vol.4(2012/5/6)

レギュラーのバニラビーンズに AeLL. と Dorothy Little Happy と言う顔付け。
バニラビーンズはアンケートなどに基づいてゲストの人選にも関わっているとのこと。 Tomato n' Pine が主催ライブとして POP SONG 2 U をやっているのと、意味合いや目指すところは同じなのかもしれない。 次回は是非 Tomato n'Pine を呼んで相互乗り入れしていただきたい。

積極的に観に行こうとは思わなかったり、寧ろ毛嫌いしていたグループが出てくることもあるが、ここで見て良さに気づくことも有る。 今回も(初見ではないが) AeLL. が楽しかった。

AeLL.
オケの出だしが流れなかったり、音響トラブルに見舞われても全く動じない。 風が強くなった2回目3回目は髪を纏めてみたり、現場対応力が高い。
曲は例によってメッセージ色が強く、私は食いつけないのだけれど曲は悪くないし、西恵利香(苦労人)が芯になっていて歌も上手い。
年長組二人がしっかりしていて年少組二人が覚束無いのだけれど、覚束無いなりになんとかなっているのも面白い。
ステージ脇ですれ違った篠崎愛が思いの外細くて驚いた。

Dorothy Little Happy
10分程のステージを三回廻しなのだけれど、三回とも衣装を換えてきたのには驚いた。 換えて悪いって訳では無いが、力の入れどころが間違っている。
致し方の無いことでは有るのだけれど、首都圏へ打って出ると言う意気込みが強すぎて空回りしているような印象。
世の趨勢がそうであるのは承知しているが、踊らせ過ぎ。 成り立ちからしても歌よりダンスに重きが置かれるのだろうけれど、激しく踊りながら歌うと金切り声に近いものになってしまっていたのも気になった。
ただ、目当てで来ている客だけでなく、競艇オヤジまで含めた全体に向けて目配り気配りをしており、意識は高く持っている。 押し付けがましい圧迫感は有ったが、それも意欲が先走りすぎたからなのであろう。

客は聞きしに勝る民度の低さで、ダッシュできていないダッシュケチャであったり、やっている事がヌルい割に傍若無人。 似たような無茶をするのでも AeLL. の客が押し引きの加減を心得ているのとは対照的に終始暴れていた。
他のグループの出番にはセコ場か何かに行ってやがる癖に、途中でドヤドヤ戻ってきたり、置きっ放しの荷物の前に立っていた客に「見えないからどけ」と難癖を付けたり、呆れ果てたる屑加減であった。
これも送り手側が客の分母を増やすことに狂奔して内実を等閑にしてきた事に起因している。 何につけても背伸びと無理が目に付く。
ラモーンズの Rock and Roll Radio みたいな煽りの入った曲も耳に残ったし、デモサヨナラを〆に持って来る構成も意欲的だったが、如何せん尺に対して詰め込み過ぎた印象。
振り付けの過剰な激しさが暴れたいだけの客層に受けているのだと思うが、それが客の裾野の拡がりを阻害することになりはしないか。

バニラビーンズ
暦の上では夏となり、漸く防寒具からは解放されたが、江戸川競艇は中止になるくらいの強風。 風が強すぎて飛んではいけないモノが飛びそうになって大変そうだった。
これまでそう言う点で気を揉んだことは無かったが、ワンピースの裾が短いところに持ってきて舞台が高かったり、風が吹くと色々危うい。 それをおくびにも出さず、ににこやかに遣り過ごす強さ。
セットリストも巧く組んであって、レースの合間の短い時間に3曲演るのは勿論、喋りも挟んで客を飽きさせない。

次回は7/20に開催との事。 バニラビーンズカップと言うレースに併せてらしいが、それも楽しみ。

_ 反省点

些か寝かせすぎた。
楽しい記憶は「たのしかったなぁ」てぜ漠然として行くが、怒りは具体的に残るので、矢張りレポート的なものはとっとと書いたほうが良い。


2012-05-13 [長年日記]

_ UTB 2012 6月号 続

鞘師里保×石田亜佑美×田村芽実
6ページ10カット、撮影は佐藤裕之。
鞘師里保は当世風の顔立ちでは無いのだけれど、妙に絵になる。
放出するのではなく吸引するような、不思議な力が有る。
石田と田村は未だ硬いところがあるのだけれど、鞘師はカメラの前での振舞いが変わらない。

本村碧唯・宮脇咲良・谷口愛理(HKT48)
5ページ7カット、撮影はサトウノブタカ。
HKT48の「手をつなぎながら」公演で「ウィンブルドンへ連れて行って」を担当している3人。 前半は集合で4カット、後半は一人1ページ1カット。
強すぎず弱すぎず、光のコントロールが上手い。 まぁ私の好みからすると若干強いかな・・・とは思うのだけれど、表情は生きているのでこれはこれで良い。
宮脇咲良は常に撮られる人としての態度を保っていて隙が無い。 正体を現さない分、写真としての面白みは薄れるが、モデルとして質の高い仕事はしている。
髪のあしらいが三人三様なのだけれど、それぞれ映えるようになっている。 こうしてきちんと見極めて貰えているのも、見ていて嬉しい。

小嶋菜月
5ページ7カット、撮影は桑島智輝。
制服2カットで残りは水着と言う潔い構成。 水着映えするのでこの配分で間違いは無いと思う。
表情は変化に乏しく、劇場の壁掛け写真や生写真の域を出ない紋切り型の笑顔なのだけれど、桑島智輝が上手く纏めているのでモデルが詰まらない割にグラビアとしての出来は良い。
ホームランはおろかヒットすら出ないのに、デッドボールで出たランナーを盗塁とバントで進めて犠牲フライで一点取って、気が付いたら勝っていたような、そんな感じ。

浦野一美
5ページ7カット、撮影は長野博文。
仕方ないっちゃ仕方ないのであるが、七年遅い。 危ういくらいに白くて細くて皮膚が薄くて儚げであった猫被り期の浦野でこれをやっていたら歴史は変わっていたと思う。
積み重ねた苦労がふてぶてしさのような物を醸してしまっているのと、長野博文が仕事だから撮っているような定型写真であるのと、残念な部分は有るが、浦野がきちんと撮って貰えたというのは、矢張り有り難い。 感謝。

伊藤梨沙子
4ページ6カット、撮影はこちらも長野博文。
こちらの方が撮っていても遣り甲斐の点で上なのは仕方ないが、ささっと撮っているようでいて上がりは良い。
モデルの持つ力。

宮崎香蓮
4ページ6カット、撮影はHIROKAZU。
撮られなれていない所為かカメラを睨め付け過ぎるところがあるが、目線を外したカットは上手く撮って貰えている。

仙石みなみ
4ページ7カット、撮影は細居幸次郎。
一寸やっつけ感はあるが、破綻の無い7カット。
手間と時間を屋内撮影分に集約したほうが上がりは良かったのではないか。

新垣里沙
5ページ9カット、撮影は唐木貴央。
造りこみが過ぎたり、眩し過ぎたり、モーニング娘。 関連のグラビアで良く見られる退屈極まるもの。
3カット目は辛うじて見られるものになっているが、あとは論評に値しない。
高橋愛の時もそうだったが、グループを辞める段になって作った写真集の質が悪いってのは如何なものか。

矢島舞美
打って変わって見応えの有る6ページ9カット、撮影は國方大。
しどけなく和室で3カット、凛として弓道場で6カット。 矢島舞美として撮られるときには未だどうして良いか判らないような表情を浮かべることも有るが、何かテーマがあると強い。 特に弓道場でのカットは、緩急・強弱の付いた幅のある表情。
桑島智輝の特質がその場に有るものを組み立てる上手さであるとしたら、國方大はその場に在るものを汲み取る上手さ。
温度や湿り気まで伝わる写真。

真野恵里菜
6ページ5カット、見開き1箇所。 撮影は栗山秀作。
今月末に新たな写真集発売、撮影は再び栗山秀作とのことであるが、「写真集の話はまた次回」とのことで、このグラビアとの関係は不明。 しかしこのグラビアの出来から類推して、かなり良いものになっているのではないかと思う。
安心して撮り、撮られている。

総評
カメラマンとモデルの幸せな出会いが幾つも有る、見応えのある号だった。
1200円と言う最早雑誌とは言い難い値付けではあるのだけれど、それ以上の幸せは得られる。
本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

# Dwightsa [pharmacy cialis <a href=http://dstvmediasales.com/sitemap..]


2012-05-06 イニシエーション [長年日記]

_ UTB+ 2012 5月増刊 続

吉永淳
4ページ4カット、撮影は栗山秀作。
役では無い自分でカメラの前に立ってどう振舞ったら良いのか、未だ分かっていないようでは有るが、役者を撮らせると上手い栗山秀作が何とかした感じ。
1カット目が素直で良い。 この表情でカメラの前に立てれば、どうにかなって行くのではないかと思う。

山崎紘菜
4ページ6カット、撮影は佐藤裕之。
面白い撮り方。 風景の中に建物や樹木・稜線などで線を描き、その前にモデルを立たせて画面を構成。
そう撮っても埋没しない個性の光を、モデルが放っているからこそ可能な取り方。
一寸頬が上気したような3ページ目に惹かれる。

小池唯
6ページ8カット、撮影は長野博文。
水着グラビアだがロケ地が川と里山と言う珍しいロケーション。
背景の緑を肌に写して面白い色味。
暫く見ない間に小池唯の表情の種類と諧調が増えていた。 一年間主役を張るドラマで取られ続けるとこうも変わるものなのか。

目線を外して意識だけを向けたり、カメラと向き合う角度に変化をつけて見たり。目から鱗の6カット。
さんざっぱら「小池唯のグラビアは詰まらない」と書いてきたような気もするが、もはや呉下の阿蒙ではなかった。

宮本佳林(ハロプロ研修生)
5ページ7カット、撮影は熊谷貫。

研究生とか研修生とか言うものを抱えた束モノの嚆矢は TPD ではなかったかと思うが、TPD の研修生がそうであった様に、今後10年くらいのプレアイドル業界を下支えするのはAKB48やハロプロので下積みの苦労をした連中になっていくのではないだろうか。

閑話休題、宮本の話。
見るからにガチガチで指示を出したところでどうにかなる物でも無いことは自明。 とりあへず身体を動かさせて余計なことを考えさせないようにして撮ったカットのみ、表情が生きている。
カメラと正対させると怯えたような表情になってしまうが、妙につくった顔をされるよりは良い。 怯えたなりに宮本佳林の「今」が切り取れている。

詰まらない被写体をよんどころなく撮ったときの熊谷貫は、時として必要最低限の仕事しかしない事があるが、今回はそんな事も無く試行錯誤を重ねているので、熊谷としてもそれなりに面白い仕事だったのではなかろうか。

飯窪春菜
5ページ6カット、撮影は桑島智輝。
熊谷貫とは対照的にモデルを動かさずに撮っている。
研修生と正規メンバーの差なのか、カメラの前でも物怖じせずにレンズを直視できている。 笑顔が硬いのは瑕だが、それ以外には特に貶すところも無く。
そこにあるもので上手く纏めて撮る、桑島智輝らしいグラビア。

鈴木愛理×真野恵里菜
6ページ6カット、撮影は西田幸樹。
スタジオでの西田幸樹、一寸光が強いようにも思えるのだけれど、表情が死なないギリギリの線ではある。
こうして並べて見ると、モデルとしても魅力的な二人の撮られ方の違いが見えてくる。
真野恵里菜はやはり役者で、一本筋が通っている。

川口春奈
写真集のアザーカットで7ページ9カット、撮影は長野博文。
石垣島と故郷の福江島での撮影とのことであるが、家族や親族の前でも撮影したようで、長野博文の一種異様な撮影風景が身内の前でも展開されたかと思うと、面白いような面白くないような。

水着多めだが、寧ろそれ以外の写真、例えば歯磨きをしているカットなどが良い。

_ UTB 2012 6月号

NMB48(山本彩、城恵理子、谷川愛梨、小笠原茉由、渡辺美優紀、山田菜々)
14ページ16カット、撮影は MARCO 。
集合で2ページ4カット、あとは一人2ページずつ。 スタジオ撮影のファッション写真的水着グラビア。
仰向けに寝かせると、どんな美形でも人相が変わって(崩れて)しまう。 なので私は好まないのだけれど、あえて貶すほど崩れてもいないので、これはこれで良いのだろう。

吉川友
7ページ7カット、撮影は西田幸樹。
接客に於ける親密さと取っ付き易さがアイドルとして売れる為の必要条件になってしまっている現在に於いて、こうしたサバサバしていつつも神々しい美人と言うのもマイナス要因になり兼ねないのだけれど、グラビアの出来は相変わらず良い。
6カット目、水の中に浮かんで顔だけ出しているカットが特に良い。

橋本愛
6ページ6カット、撮影は熊谷貫。
髪をバッサリと切る前後の姿を追ったグラビア。
衣装をフェミニンなものからボーイッシュなものに着替えることでアクセントを付けているが

切る前 → 切った直後 → 切った後

で顔つきまで変わって行く。
モデルの感情の深層まで抉り出すように撮り、敢えて抉り出させているこの関係性。 カメラマンとモデルの関係として考えると幸福だが、切ない。

百田夏菜子
6ページ9カット、撮影は Takeo Dec.
可も無く不可も無い出来ではあるが、ももクロのグラビアは必ずと言って良いほど奇を衒った挙句に失敗しているので、それに較べれば格段に良い。

倉持明日香
6ページ6カットの水着グラビア、撮影は桑島智輝。
古代エジプトみたような輪郭強調アイメイクが恐いのと、臍を隠したカットが多すぎるのが先ず気になる。
AKB48にユニットは数あれど、フレンチ・キスほど売れている割に切磋琢磨より複合汚染の印象の強いものは無い。
柏木由紀のグラビアでもよく見る光景なのだけれど、扇情的なポーズと作り笑顔ばかりで構成されたグラビア。
肉だけ大盛りんなってりゃ喰い付くチョロい客ばかり相手にしているから進歩も成長も無い。

2012-05-05 美、極まれり。 [長年日記]

_ UTB+ 2012 5月増刊

指原莉乃
表紙と巻頭グラビア8ページ4カット、全て見開きでの構成。 撮影は桑島智輝。 オマケで表紙と同じ衣装のポスターが付く。
表紙に「美、極まれり。」とあるが見れば納得の出来。

相変わらず付かないところには哀しいまでに付かないが、全体的には細さは保ちつつ適度に肉が付いて女らしい身体つきになってきた。
それより何より変わったのは、カメラの前で負の感情を出さずに立てるようになったこと。 表情だけでなく、顔や身体の向きから仕草まで、きっちりと仕事が出来ていて過不足が無い。
赤い水着とも下着ともつかない衣装の裾が翻り、小道具の赤い花瓣が舞っているのをシャッタースピードを速めて止めているのだけれど、その撮影手法と指原のモデルとしての仕事が相俟って、止まった時間の中に永遠がある。

何やかやと蔑む方向で言われがちな指原莉乃であるが、私は質の高い仕事をしていると思う。

インタビュー部分でソロデビューにあたってやりたいことを訊かれ、指原先生答へて曰く。

ちっちゃいライブがしたいな。 オリジナルが4曲出来たから、AKB48のユニット曲を借りてきて全部で6曲くらいのミニライブ。
あと本当にいい曲なんで、私のことが好きじゃなくてもいいから一人でも多くの人にカラオケで歌ったもらえたらいいな、と思います。

結果的にプロモーションはあんな事になってしまったが、指原本人はぶれていない。
上っ面しか見ない奴に叩かれると言うのも売れた人間の背負う宿命ではあるのだけれど、それにしても切ない。

和田彩花
6ページ7カット、撮影は細居幸次郎。
紆余曲折ある中で厭でも大人びざるを得ない状況下に置かれている訳だが、陳ね媚びる事無く順調に育ってはいる。
屋内と曇天の屋外。 細居幸次郎らしい淡々と描き出したポートレート。

足立梨花
7ページ6カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
衣装3パターン、バレエをモチーフに白と黒で二面性を見せる趣向はナタリー・ポートマンのあれからの発想だと思うが、白の方がモデル本来の良さに近いのではないかと思う。

渡辺美優紀(NMB48)
7ページ9カット、撮影は佐藤裕之。
まだ全容とまでは行かないが、渡辺美優紀の本性の欠片は捉えたグラビア。
面相も体形も粒揃いのNMB連中と並べると、正直言って中の上くらいにしか見えないのだけれど、こうして一人取り出してじっくり撮ってみると、深みに嵌まると病膏肓な人気の理由が窺い知れる。

背は高からず低からず、それなりに出たり引っ込んだりはしているが肉感的と言う程でもなく、容貌も童顔でも大人びた女優顔でもなく(吉田喜重が好きそうな顔ではあるが)、捉えどころが無いのだけれど、視界に入ると妙に目を引く。

水着より着衣、厚着であればあるほど艶が増す不可思議。
4ページ目。 酒場と思しき扉の前に赤いコートでしどけなく佇む図などは、ついこの間高校を出たばかりとは思えない妖しさ。 始まったばかりなのに既に世紀末的。 ゾラとか荷風がモデルにして書きそうな Femme fatale. こんなハニートラップなら、寧ろ引っ掛かって死にたい。

3ページ目下段、アウトフォーカスの脹脛。 だいぶ後ピンなのだけれど最早そんなことはどうでも良く(写真論なんざ此の際犬にでも喰わせろ!!)、この空気感に引き擦り込まれる。
若い人には解らないかもしれないが、知らない方が幸せなことも世の中には多い。

NMB48 チームN(與儀ケイラ、城恵理子、島田玲奈、谷川愛梨、木下百花、肥川彩愛)
6ページ6カット、撮影は佐藤裕之。
二人ずつ組ませてそれぞれ2ページ。 自由に振舞わせると子供っぽい部分が出過ぎたり、「まつろはぬもの」の血が騒ぎすぎる厄介な連中の動きと感情を抑制することによって、造形美を抽出することに成功。
このあたりはカメラマンの意図したものなのか編集者の指示なのか判然としないが、巧い。
木下百花もこうして黙って立っていれば実に可愛らしい。 元が良いから下手打ちゃ魚屋の店先の鰤のアラにしか成り得ないような血糊にまみれた姿でも、凄絶の美に昇華される。

木﨑ゆりあ
6ページ8カット、撮影は桑島智輝。
奇を衒わずに可愛らしく撮ることに専念。
渡辺麻友がイメージの固定化を嫌ってか忌避しつつあるハーフツインであるが、AKB48界隈で今これをやって嵌まるのは木﨑ゆりあなのではなかろうか。
ハーフツインは人生の或る短い一時期に、限られた人間しか出来ない髪形であり、それが似合うというのも運命の悪戯。 極めて頂きたい。

岩田華怜・武藤十夢(AKB48)
6ページ10カット、撮影は門嶋淳矢。
夜の屋外で制服、青味がかった光のスタジオでキャミソールにホットパンツを合わせた部屋着的なもの。 安易に水着にしないのは良い。

頭撫でたり、頬を突いたりする牧歌的な写真は屋外で。 もう少し湿り気を帯びた親密な写真は屋内で。
丸みを帯びた岩田と直線的な武藤の対比。 武藤の首から鎖骨に掛けての線の美しさを、心持斜めからから切り取ることによって描き出し、岩田の柔らかな線は正面から。

武藤が思わぬ拾い物。 衒いも気負いも無くカメラの前に立てていて、実に良い表情。
いきなり水着にしなかったからこその物かもしれないが、浅草軽演劇みたいな名前からは想像もつかない美形であった。

杉咲花
4ページ6カット、撮影はサトウノブタカ。
UTB の美点として、カメラマンを名前で使わない事を挙げて良いと思う。 アイドルグラビアとは畑違いだからこそ撮れる写真もある。
3ページ目あたりで微妙に逃していたりもするが、ピント薄めで押して勝負をする撮影手法は面白い。
1ページ目は全てが噛み合っている。眼福。
本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

# Dwightsa [priligy 60 mg filmtabletten <a href=http://dstvmediasales..]


2012-05-04 Gone with the Wind [長年日記]

_ フォトテクニックデジタル2012 4月号

平愛梨
8ページ8カット、撮影は西條彰仁。
整いすぎた顔をどう撮るか、その一つの答え。
前髪のあしらいが良く、眉そのものは弄らずに、適度に隠すことで整いすぎた顔の印象を薄めつつ、眉の作る表情も生かしている。
表情そのものは単調で面白みも薄いのだけれど、切り取り方で変化をつけている。 無理に表情を作らせないのも良い。

ヒガリノ
6ページ6カット、撮影は松田忠雄。
これ迄は扱いが大きい割りに然程良いとおもった事の無かったモデルだが、このグラビアで印象が変わった。
技術誌なので撮影データが載っているのだけれど、全て単焦点の短めのレンズで撮っている。
古いアパートか旅館か、そんな建物なのだけれど、日本家屋特有の薄暗さの中で廻った廻った光が、モデルの表情を柔らかく引き出している。 絞りは開け気味に撮っているのだけれど、ピンとも露出も構図も決まっていて、且つ出来過ぎてもいない良いバランス。

難と言えば難なのは御手洗のところの便所レンズのボケが安っぽくて五月蠅いところ。
これはまぁ致し方ない。

さくら学院(武藤彩未、三吉彩花、松井愛莉)
4ページ8カット、撮影は北條俊正。
モデルが良いので生きた表情にはなっているが、ピントを浅くしてシャッタースピードは速め、動きを完全に止めてしまっているので写真としては詰まらない。 3人並べたカット等は構図も雑に過ぎる。
カメラマンの技倆不足を被写体が補ったグラビア。 動画と静止画は別に撮るべき。

石田亜佐美
6ページ6カット、撮影は長野博文。
表情は硬いが、それを生々しさに転化出来るのが長野博文。
しかし瞳を真正面から捉えたカットは私には味が濃すぎる。

魚住誠一×クロダミサト(モデル:おかもとまり)
美術よりのクロダと工芸よりの魚住。
私の好みとしてはセンスと技術のバランスの上に立つ魚住なのであるが、センスで押すクロダの写真も悪くは無いと思う(好きではない)。
しかし今回は馬場が重かった分、魚住の方が良い表情を切り取れていると思う。 雪なのに眩しさに硬直したカットが無い。

_ フォトテクニックデジタル2012 5月号

鈴木愛理・矢島舞美
表紙と巻頭グラビア、10ページ9カット、見開き3箇所。 撮影は小林幹幸。
この雑誌の巻頭グラビアはいつも変則的な割付けなのだけれど、今号はいつにも増して変則的。
上がりがべら棒に良いからか、最大限誌面を割いて載せている。 詰め込み過ぎた窮屈な感じはなく、鑑賞に堪え得る大きさと密度に留めているところは流石。
珍しく踊っている絵を、矢島の影で1カット、矢島と鈴木でそれぞれ1カット、計3カット。 このあたりは ℃ute の美点を心得た小林幹幸ならでは。
躍動感溢れる、動きの芯は止まった美くしいブレと、薄暗がりの中に浮かび上がる肢体。

最初の2ページで見る者を脅かしたあとは、ハウススタジオで柔らかく光を廻した優しい写真。 似通っていつつもそれぞれに合わせて見立てられた衣装。
鈴木愛理の一寸ずつニュアンスの異なる優しい笑顔。 思えば最近のグラビアで誰かと組になると、大抵しっかりしなければならない立場に置かれていたが、今回は気心の知れた年長者と一緒と言う事で、程よく肩の力が抜けている。

矢島舞美は未だ一寸考えすぎなようなところもあるが、考えなくとも良いダンスの部分は凄絶。 これまで見た中でも出色。

空気迄しっかり描きこまれたような精緻な絵と、なだらかなボケ。 このあたりはペンタックス645Dのカメラとしての良さをカメラマンが上手く引き出した部分。

栗山秀作と真野恵里菜であったり、熊谷貫と橋本愛であったり、カメラマンとモデルの幸せな出会いが作品として結実することが稀にあるが、℃ute と小林幹幸の出会いも、そうなり得るものなのではないかと思う。

飯窪春菜
6ページ6カット、撮影は長野博文。
これまでは何とも思わなかったのであるが、前号から長野が描き出す眼球の生々しさが気になって仕方が無い。
瞳の中に何かが写っているカットはまだしも、眼球そのものが写ったカットはどうにも直視できない。
まぁ、それだけモデルがカメラに正対出来ていると言うことなのだけれど。

魚住誠一×クロダミサト(モデル:沢木ルカ)
3ページずつ、同じモデルを撮り合う企画。
経験と技術とセンスのバランスが取れた魚住に、やはり一日の長。
整ってはいるものの、基本的に同じ表情しか出来ないモデルを撮りあぐねたクロタと、何とか食らい付いてモノにした魚住の差が出た。

白羽ゆり
6ページ5カット、見開き1箇所。 撮影は関純一。
見開きのカット以外は、厚塗りがあからさまに出てしまって興醒め。
重ねた年輪をモデルの個性として撮るか、そこを隠して化けさせるか、そのあたりの踏ん切りがついておらず、どっちつがずな撮り方がモデルの魅力を損ねている。

_ 週刊プレイボーイ 2012 17号

大島優子・小嶋陽菜
7ページ7カット、見開き1箇所。 オマケでマウスパッドが付いたお陰でそこら中のコンビニで売り切れ。 5軒くらい廻って漸く手に入れた。 撮影は今村敏彦。
大人数のベルトコンベア式グラビアで無い所為か、今村らしさがいつもより出た、楽しげなグラビア。
撮られる側も肩の力が抜けて抜けすぎず、良い塩梅。
このあたり小嶋陽菜の匙加減の上手さは相変わらずだが、昨年の夏前あたりに藤代冥砂に撮られた頃から仕事をし過ぎないようになった大島優子も良い出来。

能年怜奈
5ページ7カット、撮影は今村敏彦。
薄着だが水着ではない、夏らしいグラビア。 これぞ今村な7カット。
目が開ききっていなかったり、笑顔がくしゃくしゃだったりもするが、全カット表情が生きている。

AKB48も時間が無いのは判るが、流れ作業で撮るような粗製乱造の写真をゴテゴテ弄って誤魔化すようなグラビアではなく、今村敏彦に撮らせるならこれくらい下駄を預けて然るべき。

SKE48
リビドー刺激系グラビアは端折ってSKE48。 増刊号からの選り抜きグラビア8ページ。
さまざまなカメラマンが撮っているのだけれど、Takeo Dec.の撮ったオレンジバックのメイド服が酷い。
オレンジの背景紙に肌の色が引っ張られて碌でもない顔色。 元が白すぎる松本はまだマシだが、松村香織と古川愛李は「風と共に去りぬ」に出てくるメイドみたいになっちゃっている。
飛んだ貧乏籤、ご愁傷様。

Google+ 連動企画「48サバイバル」
野中、中塚、松村で1/3ページずつ。 最悪1/4だと思っていたので先ずは良かった。
野中はお悩み相談、中塚は男子向けスイーツ指南、松村はメンバーとの対談。
松村はとりあへず企画の説明と自己紹介。 対談の始まる次回以降に期待。
人柄で押せる野中は大丈夫だと思うが、中塚と松村はネタ探しと工夫が必要になって来るのではないか。

2012-04-22 粗悪品について語るのは虚しい [長年日記]

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 21号

柏木由紀
表紙と巻頭グラビア、7ページ12カット。 プレイボーイとは異なり、表紙まで箭内道彦の撮影。
柏木由紀は「インスタントのフィルムカメラ」と語っていたが、それはどうやら使い切りカメラの事であるようだ。 そうであれば後ピンが多いのも得心が行く。 最短撮影距離を感覚的に掴めていない、もしくは掴む気が無い。

巻頭グラビアと言うこともあってか、あからさまなピンボケ写真は少なめなのだけれど、なまじピントが合っていると細部が気になる。

香港・台湾で撮ったのは別の人であるようなので一と先ず措くとして。
1カット目、奥の目にピントが来ているが手前の目はアウトフォーカス。 眩しがりの柏木にしては良い表情なのだけれど、安全策を採ってもう少し絞るか、もしくは厳密にピントを合わせるかすれば何とか見られる写真にはなったのに、微細なピントのズレで台無し。
5カット目は串刺しで日の丸構図。
6カット目、前ピン。
8カット目、盛大に露出オーバー。
9カット目、ピントが何処にも来ていない。
11カット目、後ピン。

これは多分に柏木にも問題が有るのだけれど、然程良い表情が切り取れている訳でもなく、写真としても稚拙。

こんな写真集でも柏木本人は肯定的にコメントしているが、それはそれで良い。 自分の関わった作品は、出来の如何に関わらず先ず自分から愛してあげなければならない。

「160Pの超ボリューム」と銘打たれているので、もしかしたらこれら以外の素晴らしい写真がテンコ盛りなのかもしれないが、瓦礫の山を目の前にして途方にくれるのも馬鹿々々しいので、写真集そのものの購入は見送り。
柏木由紀は歌って踊っているときには非常に魅力的なのだけれど、芝居をしたり静止画像になったりすると途端に輝きが失せてしまう。 売れているうちになんとかしておかないと先は無いと思うのだけれど、事務所はまたぞろ行われるコップの中の嵐を目の前にした「今」しか考えていないように見える。

伊藤梨沙子
4ページ14!カット、撮影は桑島智輝。
巻中カラー4ページに詰め込まれて些か窮屈では有るのだけれど、巻頭の出来損ないと較べると格段に良い出来。
伊藤梨沙子はまだ駆け出しでグラビア慣れしていないから表情そのものは単調だし、器用にポーズも取れないのだけれど、そこは撮る側が寄ったり離れたり様々な角度から切り取って変化を付けている。
桑島智輝の「なんとかする対応力」にモデルが応えた14カット。 佳品。

2012-04-17 自業自得 [長年日記]

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 18号

川口春奈
5ページ8カット、撮影は長野博文。
割と薄着だが水着は無し、こう言うグラビアがもっと有っても良いし、もっと厚着でも良い。
動かしながら撮った1ページ目に目が行く。
意外だったのは3ページ目のアップのカット。 雰囲気重視で厳密なピントには拘らないと思っていたのだけれど、深度浅めでキッチリ合わせて視点を誘導。 もっとも最近はレタッチソフトで弄れるので、撮影後にどうにかしたのかも知れない。 いずれにしても唇がフワリと浮き上がるような良い写真では有る。

杉本有美
5ページ7カット、撮影は細野晋司。
露出度の高い水着と身体のデッコマヒッコマを強調した写真より、それを敢えて隠して撮った写真の方がより扇情的。
目で殺すカットをそこに持っていく構成も巧い。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 20号

鈴木愛理
6ページ11カット、撮影は細居幸次郎。
素材も良く、料理人も巧い。 6ページ11カットは、普段なら詰め込みすぎと感じるところであり、実際少々窮屈ではあるのだけれど、「もっと見たい」と言う欲求がそれを上回る。
曇天が幸いして全てのカットが生きた表情。 水着、部屋着、制服etc...衣装にも力が入っており、その衣装と撮影場所にあわせて表情を引き出すカメラマンの腕、モデルの対応力、眉の出し方一つで印象の変わるモデルの特質を引き出す裏方の力量、写真の選択と配置のセンス、さまざまなものが噛み合って仕上がった佳品。
然程多くは無い表情も、切り取る角度や構図一つで別物に。

疋田英美
4ページ7カット、撮影は長野博文。
大袈裟な絶賛キャプション程の訴求力は無いが、その辺りは嗜好の違いと言うことにしておく。
表情は単調なのだけれど、妙に巧んで手馴れた笑顔が無いのは良い。 素でカメラの前に立てている。

柏木由紀
「袋綴じに当たり無し」の俚諺を地で行く8ページ8カットの袋綴じと1ページ1カットの広告。 撮影は箭内道彦。
カメラマンが本業の人間が撮ったとしたらウンコ以下の出来として切り捨てられて灰さやうならとなるところ、箭内が撮ったというだけで商売になる理不尽。

どう撮っても「アイドルかく在るべし」と言う固定観念に凝り固まったもっともらしい顔しかしない柏木由紀からなんとか生きた表情を引き出そうとした努力の欠片は見て取れるが、残念ながら撮影技倆が絶対的に不足しており、意図したところにピントがあっているものの方が少ない体たらく。
生きた表情を引き出すべく講じた手練手管も裏目に出て、「北風と太陽」の北風として作用して隔意のある表情にもなっており、写真としては落第。 柏木は二作続けてハズレ写真集となったが、自業自得と言えなくも無い。

箭内道彦は、カメラマンと言う仕事の職人的な側面を等閑視し過ぎているのではないか。
結果して大駄作。 ザマ見やがれ。

_ 週刊プレイボーイ 2012 No.18

柏木由紀
表紙と巻頭グラビア6ページ10カット、オマケでA1サイズの巨大ポスターが付く。
グラビアは例の箭内の写真集からのものなのだけれど、表紙とポスターは渡辺達生。 方向性は違えど、どちらも酷い出来。

渡辺達生は例によって自棄糞に光を当てたブツ撮り。 柏木は健気にも懸命に目を見開いているが、笑顔を作りきれていない。

グラビア本編は例の粗悪写真がズラリ。 半分以上ピンボケと言う惨状。
105ページのインタビューで柏木が明かしているが、撮影はインスタントのフィルムカメラで行ったとのこと。
ポラロイドはフィルムの生産を既に終了しているので、フジフイルムのinstax WIDE かinstax mini(チェキ)だと思われるが、道具として使いこなそうとした形跡が写真から感じられない。
デジカメほどではないにしても上がりはすぐに確認出来るわけで、最短撮影距離、AFの性能、ストロボの癖を把握していれば、もうちったぁマシな写真が撮れた筈。 箭内に発想をカタチにする技術に対する敬意が無かった事が、写真集の不出来の主因なのだと思う。

それでも嘘か真か「予約殺到」とのこと、集英社とてはホッと一と安心と言ったところか。

小池里奈
6ページ9カット、撮影は熊谷貫。
高校を卒業して、これまでのグラビアては定番であった制服やスクール水着に変わって大人びた衣装で押す構成、そしてそれにあわせたポーズと表情。
熊谷貫はお仕事モードで、あまり突っ込んで撮ってはいないのだけれど、最後のページなどは「らしい」カット。

岡田茉奈
3ページ4カット、撮影は西田幸樹。
4カット目、温泉の湯気の中に立つバックショットが巧い。

野中美郷
3ページ3カット、撮影は渡辺達生。
こちらも例のブツ撮りで表情は死んでいるのだけれど、1カット目は野中の造形美でなんとかなっている。

中塚智実
3ページ3カット、撮影は飯塚昌太。
メイクも写真も編集も悪い。 濃いものを更に濃くする愚。

松村香織
1ページ1カット、撮影はTakeo Dec.
Takeo Dec.に米村弘光なのだけれど、何かのついでにヤッツケで撮ったような黄色バックの黄色ビキニ。
それでも体形の粗は隠して貰っているし、全くと言って良いほど陽の当たらなかったSKE48の古参研究生が斜陽とは言え老舗雑誌のカラーグラビアに出られるのだから大出世と言って良かろう。
踏み台は踏み台として踏み潰して、出世の石段を駆け上って頂きたい。

2012-04-14 チョコミント [長年日記]

_ バニラビーンズ「"チョコミントフレーバータイム"インストアイベント」1部(亀戸サンストリート)

近場に来たからには行かにゃならんと言うことで、宿酔の重い頭を抱えて亀戸へ。
サンストリートのステージはとりあへずしっかりした屋根が付いているので演者が濡れる気遣いは無いが、客席は吹きっ曝しなので花散らしの雨がそぼ降る中、寒さに震えつつ開演待ち。

1. 気まぐれなパレットタイプ
2. チョコミントフレーバータイム
3. ひとつのうた


そんな訳で買い物客も少なく、フリの客は少なめだったのだけれど、目当てで来ている客はそれなりに。
照明も音響もしっかりした会場だけに、多くの人に見て欲しかったが、まぁ天候ばかりは仕方が無い。

喋り短めで3曲。 ささっと終わってしまった感はあるが、状況が状況だけに仕方が無い。

_ バニラビーンズ「"チョコミントフレーバータイム"インストアイベント」2部(亀戸サンストリート)

諸般の事情(所謂「お客様の都合」)で寒空の下時間を潰して2部観覧。

1. U ♡ Me
2. チョコミントフレーバータイム
3. ひとつのうた


口開けは 1st シングル。 思えば2007年の10月、品川駅港南口の大画面で流されていたこの曲の PV が目に飛び込んで、帰宅してから必死に検索したのであった。
その頃の覚え書きを掘り起こしてみる。

フランス・ギャルを作ろうとしたらシャンタル・ゴヤが出来上がってしまったような二番煎じ感。
Winkが土下座して謝りそうな仏頂面と振り付けとは言い難いくらいの器械体操みたいな動き。

素晴らしい!!

心ならずも秋葉原に入り浸り、渋谷系から卒業できず、トーレ・ヨハンソンものにはつい手が出てしまう北欧好きの私に神様が
「これでも聴いて死ね」
と耳元で囁く声が聞こえたような気がしたので、10/21のイベントに申し込んでみた。
多分後悔すると思う。

我ながら酷いが、あながち間違いではなかったと思う。 その 10/21 のイベントが今は無き石丸soft2で開かれていた 新Aiai Music Carnival VOL.13。 この中で言及している「12月の下北のイベント」が Softly! Nights Vol.6 ここで盛り上がって次のイベントを待っている間に紆余曲折の一と曲がり目が始まっていたのであった。

閑話休題今日のイベントの話。
流石に疲れは見えるのだけれど、手応えや充実感からくるゆとりのようなものもあり、楽しい気分で観覧できた。
明日でインストア行脚も千秋楽。 大宮LOFT二回廻し。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 19号

未来穂香
7ページ14カット、撮影は細野晋司。
水着なしのグラビアだが、透過光を使ったり身体を捻らせたりしてあの手この手で「線」を描き出している。
笑顔が些か単調では有るのだけれど、懸命に作った表情以外の部分は良く撮れている。
カメラマンやモデルではなく、事務所がどんな写真を良しとしているかに係る部分でもあるのだけれど、外連を廃してじっくり撮ってもバチは当たらないのではないかと思う。

吉川友
4ページ12カット、撮影はTakeo Dec.
ライターの松谷創一郎(カープファン)に


こんな事を書かれてしまったりしているが、確かに素材の良さに比例した売れ方はまだしていない。(注 芝居も出来ます。)
もっと売れても良いと思うが、いつ売れてもおかしくないとも言える。
撮り方次第でさまざまな切り取り方が出来るし、吉川友の対応力も素晴らしい。
グラビア映えもするのだけれど巻末止まりと言うのももどかしい。
本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

# Dwightsa [propecia minoxidil <a href=http://dstvmediasales.com/site..]


2012-04-08 The girl who came on The Nordic wind. [長年日記]

_ バニラビーンズ「"チョコミントフレーバータイム"インストアイベント」2部(KDDIデザイニングスタジオ)

14:45頃現地着。 椅子席に若干空きがあったので、端のほうに潜り込む。
待ち時間にスクリーンで流される PV を観ているだけでも楽しいのは、私がそれだけ耽溺しているという事なのだと思う。

2部は出囃子に乗って出てきて baby portable rock → チョコミントフレーバータイム、トークショー(Kスタ周辺ランチスポット情報、心理テスト)と言う趣向。
「Kスタ周辺ランチスポット」は、事務所が近くにあると言うことで仕事で使う店が中心だったが、外ハネの人が高校生の時に利用していた店として「シャネルのビルの上にある『うかい亭』をよく使った」との話が面白かった。 金の使い方が綺麗な金持ちは厭味が無く、むしろ清々しい。
心理テストのお題で「ルックスも性格も完璧な同性の欠点は何か」。 私は「金が無い」としたのだけれど、これはその人のコムプレックスなのであった。
確かに私の財布に自由になるお金が有った例めしは、生まれてこの方無いのであった。
当たり過ぎて可笑しいのを通り越して哀しくなり、泣き濡れて蟹と戯れつつ3部開演までの時間つぶしの旅に出た。

_ 更新情報

コラム置き場に殴り書き二本。

乃木坂46「おいでシャンプー」の衝撃
「多幸感」に関するわたくしの見解

をアップロード。

_ バニラビーンズ「"チョコミントフレーバータイム"インストアイベント」3部(KDDIデザイニングスタジオ)

あてどなく彷徨えど、中古カメラ屋も万年筆屋も古本屋も無い街に居場所なんざある筈も無く、ぐるっと廻ってデザイニングスタジオに戻る。
警察の前の交差点でロータスのMk.11を見たのが唯一の「よかった」。
原宿の街も、私も、互いが互いを求めていない。

AKB48界隈に通い詰めて良かったと思うのは、時間の潰し方が上手くなったこと。 丁度読みたい本が2冊あったので、取っ替え引っ換え読んで開演待ち。
3部は更に人が増えて、ほぼ満員御礼。
六時を少し廻って開演。

イェス?ノゥ?
<MC>
トキノカケラ
恋のセオリー
チョコミントフレーバータイム
告知
東京は夜の七時


途中で適宜一と呼吸おいたり、ペース配分をしつつ5曲たっぷりと。

5曲目の前振りで
レナ:「いま何時ですか?」
客:「七時!!」

「北欧時間では七時」と言うことで「東京は夜の七時」。
この辺りの掛け合いも楽しい。

明日一日お休みで、店着日からまた怒涛のインストアイベント攻勢。
10日の渋谷タワレコB1Fでは、たっぷり演るとのこと。 19:30より(観覧無料)。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

# Dwightsa [buy 150 mg viagra <a href=http://dstvmediasales.com/sitem..]


2012-04-07 非在の "girl next door" [長年日記]

_ 「バニラビーンズインストアイベント〜発売直前篇〜」(オリナスモール錦糸町)

のんびり朝寝をして、起き抜けにふらりと錦糸町。
精工舎の跡地に建っているオリナスモールにてバニラビーンズのインストアイベントを観覧。
テナントの契約更新時期とテコ入れとそれ以外の何かが重なり、中野ブロードウェイの4階程ではないが、空き店舗が異常に多い。 ショッピングモールとしては閑散とし過ぎた、一種異様な雰囲気。

秋葉原も含めて三回廻しと言うこともあってか、リハーサル無しで18:30過ぎに開演。
毎度の事ながら、出囃子に乗って歩いてくるバニラビーンズをあっけに取られて見ている民間人の反応が面白い。

サカサカサーカス
<MC>
チョコミントフレーバータイム
チクタク
ジャンケン大会


挙措の全てが、そもそも歩いて入場してくるところからして既に美しい訳なのだけれど、それでいてとっつきにくくは無いところが面白い。
隣近所には先ず居ないのに親しみやすい。 非在の "girl next door"

20分弱のステージではあったが、時間以上の満足感。

2012-04-01 任期を終える [長年日記]

_ Tokyo Tower presents DIAMOND VEIL(2012.3.31 小林香菜担当最終回)

東京タワーイメージガールの任期を終える小林香菜にとって、イメージガールとしての最後の仕事。
折井あゆみ以来、足掛け4年続いたAKB48絡みのイメージガールも、とりあへず小林でお仕舞い。 イメージガールそのものも小林が最後で、来年からはアンバサダーと言うものになるらしい。
(ついでになんだかんだで続いていた私の東京タワー通いもお仕舞い。)

AKB48草創期に初のレギュラーラジオ番組として放送されていた「よんぱちアフター」を担当していた柴田聡と言う最良の補佐役(小林の難点は心を開くまでに時間が掛かる事なので、以前から知っている人・慣れている人だと話が早い)を得て、番組開始当初から小林らしさが判り易く引き出して貰えており、総集編として年度頭まで遡ってもきちんと面白い。
これはスロースターターな小林香菜にしては珍しいことで、このあたりも「成長」と言って良いと思う。

大展望台の窓の数を調べる際に掛け算が出来ないことが発覚したり、そこをツッコまれて「人生足し算」と嘯いたり、愉快な頓珍漢ぶりがクローズアップされて明るく終わるのかと思いきや、18分くらいで小林の涙腺が決壊。
小林香菜が感情を顕にするというのも珍しいことなのだけれど、それもこの番組を担当するにあたってスタッフから感情をきちんと出すように指導された賜物であったようだ。
つられてか喋りのプロの柴田聡が声を潤ませる場面もあり、不可能を可能にし可能を不可能にする小林香菜の不思議な力が作用した最終回となった。
最後に小林のリクエストで一曲、「青空のそばにいて」。 私の涙腺も決壊。

東京タワーイメージガールを勤めおおせたことで、小林香菜は数ではなく質において得難い経験を詰めたと思うし、それが結実しつつあることを見せて任期を終えられたのも喜ばしいことであった。

_ 落語FREEDOM (第9回 2012.3.28)

「動物園」春風亭笑好
「太鼓腹」瀧川鯉太
「鼻ねじ」春風亭笑松
<中入り>
「荒大名の茶の湯」笑福亭和光
「宿屋の富」昔昔亭桃之助

仕事帰りにバス停まで走って両国亭へ。 二た月に一度、奇数月の28日に開かれる芸協若手の会。
開演が六時半と早いので毎度駆け込みになるが、たっぷり見られてへらへら笑える私向きの会。

鯉太さんは真打の披露目を「笠碁」と「転失気」廻して乗り切ったとは思えない充実振りで、ここのところ毎回違う根多を掛けて来る。 受付の人と「実は百席くらい持ってるんじゃないか」と話したり。
和光さんの「荒大名の茶の湯」は釈種の地噺。 間が絶妙で、私にしては珍しくゲラゲラ。

笑松さんの「鼻ねじ」。 興津要先生の「古典落語」で読んだか何かで筋は知っているのだけれど、口演は初めて。
音曲が挟まる噺なのだけれど、貧弱な音響設備で裏方もよくやったと思う。 面倒なので定席にはあまり足を運ばないのだけれど、こう言う噺は矢張り下座さんのいるところで聴きたい。 そう思わせる出来でもあった。
満足して帰宅。

2012-03-25 8月31日の気分で纏め更新 [長年日記]

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 08号

日南響子
7ページ10カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
撮られ慣れているのでポーズは自然、ただ表情の種類が少なく、些か単調。
大ハズレは無い。

仁藤みさき
4ページ7カット、撮影は細居幸次郎。
屋内中心なので、肉々しい水着グラビアにしては多彩で柔らかな表情。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 09号

日南響子
5ページ19カット、撮影は桑島智輝。
詰め込まれた巻末グラビアなので写真は小さめだが、表情の種類は多く生き生きしている。
前号もこの線で押したほうが良かったのではないか。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 10号

NMB48(山本彩、近藤里奈、上西恵、木下百花、渡辺美優紀)
巻頭グラビア7ページ + 巻中グラビア3ページ6カット、見開き1箇所。 撮影はTakeo Dec.
前半は集合2カット、個別で1ページ1カットずつ。 後半は1ページで個別写真5枚、見開きで集合。
それぞれに良く撮れていて破綻は無いのだけれど、木下百花の傾奇者としての魅力であったり、渡辺美優紀の嵌まると抜け出せない魔性までは撮り切れていない。
まぁこれは欲張り過ぎと言うもので、顔見世グラビアとしては及第点以上の出来。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 11号

篠崎愛
7ページ15カット、撮影は樂満直城。
変な物言いだが、冬らしい水着グラビア。 何故か久生十蘭の「海豹島」を連想。
鰭脚類のように雪原に転げたり、過酷な撮影では有るのだけれど、篠崎愛の表情には全く負の感情が浮かばないのが凄い。

飯田ゆか/鎮西寿々歌
増刊の宣伝かたがた2ページ2カット、撮影は青山裕企。
構図としては面白さの欠片も無いのだけれど、兎に角表情が良い。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 12号

AKB48(大島優子、柏木由紀、高橋みなみ、前田敦子)
新曲のイメージにあわせた7ページ6カット、見開き1箇所。 撮影はTakeo Dec.
柏木由紀だけ「成り切れて居ない」と言うか何と言うか。 頭で考えすぎなのだと思う。

乃木坂46
5ページ9カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
「AKB48ではありません」あぁそうですかとしか言いようが無い。 森永のコーラスみたいなものか。
良く撮れた顔見世グラビアではある。 桑島智輝は何でも撮れるしどうにでもなるが、この美術より工芸に寄った部分が個性なのだと思う。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 13号

小池里奈
7ページ11カット、撮影は細野晋司。
正面から撮るとあどけなく可愛らしい、横から撮ると綺麗。 高校卒業と言うタイミングもあってか、綺麗寄りの写真で構成。
単純に横から撮るのではなく、横からの光で鼻梁の高さを際立たせているのは上手い。

西田有沙・麻倉みな
5ページ10カット、撮影は栗山秀作。
ポーズは露骨に扇情的で、肌の色も生々しいのだけれど、下卑た感じにはなっていないのは良い。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 14号

逢沢りな
7ページ9カット、撮影は細野晋司。
水着と、その上に何か羽織ったグラビア。
髪のあしらい方もあるが、すっかり大人びた表情。
表情そのものは諧調に乏しいのだけれど、首の傾げ方や撮る角度で印象が変わる。

和田絵莉
例によって例の如く四畳半グラビアなのだけれど、洋室なので湿り気は適度。
こう言うニコパチ営業写真を撮らせると矢張り巧い。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 15号

ももいろクローバー
6ページ、撮影は塚田和徳・塚田亮平。
事務所の意向が色濃く出たようなグラビア。 水着無しでグラビア一本仕立てるとなるとこうするのが早道だとは思うし、大外しはしていないのだけれど、詰めの甘さは目立つ。
最初の見開きは左後方の有安が歪曲とアウトフォーカスと色収差で悲惨な状態。
機材の特性を把握できていないのと、レンズが安いのと、画面構成が雑なのと、様々な要因が有安に押し寄せてハズレカットの山。 とんだ災難であった。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 16号

指原莉乃
大道具小道具取り混ぜて「指」の字に取り囲まれた7ページ10カット、撮影は桑島智輝。
初期のグラビアで見られた陰惨さはもはや何処にも無い。
顔だけでなく、指でも表情が出せるようにな り、付かないところには絶望的に付かないものの全体的には適度に肉が付いて身体の線に柔らかさが出たのとで、「脚が綺麗」と言う売りも出来た。
6ページ目などは実に良い表情。 この先も山あり谷ありだとは思うが、喰いっ逸れる事は無いと思う。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 17号

竹富聖花
写真集からのグラビア。 7ページ10カット、見開き1箇所。 撮影は細野晋司。
夏は夏らしく、冬は冬らしく。 細野晋司らしい季節感を湛えたカットが並ぶ。
笑顔はまだ単調なのだけれど、そうでないカットは良い。
2ページ目、7ページ目は力のある表情。

早見あかり
巻末の増刊広告に1ページ1カット、撮影は野村浩司。
表情は良いのだけれど、ピントが無様に外れている。 雑な仕事。
本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

# Dwightsa [maximum dosage of cialis <a href=http://dstvmediasales.co..]


2012-03-24 竹内美宥の報われなさ [長年日記]

_ 第6回 吉幸・錦魚 ふたり会(2012.3.21)

仕事帰りに両国亭。 隔月のふたり会へ。 レギュラー前座のこはるさんはお休み。

「狸の鯉」春樹
「寿限無」吉幸
「だくだく」錦魚
<中入り>
「時そば」吉幸
「小言幸兵衛」錦魚

狸と言えば札か賽ばかり、久し振りに狸を聴いた。 あまり演られないのはサゲが判りにくいからだと思うし、やはりそこが引っ掛かったのだけれど、これは前座のうちは仕方が無い。 そのあたりを差っ引けば良い出来。

時そばのサゲは意表を衝くもので、且つ出来過ぎても居ない佳品。 噺の寿命はこうして延びて行く。

立川流の売れている師匠連は立川談志の伝統と革新の「革新」の部分を色濃く受け継いだ人達だと思うのだけれど、革新を前に出さない師匠連にも談志の遺伝子は受け継がれていて、私はそちらにより惹かれる。
その延長線上に居るのが吉幸さんであり、錦魚さんであり、先年亡くなった談大さんであったと思う。

_ AKB48のオールナイトニッポン(2012.3.24)

今週はコンサートのさなかとあって、録音での放送。 その代わり生では出られない18歳以下のメンバーから、阿部マリア・加藤玲奈・川栄李奈・高橋朱里・竹内美宥の5人。
小島慶子の降板騒動でも見られた「送り手であるラジオ局側がメディアとしてのラジオの特性や価値を理解していない」と言う根源的な問題から来る退屈さに支配された二時間。

チーム4から2人、研究生から4人。 必然として自由さが売りの阿部ではなく真面目な竹内に進行役のお鉢が廻ってくる訳なのであるが、その竹内にすら碌に番組の趣旨説明が行われておらず、メンバーの架空の目撃情報を募るコーナーではそれがフィクションであることを全員が理解しないまま進行。
録音で且つあまり忙しくは無い面子を使うのであれば、仕込にも収録にも手間や時間は掛けられる筈なのであるが、その形跡は欠片も見られなかった。
それがAKS側のスケジュール管理の問題なのか、ニッポン放送側が「たかがアイドル」と手抜き仕事をした結果なのかは定かでないが、実にお粗末。 頑張って聴いていたが二時半過ぎに敢え無く寝落ち。

竹内美宥はチームYMでもそうだったが、一見するとチャンスなのだけれど、その実チャンスどころか可能性の芽を摘み取るような事になっていて、素材としての良さを引き出して貰えていない。
他の人はどうだか判らないが、私は責任感から解放された竹内美宥が見たい(聴きたい)。

_ UTB+ 2012 2月号 続

HKT48(兒玉遥、松岡菜摘、宮脇咲良、菅本裕子、若田部遥)
6ページ6カット、撮影は門嶋淳矢。
集合で1ページのあと、個別カットで押す構成。
ハイキーに白く飛ばしつつ、見せるべきところは見せた匙加減の妙。 顔見世グラビアとしては成功している。

與儀ケイラ
5ページ8カット、撮影は栗山秀作。
歳相応のあどけなさと年齢以上に大人びて見える部分の差が有りすぎて一寸撮り難そう。 特に子供っぽい部分を可愛らしく切り取るのに梃子摺った感じ。
これはカメラマンの腕より、モデル側の資質に係る部分。

_ UTB+ 2012 2月号 続々

杉咲花
4ページ6カット、撮影は佐藤裕之。
子供グラビアは苦手なので評価に困るのだけれど、佐藤裕之の仕事は素晴らしい。
2カット目の背景のブロック塀を見ると被写界深度の浅さと焦点の絶妙さが判るのだけれど、1カット目は引いて絞って背景を描き込んでいる。
カットと毎の切り替えが鮮やかで、背景を生かす写真も飛ばす写真も自在に撮れているのは、機材の特性をしっかり把握してどれだけ絞れば(開ければ)どう変わるかを感覚として身体に刻めているからだと思う。
勿論撮影中の試行錯誤も有ると思うが、気難しい機材でここまで撮れているのが凄い。
以前の佐藤裕之の写真には良い表情で空気も捉えているのに肝心なところでピントを逃すような歯痒さがあったが、もはやそんな事も無く、「佐藤裕之」のクレジットが有るだけで期待できるしハズレも無い。

chocole
4ページ9カット、撮影は桑島智輝。
顔見世グラビアとしては良い出来。
これは私自身の問題なのだけれど、面白いと思えないものをじっくり見る気力と体力と時間が無い。
今後は面白いと思ったもの、書く必要が有ると思ったものに絞って行こうと考えている。

佐藤優樹・生田衣梨奈
2ページ2カット、撮影は岡本武志。
実に酷い。 活かす殺す以前に素材を腐らせた拙作。
撮られ慣れていないのを差し引いても、表情が死んでいて目が開いていなくてポーズも臭い上に固まっている。
UTBでここまで低劣な写真を見る羽目になるとは思わなかった。
零点。

吉川友
5ページ7カット、撮影は藤本和典。
打って変わって見応えのある7カット。
目線の来ているカットより来ていないカット、意識は来ているカットの方が味の有る表情。
このグラビアの出来は良いのだけれど、役者として扱うとより映えるように思う。

和田彩花・前田憂佳
4ページ9カット、見開き1箇所。 撮影は西田幸樹。
薄野原に色違いのワンピース。
前田憂佳は何と言うか吹っ切れたような表情。 和田彩花は要らない苦労と心労で表情が一足飛びに大人になってしまった。
1ページ目下段あたりの感情の箍が外れかかったカットが哀しくも美しい。

前田憂佳
こちらも西田幸樹で4ページ7カット。
愁いを帯びた表情を使う雑誌と使わない雑誌が有ったが、後者は総じて写真の質が低かったように思う。
笑顔ではない表情を心持斜めから切り取ると映える。 映えるからこそ正面切った笑顔がより輝く。
そんな二面性が貴重だったのだけれど、それももう見られない。
レコード大賞最優秀新人賞から先の明るい未来を提示してやれなかった寺田の罪は重い。

真野恵里菜・矢島舞美
7ページ9カット、見開き1箇所。 撮影は佐藤裕之。
新成人と言う事で晴れ着で4カット、大人びた膝丈のワンピースで2カット。
矢島と真野の撮られ方の違いが顕著。 矢島のモデルとしての仕事に不足は無いのだけれど、真野は一段上を行っている。
役者として積んだ経験がモデルとしての仕事にも生かされており、全てのカットでハズレの無い表情。
「役を演じるというより、役の人物の感情を俳優は生きるべき」とはスタニスラフスキーの言だが、真野恵里菜は真野恵里菜本人としてもカメラの前に立てる。 そのあたりはもっと評価されて然るべきだと思う。

2012-03-18 溜飲の下げ方 [長年日記]

_ 第79回浅草早朝寄席~錦魚・談奈二人会~

今日はあとがつかえているようで、いつもより15分短い11:00終演。
そんなわけでマクラもそこそこに三席+ゲスト。 弁当幕も無く、スッキリした構成。

「小噺」談奈
「千早振る」錦魚
「オゲレツウクレレ」角森隆浩
「大工調べ」(序)談奈

口開けで出て来た談奈さんはマクラもそこそこに鰻と泥鰌と穴子の小噺でさらっと降りちゃう。 このあたりは左談次師ゆずりで上手い。
錦魚さんはチクリと毒をいれたりしつつも、軽く楽しく。
オゲレツウクレレの角森隆浩さんは素晴らしいイカレポンチで、どうかしているウクレレロックを高らかに歌い上げて去って行った。
牧伸二、ぴろきより、坊屋三郎に近い「ひとりボーイズバラエティ」と言った趣。

トリの「大工調べ」は談奈さんらしさが存分に出ていた。
談奈さんの偉そうな奴と言うのは、実にどうも腹立たしいのだけれど、棟梁の啖呵が焼肉屋の冷麺みたいで、つるつる喉越しは良いが切れ目が無くて歯切れが悪い。
下がるべきところで下がらない溜飲に苛々したところで与太が出てきてドタバタになるのだけれど、ひとしきり笑って気が付くと、苛々が消えてスッキリしている。
不思議な芸。


2012-03-12 禍福は糾える縄の如し [長年日記]

_ UTB+ 2012 2月号

武井咲
表紙と巻頭グラビア、6ページ7カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
整い過ぎていてソツが無い、外れは無いものの大当たりも無い武井咲の武井咲らしいグラビア。
7カット目の、軽く振り向いた写真にのみ、逸脱が感じられて面白い。
何をしても収まってしまうモデルと言うのは、実に撮り易く撮り難い。

橋本愛
7ページ8カット、撮影は熊谷貫。
これをどう書いて良いか悩んで放置したまま年を越してしまった。 モデルとカメラマンの幸福な(若しくは不幸な)関係の窮極が此処に在る。
例によってぐいぐい迫る熊谷、たじろがない橋本愛。 きつめに撮れてしまう事が多く、そうならないように柔らかい表情を要求するカメラマンも多いと思うのだけれど、熊谷貫はきつくなるのも厭わず撮る。 その中で橋本愛の柔らかさを引き出して行く。
此処に希望を見るか絶望を見るか、人夫々だとは思うが、私は後者だった。
美しすぎるが故に哀しい8カット。 眼福。

足立梨花
7ページ6カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
少年と少女に扮した足立梨花を撮り分ける趣向。 好きな写真ではないが、構図の切り方には厳しさがあって良い。
少年と少女が邂逅する最後のカット、ヒールが高いのか箱馬をかませたのか、少年の上背が拳一つ分くらい高く、心持ち見下ろすようになっているのが面白い。

荒川萌
最新写真集絡みの6ページ8カット。 撮影は西條彰仁。
屋外でも屋内でも生きた表情。 光を背負わせ過ぎているようにも感じられるが、眩しさのあまり死んだ表情になるよりは良い。

松井玲奈
7ページ7カット、撮影は門嶋淳矢。
ヘッドフォンで音楽を聴きながら、その曲にあった動きと表情をしろと言う無理難題を軽やかに(見ている分にはあくまでも軽やかに)こなす松井玲奈。
大衆受けする割に複雑怪奇で難解な人だと私は考えているのだけれど、撮影時に難しいテーマを与えることによって、多面性が解りやすく引き出されたのではないかと思う。

市川美織
6ページ9カット、撮影は桑島智輝。
長い髪をまっすぐにおろすか、三つ編みでおさげにするかで印象がガラリ変わる。
髪をおろしてベレー帽を被せた新機軸も良いが、アトリエと思しき室内で大き目のTシャツ一枚着せて座らせたカットが面白い。 危うげでありつつ危なげなくもある、不思議な写真。

峯岸みなみ
7ページ6カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
表情には力があるのに、目に力が無い。 これが何故なのかは本人が一番よく判っていると思う。
先々何になりたいのか知らないが、役者もやりたいのであれば、そろそろこう言うのは止したが良い。
ロケーションも衣装もカメラマンの仕事も良いのに、文字通り「画竜点睛」を欠いた6カット。 落第。

2012-03-11 ファンシー・フェイス [長年日記]

_ バニラビーンズ"チョコミントフレーバータイム"インストアイベントvol.1

原宿の明治通り沿いにあるKDDIデザイニングスタジオにて、次のシングル曲のお披露目。

行きつけの汚い散髪屋が混んでいて、更には銀座線が遅い(まぁ銀座線が遅いのは百年前からだが)ので開演10分前くらいに漸く到着。
椅子席はほぼ満員御礼、立ち見の二列目あたりに潜り込む。
束モノばかりに行っていてすっかり忘れていたが、二人組の場合時として択一を迫られることがある。 昨日がまさにそれで、なんとなく見やすい位置を探して立ってから、そこが外ハネ真正面であることに気付く失態。 なんだか必死な人みたいになってしまった。
開演までの時間は舞台後方の大型スクリーンでPVを上映。 見るからに低予算だが、手間と知恵と工夫は詰まっていて、良い出来。
PVで使用しているアイスクリーム型のマイクはバスキン・ロビンスから借りたとのこと。
思えば私のチョコミント事始もサーティーワンであった。 70年代の後半、バニラではないアイスクリームと言えばロッテのイタリアーノか奮発してもレディ・ボーデンだった頃に数十種類ある中から好きなものを撰んで掬いたてを食べられると言うのは非常な驚きであり、ミントグリーンのアイスに茶色い粒が入ってるのなんざ見たことも無く、とりあへず一と口貰って更に驚いたのを憶えている。

閑話休題。 16時になり、いつもの出囃子に乗って登場。 前半30分は見どころや苦労したところ、カットになった場面など、PVこぼれ話。
二人とも喋る仕事には慣れているので司会要らず。例によって外ハネの人の浮世離れしたエピソードも交えつつ30分。

一旦はけている間に敏腕マネージャー女史がテーブルと椅子を片付け、もう一度出囃子に乗って登場。
手持ちマイクで「東京は夜の七時」、スタンドマイクで「ニコラ」そして「チョコミントフレーバータイム」。
マイクスタンドはそれぞれの身長に合わせて予め調整してあるのだけれど、上手下手の袖に逆に置かれていたようで、マイクを取り付ける際に気が付いて取り替えていた。 こう言ったハプニングも笑いに転化出来るのも場慣れした強みか。
新曲にあわせて作られた新しい私服は、キノコの人がチョコミント、外ハネの人がコーンのような色合いになった、春らしいミニのワンピース。
バニラビーンズにしては振り付けの動きが多く、 頭上で手首から先を延々左右に振り続けるのは大変そうではあるが、ダンスインフレが過剰に進んだアイドル界に於いては寧ろ大人しい部類に入る。

曲の方は渋谷系の残滓というか、南朝の末が吉野にあったというか、ファンシー・フェイス・グルーヴィ・ネームのようなワクワク感。 歌詞も昨今は珍しくなってしまった、読み込んで味わい深いもの。
シングルの発売が待たれる佳曲。


2012-03-04 三段梯子 [長年日記]

_ 東京女子流スペシャルライブ in アリオ亀有

金町から常磐線を逆に乗ってしまったり、亀有駅から北へ向かってしまったり、うろ覚えからくる紆余曲折でぎりぎりに到着。
アリオ亀有のステージは、この手のショッピングモールにしては珍しく屋外で且つ敷地の外れにあり、二階三階から見る場所も無いので舞台正面にのみ黒山の人だかり。
柱やスピーカーで死角のある上手と下手の前のほうは敬遠されたらしく人垣も薄め。 見える角度と距離を天秤に掛けて距離を取ってみた。
死角はあるものの全く見えない訳ではなく、スタッフの動きが見える位置だったので私には楽しめる場所だった。

設営に時間が掛かったのか 11:50 頃からリハーサル。
音出しで二曲。 ステージの広さや床のすべり具合、立ち位置とフォーメーションのチェック、マイク音量とモニタスピーカーの返り具合などを短時間でみっちりと。
訳知りの客が多い所為かリハーサルの邪魔になるような茶々を入れる輩も、近隣高校の野球部と思われる莫迦が数人居たくらいで平和裏に。

ライブは4分押してスタート。 小西パートを4人で分けて受け持つ為、一寸苦しげなところもあったが、極端に音を外したりすることもなく、なんとか繋いでいた。
この日のライブで唯一欠落を感じさせたのがそのあたり。 振り付けやフォーメーションに関しては知らなければ気付かないくらいに埋めていたし、フリの客の足を止めるだけの凄みは出せていたと思う。
目当てで来たとは思えない買い物客も足を止めて最後まで観ていっていた。

目当てで来ていた訳知りの客も小西彩乃の欠落は感じていたと思うが、それは物足りなさではなく、ここに小西彩乃が入ったらどれだけのものが観られるかと言う期待だったのでは無かろうか。

これまで私が観る位置からは死角に入ったりよそ見していたりできちんと見たことの無かった庄司芽生を中心に観覧。
とんでもなく難易度の高そうな動きでも軽やかにこなして涼しい顔。 髪の毛の一本から自在に操るような、身体神経の隅々迄神経の行き届いた優美な挙措を堪能。

_ ぱすぽ☆ニューシングル『君は僕を好きになる』miniLIVE(たまプラーザテラス フェスティバルコート)

14:00頃に到着すると、写メ会→握手会の最中。 ひな祭りとあってか、着物っぽいと色違いパニエ。 昔のももクロのような衣装。
握手会が長引いた所為か、二部はぱすぽ☆候補生のお披露目から。 前回見た時は病欠だった西園寺も揃って八人。
歌なしで二曲踊ってみせる趣向。 西園寺は何と言うか「雅やかな動き」で異彩を放っていた。
亡友が巫山戯てやっていた八卦掌の動きの真似(特徴は捉えているが悪意に満ちていてたいへん失礼)を思い出した。

前座が温めたところで真打登場。 二曲演って自己紹介とひな祭りにちなんだ茶番、四曲続けて演って一と休み、さらに次のシングルの曲を歌って〆。

茶番の内容は いわむらのブログ を参照のこと。 ぱすぽ☆ならではのタチの悪い冗談。 ろくでもないが面白くはあった。

ジョリーロジャー時代の曲とユニバーサル移籍以降の曲では客の盛り上がりに差がある。 これはまだ耳が慣れていないからなのではないかと考えていたのだけれど、最近の曲は妙に小難しくなってしまったからであるように思えてきた。
初期の曲のバカロック的でヤケクソな疾走感が無い。
これもメジャーレーベルではありつつもユニバーサル移籍の負の部分。

もう一つの負の部分はレーベルの顔となっている人物があまりに慇懃無礼であること。
仏頂面してボア付きの黒のダウンジャケットのポッケに手を突っ込んだままふんぞり返って喋ったのでは、定型文の注意事項をそのまま読んだのすら居丈高で尊大に見える。
同じ内容の注意事項を他のスタッフが読んだ時は、穏当な告知に見えるんだから面白い。
立ってるだけで不快と言うのも稀有な人材ではある。

_ トッピングガールズ 2.0 7day's ライブ

女子流とぱすぽ☆を一緒に見に行った知己に連れられてマルイシティ渋谷1階店頭プラザ入口前広場特設ステージへ。
空いた時間にしけ込んだ高級イタリア料理店で安酒を聞こし召しすぎていたので、立ち見スペース後方から大人しく観覧。

アリス十番
映画「13日の金曜日」に因んでアイスホッケーのマスク的なものをつけておどろおどろしく登場。 どこかで見たような・・・と思ったら、月蝕踊りだった。
曲もやっていることも面白いが、一つだけ物足りない点がある。 それは客が突き上げる拳がグーのままであること。 中指を上につき立てたり、親指を下につき立てたり、普通は条件反射で出てしまうものなのだけれど、そのあたり客が銀流し。
AKB48やハロプロの猿真似みたいなのも多い昨今、アンチテーゼの極北としての面白さはある。

トッピングガールズ 2.0
事務所の新人をマネージャーが手荒に紹介するコーナーを挟んでトッピングガールズ 2.0


この事務所の束モノはメンバーが複雑に重複しており、数学の「集合」の概念を脳味噌の奥のほうから引っ張り出して考えないと把握できない。
この歳になって「必要条件」「十分条件」「必要十分条件」で頭の中を円で囲う羽目になるとは思わなかった。 現役の学生・生徒諸君、数学の勉強をしておかないとアイドルの現場に出て困ることもあるのだ。

閑話休題、トッピングガールズ 2.0。 振り付けをAKB48と同じ人がやっているようだが、それより何より衣装が茅野しのぶ的。
成り立ち故に「つけ麺」の曲しかなくて些か食傷。 しかし曲そのものは耳に残る面白いものであった。

_ 更新情報

コラム置き場に戯れ文

AKB48・SKE48を競走馬に喩えると

をアップロード。

_ アイドルフェス in BOATRACE TAMAGAWA vol.3

今回の出演は YGA、風男塾、バニラビーンズ。 先月よりはマシだが、矢張り寒い。
今回はG1戦とあって、競艇を楽しみに来た客が多かった。

YGA
期待していなかったが思いの外良かった。
曲調も振り付けも無駄に露出面積の多すぎる衣装も好みではないし、何でも MIX 打っときゃ良いと思ってるような低能な客にも辟易したが、鉄火場の客も含めたその場に居る全てに見てもらおう・楽しんでもらおうとするグループの統一した意思のようなものが基調低音としてあって、それが押し付けがましくなく響いていた。
メンバーの意識が既存の客を囲い込む方向ではなく、外に向いている。

風男塾
YGA と対照的に意識に向き方が内外バラバラだったのが目に付いた。
そんな中、喜屋武ちあきが中の人をやっている人は動きに切れがあり、表情も生き生きしていて、会場の隅々迄意識と目線を配っていた。

バニラビーンズ
「トキノカケラ」私服にユニクロダウンを羽織っての二回廻し。
一回目はスタンドマイクで「ニコラ」→「Baby Portable Rock」、二回目は手持ちマイクで「サカサカサーカス」→「イェス?ノゥ?」→「東京は夜の七時」

舞台が高いのだけれど、表彰式用なのか中央は更に一段高い。 そこを使うので後方からでも足元まで見えるのだけれど、折角なので早めに陣取りをして近くから観覧。
前回はべら棒に寒かったので表情も固まりがちだったが、今回は寒いながらも三月なりの気温だったのでにこやかに。
今日は外ハネの人の表情が特に良かった。 雛鍔的と言うかあんみつ姫的と言うか、育ちのよさとおおらかさが厭味なく出ている。

こうして見ると、タワーレコードが提示するアイドルのかたちが見えてきたように思う。
見るにも聞くにも気負いや頑張りを必要としない、手の届く(手活けの花にするしないではなく)、特別ではないが飛び切りの幸せがそこにはある。
オケひとつ取ってもインスツルメンタルの曲として聴くに堪える出来。
掛けて貰える予算は限られていても、知恵と工夫と手間はぎっしり詰まっている。
金を掛けて貰えるアイドルはそれなりに居るが、知恵と工夫と手間を掛けて貰えるアイドルは少ない。

レンタル移籍以来のバニラビーンズ。 曲折あったが、最初期に感じたワクワクが戻って来ており、見る度に楽しく、幸せな気分で帰途につける。
今日も多幸感に包まれて帰宅。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

# Dwightsa [viagra blood thinner <a href=http://dstvmediasales.com/si..]


2012-02-29 日々不穏で且つ平穏 [長年日記]

_ 立川キウイの会(二つ目編)

仕事帰りに広小路亭。 給料も出たので立川キウイ師の独演会へ。

「持参金」キウイ
「野ざらし」らく八
「権助魚"改"」キウイ
<中入り>
「紙敷き」キウイ

開口一番をキウイさんが勤めて、この春二つ目になるらく八さんに花を持たせる趣向。
「紙敷き」はキウイさんが取り組んでいる一連の改作の一つで、「風呂敷」の後に「紙入れ」でもう一と波乱。 上手く纏まっていた。

キウイさんの高座は、スノッブな向きには受けが悪い。 口調の良さとか、渋みとか、解り易い部分での凄さは無いので、馬鹿にしても構わないような空気が醸されてしまっている所為もある。
が、しかし、凄いときは凄いのである。 「権助魚"改"」は一寸いただけなかったが、「紙敷き」はキウイ落語の特質である「楽しさ」が色濃く出た一席。
キウイさんの落語は、前述の通り解り易い巧さはないし、言い間違いとか仕込み忘れもあるし、ゲラゲラ大笑いしてスッキリもしないし、重厚な芸に痺れたりもしないし、時として頭を抱える出来の日もあるが、楽しい。
昔話に喩えると「おむすびころりん」、のんびり聴ける。
キウイさんの人生は日々不穏でドラマティックなのだけれど、そんな日々もキウイさんのフィルターを通して語られると不穏なりに平穏であるような笑い話になってしまうから不思議だ。


2012-02-23 圧倒的 [長年日記]

_ Negicco ベストアルバム「Negicco 2003~2012 -BEST-」リリースイベント(錦糸町)

仕事場からバスで行こうと思ったら、丁度良い時間に走っておらず、やむなく歩いたら思いの外早く着いた。

既にリハーサルが進行中。 Kaede の姿はなく、 Nao☆ と Megu の二人だけ。
ステージの広さやマイクやオケのレベル・返りなどをひとしきり。
ショーウィンドウの映り込みを使って振りの確認をしたりするさまも見られた。 矢張り意識が高い。

約15分押して開演。 例によって出囃子に乗ってネギ振り回しながら出てきたら3人居たので安心。
会場の錦糸町olinasの入り口部分は、周辺店舗との兼ね合いからか大きな音は出せないようで、今日も音量は小さめ。
正面で見ていた私はそれなりに聴こえたが、二階上手側で見ていた知己は聴き取り辛かったとのこと。
新潟日報とTBSのカメラが入っており、TBSの撮り方が例によって下衆だったのは実に不愉快であった。

Kaede は矢張り本調子では無さそうな顔色ではあったが、大過なく。
ライブそのものは文字通りの「ミニライブ」で、3曲のみの20分凸凹。 しかし、短いなりに充実はしていて、楽しく過ごすことは出来た。

Negicco を生で観るのは2005年の11月以来だったのだけれど、思った以上に垢抜けていて一驚を喫した。
リーダーこそ決まっているものの、明確なセンターはおらず、曲によって最初に真ん中に居る人は異なり、曲が進むうちに入れ替わるので観ていて飽きない。
三人の立ち位置が描く三角形は、必ずしも1:1:1の正三角形ではなく、1:1:√2になったり、3:4:5になったり、1:2:√3になったりと揺らぐのだけれど、その揺らぎや振り付けの解釈の微妙な違いも含めた unsymmetrical な諸々が美しい。
一人々々は目の醒める美人と言う程でも無いのだけれど、Negicco として歌い踊ると何かが降りて来て、実に魅力的に見えてくる。

リハーサル中は目当てで来ていると思われる客は20人かそこらしかおらず、気を揉んだりもしたのだけれど、開演する頃にはCD購入者の優先観覧エリアの客も二束から三束くらいにはなっており、吹き抜けを取り巻く部分も三階までは鈴生り。
客の殆どは勤め人かそれに類するものと思しき風体で、昨今のアイドル客の主流を占める層とは異なるが、その分社会性のある客層。
私は「圧倒的なスタイル」の間奏部分での狂騒に巻き込まれるのが厭で遠くから見ていたのだけれど、訳知りばかりでは無かったと思われる優先エリアの客があっという間に横列になってラインダンスに興じるさまは感動的ですらあった。

最後は三人並んで後ろ向きになってトレビの泉よろしく客席にネギを放り込んで〆。 和やかな祝祭空間。

_ 更新情報

コラム置き場に殴り書き。

乃木坂46「ぐるぐるカーテン」雑感

をアップロード。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

# Dwightsa [generic cialis cheap us <a href=http://dstvmediasales.com..]


2012-02-20 [長年日記]

_ AKB48のオールナイトニッポン(片山陽加、近野莉菜、松井咲子)

夜更かし可能な週末であるのと、呑まずにはやっておられないモロモロを抱えていたのとで、スタルカ引っ掛けながら肴代わりに聴いていた。

松井咲子の語りに期待していたのだけれど、ペースが掴めないまま空回りして終わった観がある。
これは進行役が片山だった事も影響していて、片山が拙いという訳ではなく(※上手かぁない)、片山の「抜く間」と松井の「詰める間」の相性が悪かっただけの話ではあるが、語りだけで成り立たせるラジオの難しさを感じる二時間であった。

喋りたいのと、間が空くと不安になるのと、色々あるとは思うが、喋らない「間」も含めてラジオなのである。 ピアノで考えてみれば判るのではないだろうか。
スコア通りも詰まらないし、テクニック自慢の速弾きも鼻に付く。 適度な間があってこその名演。


2012-02-12 晩成型研究生に来た春 [長年日記]

_ UTB+ 2012 3月増刊 続

佐々木優佳里・田野優花(AKB48)
5ページ11カット、撮影は國方大。
まだまだ撮られ慣れていない所為か、二人共一寸表情が硬いが、この硬さが見られるのも今のうち。
テニスウェアのカットはサンバイザーの影が差し過ぎているようにも思えるが、その分目は生きている。
硬いなりの柔らかさが出た最後のカットに味がある。
粗はあるが、國方大の構図の切り方は面白い。

白間美瑠(NMB48)
5ページ6カット、撮影は栗山秀作。
指を見せないカットが多いのが興味深い。
唯一指先まで写っている1ページ目を見て納得。
3ページ目上段や4ページ目など、程の良い生々しさが栗山味。

峯岸会談 第5回
ゲストは12期研究生の高橋朱里。
対談部分で小嶋陽菜が"目が死んでるけどかわいい子がいるよ!"と語っていた事に触れられているが、このグラビアの高橋朱里もモナリザめいた謎の微笑。
峯岸みなみの肩に廻した手にも表情が無いのが面白い。
峯岸も語っているが、この何だか判らないところが、高橋朱里の魅力なのだと思う。

森田涼花
「日常」をテーマにした最新写真集からの5ページ7カット、撮影はTakeo Dec.
表情が大人びてきたいたり、生々しさを出した撮り方だったりしつつも、森田涼花のもつ可愛らしさで上手くバランスが取れており、バスタブに浸かる最後のカットも下品な感じはしない。

宮崎理奈×前島亜美(SUPER☆GiRLS)
5ページ9カット、撮影は桑島智輝。
宮崎理奈はポーズが決まりすぎていて面白みに欠けるきらいはあるが、絵にはなっている。
前島亜美はポーズには作為が目立ちにくいが、決め顔をし過ぎるところがあり、敢えて逆から撮った1ページ目は良く撮れている。
携帯電話の内蔵カメラなどでのセルフポートレートに慣れ切ってしまうと、可愛らしくはあるが画一的な表情しか出来なくなってしまう事がままあり、その凝り固まった殻から出してやることもカメラマンの仕事の一つになりつつある。

衛藤美彩
撮影は唐木貴央。
乃木坂46でミスマガジンの衛藤美彩。 ソニーの腐臭が強い乃木坂46だが、勿論メンバーには罪も落ち度も無い。
敢えて論評する何も無い凡百な水着グラビアだが、最後のカットの薄野原のロケーションは良い。 そしてその風景と吹く風を生かして上手く撮っている。

浜辺美波
4ページ6カット、撮影は佐藤裕之。
久し振りに恐ろしいグラビアを見た。
静的なカットで押しつつ、最後に動的なカットを持ってくる構成も良いし、そもそも写真が全て良い。
構図も、画面内の配色も、表情やポーズも、ピントの置き所や深度も、どれを取っても文句の付けるところの無い出来。
あの何かにつけて喧しい(私も何度怒鳴られたか知れない)初音小路で落ち着いて撮影出来たと言うのも凄い。

田村芽実(スマイレージ)
5ページ7カット、撮影は熊谷貫。
肌の質感が漆喰のようなのっぺりしたのはいただけないが、2ページ目下段など、寄って撮ったときの被写体への迫り方が何時もと違っていて、ぐいっと迫るのではなくそっと間合いを詰める感じなのは新機軸。
表情は全体的に硬めなのだけれど、3ページ目の素で立たせた写真などは今後の可能性を感じさせる佳品。
実験的色合いは強いが、そこは熊谷貫が腕ずくで一定以上の質の写真に仕上げている。

生田衣梨奈(モーニング娘。)
これも一寸面白いグラビア。 5ページ5カット、撮影は國方大。
5カット中4カットが、ほぼ正面からの撮影。 似たような写真でありつつ、少しずつ異なった表情。
大衆には受けない種類の写真だとは思うが、私はこんなポートレートが見たかった。
國方大は、以前島崎遥香を撮った時も感じたのだけれど、どうとでも解釈できる表情の切り取り方が上手い。

和田彩花(スマイレージ)
最新写真集からの6ページ9カット、撮影は西田幸樹。
光を廻して切り取った柔らかい表情と、動かして撮った決定的瞬間で構成した、西田幸樹らしい仕事。
昨年一年でいろいろ有ったのがプラスに働いた部分が出て、和田彩花の表情も深みが増した。

鈴木愛理(℃-ute)
川端の「伊豆の踊子」を読んだ少女が物語に引き込まれたと言う設定。 制服と踊り子衣装での6ページ7カット、撮影は桑島智輝。
図書室での静的なカットの中に一枚屋外で動く踊り子が挿し込まれているのが利いている。
桑島智輝は例によって閉鎖空間でその場にあるものを組み上げるのが上手く、光の廻し方も含めて図書室の澱んだ暖かい空気まで感じられるような写真に仕上がっている。 眼福。
鈴木愛理は口元に浮かべる表情が良い。

真野恵里菜
6ページ9カット、撮影は栗山秀作。
増刷が掛かった写真集以来、相性の良い組み合わせ。
役者を撮らせると上手い栗山秀作だが、真野恵里菜との親和性も高くなっている。 これは真野恵里菜が栗山の撮影スタイルに慣れたのと、役者としての力量が上がったのと、複合的な要因による相乗効果なのではないかと思う。
写真そのものも良いが、見開き2ページのモノクロで撮った稽古風景からページを繰るとカラーで汗の滴るアップのカットを持って来る構成も良い。

総評
何時にも増して「構成の妙」を感じた号だった。
衣装やロケーションだけでなく、写真の選択と配置、一冊の中でのグラビアの配置、行き届いた一冊。

_ 更新情報

コラム置き場に

海鼠も雲丹も、最初に食べた奴が偉い

をアップロード。
明けない夜は無い。

_ 更に

コラム的ななにか

冷奴

をアップロード。

凄いものを見て、酔いが醒めた。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

# Dwightsa [viagra dapoxetine reviews <a href=http://dstvmediasales.c..]


2012-02-02 あやしうこそものぐるほしけれ [長年日記]

_ 川島小鳥写真展「RUN RUN まこと」

御手洗のオタンコナスのところの便所ギャラリー 銀座のキャノンギャラリーで開かれていた写真展。 日曜に行ったら休館、平日に無理やり時間を作って見て来た。
集英社から刊行された奥仲麻琴(ぱすぽ☆)を被写体にした写真集の表題が写真展にもそのまま使われているように、撮りおろしを含めて奥仲麻琴尽くし。

1階スペースの、入り口と受付を除いた壁面に、大小さまざまな写真がずらり。 正面奥では、壁一面の大伸ばしで"あかんべぇ"をするまこっちゃんがお出迎え。 受付背面には、まこっちゃんのお絵かきした画用紙がペタペタと。 プロからアマチュアから様々なものを見て来たが、こんなに牧歌的な写真展は初めて。

とてつもなく可愛らしいのだけれど、あれこれポーズを付けたりして矯めてしまうとその良さが出ない。 放し飼いにして生態を観察するような撮影手法が功を奏して、生き生きと、そして怪しく愛らしい。
撮りおろしと思しき、紫のセーラー服で露天風呂に浸かるの図が、どうかしていて面白かった。

奥仲麻琴の写真集としてアイドル写真集扱いで売られていた事は以前書いたが

参考:奥仲麻琴写真集「RUN RUN まこと」を買うの記

「RUN RUN まこと」には「BABYBABY」や「未来ちゃん」の系譜に連なる川島小鳥の作品集としての側面もある。
私が見に行った日は、そっち方面の客が多かったように思う。

銀座での展示はもう終わってしまったが、今月の末から仙台、札幌、大阪、福岡と巡回するのでお近くの方は 万障繰り合わせて ご覧になることをお奨めする。
派遣やアルバイトを『女工哀史』の如く使い捨てにして社員だけは週休二日でしっかりちゃっかり休む企業体質がギャラリーの営業時間からも透けて見えて、大阪が土曜も開けている以外はどこも平日のみで閉館時間も早く、万障繰り合わせないと見られないのである。

_ だからダメなのである

Google+ 選抜に松村香織を入れなかった週刊プレイボーイの近藤は、Google+ でなにを見ていたのだろうか。
節穴だとは思っていたが、それ以下であった。 救いようが無い。
雑誌不況もむべなる哉。


2012-02-01 まとまらないものをまとめる [長年日記]

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

# Dwightsa [viagra pills online buy <a href=http://dstvmediasales.com..]


2012-01-29 清楚でイノセンスな雰囲気の鉄火場 [長年日記]

_ アイドルフェス in BOAT RACE TAMAGAWA Vol.2

朝から多摩川競艇場へ。 特設ステージで、レースの合間に間歇的にライブが行われる。
特設サイトが有るにはあるが、ざっくりした作りでタイムテーブルもへったくれも無く、入場料と開始時間しか分からない。

10:10頃に着くと、既にバニラビーンズの1回目が始まっていた。
観たい奴はベンチに、踊りたい奴は立ち見、其処に鉄火場の客が混じる。 ステージ前は流石に禁煙だが、それ以外は喫煙所もへったくれもなく、そこかしこでプカリプカリ。 最近では珍しい、何処へ行っても紫煙が漂う現場。

しっかり防寒をしてきたつもりだったのだが、三多摩の冷え込みは予想以上で、終演時分にはすっかり冷え切って風邪を引きそうな気配。 (全レース買って全レース外した知己は、財布が風邪を引いたらしい。)

THE ポッシボー
生で観たのは何時以来だろうか、最初期の「ヤングDAYS!!」と最新シングルの「希望と青春のヒカリ~カモン!ピカッ!ピカッ!~」では丸で曲調が違うのだけれど、最近は後者の系統のものが多いらしい。 歌も振り付けも安定しており、好悪はともかく見世物としてちゃんとしていた。
ハロープロジェクトとの相違点は寺田の垢抜けなさが生で出ているところ。 アップフロントの人脈と資金力で糊塗しているドサ臭さがそのままなので、食いつけるか食いつけないかがはっきり分かれてしまうように思う。 ちなみに私は食いつけない、食いつけないというか曲が耳を素通りしていく。

岡田ロビン翔子が気取らないバタ臭さの美形になっていて驚く。 1回目は毛先を軽く内巻きにしたロングボブ、2回目は頭頂部を編みこんでいた。
しかしこの公式プロフィールは如何なものか。 売る気が無いにも程がある。

でんぱ組.inc
「萌えキュンソングで世界に元気を発信♪」とのことであるが、死語となりつつあるネットスラングを織り込んだ歌詞や、作為のありすぎる発声など、私の嫌いなものが盛り込まれすぎていて、萌えるどころか心にペンペン草も生えない、除草剤飲まされたような不快感。
3回見たら目も耳も慣れてきて、ケレン過多ではあるが一定の水準には達した見世物になっているのは判ったが、目当てで来ている客だけを相手にしたブロック経済式のステージングも鼻についた。 まぁこの縮小再生産は、回を追うごとに改善はされたが。
曲の尺が長いので、今回のように短い時間で複数回行うライブイベントではセットリストの組み方に制約が生ずる。
これも自前のイベントだけを前提にやっているからだと思う。
ちなみに鉄火場の客が一番反応していたのがでんぱ組.inc。 聞こし召した客はもとより、酒以外のさまざまなアレコレで酩酊した客を吸い寄せる何かがあるようだった。

バニラビーンズ
あまりにも寒いので、いつもの"私服"の上からPコートのような、ダウンジャケットのような白いなにかを羽織ってはいたが、それでも寒そうではあった。
暴れ者の客が喜ぶような当世風の曲を遣らないので盛り上がりの標高は低いように見えがちだが、曲そのものの質が高く、容姿端麗でポージングも綺麗、喋らせてもきっちり盛り上げて伝えるべきは伝えている。 顧客満足度の平均値は寧ろ高いのではないかと思う。
ライブだけでなく、ボートレース入門や表彰式にも出ており、このあたりの使い勝手の良さが仕事に幅を与えてくれる事を祈りたい。

レースの合間の時間に挟んでいるので、開始時間と尺は厳密。 これは良かった。
問題は特設サイトが広報に寄与していないのを見ても分かるように、情報の開示がまるで為されていないこと。
ライブの時程の告知は口頭のみ。 これはいただけない。

_ 落語 FREEDOM

「犬の眼」和光
「崇徳院」鯉太
「粗忽長屋」桃之助
<中入り>
「宮戸川」
笑松
「阿武松」笑好

奇数月の28日に、両国亭で開催される落語芸術協会若手の会を観覧。
始まった頃はどうなることかと思った月も有ったが、最近は常連さんも増えて、今日もまずまずの入り。
こうなると演者もやる気が出るのか、実に楽しい。

今回も春風亭笑松さんが実に良かった。見る度に良い。
初めて観たのはこの会での「お見立て」だったと思うが、花魁の口調が一寸臭くてあまり良い印象は無かった。 それがガラリ変わって、化けた。

次回は三月の二十八日。

_ 更新情報

コラム置き場に備忘録的な何か

26AKB 懐旧譚

コラム的な殴り書き

「長いナイフの夜」が来た

をアップロード。

平嶋夏海さんの今後の活動に期待している。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 6・7合併号

篠田麻里子
8ページ11カット、撮影はTakeo Dec. 付録で両面ポスター。
通常は最大でも7ページのところを8ページ、さらには巨大ポスターのオマケも付ける大盤振る舞い。
衣装も6パターン。 体形の粗が出るビキニよりも、その上に一枚着たり、服を着ているカットの方がより映える。

グラビア本編もさることながら、ポスターの出来が非常に良い。
以前の篠田は笑顔がもっともらし過ぎてそこはかとなく隔意のようなものが感じられることもあったのだけれど、実際どうであるかはともかく、写真にそう言ったものが出ることは無くなった。
「実際どうであるか」はどうでも良くて、そう見せられることが凄い。

_ UTB+ 2012 3月増刊

SKE48(小木曽汐莉、木本花音、秦佐和子、松井玲奈、松本梨奈)
表紙と巻頭グラビア、12ページ19カット。 撮影は門嶋淳矢。 オマケでポスターが付く。

先ず、人選が面白い。 現状で松井玲奈は外せないとして、脇をKIIとEからの4人で。 そしてそこに松本を入れてくるのは専門誌ならではのキャスティング。

表紙を含めて集合は屋外で、個別は屋内で2カットずつ。
集合も個別も、似通ったのでありつつ、それぞれに合わせた衣装。
それなりに光を廻して撮っているのに、表情は総じて柔らかく、目に力みも無い。
小木曽や木本はこれまで見た中でも出色。 特に小木曽汐莉は小木曽汐莉史上最高の出来で、憑き物が落ちたと言うか、岡本太郎や草間彌生のような無理に目を見開いた禍々しい表情が無くなり、素材本来の妙味が引き出されている。
グラビア慣れしていない筈の松本も上手く撮って貰っており、その辺りも含めて門嶋淳矢の仕事としてもかなりの出来。

剛力彩芽
7ページ7カット、撮影はTakeo Dec.
衣装3パターン表情も3パターン、見開きで2ページずつ見せる構成。
撮る側・撮られる側、上手く噛み合った7ページ。 前ピン気味のカットも有るが、表情は良い。

小池里奈
7ページ9カット、撮影は桑島智輝。
大学受験を控えて仕事を抑えてきた小池里奈の久し振りのグラビア。
表情が単調なのは瑕だが、例によって過不足無く商売用の小池里奈を切り売り。
インタビューの中の「制服が着られなくなるのが嬉しい」と言う部分に唸る。 曰く、制服が無くなるとグラビアにも演技にも幅が広がるからとのこと。 何時もながら仕事に向き合う姿勢が叩き上げらしく好ましい。

指原莉乃
6ページ8カット、撮影は佐藤裕之。
指原莉乃の、しなやかな勁さの詰まった6ページ。
2ページ目左下の腰から下と影だけのカットなどは、顔は写っていなくとも影だけでそれと分かる一枚。
その辺に居そうでいて、「そのへん」などには存在し得ない、幻の girl next door.
インタビューも押し付けられたイメージから自由な聞き手が、訊くべきところをきちんと押さえて纏めているのが好ましい。
本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

# taka.m [多摩川のアイドルライヴは何故か力が入ってるみたいですね。集客に苦しむ競艇場の起死回生の一発となればよいですが・・・。]


2012-01-18 千両蜜柑 [長年日記]

_ バニラビーンズ ミニライブ@オリナスモール1Fエントリーコート

仕事帰りに錦糸町。 バニラビーンズのインストアライブを観覧。
錦糸公園の北側、精工舎の跡地に出来たショッピングモールに入っているタワーレコード錦糸町店のインストアイベントと言う位置づけだが、店内ではなくショッピングモールの入り口付近の広場に簡素な舞台を設えてのミニライブ。
周辺店舗に気兼ねしてのことなのか音はかなり小さく、スピーカーがセコなのと配置が悪いのとでモニタースピーカーからの返りが悪いらしく、開演予定時間直前まで入念なリハーサル。
こんな場末のスラムにあるショッピングモールの、インストアライブとは名ばかりの蜜柑箱でも手抜き無しで見世物としての質を保とうとする事務所スタッフの姿勢には頭が下がる。 それに引き換えイベント屋と音響屋の体たらくたるや。
イベント慣れしていないのは仕方ないにしても、周辺店舗への気配りが必要なのであれば、音量を絞るより先に、握手会の列が一定の範囲で収まるように蛇行させたり、エスカレーターの降り口付近に人が溜まらないようにしたり、目に見える形での迷惑を防ぐべき。

客層は勤め人と思しき人が殆ど。 平日のイベントとなると親の脛噛む藪蚊みたような連中が跋扈しているのが常だが、ここではそんな事も無く、それなりに盛り上がりつつも羽目は外さない。 初期のAKB48劇場を思い起こさせる静かな熱気。

結局5分押しでスタート。 出囃子に乗って歩いてくる二人を見た初老のサラリーマンがありえないものを目にした驚愕のあまり、目を見開いて(ついでに口も)立ち尽くしていたのが面白かった。
「ニコラ」「トキノカケラ」「恋のセオリー」「イェス?ノゥ?」の4曲、曲間の喋りも含めて30分ほど。
音は小さいが生歌感は高く、お辞儀から何から全ての動きが美しい。 リハーサルのドタバタも、ライブが始まってしまえばどうでも良くなって来る。 いや、どうでも良かぁ無いんだが。

終演して握手・サイン会となって驚いたのは、冷やかしの客が殆ど居なかったこと。
観覧スペースとなっていた囲いには、CDを買わなくても入れたのだけれど、囲いの中に居た人々は殆どと言って良いほど握手会の列へ。
ライブ前はスタッフの不手際に渋い顔をしていた知己も、ライブが終わった頃には大分和らぎ、握手を終えて戻ってきたら多幸感に満ち満ちていて驚いた。
乱痴気騒ぎなんざ無くとも楽しい現場はこの上なく愉しく、スタッフがオタンコナスでも、舞台が蜜柑箱でも、振りまかれる幸せは我々の心に静かに積もる。


2012-01-09 荒野を走る、死神の列 [長年日記]

_ SUPER☆GiRLS 2012年飛躍宣言 ~ご来場者全員とハイタッチ会~

全員ハイタッチ会との触れ込みであったが、接触イベントは煩わしいのでライブのみ観覧。
開演時間の少し前に現地に到着。 ハイタッチの権利を求めて列を成す亡者どもの行列を横目に見やすそうなところを確保、・・・と思いきやテレビカメラが林立し始めて河岸を変えたりしつつ開演待ち。

予想通りというか何と言うか、7分程押して前説。 ここで秋田恵里の体調不良による欠席が発表されたのだけれど、客の反応の薄さに驚く。
このグループはステージの出来には拘らないので、今日も音響と進行が雜。 歌入りオケに何本か生かしたマイクの音を被せており、生声で聞こえるのは煽りと決め科白のみ。 そこで何かやっている生々しさが無い。
間奏でトンボ切りながら舞台を横切ったり、エッジの利いた演出も有るにはあったが、基本的に振り付けもフォーメーションも緩めで、歌も生歌感が無い割に上手くも下手でもなく、中庸といえば中庸。 不快なところは無いが、面白味は薄い。

曲調も総じてイカ天期のビーパン系バンドのような、一本調子の判り易いアップテンポ。 一と言で済ませると「素人騙し」。
まぁこれはキング移籍後のAKB48についても言えることだし、それが売れているのだから商売としては正解なのだろう。

前の方は流石に激しく盛り上がっていたが、客の多くはただ立って見ている感じ。
静かに見たいからそうしている風ではなく、どう振舞って良いか分からずにそうしている感じなのだけれど、予定調和や同調圧力から自由な「何もしなくてよい環境」と言うのも快適なのかもしれない。
しかし白昼の屋外で光る棒を振っていると言うのも不思議な光景であった。

ライブは4曲で終了。 これも「ホントは3曲の予定だったけど、もう1曲演ります!!」とメンバーに言わせる演出。 囲み取材やら何やらであとが詰まっているにしても、アンコールが無いことを暗に示す進行ってのは稚拙に過ぎた。
そこからメディア向け記念撮影→囲み取材→ハイタッチ会・・・という流れだったのだけれど、しゃしゃり出てきた司会者が無能と呼ぶには無能に失礼なくらい無能。
記念撮影も段取りが二転三転、上手や下手の客に対して密集して飛び跳ねたら怪我どころでは済まない舞台正面に寄れと言い出したり、怒号が飛び交ってすぐ撤回したり、出たがりの馬鹿というのは全く始末が悪い。

SUPER GIRLS は可愛くない娘は一人もおらず、歌も踊りも喋りもそこそこ出来る。
然しグループの冠を外すと何も残らない、悪い意味で「烏合の衆」。
これは人生を賭けるに足るものなのだろうか。

ハイタッチ待ちのハイエナの群れを横目に次の現場へ移動。

_ 更新情報

コラム置き場に

検閲は何の為に有るのか

をアップロード。
AKB48お抱えの「運営チーム」がやっていると思われる Google+ の検閲も、サイバエージェントが金貰ってやってるんじゃないかと思えるくらい低劣であることが解った。

_ 愛乙女☆DOLL『アキバ大好き祭』フリーライブ@ベルサール秋葉原(前篇)

AKB48の研究生であった愛迫みゆ(上遠野瑞穂)の所属するグループのフリーライブ。 予備知識は殆ど無しでの観覧。
会場はベルサール秋葉原の地下一階ホールの西側半分くらいに仮舞台を組んだ物。
オケも曲も衣装も少々安手ではあるものの、振りも揃っているし歌は安定した生声。 フォーメーションもそれなりに練られていて、どう読んで良いか分からないグループ名以外は貶すところも無く。
(※ちなみに「ラブリードール」と読む)

上遠野の愛迫みゆは、暫く見ぬ間に随分と派手な外見になってはいたが、顔の構成が比較的地味なので、それを補う意図が有ったのかもしれない。

客は目当てで来ている人ばかりでは無さそうで、煽っても反応が薄かったが、そこは深追いせず上手く捌いていた。 away 、重馬場に強そうなしたたかさ。 これも場数を踏んでついた度胸のなせる業であろう。

それなりに可愛らしく、それなりに楽しく、それなりに快適。 そこそこの幸せは確実に手に入る現場。

_ 愛乙女☆DOLL『アキバ大好き祭』フリーライブ@ベルサール秋葉原(後篇)

昼の部だけで済まそうと思っていたが、思いの外良かったので夜の部も観覧。
一寸早めに会場へ入ると、盛り上げ無理強い系歌姫が熱く暑く歌っていてたじろぐ。 こう言うのがどうも苦手で帰りたくなる。

『アキバ大好き祭』フリーライブで驚いたのは、ほぼタイムスケジュール通りに進行していたこと。 チケットの確認作業などが無いにしても、時間にルーズな業者が多いプレアイドル業界に於いては珍しい。

死に損ないの由比正雪みたいな総髪の老人が壊れた茶運び人形の如くクルクル回りながら踊っていたのが視界に入ったのが不快だったくらいで、それ以外に取り立てて不快なことも無く。
この「不快なことが無い」と言うのも稀有な事で、アイドルの現場には何かと不愉快なあれこれが付きまとう。

後篇もほぼ時間通り開演。 袖で円陣を組んで気合を入れてから舞台に出て来た一曲目。 予定と違うオケが流れてしまったのだけれど、すぐに気付いて止めさせる愛迫みゆ。

とりあへず誰目当てという訳でもなく、巨視的に観覧。
3:2になったり、2:3になったり、4:1になったり、はたまた2:1:2になったり、目まぐるしく組み替えるフォーメーション。 立ったりしゃがんだりして高低差もつけており、見ていて飽きない。
振り付けは歌詞と連動させる遣り方なのだけれど、振りの動きに語彙が少ないので一寸単調なのと説明的過ぎるのが瑕だが、頑張った仕事だとは思う。

夜は昼以上に、ざっと見てニ束から三束くらいの客が入り、これだけの客の前で演るのは初めてとのことで声も上擦り気味。 嬉しさと晴れがましさの入り混じった甘酸っぱい時間。
他の四人の漲るやる気が空回りしたり、段取りが飛びそうになったりする度に、愛迫みゆが手綱を引いて落ち着かせていた このあたりも良い仕事。

振り付け指導での一と齣、「右手をあげて~」との指示。 いつもの癖で左右に振っててしまう客がちらほら。
「高城れにさんになっちゃった」と、指導担当のメンバーも苦笑い。

告知では、細かい仕事ながらライブの予定が週末ごとに入っていた。 場数を踏ませる事の意味を送り手が分かっている。

持ち時間の15分は過ぎてしまっていたが、トリと言う事でお目こぼしがあったのか、もう一曲披露。 これは愛迫みゆの作詞とのこと。
生歌で且つパート割が細かく、5人それぞれに見せ場がある佳曲。 歌詞が一寸ベタなのだけれと、それもご愛敬。

愛迫みゆは、初期のAKB48で大島優子や折井あゆみが担っていた役回り。 仕切らなくても廻るようになれば、更に良くなると思う。
今日は思わぬ拾い物をした。 眼福。


2011-12-25 黒い瞳 [長年日記]

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 04・05合併号

AKB48 SKE48 NMB48
AKB48から指原莉乃と島崎遥香、SKE48から木本花音と高柳明音、NMB48から山本彩と渡辺美優紀。 一人1ページ1カットで計6ページ、撮影は桑島智輝。
「未来のエース」と銘打っての6人なのだけれど、高柳明音はエースと言うより大黒柱なので人選には疑問が残る。 「では、誰を」となると、私も困るのであるが、そこは敢えて松村香織でお願いしたい。

その高柳、写真の方は面白く仕上がっている。
この人は大体に於いて写真映りが芳しくなくて、中々上手く行かないのだけれど、トレードマークの浅草海苔を斜めに貼り付けたような前髪は手付かずだが、編みこんで輪郭をすっきりさせたり、毛先を巻いてみたり、どうすれば映えるかについて知恵が絞られている。
また同業他誌への苦言になってしまうのだけれど、人気のある娘を連れてきて載せときゃ良いだろくらいの安直なグラビアが多過ぎる。 素材以上に仕立ててナンボだと私は思うのだけれど、素材の持ち味を引き出そうとする営為が感じられないものを良く目にする。 もはや論評する気にもならない。

高柳も高柳で「いつもの髪型」に拘泥し過ぎていて、どうすれば映えるかを閑却しているところがある。 ステージではともかくとして、グラビアではもう少し柔軟に髪型を変えてみた方が良い。
高柳の為なら一と肌も二た肌も脱ごうと言う仲間は十指に余る訳で、知恵の一つ二つ拝借すれば、格段に良くなる。

山本彩はどこで見てもハズレらしいハズレが無いのだけれど、今回も必要にして十分な出来。 いつ見てもハズレは無いが、いつも同じでは無いところがまた凄い。

木本花音は構えてしまうとその可憐さが三割引くらいになってしまう。 今回も幾分安売りした感じ。
気を許した仲間に撮られた時に見せるふわりとした笑顔を出せればまた変わって来るのだけれど、まだカメラの前に素で立てていない。

渡辺美優紀はまたしてもぼんやりした写真。
かつての戸島花がそうであったように、生で見ないと伝わりづらいのは確かなのであるが、どうすれは時折見せる蟲惑的な表情を写真として固定出来るだろうか。

○の中に顔写真が有る渡辺麻友を入れて7人並んだ真ン中に置いてもっともらしい顔をさせても違和感の無い指原莉乃。
巻頭グラビアの1ページ目は表紙よりもさらに良い表情。
指原は不当に下に見られて蔑まれることも多いのだけれど、そう言う連中にこそ見せたいグラビア。
女ってなぁ化けるな、おっかないな・・・と、指原を見ていてつくづく思う。

さて、島崎遥香。 グラビアの向こう側とこちら側、彼岸と此岸を繋ぐように撮る桑島智輝の小技も利いて「何かが始まってしまう」写真に。
この写真を手許に置けるだけでも、330円払う価値は有る。

丸襟、長袖、洗い晒しのブラウス。 プレーンノットでゆるく結んだ紺のタイ。 着乱れている訳でもなく、逆光ではあるが透けている訳でもなく、明示された蟲惑は無いのだけれど、机の端に置いた右手、しどけなくこちらに伸ばされた左手、レンズの向こう(つまり「こちら」)を直視する瞳。 さまざまな要素が複合的に働いて、見るものの感情に侵蝕して来る。
諸国諸大名は弓矢で殺す。 島崎遥香は目で殺す。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 04・05合併号 続

NEW シンデレラを決めよう!!
テレビ東京のドラマに連動したオーディショングラビア。 一人1ページ2カットで7ページ、撮影は栗山秀作。
野戦病院の外科手術のような、素早く見切って撮って行くグラビア。
カメラマンの側の試行錯誤が限られる分、モデルの側の見せ方の巧拙が出やすいのだけれど、「胸さえ寄せときゃダボハゼが食い付くだろ」くらいのあざといポーズが多いのが気になる。
そんな中でも今井杏南の表情と桜井未来のポージングが面白かった。

まゆゆ漫画家計画 第12回
いつものようにカラー1ページ1カット、モノクロでインタビュー1ページ、漫画本編2ページ。 グラビア部分の撮影は門嶋淳矢。
前回原稿を落としての仕切り直しなのだけれど、今回も締め切りに間に合わず延ばしてなんとかして来ているのだけれど、まゆゆ先生の興味が2次元から2.5次元へ移行しつつある、ましてAKB48のみならず派生ユニットでも中核を担わざるを得ない現状に於いては、不定期の連載でも難しくなっているのかもしれない。
然しながら漫画を描く腕は更に上がっており、抜いたコマと描き込んだコマのメリハリも良く、オタもしっかりしている。グラビアも1ページ乍ら漫画に合わせて作り込んだもので、このまま終わらせるのは惜しい連載。

仮面ライダーGIRLS
企画グラビア5ページ9カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
企画グラビアとしては良く出来ている。

_ 更新情報

コラム置き場に

Google+ 雑感

をアップロード。


2011-12-24 十大ニュース [長年日記]

_ 立川らく里の会 ~らく里の道も一歩から~(第九里)

ももいろクローバーへの嵌まり方が尋常ではないことにかけては落語界一でしないかと思われる、立川らく里さんの落語会。 開口一番に「二つ目に一番近い男」立川吉笑さん、ゲストは「砂町の爆笑王」春風亭鯉枝師匠。

「狸の恩返し過ぎ」吉笑
leftお馴染み狸の噺。 あっと言う間に借金の返済まで進んでしまい、どうなるかと思ったらそこから先が面白い。

「立川流 十大ニュース」「藪医者」らく里
left
十大ニュースの一位は「立川らく里 ももいろクローバーに嵌る。」でした。

「実戦自動車教習所」鯉枝
left
近況(お尻におできが出来て入院した話)などから「実戦自動車教習所」。
教官が「バカヤロー!」と叫ぶたびに客席がどうかしているくらいに笑いこける。 圧巻。

「羽団扇」らく里
left
「天狗裁き」ではなく「羽団扇」を演るのがらく里さんらしい。
笑いどころは少ないが、不思議な気分になる噺。

久し振りに高座を撮らせてもらったが、確実に下手糞になっていて申し訳ない。
勘が鈍っている。

他の写真は
立川らく里_04
春風亭鯉枝
立川吉笑_01
この辺に。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

# laebrujgbo [nowazqfusj, <a href="http://www.uxowuauxuk.com">omuowmvubn..]



「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
1998|11|12|
1999|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2000|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2001|01|02|03|04|05|06|07|08|11|
2002|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2003|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2004|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2005|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2006|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2007|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2008|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2009|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2010|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2011|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2012|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2013|01|02|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2014|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2015|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2016|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2017|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2018|01|02|03|04|05|07|08|11|
2019|09|11|
トップ 最新 追記