気鋭のグラビア系カメラマン5人のグループ展「sharaku vol.001 [Until Nude]」を見た来た。
南青山でドアノーとブレッソン、ミッドタウンのフジフイルムで植田正治を見てから行ったのだけれど見劣りしない刺激的な写真。
写真展告知欄以外に紙幅を裂いた媒体は私の知る限りにおいて(ネット以外は)フォトテクニック デジタルの6月号だけだったが、私が見ている間にも何人か入っていたので、それなりに知られてはいるようだった。
フリの客が入ってくるような場所ではないので、目当てで来ているひとばかりだったと思うのだけれど、人を撮ることを趣味としていたり生業にしていたりする向きは見ておいて損は無いと思う。
小池伸一郎
アパートと思しき調度品の無い畳敷きの部屋で撮ったカラー4点。
温度と湿度は低めの色調。 調度品の無い殺風景な感じが生活感を消し去っていて、前述の色調とも相俟って四畳半写真でありつつさらりと。
広角で撮っているが歪みは無く、柱や梁、畳の縁が描き出す縦横の線を使って画面を構成。 串刺しとか首切りと言った禁忌に囚われず、それでいて見る者を不快にもさせない。
三輪憲亮
モノクロで4点。
黒と暗灰色の間のトーンの妙。 暗がりに躍る黒髪。
引いて見た位置で映えるようなライティングで、寄って見ようとすると照明が邪魔をするのには閉口したが、綺麗なプリントだった。
門嶋淳矢
カラーで5点。
温度と湿度高め、5人の中では「写楽」のあの頃に一番近い感じ。 粗にして野だが卑ではない、程の良い生々しさ。
肉感的なモデルを撮りつつ、その「肉感」に寄り掛かり過ぎずに撮った、顔にピントの来ている写真が印象に残った。
松田忠雄
カラーで5点。
水の中に浮かぶ身体の線を美しく描き出した5枚。 下着やストッキングの痕、毛穴や産毛まで写し撮っていながら、描き過ぎる事による不快さは無い不思議な写真。
門嶋淳矢と同じく肉感的で puffy nipple なモデルを撮りつつ、対照的な作品に仕上げていた。
吉田裕之
カラー5点。
赤バックと白バックでモデルが異なるようなのだけれど、私は寄って撮った赤バックの写真により興味を惹かれた。
ピント薄め。 ピンを置いた位置の意味を考えつつ見る。
カラーコンタクト着用の所為なのか目に力が無いのは気になったが、表情そのものは良かった。
小ぢんまりしたギャラリーで、些か窮屈ではあるのだけれど、出点数を絞ったことによりそれぞれの作風は明瞭になっていた。
こうしたグループ展がいきなり商売には結びつき難いとは思うが、作品撮りをする事によって自分の撮りたい写真を明瞭にし、作品を仕上げる過程での気付きが普段の仕事にも生きてくるのではないかと思う。
見る側の好みの問題で評価の分かれる作品は有るかもしれないが、写真の質として劣悪なものは無かった。
細くとも長く続いて欲しいグループ展。
日程:6/15(金)~6/21(木)
会場:SPACE eje
Facebook:http://www.facebook.com/sharaku.project
入場無料
ミッドタウンのフジフイルムスクエアで開かれている写真展。
ちょっとだけなので量的には物足りないが、作品の選定と照明が素晴らしく、質的には申し分ない。
このスペースでは常に何かしら見たくなる写真展が開かれていて、それ"だけ"の為に行くには一寸アレだが、何かのついでに近くに行ったら見ておいて損は無い。
六本木へ行く前に、南青山の路地裏にあるギャラリー「ときの忘れもの」に寄ってみた。
全品正札付きなので見に来たお客様は「お買い上げになるかもしれないお客様」として遇される。
それが重く感じる向きにはお奨めできないが、好きな写真がこれくらい出せば買えるという目安を知ることが出来るので、私は見ておいたほうが良いと思う。
出品点数は写真美術館などには及ばないが、全品コンディションの良いオリジナルプリント。
日比谷野音には行かれなかったので、久し振りの女子流。
正面から観たい向きが多いらしく、側面は割りと空いていたので、例によって近さを取ってみる。
真横から見るとフォーメーションも振り付けもきっちりしているのが良く判る。 個々の裁量に任されている部分は有りつつ、逸脱しすぎない頃合の良さ。
アイドルグループのシングルとなると馬鹿の一つ覚えでアップテンポの曲が並ぶ中、敢えてバラードを持ってきたのには驚いたが、それも納得の歌唱。
被せ無しのオケで踊りながら歌っても破綻らしい破綻をしない女子流が動きを最小限のフォーメーションチェンジに止どめて歌を聴かせることに徹しているので、歌に説得力がある。
USTREAMで観た野音のライブではモニタースピーカーからの返りが弱く、客席に歌声が届いている実感を持てなかった為か声を張り過ぎて歌唱が不安定になっていた小西彩乃も音程を安定させた上での伸びやかな歌声。
しっかり歌えてさえいれば通りすがりの買い物客の足を止める力は有り、ステージ上ではなく客を見て冷笑する手合いも居るには居たが、4階テラスも含めて多くの民間人がイベントを観覧していた。
私はどうにも握手会と言うものが苦手で、AKB48ですら最初期の「桜の花びらたち」と、よんどころない事情が有って行った「大声ダイヤモンド」くらい。 他のアイドルでもCDだけ買って握手券は知己にあげてしまう事すらあるくらいなのだけれど、今回はちょっとた目論見があって握手会にも参加してみた。
それは「小西彩乃と握手をすることによって、先日小西彩乃に突撃を敢行した今出舞と間接握手をする」と言う、下らないと言えば実に下らない事なのであるが、先々はともかくとして一旦は足を洗ってしまう今出との邂逅が望めない現状において、不遇を囲ったまま辞めてしまうことへのもやもやを解消するための儀式として何かしておきたかったのであった。
うるさ型の知己でも「ダメだありゃ」と言う声を聞いたことが無かった今出舞が陽の目を見ることなく研究生のまま辞めて行くというのも納得の行きかねる話では有るが、何度も書いてきた通り「その先の人生」の方が長い訳で、なまじ昇格しなかったからこそ将来を見据えた決断が出来たのかも知れない。
禍福は糾える縄の如し。
閑話休題、女子流の話。
昨冬から今春に掛けて怪我や病気で休養を余儀なくされたメンバーが多い中、グループとしての活動は続けてきたものの、そろそろ修正と休養が必要であるのは明らかであって、八月以降の反転攻勢に備えて活動を抑えるという送り手側の決断は評価できる。
更に進化した東京女子流を見られる事を楽しみに待ちたい。
江崎マサル(・・・のAKB48への提供楽曲)が苦手だったので食わず嫌いで来た hy4_4yh であったが、A.I.S.Aに国鉄の菜っ葉服着て出てきてアナーキーの「333」を演ったのを観て興味が湧き、給料が出た頃合に纏まった曲数をやるイベントがあったので足を運んだ次第。
4時過ぎにロフトに着いてCDを購入。 会場時間は開演の30分前と聞いたのでそれ位の時間に戻ると、未だ10人凸凹。 どうなることかと思ったが、開園時にはそれなりに増えていて安心。
頭頂部で結んでパイナップルのヘタみたいにした髪形の快楽亭ブラック師に似た人が闊歩していたので、誰かと思ってしげしげ眺めてみたら、江崎マサル氏であった。
ライブはアンコール込みで約1時間、盛り上がる曲聴かせる曲、硬軟取り混ぜて各種取り揃えたセットリスト。 歌入りオケだが被せは弱めでほぼ生歌。
そこそこ歌って踊れて、ソツは無いが華はもっと無い Sadachi から漂う「宮五郎」感、アイドル界のぴんからトリオ。 Sadachi は空気を構成する気体に喩えると窒素。
衣装はアルバムのジャケットでも着ている白のツナギに反射材ベスト、ゴーグル付きヘルメットと黄色いゴム長靴。
この格好が此処まで似合うのは、芸能界広しと言えども関武志とガッポリ建設と hy4_4yh くらいであろう。けして動きやすい格好ではないが、激しく歌い踊って息が上がらないのも凄い。
キレの有る歌唱と振り付けと、ダラダラした喋りの落差も愉しい。
アイドルらしいものからゴリゴリのロック迄、楽曲は多岐に渡るが、下手なロックバンドより魂からのパンク。
パンクはパンクでもアナルコ・パンク。 まつろわぬ者の血が滾っている。
最近わたしが嵌まるものの傾向として、バニラビーンズにしても hy4_4yh にしても Tomato n'Pine にしても通奏低音として在るのが「大人の悪ふざけ」。
アルバムのオマケとして付いてきた特典 CD も真面目に不真面目。 碌でもなく面白い。
美はただ乱調にある。階調は偽りである。真はただ乱調にある。
(「生の拡充」大杉栄)
レギュラーのバニラビーンズに AeLL. と Dorothy Little Happy と言う顔付け。
バニラビーンズはアンケートなどに基づいてゲストの人選にも関わっているとのこと。 Tomato n' Pine が主催ライブとして POP SONG 2 U をやっているのと、意味合いや目指すところは同じなのかもしれない。 次回は是非 Tomato n'Pine を呼んで相互乗り入れしていただきたい。
積極的に観に行こうとは思わなかったり、寧ろ毛嫌いしていたグループが出てくることもあるが、ここで見て良さに気づくことも有る。 今回も(初見ではないが) AeLL. が楽しかった。
AeLL.
オケの出だしが流れなかったり、音響トラブルに見舞われても全く動じない。 風が強くなった2回目3回目は髪を纏めてみたり、現場対応力が高い。
曲は例によってメッセージ色が強く、私は食いつけないのだけれど曲は悪くないし、西恵利香(苦労人)が芯になっていて歌も上手い。
年長組二人がしっかりしていて年少組二人が覚束無いのだけれど、覚束無いなりになんとかなっているのも面白い。
ステージ脇ですれ違った篠崎愛が思いの外細くて驚いた。
Dorothy Little Happy
10分程のステージを三回廻しなのだけれど、三回とも衣装を換えてきたのには驚いた。 換えて悪いって訳では無いが、力の入れどころが間違っている。
致し方の無いことでは有るのだけれど、首都圏へ打って出ると言う意気込みが強すぎて空回りしているような印象。
世の趨勢がそうであるのは承知しているが、踊らせ過ぎ。 成り立ちからしても歌よりダンスに重きが置かれるのだろうけれど、激しく踊りながら歌うと金切り声に近いものになってしまっていたのも気になった。
ただ、目当てで来ている客だけでなく、競艇オヤジまで含めた全体に向けて目配り気配りをしており、意識は高く持っている。 押し付けがましい圧迫感は有ったが、それも意欲が先走りすぎたからなのであろう。
客は聞きしに勝る民度の低さで、ダッシュできていないダッシュケチャであったり、やっている事がヌルい割に傍若無人。 似たような無茶をするのでも AeLL. の客が押し引きの加減を心得ているのとは対照的に終始暴れていた。
他のグループの出番にはセコ場か何かに行ってやがる癖に、途中でドヤドヤ戻ってきたり、置きっ放しの荷物の前に立っていた客に「見えないからどけ」と難癖を付けたり、呆れ果てたる屑加減であった。
これも送り手側が客の分母を増やすことに狂奔して内実を等閑にしてきた事に起因している。 何につけても背伸びと無理が目に付く。
ラモーンズの Rock and Roll Radio みたいな煽りの入った曲も耳に残ったし、デモサヨナラを〆に持って来る構成も意欲的だったが、如何せん尺に対して詰め込み過ぎた印象。
振り付けの過剰な激しさが暴れたいだけの客層に受けているのだと思うが、それが客の裾野の拡がりを阻害することになりはしないか。
バニラビーンズ
暦の上では夏となり、漸く防寒具からは解放されたが、江戸川競艇は中止になるくらいの強風。 風が強すぎて飛んではいけないモノが飛びそうになって大変そうだった。
これまでそう言う点で気を揉んだことは無かったが、ワンピースの裾が短いところに持ってきて舞台が高かったり、風が吹くと色々危うい。 それをおくびにも出さず、ににこやかに遣り過ごす強さ。
セットリストも巧く組んであって、レースの合間の短い時間に3曲演るのは勿論、喋りも挟んで客を飽きさせない。
次回は7/20に開催との事。 バニラビーンズカップと言うレースに併せてらしいが、それも楽しみ。
些か寝かせすぎた。
楽しい記憶は「たのしかったなぁ」てぜ漠然として行くが、怒りは具体的に残るので、矢張りレポート的なものはとっとと書いたほうが良い。
ちっちゃいライブがしたいな。 オリジナルが4曲出来たから、AKB48のユニット曲を借りてきて全部で6曲くらいのミニライブ。
あと本当にいい曲なんで、私のことが好きじゃなくてもいいから一人でも多くの人にカラオケで歌ったもらえたらいいな、と思います。
近場に来たからには行かにゃならんと言うことで、宿酔の重い頭を抱えて亀戸へ。
サンストリートのステージはとりあへずしっかりした屋根が付いているので演者が濡れる気遣いは無いが、客席は吹きっ曝しなので花散らしの雨がそぼ降る中、寒さに震えつつ開演待ち。
1. 気まぐれなパレットタイプ
2. チョコミントフレーバータイム
3. ひとつのうた
そんな訳で買い物客も少なく、フリの客は少なめだったのだけれど、目当てで来ている客はそれなりに。
照明も音響もしっかりした会場だけに、多くの人に見て欲しかったが、まぁ天候ばかりは仕方が無い。
喋り短めで3曲。 ささっと終わってしまった感はあるが、状況が状況だけに仕方が無い。
諸般の事情(所謂「お客様の都合」)で寒空の下時間を潰して2部観覧。
1. U ♡ Me
2. チョコミントフレーバータイム
3. ひとつのうた
口開けは 1st シングル。 思えば2007年の10月、品川駅港南口の大画面で流されていたこの曲の PV が目に飛び込んで、帰宅してから必死に検索したのであった。
その頃の覚え書きを掘り起こしてみる。
フランス・ギャルを作ろうとしたらシャンタル・ゴヤが出来上がってしまったような二番煎じ感。
Winkが土下座して謝りそうな仏頂面と振り付けとは言い難いくらいの器械体操みたいな動き。
素晴らしい!!
心ならずも秋葉原に入り浸り、渋谷系から卒業できず、トーレ・ヨハンソンものにはつい手が出てしまう北欧好きの私に神様が
「これでも聴いて死ね」
と耳元で囁く声が聞こえたような気がしたので、10/21のイベントに申し込んでみた。
多分後悔すると思う。
我ながら酷いが、あながち間違いではなかったと思う。 その 10/21 のイベントが今は無き石丸soft2で開かれていた 新Aiai Music Carnival VOL.13。 この中で言及している「12月の下北のイベント」が Softly! Nights Vol.6 ここで盛り上がって次のイベントを待っている間に紆余曲折の一と曲がり目が始まっていたのであった。
閑話休題今日のイベントの話。
流石に疲れは見えるのだけれど、手応えや充実感からくるゆとりのようなものもあり、楽しい気分で観覧できた。
明日でインストア行脚も千秋楽。 大宮LOFT二回廻し。
ハロプロに吉川友という売れないソロのアイドルがいるんだけども、むちゃくちゃ女優顔の美人なので、このままフェイドアウトさせるのはとても惜しい。芝居ができるかどうかは知らないけど。
— Soichiro TRiCK FiSHさん (@TRiCKPuSH) 12月 19, 2011
14:45頃現地着。 椅子席に若干空きがあったので、端のほうに潜り込む。
待ち時間にスクリーンで流される PV を観ているだけでも楽しいのは、私がそれだけ耽溺しているという事なのだと思う。
2部は出囃子に乗って出てきて baby portable rock → チョコミントフレーバータイム、トークショー(Kスタ周辺ランチスポット情報、心理テスト)と言う趣向。
「Kスタ周辺ランチスポット」は、事務所が近くにあると言うことで仕事で使う店が中心だったが、外ハネの人が高校生の時に利用していた店として「シャネルのビルの上にある『うかい亭』をよく使った」との話が面白かった。 金の使い方が綺麗な金持ちは厭味が無く、むしろ清々しい。
心理テストのお題で「ルックスも性格も完璧な同性の欠点は何か」。 私は「金が無い」としたのだけれど、これはその人のコムプレックスなのであった。
確かに私の財布に自由になるお金が有った例めしは、生まれてこの方無いのであった。
当たり過ぎて可笑しいのを通り越して哀しくなり、泣き濡れて蟹と戯れつつ3部開演までの時間つぶしの旅に出た。
コラム置き場に殴り書き二本。
乃木坂46「おいでシャンプー」の衝撃
「多幸感」に関するわたくしの見解
をアップロード。
あてどなく彷徨えど、中古カメラ屋も万年筆屋も古本屋も無い街に居場所なんざある筈も無く、ぐるっと廻ってデザイニングスタジオに戻る。
警察の前の交差点でロータスのMk.11を見たのが唯一の「よかった」。
原宿の街も、私も、互いが互いを求めていない。
AKB48界隈に通い詰めて良かったと思うのは、時間の潰し方が上手くなったこと。 丁度読みたい本が2冊あったので、取っ替え引っ換え読んで開演待ち。
3部は更に人が増えて、ほぼ満員御礼。
六時を少し廻って開演。
イェス?ノゥ?
<MC>
トキノカケラ
恋のセオリー
チョコミントフレーバータイム
告知
東京は夜の七時
途中で適宜一と呼吸おいたり、ペース配分をしつつ5曲たっぷりと。
5曲目の前振りで
レナ:「いま何時ですか?」
客:「七時!!」
「北欧時間では七時」と言うことで「東京は夜の七時」。
この辺りの掛け合いも楽しい。
明日一日お休みで、店着日からまた怒涛のインストアイベント攻勢。
10日の渋谷タワレコB1Fでは、たっぷり演るとのこと。 19:30より(観覧無料)。
東京タワーイメージガールの任期を終える小林香菜にとって、イメージガールとしての最後の仕事。
折井あゆみ以来、足掛け4年続いたAKB48絡みのイメージガールも、とりあへず小林でお仕舞い。 イメージガールそのものも小林が最後で、来年からはアンバサダーと言うものになるらしい。
(ついでになんだかんだで続いていた私の東京タワー通いもお仕舞い。)
AKB48草創期に初のレギュラーラジオ番組として放送されていた「よんぱちアフター」を担当していた柴田聡と言う最良の補佐役(小林の難点は心を開くまでに時間が掛かる事なので、以前から知っている人・慣れている人だと話が早い)を得て、番組開始当初から小林らしさが判り易く引き出して貰えており、総集編として年度頭まで遡ってもきちんと面白い。
これはスロースターターな小林香菜にしては珍しいことで、このあたりも「成長」と言って良いと思う。
大展望台の窓の数を調べる際に掛け算が出来ないことが発覚したり、そこをツッコまれて「人生足し算」と嘯いたり、愉快な頓珍漢ぶりがクローズアップされて明るく終わるのかと思いきや、18分くらいで小林の涙腺が決壊。
小林香菜が感情を顕にするというのも珍しいことなのだけれど、それもこの番組を担当するにあたってスタッフから感情をきちんと出すように指導された賜物であったようだ。
つられてか喋りのプロの柴田聡が声を潤ませる場面もあり、不可能を可能にし可能を不可能にする小林香菜の不思議な力が作用した最終回となった。
最後に小林のリクエストで一曲、「青空のそばにいて」。 私の涙腺も決壊。
東京タワーイメージガールを勤めおおせたことで、小林香菜は数ではなく質において得難い経験を詰めたと思うし、それが結実しつつあることを見せて任期を終えられたのも喜ばしいことであった。
仕事帰りに両国亭。 隔月のふたり会へ。 レギュラー前座のこはるさんはお休み。
「狸の鯉」春樹
「寿限無」吉幸
「だくだく」錦魚
<中入り>
「時そば」吉幸
「小言幸兵衛」錦魚
狸と言えば札か賽ばかり、久し振りに狸を聴いた。 あまり演られないのはサゲが判りにくいからだと思うし、やはりそこが引っ掛かったのだけれど、これは前座のうちは仕方が無い。 そのあたりを差っ引けば良い出来。
時そばのサゲは意表を衝くもので、且つ出来過ぎても居ない佳品。 噺の寿命はこうして延びて行く。
立川流の売れている師匠連は立川談志の伝統と革新の「革新」の部分を色濃く受け継いだ人達だと思うのだけれど、革新を前に出さない師匠連にも談志の遺伝子は受け継がれていて、私はそちらにより惹かれる。
その延長線上に居るのが吉幸さんであり、錦魚さんであり、先年亡くなった談大さんであったと思う。
今週はコンサートのさなかとあって、録音での放送。 その代わり生では出られない18歳以下のメンバーから、阿部マリア・加藤玲奈・川栄李奈・高橋朱里・竹内美宥の5人。
小島慶子の降板騒動でも見られた「送り手であるラジオ局側がメディアとしてのラジオの特性や価値を理解していない」と言う根源的な問題から来る退屈さに支配された二時間。
チーム4から2人、研究生から4人。 必然として自由さが売りの阿部ではなく真面目な竹内に進行役のお鉢が廻ってくる訳なのであるが、その竹内にすら碌に番組の趣旨説明が行われておらず、メンバーの架空の目撃情報を募るコーナーではそれがフィクションであることを全員が理解しないまま進行。
録音で且つあまり忙しくは無い面子を使うのであれば、仕込にも収録にも手間や時間は掛けられる筈なのであるが、その形跡は欠片も見られなかった。
それがAKS側のスケジュール管理の問題なのか、ニッポン放送側が「たかがアイドル」と手抜き仕事をした結果なのかは定かでないが、実にお粗末。 頑張って聴いていたが二時半過ぎに敢え無く寝落ち。
竹内美宥はチームYMでもそうだったが、一見するとチャンスなのだけれど、その実チャンスどころか可能性の芽を摘み取るような事になっていて、素材としての良さを引き出して貰えていない。
他の人はどうだか判らないが、私は責任感から解放された竹内美宥が見たい(聴きたい)。
今日はあとがつかえているようで、いつもより15分短い11:00終演。
そんなわけでマクラもそこそこに三席+ゲスト。 弁当幕も無く、スッキリした構成。
「小噺」談奈
「千早振る」錦魚
「オゲレツウクレレ」角森隆浩
「大工調べ」(序)談奈
口開けで出て来た談奈さんはマクラもそこそこに鰻と泥鰌と穴子の小噺でさらっと降りちゃう。 このあたりは左談次師ゆずりで上手い。
錦魚さんはチクリと毒をいれたりしつつも、軽く楽しく。
オゲレツウクレレの角森隆浩さんは素晴らしいイカレポンチで、どうかしているウクレレロックを高らかに歌い上げて去って行った。
牧伸二、ぴろきより、坊屋三郎に近い「ひとりボーイズバラエティ」と言った趣。
トリの「大工調べ」は談奈さんらしさが存分に出ていた。
談奈さんの偉そうな奴と言うのは、実にどうも腹立たしいのだけれど、棟梁の啖呵が焼肉屋の冷麺みたいで、つるつる喉越しは良いが切れ目が無くて歯切れが悪い。
下がるべきところで下がらない溜飲に苛々したところで与太が出てきてドタバタになるのだけれど、ひとしきり笑って気が付くと、苛々が消えてスッキリしている。
不思議な芸。
原宿の明治通り沿いにあるKDDIデザイニングスタジオにて、次のシングル曲のお披露目。
行きつけの汚い散髪屋が混んでいて、更には銀座線が遅い(まぁ銀座線が遅いのは百年前からだが)ので開演10分前くらいに漸く到着。
椅子席はほぼ満員御礼、立ち見の二列目あたりに潜り込む。
束モノばかりに行っていてすっかり忘れていたが、二人組の場合時として択一を迫られることがある。 昨日がまさにそれで、なんとなく見やすい位置を探して立ってから、そこが外ハネ真正面であることに気付く失態。 なんだか必死な人みたいになってしまった。
開演までの時間は舞台後方の大型スクリーンでPVを上映。 見るからに低予算だが、手間と知恵と工夫は詰まっていて、良い出来。
PVで使用しているアイスクリーム型のマイクはバスキン・ロビンスから借りたとのこと。
思えば私のチョコミント事始もサーティーワンであった。 70年代の後半、バニラではないアイスクリームと言えばロッテのイタリアーノか奮発してもレディ・ボーデンだった頃に数十種類ある中から好きなものを撰んで掬いたてを食べられると言うのは非常な驚きであり、ミントグリーンのアイスに茶色い粒が入ってるのなんざ見たことも無く、とりあへず一と口貰って更に驚いたのを憶えている。
閑話休題。 16時になり、いつもの出囃子に乗って登場。 前半30分は見どころや苦労したところ、カットになった場面など、PVこぼれ話。
二人とも喋る仕事には慣れているので司会要らず。例によって外ハネの人の浮世離れしたエピソードも交えつつ30分。
一旦はけている間に敏腕マネージャー女史がテーブルと椅子を片付け、もう一度出囃子に乗って登場。
手持ちマイクで「東京は夜の七時」、スタンドマイクで「ニコラ」そして「チョコミントフレーバータイム」。
マイクスタンドはそれぞれの身長に合わせて予め調整してあるのだけれど、上手下手の袖に逆に置かれていたようで、マイクを取り付ける際に気が付いて取り替えていた。 こう言ったハプニングも笑いに転化出来るのも場慣れした強みか。
新曲にあわせて作られた新しい私服は、キノコの人がチョコミント、外ハネの人がコーンのような色合いになった、春らしいミニのワンピース。
バニラビーンズにしては振り付けの動きが多く、 頭上で手首から先を延々左右に振り続けるのは大変そうではあるが、ダンスインフレが過剰に進んだアイドル界に於いては寧ろ大人しい部類に入る。
曲の方は渋谷系の残滓というか、南朝の末が吉野にあったというか、ファンシー・フェイス・グルーヴィ・ネームのようなワクワク感。 歌詞も昨今は珍しくなってしまった、読み込んで味わい深いもの。
シングルの発売が待たれる佳曲。
金町から常磐線を逆に乗ってしまったり、亀有駅から北へ向かってしまったり、うろ覚えからくる紆余曲折でぎりぎりに到着。
アリオ亀有のステージは、この手のショッピングモールにしては珍しく屋外で且つ敷地の外れにあり、二階三階から見る場所も無いので舞台正面にのみ黒山の人だかり。
柱やスピーカーで死角のある上手と下手の前のほうは敬遠されたらしく人垣も薄め。 見える角度と距離を天秤に掛けて距離を取ってみた。
死角はあるものの全く見えない訳ではなく、スタッフの動きが見える位置だったので私には楽しめる場所だった。
設営に時間が掛かったのか 11:50 頃からリハーサル。
音出しで二曲。 ステージの広さや床のすべり具合、立ち位置とフォーメーションのチェック、マイク音量とモニタスピーカーの返り具合などを短時間でみっちりと。
訳知りの客が多い所為かリハーサルの邪魔になるような茶々を入れる輩も、近隣高校の野球部と思われる莫迦が数人居たくらいで平和裏に。
ライブは4分押してスタート。 小西パートを4人で分けて受け持つ為、一寸苦しげなところもあったが、極端に音を外したりすることもなく、なんとか繋いでいた。
この日のライブで唯一欠落を感じさせたのがそのあたり。 振り付けやフォーメーションに関しては知らなければ気付かないくらいに埋めていたし、フリの客の足を止めるだけの凄みは出せていたと思う。
目当てで来たとは思えない買い物客も足を止めて最後まで観ていっていた。
目当てで来ていた訳知りの客も小西彩乃の欠落は感じていたと思うが、それは物足りなさではなく、ここに小西彩乃が入ったらどれだけのものが観られるかと言う期待だったのでは無かろうか。
これまで私が観る位置からは死角に入ったりよそ見していたりできちんと見たことの無かった庄司芽生を中心に観覧。
とんでもなく難易度の高そうな動きでも軽やかにこなして涼しい顔。 髪の毛の一本から自在に操るような、身体神経の隅々迄神経の行き届いた優美な挙措を堪能。
14:00頃に到着すると、写メ会→握手会の最中。 ひな祭りとあってか、着物っぽいと色違いパニエ。 昔のももクロのような衣装。
握手会が長引いた所為か、二部はぱすぽ☆候補生のお披露目から。 前回見た時は病欠だった西園寺も揃って八人。
歌なしで二曲踊ってみせる趣向。 西園寺は何と言うか「雅やかな動き」で異彩を放っていた。
亡友が巫山戯てやっていた八卦掌の動きの真似(特徴は捉えているが悪意に満ちていてたいへん失礼)を思い出した。
前座が温めたところで真打登場。 二曲演って自己紹介とひな祭りにちなんだ茶番、四曲続けて演って一と休み、さらに次のシングルの曲を歌って〆。
茶番の内容は いわむらのブログ を参照のこと。 ぱすぽ☆ならではのタチの悪い冗談。 ろくでもないが面白くはあった。
ジョリーロジャー時代の曲とユニバーサル移籍以降の曲では客の盛り上がりに差がある。 これはまだ耳が慣れていないからなのではないかと考えていたのだけれど、最近の曲は妙に小難しくなってしまったからであるように思えてきた。
初期の曲のバカロック的でヤケクソな疾走感が無い。
これもメジャーレーベルではありつつもユニバーサル移籍の負の部分。
もう一つの負の部分はレーベルの顔となっている人物があまりに慇懃無礼であること。
仏頂面してボア付きの黒のダウンジャケットのポッケに手を突っ込んだままふんぞり返って喋ったのでは、定型文の注意事項をそのまま読んだのすら居丈高で尊大に見える。
同じ内容の注意事項を他のスタッフが読んだ時は、穏当な告知に見えるんだから面白い。
立ってるだけで不快と言うのも稀有な人材ではある。
女子流とぱすぽ☆を一緒に見に行った知己に連れられてマルイシティ渋谷1階店頭プラザ入口前広場特設ステージへ。
空いた時間にしけ込んだ高級イタリア料理店で安酒を聞こし召しすぎていたので、立ち見スペース後方から大人しく観覧。
アリス十番
映画「13日の金曜日」に因んでアイスホッケーのマスク的なものをつけておどろおどろしく登場。 どこかで見たような・・・と思ったら、月蝕踊りだった。
曲もやっていることも面白いが、一つだけ物足りない点がある。 それは客が突き上げる拳がグーのままであること。 中指を上につき立てたり、親指を下につき立てたり、普通は条件反射で出てしまうものなのだけれど、そのあたり客が銀流し。
AKB48やハロプロの猿真似みたいなのも多い昨今、アンチテーゼの極北としての面白さはある。
トッピングガールズ 2.0
事務所の新人をマネージャーが手荒に紹介するコーナーを挟んでトッピングガールズ 2.0
。
この事務所の束モノはメンバーが複雑に重複しており、数学の「集合」の概念を脳味噌の奥のほうから引っ張り出して考えないと把握できない。
この歳になって「必要条件」「十分条件」「必要十分条件」で頭の中を円で囲う羽目になるとは思わなかった。 現役の学生・生徒諸君、数学の勉強をしておかないとアイドルの現場に出て困ることもあるのだ。
閑話休題、トッピングガールズ 2.0。 振り付けをAKB48と同じ人がやっているようだが、それより何より衣装が茅野しのぶ的。
成り立ち故に「つけ麺」の曲しかなくて些か食傷。 しかし曲そのものは耳に残る面白いものであった。
コラム置き場に戯れ文
AKB48・SKE48を競走馬に喩えると
をアップロード。
今回の出演は YGA、風男塾、バニラビーンズ。 先月よりはマシだが、矢張り寒い。
今回はG1戦とあって、競艇を楽しみに来た客が多かった。
YGA
期待していなかったが思いの外良かった。
曲調も振り付けも無駄に露出面積の多すぎる衣装も好みではないし、何でも MIX 打っときゃ良いと思ってるような低能な客にも辟易したが、鉄火場の客も含めたその場に居る全てに見てもらおう・楽しんでもらおうとするグループの統一した意思のようなものが基調低音としてあって、それが押し付けがましくなく響いていた。
メンバーの意識が既存の客を囲い込む方向ではなく、外に向いている。
風男塾
YGA と対照的に意識に向き方が内外バラバラだったのが目に付いた。
そんな中、喜屋武ちあきが中の人をやっている人は動きに切れがあり、表情も生き生きしていて、会場の隅々迄意識と目線を配っていた。
バニラビーンズ
「トキノカケラ」私服にユニクロダウンを羽織っての二回廻し。
一回目はスタンドマイクで「ニコラ」→「Baby Portable Rock」、二回目は手持ちマイクで「サカサカサーカス」→「イェス?ノゥ?」→「東京は夜の七時」
舞台が高いのだけれど、表彰式用なのか中央は更に一段高い。 そこを使うので後方からでも足元まで見えるのだけれど、折角なので早めに陣取りをして近くから観覧。
前回はべら棒に寒かったので表情も固まりがちだったが、今回は寒いながらも三月なりの気温だったのでにこやかに。
今日は外ハネの人の表情が特に良かった。 雛鍔的と言うかあんみつ姫的と言うか、育ちのよさとおおらかさが厭味なく出ている。
こうして見ると、タワーレコードが提示するアイドルのかたちが見えてきたように思う。
見るにも聞くにも気負いや頑張りを必要としない、手の届く(手活けの花にするしないではなく)、特別ではないが飛び切りの幸せがそこにはある。
オケひとつ取ってもインスツルメンタルの曲として聴くに堪える出来。
掛けて貰える予算は限られていても、知恵と工夫と手間はぎっしり詰まっている。
金を掛けて貰えるアイドルはそれなりに居るが、知恵と工夫と手間を掛けて貰えるアイドルは少ない。
レンタル移籍以来のバニラビーンズ。 曲折あったが、最初期に感じたワクワクが戻って来ており、見る度に楽しく、幸せな気分で帰途につける。
今日も多幸感に包まれて帰宅。
仕事帰りに広小路亭。 給料も出たので立川キウイ師の独演会へ。
「持参金」キウイ
「野ざらし」らく八
「権助魚"改"」キウイ
<中入り>
「紙敷き」キウイ
開口一番をキウイさんが勤めて、この春二つ目になるらく八さんに花を持たせる趣向。
「紙敷き」はキウイさんが取り組んでいる一連の改作の一つで、「風呂敷」の後に「紙入れ」でもう一と波乱。 上手く纏まっていた。
キウイさんの高座は、スノッブな向きには受けが悪い。 口調の良さとか、渋みとか、解り易い部分での凄さは無いので、馬鹿にしても構わないような空気が醸されてしまっている所為もある。
が、しかし、凄いときは凄いのである。 「権助魚"改"」は一寸いただけなかったが、「紙敷き」はキウイ落語の特質である「楽しさ」が色濃く出た一席。
キウイさんの落語は、前述の通り解り易い巧さはないし、言い間違いとか仕込み忘れもあるし、ゲラゲラ大笑いしてスッキリもしないし、重厚な芸に痺れたりもしないし、時として頭を抱える出来の日もあるが、楽しい。
昔話に喩えると「おむすびころりん」、のんびり聴ける。
キウイさんの人生は日々不穏でドラマティックなのだけれど、そんな日々もキウイさんのフィルターを通して語られると不穏なりに平穏であるような笑い話になってしまうから不思議だ。
仕事場からバスで行こうと思ったら、丁度良い時間に走っておらず、やむなく歩いたら思いの外早く着いた。
既にリハーサルが進行中。 Kaede の姿はなく、 Nao☆ と Megu の二人だけ。
ステージの広さやマイクやオケのレベル・返りなどをひとしきり。
ショーウィンドウの映り込みを使って振りの確認をしたりするさまも見られた。 矢張り意識が高い。
約15分押して開演。 例によって出囃子に乗ってネギ振り回しながら出てきたら3人居たので安心。
会場の錦糸町olinasの入り口部分は、周辺店舗との兼ね合いからか大きな音は出せないようで、今日も音量は小さめ。
正面で見ていた私はそれなりに聴こえたが、二階上手側で見ていた知己は聴き取り辛かったとのこと。
新潟日報とTBSのカメラが入っており、TBSの撮り方が例によって下衆だったのは実に不愉快であった。
Kaede は矢張り本調子では無さそうな顔色ではあったが、大過なく。
ライブそのものは文字通りの「ミニライブ」で、3曲のみの20分凸凹。 しかし、短いなりに充実はしていて、楽しく過ごすことは出来た。
Negicco を生で観るのは2005年の11月以来だったのだけれど、思った以上に垢抜けていて一驚を喫した。
リーダーこそ決まっているものの、明確なセンターはおらず、曲によって最初に真ん中に居る人は異なり、曲が進むうちに入れ替わるので観ていて飽きない。
三人の立ち位置が描く三角形は、必ずしも1:1:1の正三角形ではなく、1:1:√2になったり、3:4:5になったり、1:2:√3になったりと揺らぐのだけれど、その揺らぎや振り付けの解釈の微妙な違いも含めた unsymmetrical な諸々が美しい。
一人々々は目の醒める美人と言う程でも無いのだけれど、Negicco として歌い踊ると何かが降りて来て、実に魅力的に見えてくる。
リハーサル中は目当てで来ていると思われる客は20人かそこらしかおらず、気を揉んだりもしたのだけれど、開演する頃にはCD購入者の優先観覧エリアの客も二束から三束くらいにはなっており、吹き抜けを取り巻く部分も三階までは鈴生り。
客の殆どは勤め人かそれに類するものと思しき風体で、昨今のアイドル客の主流を占める層とは異なるが、その分社会性のある客層。
私は「圧倒的なスタイル」の間奏部分での狂騒に巻き込まれるのが厭で遠くから見ていたのだけれど、訳知りばかりでは無かったと思われる優先エリアの客があっという間に横列になってラインダンスに興じるさまは感動的ですらあった。
最後は三人並んで後ろ向きになってトレビの泉よろしく客席にネギを放り込んで〆。 和やかな祝祭空間。
コラム置き場に殴り書き。
乃木坂46「ぐるぐるカーテン」雑感
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夜更かし可能な週末であるのと、呑まずにはやっておられないモロモロを抱えていたのとで、スタルカ引っ掛けながら肴代わりに聴いていた。
松井咲子の語りに期待していたのだけれど、ペースが掴めないまま空回りして終わった観がある。
これは進行役が片山だった事も影響していて、片山が拙いという訳ではなく(※上手かぁない)、片山の「抜く間」と松井の「詰める間」の相性が悪かっただけの話ではあるが、語りだけで成り立たせるラジオの難しさを感じる二時間であった。
喋りたいのと、間が空くと不安になるのと、色々あるとは思うが、喋らない「間」も含めてラジオなのである。 ピアノで考えてみれば判るのではないだろうか。
スコア通りも詰まらないし、テクニック自慢の速弾きも鼻に付く。 適度な間があってこその名演。
コラム置き場に
海鼠も雲丹も、最初に食べた奴が偉い
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明けない夜は無い。
Google+ 選抜に松村香織を入れなかった週刊プレイボーイの近藤は、Google+ でなにを見ていたのだろうか。
節穴だとは思っていたが、それ以下であった。 救いようが無い。
雑誌不況もむべなる哉。
朝から多摩川競艇場へ。 特設ステージで、レースの合間に間歇的にライブが行われる。
特設サイトが有るにはあるが、ざっくりした作りでタイムテーブルもへったくれも無く、入場料と開始時間しか分からない。
10:10頃に着くと、既にバニラビーンズの1回目が始まっていた。
観たい奴はベンチに、踊りたい奴は立ち見、其処に鉄火場の客が混じる。 ステージ前は流石に禁煙だが、それ以外は喫煙所もへったくれもなく、そこかしこでプカリプカリ。 最近では珍しい、何処へ行っても紫煙が漂う現場。
しっかり防寒をしてきたつもりだったのだが、三多摩の冷え込みは予想以上で、終演時分にはすっかり冷え切って風邪を引きそうな気配。 (全レース買って全レース外した知己は、財布が風邪を引いたらしい。)
THE ポッシボー
生で観たのは何時以来だろうか、最初期の「ヤングDAYS!!」と最新シングルの「希望と青春のヒカリ~カモン!ピカッ!ピカッ!~」では丸で曲調が違うのだけれど、最近は後者の系統のものが多いらしい。 歌も振り付けも安定しており、好悪はともかく見世物としてちゃんとしていた。
ハロープロジェクトとの相違点は寺田の垢抜けなさが生で出ているところ。 アップフロントの人脈と資金力で糊塗しているドサ臭さがそのままなので、食いつけるか食いつけないかがはっきり分かれてしまうように思う。 ちなみに私は食いつけない、食いつけないというか曲が耳を素通りしていく。
岡田ロビン翔子が気取らないバタ臭さの美形になっていて驚く。 1回目は毛先を軽く内巻きにしたロングボブ、2回目は頭頂部を編みこんでいた。
しかしこの公式プロフィールは如何なものか。 売る気が無いにも程がある。
でんぱ組.inc
「萌えキュンソングで世界に元気を発信♪」とのことであるが、死語となりつつあるネットスラングを織り込んだ歌詞や、作為のありすぎる発声など、私の嫌いなものが盛り込まれすぎていて、萌えるどころか心にペンペン草も生えない、除草剤飲まされたような不快感。
3回見たら目も耳も慣れてきて、ケレン過多ではあるが一定の水準には達した見世物になっているのは判ったが、目当てで来ている客だけを相手にしたブロック経済式のステージングも鼻についた。 まぁこの縮小再生産は、回を追うごとに改善はされたが。
曲の尺が長いので、今回のように短い時間で複数回行うライブイベントではセットリストの組み方に制約が生ずる。
これも自前のイベントだけを前提にやっているからだと思う。
ちなみに鉄火場の客が一番反応していたのがでんぱ組.inc。 聞こし召した客はもとより、酒以外のさまざまなアレコレで酩酊した客を吸い寄せる何かがあるようだった。
バニラビーンズ
あまりにも寒いので、いつもの"私服"の上からPコートのような、ダウンジャケットのような白いなにかを羽織ってはいたが、それでも寒そうではあった。
暴れ者の客が喜ぶような当世風の曲を遣らないので盛り上がりの標高は低いように見えがちだが、曲そのものの質が高く、容姿端麗でポージングも綺麗、喋らせてもきっちり盛り上げて伝えるべきは伝えている。 顧客満足度の平均値は寧ろ高いのではないかと思う。
ライブだけでなく、ボートレース入門や表彰式にも出ており、このあたりの使い勝手の良さが仕事に幅を与えてくれる事を祈りたい。
レースの合間の時間に挟んでいるので、開始時間と尺は厳密。 これは良かった。
問題は特設サイトが広報に寄与していないのを見ても分かるように、情報の開示がまるで為されていないこと。
ライブの時程の告知は口頭のみ。 これはいただけない。
コラム置き場に備忘録的な何か
26AKB 懐旧譚
コラム的な殴り書き
「長いナイフの夜」が来た
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平嶋夏海さんの今後の活動に期待している。
仕事帰りに錦糸町。 バニラビーンズのインストアライブを観覧。
錦糸公園の北側、精工舎の跡地に出来たショッピングモールに入っているタワーレコード錦糸町店のインストアイベントと言う位置づけだが、店内ではなくショッピングモールの入り口付近の広場に簡素な舞台を設えてのミニライブ。
周辺店舗に気兼ねしてのことなのか音はかなり小さく、スピーカーがセコなのと配置が悪いのとでモニタースピーカーからの返りが悪いらしく、開演予定時間直前まで入念なリハーサル。
こんな場末のスラムにあるショッピングモールの、インストアライブとは名ばかりの蜜柑箱でも手抜き無しで見世物としての質を保とうとする事務所スタッフの姿勢には頭が下がる。 それに引き換えイベント屋と音響屋の体たらくたるや。
イベント慣れしていないのは仕方ないにしても、周辺店舗への気配りが必要なのであれば、音量を絞るより先に、握手会の列が一定の範囲で収まるように蛇行させたり、エスカレーターの降り口付近に人が溜まらないようにしたり、目に見える形での迷惑を防ぐべき。
客層は勤め人と思しき人が殆ど。 平日のイベントとなると親の脛噛む藪蚊みたような連中が跋扈しているのが常だが、ここではそんな事も無く、それなりに盛り上がりつつも羽目は外さない。 初期のAKB48劇場を思い起こさせる静かな熱気。
結局5分押しでスタート。 出囃子に乗って歩いてくる二人を見た初老のサラリーマンがありえないものを目にした驚愕のあまり、目を見開いて(ついでに口も)立ち尽くしていたのが面白かった。
「ニコラ」「トキノカケラ」「恋のセオリー」「イェス?ノゥ?」の4曲、曲間の喋りも含めて30分ほど。
音は小さいが生歌感は高く、お辞儀から何から全ての動きが美しい。 リハーサルのドタバタも、ライブが始まってしまえばどうでも良くなって来る。 いや、どうでも良かぁ無いんだが。
終演して握手・サイン会となって驚いたのは、冷やかしの客が殆ど居なかったこと。
観覧スペースとなっていた囲いには、CDを買わなくても入れたのだけれど、囲いの中に居た人々は殆どと言って良いほど握手会の列へ。
ライブ前はスタッフの不手際に渋い顔をしていた知己も、ライブが終わった頃には大分和らぎ、握手を終えて戻ってきたら多幸感に満ち満ちていて驚いた。
乱痴気騒ぎなんざ無くとも楽しい現場はこの上なく愉しく、スタッフがオタンコナスでも、舞台が蜜柑箱でも、振りまかれる幸せは我々の心に静かに積もる。
全員ハイタッチ会との触れ込みであったが、接触イベントは煩わしいのでライブのみ観覧。
開演時間の少し前に現地に到着。 ハイタッチの権利を求めて列を成す亡者どもの行列を横目に見やすそうなところを確保、・・・と思いきやテレビカメラが林立し始めて河岸を変えたりしつつ開演待ち。
予想通りというか何と言うか、7分程押して前説。 ここで秋田恵里の体調不良による欠席が発表されたのだけれど、客の反応の薄さに驚く。
このグループはステージの出来には拘らないので、今日も音響と進行が雜。 歌入りオケに何本か生かしたマイクの音を被せており、生声で聞こえるのは煽りと決め科白のみ。 そこで何かやっている生々しさが無い。
間奏でトンボ切りながら舞台を横切ったり、エッジの利いた演出も有るにはあったが、基本的に振り付けもフォーメーションも緩めで、歌も生歌感が無い割に上手くも下手でもなく、中庸といえば中庸。 不快なところは無いが、面白味は薄い。
曲調も総じてイカ天期のビーパン系バンドのような、一本調子の判り易いアップテンポ。 一と言で済ませると「素人騙し」。
まぁこれはキング移籍後のAKB48についても言えることだし、それが売れているのだから商売としては正解なのだろう。
前の方は流石に激しく盛り上がっていたが、客の多くはただ立って見ている感じ。
静かに見たいからそうしている風ではなく、どう振舞って良いか分からずにそうしている感じなのだけれど、予定調和や同調圧力から自由な「何もしなくてよい環境」と言うのも快適なのかもしれない。
しかし白昼の屋外で光る棒を振っていると言うのも不思議な光景であった。
ライブは4曲で終了。 これも「ホントは3曲の予定だったけど、もう1曲演ります!!」とメンバーに言わせる演出。 囲み取材やら何やらであとが詰まっているにしても、アンコールが無いことを暗に示す進行ってのは稚拙に過ぎた。
そこからメディア向け記念撮影→囲み取材→ハイタッチ会・・・という流れだったのだけれど、しゃしゃり出てきた司会者が無能と呼ぶには無能に失礼なくらい無能。
記念撮影も段取りが二転三転、上手や下手の客に対して密集して飛び跳ねたら怪我どころでは済まない舞台正面に寄れと言い出したり、怒号が飛び交ってすぐ撤回したり、出たがりの馬鹿というのは全く始末が悪い。
SUPER GIRLS は可愛くない娘は一人もおらず、歌も踊りも喋りもそこそこ出来る。
然しグループの冠を外すと何も残らない、悪い意味で「烏合の衆」。
これは人生を賭けるに足るものなのだろうか。
ハイタッチ待ちのハイエナの群れを横目に次の現場へ移動。
コラム置き場に
検閲は何の為に有るのか
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AKB48お抱えの「運営チーム」がやっていると思われる Google+ の検閲も、サイバエージェントが金貰ってやってるんじゃないかと思えるくらい低劣であることが解った。
AKB48の研究生であった愛迫みゆ(上遠野瑞穂)の所属するグループのフリーライブ。 予備知識は殆ど無しでの観覧。
会場はベルサール秋葉原の地下一階ホールの西側半分くらいに仮舞台を組んだ物。
オケも曲も衣装も少々安手ではあるものの、振りも揃っているし歌は安定した生声。 フォーメーションもそれなりに練られていて、どう読んで良いか分からないグループ名以外は貶すところも無く。
(※ちなみに「ラブリードール」と読む)
上遠野の愛迫みゆは、暫く見ぬ間に随分と派手な外見になってはいたが、顔の構成が比較的地味なので、それを補う意図が有ったのかもしれない。
客は目当てで来ている人ばかりでは無さそうで、煽っても反応が薄かったが、そこは深追いせず上手く捌いていた。 away 、重馬場に強そうなしたたかさ。 これも場数を踏んでついた度胸のなせる業であろう。
それなりに可愛らしく、それなりに楽しく、それなりに快適。 そこそこの幸せは確実に手に入る現場。
昼の部だけで済まそうと思っていたが、思いの外良かったので夜の部も観覧。
一寸早めに会場へ入ると、盛り上げ無理強い系歌姫が熱く暑く歌っていてたじろぐ。 こう言うのがどうも苦手で帰りたくなる。
『アキバ大好き祭』フリーライブで驚いたのは、ほぼタイムスケジュール通りに進行していたこと。 チケットの確認作業などが無いにしても、時間にルーズな業者が多いプレアイドル業界に於いては珍しい。
死に損ないの由比正雪みたいな総髪の老人が壊れた茶運び人形の如くクルクル回りながら踊っていたのが視界に入ったのが不快だったくらいで、それ以外に取り立てて不快なことも無く。
この「不快なことが無い」と言うのも稀有な事で、アイドルの現場には何かと不愉快なあれこれが付きまとう。
後篇もほぼ時間通り開演。 袖で円陣を組んで気合を入れてから舞台に出て来た一曲目。 予定と違うオケが流れてしまったのだけれど、すぐに気付いて止めさせる愛迫みゆ。
とりあへず誰目当てという訳でもなく、巨視的に観覧。
3:2になったり、2:3になったり、4:1になったり、はたまた2:1:2になったり、目まぐるしく組み替えるフォーメーション。 立ったりしゃがんだりして高低差もつけており、見ていて飽きない。
振り付けは歌詞と連動させる遣り方なのだけれど、振りの動きに語彙が少ないので一寸単調なのと説明的過ぎるのが瑕だが、頑張った仕事だとは思う。
夜は昼以上に、ざっと見てニ束から三束くらいの客が入り、これだけの客の前で演るのは初めてとのことで声も上擦り気味。 嬉しさと晴れがましさの入り混じった甘酸っぱい時間。
他の四人の漲るやる気が空回りしたり、段取りが飛びそうになったりする度に、愛迫みゆが手綱を引いて落ち着かせていた このあたりも良い仕事。
振り付け指導での一と齣、「右手をあげて~」との指示。 いつもの癖で左右に振っててしまう客がちらほら。
「高城れにさんになっちゃった」と、指導担当のメンバーも苦笑い。
告知では、細かい仕事ながらライブの予定が週末ごとに入っていた。 場数を踏ませる事の意味を送り手が分かっている。
持ち時間の15分は過ぎてしまっていたが、トリと言う事でお目こぼしがあったのか、もう一曲披露。 これは愛迫みゆの作詞とのこと。
生歌で且つパート割が細かく、5人それぞれに見せ場がある佳曲。 歌詞が一寸ベタなのだけれと、それもご愛敬。
愛迫みゆは、初期のAKB48で大島優子や折井あゆみが担っていた役回り。 仕切らなくても廻るようになれば、更に良くなると思う。
今日は思わぬ拾い物をした。 眼福。
コラム置き場に
Google+ 雑感
をアップロード。
ももいろクローバーへの嵌まり方が尋常ではないことにかけては落語界一でしないかと思われる、立川らく里さんの落語会。 開口一番に「二つ目に一番近い男」立川吉笑さん、ゲストは「砂町の爆笑王」春風亭鯉枝師匠。
「狸の恩返し過ぎ」吉笑お馴染み狸の噺。 あっと言う間に借金の返済まで進んでしまい、どうなるかと思ったらそこから先が面白い。
「立川流 十大ニュース」「藪医者」らく里
十大ニュースの一位は「立川らく里 ももいろクローバーに嵌る。」でした。
「実戦自動車教習所」鯉枝
近況(お尻におできが出来て入院した話)などから「実戦自動車教習所」。
教官が「バカヤロー!」と叫ぶたびに客席がどうかしているくらいに笑いこける。 圧巻。
「羽団扇」らく里
「天狗裁き」ではなく「羽団扇」を演るのがらく里さんらしい。
笑いどころは少ないが、不思議な気分になる噺。
久し振りに高座を撮らせてもらったが、確実に下手糞になっていて申し訳ない。
勘が鈍っている。
他の写真は
立川らく里_04
春風亭鯉枝
立川吉笑_01
この辺に。
# Dwightsa [online phamacy viagra <a href=http://dstvmediasales.com/s..]