プロカメラマン5人のグループ展も3回目を向かえ、新規メンバー2人ゲスト2人を加えての開催。
増えた分会場も広くなり、A会場に創立メンバー、B会場に新規の2人とゲスト。
会場は新宿西口、長距離バスターミナルのあるビルの地下に出来たヨドバシフォトギャラリー「INSTANCE(インスタンス)」。
広さとしては申し分ないが、如何せん古いオフィスビルなので天井が低い。 圧迫感があり、何より問題なのは照明を上から吊れないこと。 考えて当てられてはいたが、見る方向をどう変えても照明が反射してしまって一枚の写真を見渡せないと言うのは写真を見せるギャラリーとしては致命的。 ディフューズせずに直接当ててしまっていて、ライトの色温度も顧慮されていない。
まぁ私の写真を見せる環境としての基準は土門拳記念館なので、点は辛すぎるかもしれないが、写真を見せるスペースとして何をどう設えるかについてきちんと考えているとは思えない造りであった。
出展者が増えた分、会場は二箇所に別れていて、創立メンバー5人がA会場、今回から加入したメンバーとゲストがB会場。
テーマがヌードと言う事で「誠に勝手ながら18歳未満の方の入場をお断りとさせて頂きます。 」とのこと。
小池伸一郎
モノクロで8点。
砂丘を登って行く後姿を追った連作、最後の一枚は登りきったところを正面から撮ったもの。
背景は砂丘と空と地平線のみと言う潔さ。 登って行くにつれ、地平線の傾きが変わって行くのも面白い。
吉田裕之
「OIRAN」と題して美人画に見立てた見えそうで見えないヌードをカラーで11点。 落款が押してあるのが "らしく” て良い。
着物から装身具から小道具から、兎に角「道具立て」に凝っているのは判る。 お仕事抜きにやりたい事をやりたいようにやった写真。
綺麗事過ぎてあまり好みではないが、いやはや美しい。 すっきりした気持ちの良い写真。
松田忠雄
木漏れ日、巨岩、苔。 しっとりしたヌード。 カラーで大きいのを5点。
ピントは総じて薄めで、一寸外したような、どこに来ているのかわからないようなのもあって訝しく思ったのだけれど、ふと思い立って反対側の壁近くまで離れてから見て驚いた。 ピントが来ていないように見えた、向かって右端の岩に腰掛けた脚のひざから下だけを撮ったその写真が立体的に目に飛び込んでくる。
門嶋淳矢
ほぼ真っ黒なモノクロ5点。
乙な年増を旅館と思しき薄暗い和室で撮っていて、生々しくはありつつ事に及んだような臭気は無く、真面目にふざけたような写真。
潰れるか潰れないかぎりぎりのところを攻めて黒に近い灰色と黒の間の色を出した、自分でプリントすることを考えると頭の痛くなるような難度。
額装するときに付いたのか客が誰かやりやがったのか、何箇所か引っ掻き疵がついてしまっていたが、ガラスを嵌めてしまうと、多分このプリントの微妙なニュアンスは伝わらない。
「黒より黒い黒」などと暗室に篭って呪術めいたことをやつていた頃を甘苦く思い出す。
門嶋淳矢の写真は、このグループ展の「初心」を体現しているように感じられた。
三輪憲亮
2点を一枚に焼いたものを4点。
奥多摩の廃線や廃墟で撮ったモノクローム作品。 上手くて器用、プリントも無難で且つ綺麗に仕上がってはいる、・・・がどうも何かがおかしい。
寄ったり離れたりして見ていたらモデルの背中の線が背景に馴染まず黒く輪郭を描いている。 よくよく見るとモデルと背景の照度差にも辻褄の合わないところがあり、モデルの身体のみがコラージュのように浮き上がってしまっている。
焼き込み・覆い焼きの域を逸脱して修整までしてしまったかのようなレタッチ。 光の足し算引き算に狂奔しているうちに、その日その時にその場所で写し取られたものがどこかにすっ飛んでしまっている。
小手先の技術がセンスで切り取ったものを塗り潰してしまった悪例。
野澤亘伸
ヒシと思しき水生植物が水面を埋め尽くす湖沼に浮かぶ和船、蘆原、水中。 水に所縁のある場所で撮ったカラー5点。
右端に飾られた船の中に横たわるカットで脚に巻いていたリボンの日焼痕が左端の水中で撮ったカットで生々しく浮かび上がったり、配置も面白く。
モデルの面相が判然としない撮り方も良かった。
山岸伸
球体間接のドールとモデルを綯い交ぜにしたようなカラー10点。
境目を曖昧にしているのでどちらがどうなのだか判然としない。 背景や小物との縮尺感で辛うじて見分けられるが、1点だけわからない物があった。
この枯淡が「今の山岸伸」なのだろう。
上野勇
唯一名の通ったモデルを起用した連作。衣装・小道具からロケーションまで凝っているのだけれど、撮りたいイメージが有ってモデルを起用したのか、撮りたいモデルからのイメージなのか判然としないが、一番「お仕事」に近い写真。
モデルは生かしきっていて、写真としての質は非常に高かったのだけれど、お茶漬けを作り較べて楽しむ会でキャビアのっけちゃったような割り切れなさ。
そりゃまぁおいしいのであるが、と言う部分。
渡辺達生
「ホーマンヌード」と題して古代ケルトの豊穣の女神像の(良く言えば)ような被写体を撮った巨大なモノクロ作品2点。
お仕事抜きで撮ったものは矢張り巧くて、光を見極め操る手練は素晴らしい、・・・がそれだけの鬼面人を威す写真。
横綱が立ち合いの変化で勝ってご満悦(勝っているとも思えないが)、弟子のやっている作品撮りの写真展にゲストとして出品する写真ではない。
なんだかんだ言ってもカメラマンの本気が見られる写真展は見応えがあるし楽しい。
門嶋淳矢の薄暗がりの中にモデルを立たせたもの、松田忠雄の岩に腰掛けた脚のひざから下だけを撮ったもの。 この二点が特に印象に残った。
松田忠雄は個展を重ねるごとに研ぎ澄まされてきているように思う。 良いレンズを使うとレンズに撮らされてしまうことがまま有るが、撮らされるでもなくねじ伏せるでもなく、レンズに機嫌良く仕事をさせているような印象で、被写体に対しても当たりが柔らかく、圧伏せしめるような撮り方をしていない。
腕の良い掏摸、もしくは結婚詐欺師
例のスマートフォン向け配信番組でのミニライブ。 今回は5期生もお披露目と言うことで足を運んでみた。
今回は岡崎と坂本がお休みで、山田、浅原、山中、佐々木、白鳥の5人。 山中と浅原が仕切って廻す段取り。 お互いを上げたり下げたりしつつ楽しく進行。
始まって早々5期生が呼び込まれてお披露目。
野月まい(22)
大塚えみか(16)
野月まいは既に何人か「めあて」で身に来ている客がいたので、前職が梅川忠兵衛を題材にした浄瑠璃の題みたいな「そういった系統」(※佐川急便ではない)だったのではないかと思われる。
歌って踊る部分については手馴れた感じでありつつ、大人数で立ち位置を変えながらと言うのは不慣れなようで、間違えて「よっこらしょ」と動かされたりする場面も。
喋る段になると所謂「タメ口」と言う奴で切り込んでくる。 このあたりは慣れより狎れと書いた方がしっくりくる押しの強さで、なんと言うか「島津久光」感。
大塚えみかは幸薄そうな色白の美少女。 押しは弱いが歌って踊っての部分はまぁまぁ出来ている。 同期が強烈だったで印象としては希薄だが、ダメダこりゃってのは少なくとも無かった。 曲がらずに育って欲しい。
前半は5期生の居るライブ、後半は4期生までの連中でのライブ。
山田渚は本調子ではないらしく、顔色もよろしくないし情緒も安定しているとは言えないように見受けられたが、ライブの最中はいつもの山田渚だった。
5期生が入ると矢張り粗が目立つのだけれど、山田渚が居るだけでとりあへずなんとかなる。 兎に角、座持ちが良い。
不慣れな人が入ると、焦りであったり驚きであったり不快感であったり「負の感情」が表に出てしまいがちであり、それは致し方ないことではあるのだけれど、山田渚は歌って踊ることを生業にする人としての表情を保ち続ける。
岡崎みさとの「華」と坂本寿里の「可憐さ」が欠けて飛車角落ちに成りかねない危惧はあったのだけれど、山田渚の矜持であったり、3期4期の自覚であったり、別のものできっちり埋めて金の取れる見世物としての価値は保っていた。
浅原は12月一杯で辞めることで気負いが取れたのか、進行にしてもライブにしても機転が利いており、山中は同期が辞めることで何かが変わったのか自信をもってライブに臨めている。
4期の二人は体形からして変って「動ける身体」になってきており、基礎代謝が上がった所為か、面差しもすっきりした。 佐々木はライブ中に素に戻って客になってしまう事が無くなり、白鳥も電池が切れなくなり目も死ななくなった。
去る人がいて、入ってくる人も居る。 残る人は肚を括っている。
メグリアイも新しい季節に入った。
多分、撮影機材の選択に於いて現時点で私の嗜好に一番近いのではないかと思われる渡邊安治の作品が見られると言う事で足を運んでみた。
三省堂本店の南側の前の路地を南へ。 再開発地区へ突き当たる手前左側にある神保町画廊が会場。
鰻の寝床のような、間口は狭く奥行きはある画廊に小品をズラリ。 写真が額装されて飾られているだけで特に説明は無いが、作風が分かりやすいのでどちらが撮ったものかは見れば判る。
武井裕之はフィルムの粒子が淡く描き出すロウキーなモノクローム、渡邊安治はリバーサル特有のこってりした色乗りのカラー。 G.ズイコー 55mm/F1.2 で撮ったと言うカットが湿度高めで、網膜にねっとりと粘りつくよう。 大口径単焦点レンズならではの薄い上にも薄いピントと、とろけるようなボケに唸る。
生々しくしっとりした渡邊と、さらり乾いた武井、対照的な美しさ。 額のガラスがプリントの細部を見るには一寸邪魔だったのだけれど、売り物でもあるのでこれは致し方ない。
私は時代が出てしまうので色が邪魔だと思ってしまうタチなのだけれど、渡邊安治の写真は色をこってりと乗せることで時代が曖昧になる。 モノクロの作品も一点あったが、こちらは逆に色彩情報がごっそりなくなることで湿度も消えている。
武井裕之の写真は、多分印画紙やフィルムの所為だと思うのだけれど、黒と灰色、白と灰色の間の諧調が豊かで、白飛びせず黒潰れしない。 そこに現代が出ている。 プリントの調子は現代なのだけれど、写っているものは今ではないいつか。 そこも面白い。
11月27日~12月14日 武井裕之 渡邊安治 ふたり展
two and one half 二番目の次の恋
開廊時間:12時~18時(金曜日は19時まで)休廊日:月曜日・火曜日
神保町画廊:http://jinbochogarou.com/
先週のタワーレコード錦糸町店でのインストアライブが非常に良かったので、一寸遠いが足を運んでみた。 今回は写真多目でお届け。
横須賀線の東戸塚駅東口は駅前が谷のようになっており、西武東戸塚店に掛かる橋は思いのほか高い。
これを渡り切って階段を下りた一階入り口前が会場。 「正面入口 特設会場」となっているが、とりあへず入り口の前を仕切ってある。
設えとしては簡素だが見るほうは階段に腰掛けられるので見やすい。 特定の客からの収奪ではなく「多くの人に見てもらうこと」を目指してイベントを打っているのが分かる。
客の大半は階段に腰掛けているので人垣の後ろからも見ることが出来るし、ヲタヲタしくはありつつも真っ当な社会生活を営んでいそうな風体の客が多いこともハードルを下げている所為か、通行人の立ち止まり率も高かったように思う。
衣装は揃いのティーシャツに色違いのオーバーオール、足元はバスケットシューズにヒールが付いたような物。 立ち姿を美しくしつつ、動ける靴と言うことか。
ライブはみっちり30分。 前説で「どのくらいやらかしてよいか」についてのニュアンスが伝えられ、客のほうでも匙加減を考えて盛り上げる(盛り上がる)。
アイドルの現場に日ごろの憂さを晴らしに来る手合いが多い昨今、客も送り手も含めて不愉快なことが何一つ起こらない現場と言うのも珍しい。日の射すところと日陰では照度差が激しく、自動露出にしておくと写真にならないので日陰の分は勘露出で決めたシャッタースピードで押してみた。 デジタルなのにピントも絞りもシャッタースピードもマニュアル。
残りの写真は このあたり に。
テナントの入れ替わり期に廃墟化するのではないかとすら思われたオリナスモールも、なんとか持ち直したようで結構な人出。
最上階の外れと言うあまり良くないロケーションながらエスカレーターの前とあってか通りすがる人は多い。
今回はエントランスホールの特設ステージではなく、インストアなインストアイベント。 周辺店舗からの干渉が激しいエントランスホールより、むしろ演りやすいかも知れない。
メンバーによる商品お渡し会が少し長引き、20分近く遅れての開演。
一部の客が通路を塞いで立ち話をしたり、荷物の山を作ったり、店側と送り手側の手配り目配りが足りていない部分も散見されたが、アイドルに限らず人の集まるイベントとしては真っ当な部類に入る。
開演前の注意事項も、やって良いこととマズいことの線引きがニュアンスとして伝えられて、それを汲み取って盛り上がりつつ踏み外さない阿吽の呼吸。
きっちり歌えて踊れていて、曲もオケも丁寧な造り。 一聴して耳と意識が持って行かれるようなフックは無いが、店内で流れ続ける曲を聴いているとじわじわ沁みて来る。 そしてその曲を生で歌うことによる説得力と言うか、訴求力と言うか、そう言ったものが感じ取れる素晴らしいライブだった。
途中、ギター一本をバックにマイク無しの生声で何曲か。
これがまた良かった。
歌い込んではいるが、手馴れては居ない。 ライブと言うものがその日その時のその場所でしかその様には成立し得ないことを知っている当意即妙な歌唱とコーラス。 伴奏者との駆け引き。
粗製乱造なアイドルグループも多い昨今、ここまでちゃんとしていて大丈夫なのかと心配になる。
まぁ送り手も只の鼠ではなく、酸いも甘いも嚙み分けた上での正攻法だと思われる。
ANNA☆S は客も演者も送り手も、すべてが幸せな円環の中に在る。 また気になるグループが増えてしまった。
この他の写真も纏めてこのへんに。
コラム的な何か
2013 俺アワード(楽曲部門)
をアップロード。
矢張り多数派工作がまかり通る多数派のお祭りは性に合わない。
糞食らえ。
バスの乗り継ぎにしくじって開演少し前に漸く現地へ。
既に一階二階の外周は鈴なり、死角はあるが死角以外はよく見える位置に潜り込む。
開演直前に愛乙女★DOLLが出てきて軽くリハーサル。 会場や音響の状況確認と言う意味合いのほかに、通行人や買い物客に「もうすぐ此処で何かが始まる」ことを知らせる効果もあり、被せではなく生声であることも「ただならぬ雰囲気」を醸成。
このあたり、送り手がよく分かっている。
17:33頃開演
愛乙女★DOLL
出囃子が流れる中、陰アナで煽りに煽ってから登場。 正札附で引っ張りに引っ張ってから出てくる六代目圓生の趣。
ビターチョコ・バレンタイン
おんなじキモチ(東京女子流)
キラーチューンを一発目に持ってきておいて、人口に膾炙した東京女子流の曲を持ってくる趣向。
「おんなじキモチ」は振り付けも含めて本家に忠実、感想での見せ場のダンスもきっちりと。
小西彩乃パートは愛迫みゆが担当。 キーの高い部分は裏声で上手く逃げつつもきっちり歌い上げるところは流石。
曲の後半で東京女子流の面々も合流。 客も踊る連中はほぼ踊れており、ステージも含めて妙な一体感の祝祭空間。
人仕切りのやり取りの後、女子流が引っ込んで再びライブ。
GO!! MY WISH!!
蒼い空を望むなら
流れ星
後半は持ち歌で3曲。 速くて鋭いが重厚な動き。 暑苦しいのは苦手なのだけれど、愛乙女★DOLLに関しては何故か楽しく見ていられる。
長い科白パートを貰ったこともあってか、やる気の漲る都築かなが楽しい。
東京女子流
Don't Be Cruel
きっと忘れない
ちいさな奇跡
Mine
おんなじキモチ
小西彩乃は現状でコントロールしやすい音域の歌唱は安定しつつも、高音になるとやはり裏返りやすい傾向が有った。 上手い下手ではなく、体調に絡むことだと思われるので、本復を待ちたい。
骨の存在を感じさせない柔らかな動きの庄司であったり、並外れて手足の長い山邉であったりと並ぶと、中江の普通を突き詰めた可愛らしさに安心する。
どこをとってもケチのつけようがない新井ひとみ。
客が騒ぎやすい曲が支持される傾向はあるが、東京女子流に関してはそれを避けるでもなく狙うでもなく、別の次元での曲作りをしているように感じられる。
そこが好ましくあり、また売れきれないところでもあるように思われた。
コラム置き場に
2013 俺アワード(楽曲部門)
をアップロード
講談社が主催するアイドルオーディション「ミスiD(アイドル)2014」のお披露目イベントがかなりどうかしていそうだったので足を運んでみた。
昨年の受賞者もかなりパンチが(フックも)利いており、それも影響してか今年は輪を掛けてとんでもないことになっている。
お披露目イベントは会場であるジョイポリスの入場料が木戸銭代わり、受賞メンバーそれぞれの写真セットを買うと、握手会に参加できる仕組み。
のんびり構えていたら「写真売り切れ」の情報が入り始めたので、先に行っていた酔狂仲間に押さえて貰ったりしつつ現場へ。
セミファイナルの51人からファイナリスとが35人選ばれ、その35人が本日の参加者。 グランプリ1名、ミスiD 2014として6人、「明日のアイドルの話をしよう賞」として3人、審査員の個人賞が12人、「ミスiDアマテラス特別賞」が3人。 大阪夏の陣と島原の乱と慶安の変を足して3で割らなかったような、一と癖も二た癖もある一騎当千がズラリ並んだ結果、絞るに絞り込めず、ファイナリストの2/3がなんらかの賞を貰った形。
一人ひとりの受賞コメントに時間を割いた結果タイムテーブルがどんどんずれて行き、そのあたりの仕切りは素人臭くあったが、その「素人臭さ」が面白い人選に繋がってもいる訳であるし、客がおとなしかったと言う事もあるが大きなトラブルは起きなかった。
前年グランプリの玉城ティナと共に(・・・と言うか、実質一人で)司会進行を努めた菊池智美(ポテト少年団)は、アイドルに絡んだ仕事を多くこなしてきており、且つこのオーディションでも審査には携わらないまでも審査の現場には立ち合わせてもらっていたようで、各受賞者の人となりを踏まえた上での進行には好感が持てた。
無限の可能性と無限の不可能性を併せ持つ、グランプリの青波純については改めて別項にて。
青波純の肩にさりげなく手を置く寺島由芙
渋谷と恵比寿の間の明治通り沿い、どちらの駅から歩いてもほぼ等距離だが、人混みを避けられる分恵比寿からの方が歩きやすいかもしれない。
バス停は都バスの渋谷車庫もしくは東二丁目が最寄になる。
入ってすぐ右側の壁にはインスタックス(所謂「チェキ」)で構成されたインスタレーションを額装したもの、右奥には大キャビネくらいの大きさのプリントを厚手のアクリル板に貼り付けたもの、左と正面の壁に全紙くらいのプリントが11枚、さらに大きなものが2枚。
アパートと思しき室内で撮った物が中心で、ほぼ水着(下着)で一部着衣。
仕事着として割り切れているからか、衣装によっての感情の揺らぎは感じられず、柔らかい表情でカメラと向き合えている。
所謂「グラビアポーズ」ではなく、撮り撮られる中で出来た形になっており、自然ではないが不自然でもない。
大きな写真はプリントも柔らかめで、しっとりした湿度を感じさせるものの、じめじめはしていない匙加減の妙。
薄暗いこともあって絞りは開け気味、深度も浅めなので一寸逃げてしまっているものもあったが、表情を採ってそれを生かしたであろう物以外はかなり厳密。 それでいて凝り固まった感じもしない。
これはモデルの感の良さもあり、撮る側・撮られる側の呼吸が合っているからでもあったと思う。
アクリル板に貼られた小品。 プリントそのものは綺麗なのだけれど、大判のものに比べると明らかに焼きが硬い。
プリントが小さくなると、より硬く見えがちではあり、実際硬く焼けてしまったりもするのだけれど、画竜点睛を欠く感。
今回の写真展は写真集との連動企画ではなく、写真展単体で行われているのだけれど、その分出版には適さない形態でのプリントもあり、その点に於いても面白い。
私のようなルンプロには手の出にくい値付けではあるが、プリントと写真の質から考えると妥当な価格。
写真と言うものは印刷すると情報量がかなり減殺されてしまうので、「プリントで所有する」ことには大きな意味がある。
写真にしても絵にしても、一と目で見渡せる大きさを超えると印象が変わる。 然程多くない出品点数でも物足りなさを感じなかったのは、写真の質もさることながらその辺りも影響していると思われる。
会期中にもう一度見に行きたい。
risa-mono-chrome+ 吉木りさ×松田忠雄
会場:tokyo arts gallery
会期:10月19日(土)- 10月27日(日)
日本一の商業同人誌 Newtype を手がけるカドカワらしい、TRASH-UP!! インスパイア系商業サブカル誌。 島崎遥香が新津保建秀で巻頭と聞いて買ってみた。
島崎遥香
表紙と巻頭グラビア、24ページ16カット、ブリッジも含めて見開き8カット。 撮影は新津保建秀。
判型は小さく紙の質も良くはないのだけれど、それを見開きの多用と執拗な色校で何とかしている。
握手会対応のそっけなさを何故か売りにされてしまって以降影を潜めていた妖気のようなものが久しぶりに色濃く出たグラビア。
早見あかりにしても橋本愛にしても、これまで新津保建秀が撮ってきたのは「はっきりした自我を持っているモデル」であったように思うが、島崎遥香にはそれが無く、無限の虚無の井戸を覗き込んでしまったかのような怖ろしさと、そうであるが故の美しさ。
鏡花小史の小説世界に描き出される、「草迷宮」や「天守物語」に出てくる人外の存在、「日本橋」や「星女郎」に出てくる人間世界から一歩出てしまったような存在。
そうしたものを想起させる、寒月のような硬質の輝き。
下衆ばった物しか売る術を知らない秋元康には手に余る素材であるが故に安手の包装紙に包まれて十把一絡げに叩き売られる宿命を背負っているようにも思われるが、それが瑕になるような事は無く、AKB48と言う頸木から解き放たれたときにこそ真の輝きを放つのではないかと考えている。
この16カットの為だけにでも千円の代価は払える。
原始、女性は必ずしも太陽ではなかつた。
はてなフォトライフと違って部類はしていませんが、一枚の大きさとか見易さはこちらだと思いますので、併せてどうぞ。
http://www.flickr.com/photos/2petri2/
職場を早々に退散してサンストリートへ。
六時半前に何とか到着すると既にベンチ席は埋まっており、仕事帰りと思しき背広の人々が二重三重に立ち見で取り巻く。 平日のこの手のイベントとしてはかなりの盛況。
開演前に軽くリハーサル。 曲がなかなか出ないなど、この会場のPAのダメさ加減が出たりしつつも新曲の「ASIAN STONE」のさわりを確認。
アイドル客特有の奇矯な振る舞いは商業スペースと言うことで禁止となっており、手拍子のみでの観覧。
これはこれで良い・・・と言うか、私はこの方が落ち着いて観る(聴ける)ので有り難い。
どこか連れていって
ASIAN STONE
set yourself free
諦めないで
恋をしてるの きっと
白戸は低めに二つ縛り、富永は一つ縛り、あとは皆ストレート。 毛先を透いて軽くした高橋麻里の髪がふわりと躍る様が美しい。
衣装はジャケットでもPVでも使われている濃紺のAラインのワンピース。 横に入ったスリット状の切り込みを白い布で繋いである。
裾は後ろ下がりになっていて、同心円では翻らないのだけれど、ここに工夫があるらしく、緩くターンした止め際に慣性質量でウエストのくびれを美しく描き出す。
激しい曲で縦の動きが入ったりターンが早かったりすると、裾の暴れ方が少々汚くはあるのだけれど、ASIAN STONE には合っている。
口開けに聴かせる曲を持ってくるなど、見せると聴かせるのバランスが考えられていた。
声量や質に合わせて適宜裏打ちのコーラスが入っていて、ソロパートで繋ぐ曲でも極端な凸凹は(少なくとも音源上では)目立たない。
マイク音量とオケの音量のバランスが悪く、各メンバーごとのマイク音量のバランスも取られていなかった為にその凸凹が露わになってしまったのが瑕だが、これはこの会場の慢性的な欠点であるので仕方がない。
ASIAN STONE は、曲名を目にした時には「またアジア戦略か・・・」と思ったが、聴いてみると悪くない。
シンセアレンジが三人Dreamを思い起こさせる如何にもな avex 、懐かしくも味わい深い。
4曲目に入った「あきらめないで」は見せる部分を象徴する曲だと思われる。
私はアイドルに限らず芝居でも演芸でも「盛り込む芸」と言うのがあまり好きではない。 なのでこの曲のような鬼気迫るダンスと言うのも苦手であり、ここを見せ場としゃかりきになられても正直興醒めではあるのだけれど、そうせざるを得ない焦燥と言うもののもあるのだろう。
最後はカップリングの「恋をしてるのきっと」で〆。 こちらも聴かせる佳曲。
閉鎖環境でのライブとなると「見せる」「盛り上がる」に力点が置かれて私が求めるものとは異なってくると思うが、こうした落ち着いて観られる機会には、今後も足を運ぼうと思うし、音源に対価を払おうと思う。
約2年半に渡った写真集&写真展『私生活』の撮影の裏側、写真の成り立ちを、女優・安達祐実と写真家・桑島智輝、双方の視点より解説します。写真集の発刊にゴシップを絡められてしまった所為か、マスコミお断りでの開催。 潜り込んでは、いたかも知れない。
芸能生活30周年を迎えるにあたって女優自らが企画した『私生活』。なぜ写真という媒体を選んだのか?どんな気持ちでカメラの前で立っていたのか?見てもらう人たちに何を伝えたいのか?
また、写真家は、彼女の強い思いをどう受け止めて、作品に昇華していったのか?女優と写真家。それぞれの視点から、今回の作品に込めた意図を、写真のスライドショーを元に語って頂きます。
出演者/
安達祐実(女優) 桑島智輝(写真家)
司会:町口景(ブックデザイナー)近田拓郎(週刊プレイボーイ)
明治通りの、ちょうど渋谷と恵比寿の中間にある tokyoarts gallery での写真展。 撮影が桑島智輝と言うことで見に行ってきた。
小ぢんまりとしたギャラリーなのだけれど、配置の妙で約30点。 中央に吊り下げられた巨大プリントが目を惹く。
普段の仕事はほぼデジタルだと思うが、カラー・モノクロ取り混ぜてほぼ半数が銀塩。 モノクロの焼きの追い込み方に瞠目。
粗を隠して綺麗に撮ったものと、粗も含めて抉り出すように撮ったものとあるのだけれど、抉り出すように撮りつつも被写体を踏みつけにするような撮り方はしておらず、角栓から皺から下着の痕まで写っていて生々しくは有るのだけれど、野卑ではない。
肌や体形は明らかに成熟した女性のそれであるのだけれど、顔立ちが幼いこともあって撮り方によって如何様にも見え、撮られ慣れすぎていて一筋縄では行かぬ被写体を相手に、あの手この手で実像に迫ろうとする撮影者の執念が感じられる。
モデルを泳がせて撮ったカットとモデルを圧伏せしめて撮ったカットが並存し、どちらも良いのだけれど、普段のグラビア仕事ではまず見られない後者の写真、特に右側の壁に纏めて貼られた6枚に引き込まれる。
写真集の売り上げ次第で或る程度は回収が見込めるにしても、これを撮る労力と時間を想像するだに眩暈がする。
出展作品一覧を見ると、私が惹かれたカットの多くは今年の4月に八丈島で撮られたものが多いようだ。
息苦しくなるくらいの、切なさ。
いやはやなんとも、恐ろしいものを見た。
安達祐実写真展 「私生活」
会期:9月14日(土)- 9月23日(月)11:00 - 20:00(※9/17は休廊)
場所:tokyoarts gallery
かなり間が空いてしまったが、グラビアレビュー的なものを再開。
ヤングジャンプ 39号の指原莉乃が非常に良かったので、久しぶりにやる気が出た。
指原さまさまである。
コラム置き場に
成島柳北『柳橋新誌』に学ぶヲタクライフ
をアップロード。
去年の冬コミに出た友人のミニコミに寄稿したものを転載。
「金が無いなりにどう楽しむか」文科系ヲタクの試行錯誤は江戸の昔から。
室町の日本橋亭で、毎週日曜の朝九時半からやっている講釈の会。
出演者は毎回二人、たっぷり聞けるのが嬉しい。
「蘇生奇談」神田すず
「鈴木久三 鯉の御意見」田辺一乃
春陽さんお休みで代演すずさん。 女流二人になっちゃったんで「うーむ」と思ったのだけれど、女流臭い根多ではなかったので良かった。
ただ、矢張り女流ならではの駄目なところはあって、それは例えば「蘇生奇談」の女房の間男への惚気の中で使う五世団十郎作の狂歌
「たのしみハ 春の桜に 秋の月 夫婦仲よく 三度くふめし」
、これの下の句を「夫婦仲よく 三度食べる御飯」とやりやがった、この一とくさりですべては台無し。
「食う」とか「飯」とかを女が言うのはおかしいと思ったら、女性が夫婦の機微を詠んだ何かに差し替えれば良い。
色々と面倒なことも多いので、こと演芸に関しては批判めいたことを大っぴらには書かないようにしていたのだけれど、流石にどうかと思ったので敢えて。
17:00頃に現地着、設営と音響チェックのさなか。
しばし時間を潰してから集合時間の少し前に戻ったらまだリハーサルを。 スピーカー1対、足元にモニタースピーカー1台。 ワイヤードのマイク1本(スタンド付)
マイク音量やモニターからの返りなどを入念にチェック。 モニターからの返りは音量だけでなく、スピーカーを置く位置から角度まで。
どうなっているかの確認だけでなく、どうできるかに関する「譲れない線での攻防」。
タワーレコード秋葉原店のイベントスペースは、そう広くは無い店内に無理をして作っているので音響も貧弱。 蜜柑箱に毛が生えた程度の設備なのだけれど、その中で出来ることを突き詰めていく作業を注視。
17:30に整理入場開始。 ほぼ定刻、18:00頃開演。
今日のいでたちは衿と裾に紺のラインが2本入った、セーラーカラーの白いワンピース。 赤く染めた髪に合わせてか、ストラップ付きのパンプスとマニキュアは赤。
赤く染めたと言う髪は色が抜けたのか足したのか、毛先に向かって段階的に黒から赤へ。 その左側頭部にも革製の赤いリボン。 パンプスの留め具にもリボン。
ワンピースの薄手の白い布地が絹なのか化繊なのか、ストッキングは何デニールなのか、耳元で揺れるのはピアスなのかイヤリングなのか、ブレスレットやリングの材質は何なのか。
疎い私が見ても感心するのだから、目の肥えた人が見るとより多くの発見があるのだと思う。
顔のパーツは前を向いた造りなのだけれど、綺麗に見える角度は思いのほか広い。
横顔の美しさに息を呑む。
これ見よがしの上手さはないので分かり難いのであるが、リハーサルでも本番でもCDで聴いてもほぼ均質。 高いレベルで安定した歌唱。
括りとしては「ウィスパーヴォイス」になるが、あざと過ぎないのも良い。
たまにリズムが蹴躓くこともあるのだけれど、顔には出さないしいつの間にか元に戻している。 しれっと巧い。
会場全体に目配りはしつつ、殺しには行かない。 メモを採っているのも激しく踊っているのも視野には収めつつ、目は留めない。
手拍子を促したり、振り付け講座を織り込んだりしつつ、ラインダンスや肩組みを強要したりはしないので、安心して観ていられるのは嬉しい。
客の女子率は高く、総じて身綺麗。 男性客はヲタヲタしいのと、そうでもないのと混在。
振りコピーも大人しく、悪目立ちしようとするのも、場のヘゲモニーを巡っての生臭い駆け引きも無い。
場を客が支配することは主たる客層から(おそらく本人からも)許容されないであろうし、CDの大量購入の見返りとしての濃厚接触も望めないので、そういった事を目的とした向きは縁無き衆生であると思う。
投資金額に見合った見返りを求める「竹取物語」的な擬似恋愛は成立しないし、涜神を目的とした連中には居場所の無い祝祭空間。
ただ濃厚接触はないにしても、今回のイベントに於ける「サイン会」のような場は設けてあるし、今後もそうであろうと思われる。
見目麗しき乙女が歌い踊るさまを愛でることを好む向きには受けるのではないかと思う。
老境に差し掛からないと解らないかもしれないが、眩しすぎるものは適度な距離をとって眺めたい。
身も心も(そして財布も)疲弊しない楽しみ方はあり、それに適した現場であるようにも思った。
半月前に買ったCDが鞄の中に入っているはずも無く、接触も苦手なので終演後のサイン会は回避。
計4曲のミニライブではあったが、満足度も高く。
高知のアイドルはちきんガールズの東京での初のワンマンライブ。 企業や自治体とのタイアップが多いからか、なんと観覧無料。
友人がドッ嵌りしていて面白そうなので出かけてみた。
川村あやの(はちきんガールズ)
ペンタックスK-10D+チノン200mm/f3.5 iso=400
無料ということもあってか、満員とは行かぬまでもなかなかの入り。
15時開演と言う事で西日が射し込みつつあり、陽が当たっているところは暑そうだったが、始まる頃には翳るであろうと見込みをつけたあたりに陣取ってみる。
なるほど陽射しはまだ強いが、吹き抜ける風は既に秋のそれで、耐えられなくはない程度の暑さ。
ほぼ定刻に始まり、衣装を頻繁に変えたり小芝居を挟んだりしつつ、たっぷり2時間。
土佐っぽらしい過剰さに多少辟易しつつも楽しく観覧。
友人は「良いと思うんだけど、みんな来ないんだよねぇ・・・。」とボヤいていたが、なぜそうなのか観て分かった。 これは生で観ないと伝わりにくい、「生もの」の魅力。
前述の通りで企業や自治体とのタイアップやらなにやらが多く、コマーシャルソング的なものが持ち歌の大半を占めるのだけれど、それの出来が非常に良い。
益田太郎冠者から三木鶏郎やキダタローに至る流れの末にあるような、明るく楽しい楽曲群。 一度聴くと耳から離れない。
動きは激しく移動も多いので昭和の装備と技術でやっている私などはなかなかどうして辛いのだけれど、それだけに撮り甲斐もある。
兎に角「生もの」なので実物を観ていただくのが一番なのであるが、客が撮った動画が沢山あるので、まずはそちらを検索していただきたい。
私の撮った写真はこのあたりに。
無料ということもあってか、集客は心持ち多め。 ここのところ確実につばなれするようにはなってきた。
押上という場所柄、他所から廻しにくいのが難と言えば難なのだけれど、視聴環境としては快適で費用対効果の面から考えれば良い現場だと思う。
帰省中の浅原がお休みで、ほぼレギュラーメンバー。
今回は全篇ライブと言う事で、自己紹介を軽くしておいてライブへ。
山中が今日の衣装のブーツを忘れてしまって、一人だけサンダル。 二週連続のオチ要員。
4期が入ってから見違えてよくなっていて、振りも大きくなって表情も良い。
白鳥ぬきの五人で始まり、白鳥in山田outでさらに何曲か。
4期の二人はだいぶ良くなってきていて、移動はまだ覚束ないところもあるが、振りに関しては身体に入ってきている。
白鳥は漸く動ける身体になってきて、踵を飛ばしてステップを踏めるようになってきた。
移動する段になると表情が素に戻ってこれから行く場所を凝視する癖は早めに直したほうが良いが、心が折れたのを表情に出さなくなったのは良い。
佐々木は歌っている最中に客目線になってしまうようなところが無くなり、とりあへずもっともらしい顔で踊れるようになってきた。
舞台に居ることを楽しんでしまう笑顔と、舞台に立てる喜びから出た笑顔は似て異なる。 佐々木は今、過渡期にある。
坂本の表情が途中から曇りだして、涙目になっていたが気になった。
努めて明るく振舞おうとはしていたし、歌って踊っての部分に関しては貶すところも無いのだけれど、隠せるものは隠してもらったほうが楽しく見られる。
ライブのさなかに起こったことであれば仕方が無いし、思ったように出来ないもどかしさから来る懊悩からくる涙であるようにも感じられたのだけれど、もしライブの前に起こった何かが原因なのであれば、ライブの前に切り替えたほうが良い。
ワイヤレスマイクの調子も悪く、スイッチがONになっていても電源が入ったり入らなかったりする場面が多く見られたのだけれど、不測の事態で開いた穴を埋めようとする意識が共有されていて、機材トラブルとしては深刻なレベルではあったものの、ライブとしては大過なく。
そんな状況にあっても岡崎みさとは何事も無かったかのような通常営業。 見掛けによらず重馬場に強い。
頑張りすぎたのか山田渚は過呼吸になってしまったようで、物販はお休み。
後味の悪さはありつつ、見応えはあるライブだった。
所謂「ガンダム前
にて、「BANG BANG 鼓笛サンバ」の発売記念ミニライブ。
バスの乗り継ぎに手間取って、付いた頃には始まってしまっていたが、小桃音まいは今日も隙の無い仕事っぷり。
バックにシブヤDOMINIONの連中を従えて歌い踊っても、小桃音まいだけ際立って美しい動き。 上手さでも激しさでもなく、「美しさ」
放熱も通気も悪そうな衣装ながら、表情にはそれを出さない。
短時間ながら唸らされた。
大井競馬場のトゥインクルレースに合わせてRizumuとchoice?のミニライブ。
大井町と大森から無料バスが出ているのは知っていたが、トゥインクルレース期間と年末は錦糸町からハトバスが出ているようだ。
大井競馬は鉄火場の雰囲気は残しつつ、家族で来られる場所としての設備も整えており、目を血走らせた親父客と家族連れが並存。
まだまだ暑く、日差しも強いが、海が近いこともあってか吹き抜ける風はすでに秋のそれで、日陰に居る分には過ごしやすい。
ライブが始まる頃には日も暮れた。
レースとレースの間にやるミニライブなので、Rizumuが1曲choice?が2曲。 終演後にアトラクションをみっちりやって、すぐにまたミニライブという構成。
舞台袖にスピーカー1対、足元にモニタースピーカー1対、出演者はなぜか腰に付けた受信機から伸びるイヤフォンを耳につけていた。
アトラクションは流石に訳知りばかりだったようだが、ライブそのものは一見さんも多く、親がお馬さんの競走に夢中で子供はほったらかされている傾向の家族が多かったこともあってか、子供が多かったのが印象に残った。
フィノリアファクトリーの楽曲は、オケもペラッペラで曲もベタ、歌のほうも上手くはないのだけれど、バランスが非常に良い。 聴いていると妙に耳に残るし、見ていても楽しい。
この他の写真はこのへんに。
浴衣スペシャルということで、浴衣や甚平の客もちらほら。
浴衣でライブとなると、襷十字に綾なして、裾も端折ってねぶた祭りの跳ね人みたいにしてしまうことがままあるが、その轍は踏まず普通に着付け。
浴衣を普通に着付けたままライブをやってしまって色々あった反省は生かしているようだ。
放送部分はミニゲーム大会、エクストラタイムは大人しめな曲を選って3曲。
浴衣でゲーム大会は企画もきちんと練ってあって恙無く進行していたのだけれど、コップに注いだコーラを細長い紐状のストローで早飲みをするところで、貧血でも起こしたのかよろめいてへたり込んだ白鳥がカットアウト気味にフェードアウト。
浅原や坂本が機転を利かせて繋ぎ、コメディリリーフ的な役回りになっていた山中がきっちり演りきったこともあって、白鳥が居なくなってしまっても何とか最後までもたせていた。
その山中、本当に着られる浴衣が無かったのかもしれないが、つんつるてんの子供用浴衣におさげ髪、自分は山中香穂ではなく「座敷童である」と頑なに言い張り、その設定で進行。 これが実に良かった。
浴衣は全般的に着付けがだらしなく、ちょっとよろしくない。
坂本は着付けも美しく、頭のてっぺんからつま先までコーディネートが行き届いていて実に良かった。
胸高に帯を締めた佐々木と、すっきり着付けた岡崎と浅原はまぁ及第点。
ただ帯の下に前板を入れていないので帯が撚れてしまっていた。
山田と白鳥は体形を和服に合わせる為の小道具を端折った為に着崩れてしまっていたのと、帯を結ぶ位置が低いのとで、「温泉宿で火事に遭った避難民」みたいになってしまっていた。
髪型や浴衣と帯の色遣いは良かっただけに画竜点睛を欠いた感。
帯の締め方、衿の合わせ方は年齢や職業によって異なるのだけれど、アイドルという職業にある場合は衿をしっかり合わせて胸高に締めるべき。
このあたりは本人ではなく送り手の責任に係る部分。
着付けの出来る人を一人確保しておいて、時間に余裕を持って控え室で順繰りに着付けると着崩れないし、足りない物があっても調達すれば対処出来る。
最近はめんどくさがりな若者に迎合して前板やアンコを端折るような教え方をする呉服屋すらいるので、知らなくても仕方が無いのだけれど、美しく着るためには面倒なあれこれも必要になる。
特に見られる商売なら猶のこと。
前述の通りで、エクストラタイムのライブは大人しめなところから3曲。
沸ければカラオケでも良いくらいの人々には物足りなく思われる選曲だったかもしれないが、偶にはこう言う「聴かせるライブ」も良い。
佐々木は振りが身体に入ってきたらしく、考えずに踊れていた。 「見る側の人」になって楽しんでしまうようなところも無く、終始自然な笑顔。
これからが楽しみ。
リーダーと言う物が存在しないメグリアイの場合、新しくメンバーが入ってきた際にどこまで自由にさせてどこから縛るか。 慣れてきたところで筋は通す必要性が出てくると思うのだけれど、その嫌われ役を誰が背負うのか、また背負わせるのか。
これも送り手が決めなければならない事のひとつ。 さて、どうなりますか。
宇佐美にしては告知が早かったので、万障繰り合わせて東京タワーへ。
19:30ころ、アシスタントのミズノ氏とともに登場。 入りが遅いので多少不安はあったが、始まるまで進行表を読み込んだり、要所々々になにやら書き込んだりして過ごし、始まってしまえば流石の仕事ぶり。
自己紹介では、今やっている声の仕事についてさらりと。
「司会とパーソナリティーのお仕事」
・・・のような言い回し。
張らなくても通る声、リクエストカードに書き込まれた一寸したエピソードから話を拡げる機転と技術。 紆余曲折あったが、喋る仕事で食えているのにも納得。
bayfm でやっている昼の番組のリスナーらしき人からのリクエストがAKB48の曲で、宇佐美にしては珍しくAKB48に居た頃の話など。
当時からの古い客がちらほら居たからかもしれないが、宇佐美難民仲間の友人も初耳であるような話をしていた。
ミズノ氏が最初から居た子達も少なくなっちゃいましたね・・・と振って篠田の話になったのだけれど、「ほぼ同期の麻里子が」と言っていたのが妙に可笑しかった。
場所柄、常識のない野暮なのが通りかかって騒ぐこともあるのだけれど、声を張ったり厭な顔をしたりせず、終始淡々と。
小さなネタからも話を膨らませることが出来るのだけれど、隙間を無理に埋めようとする焦燥感は無く、ゆったりしたペースで進行。
以前は機転こそ利くものの言葉の選び方が些か雑だったりもしたが、声のトーンも抑えて適度なしとやかさ。
リクエストカードを書いたり読まれたりするのには慣れていたはずなのだけれど、こと宇佐美に読まれるとなると妙なこそぱゆさがあり、我ながら驚いた。
寝かせすぎたものを掻い摘んでの更新。
梶谷桃子
4ページ4カット、撮影は西田幸樹。
衣装に合わせて黒バック、グレーバック、白バックで1カットずつ。
屋外でもう1カット。
曇天の西田幸樹に矢張りハズレは無く、柔らかく廻った光を生かして風に靡く髪も美しく。
惜しむらくはバックのボケが美しくないことであるが、これはまぁ仕方が無い。
福田花音
6ページ8カット、撮影はHIROKAZU。
ピーカンの浜辺で撮ったものなどは、矢張り眩しさで固まってしまったようなところもあるが、波打ち際で撮ったものは、眩しげでありつつ表情も生きており、波も躍って面白く。
鞘師里保
6ページ16カット、撮影は西田幸樹。
スタジオの中で踊らせたものの中から、一枚で目を惹くものを見開きに、並べることで連続性の伝わるものを大小とりまぜて、こちらも見開きで見せる。
静止画像でも伝わる躍動感。
最後に屋外で1カット。
西田幸樹の頭上には、常に柔らかく光を回す雲があってほしい。
真野恵里菜・矢島舞美
7ページ13カット、撮影は佐藤裕之。
ハロープロジェクトを離れる真野恵里菜、その記念企画の3回目。
正しく相乗効果、一人だと出さない種類の表情を二人とも出している。
佐藤裕之は、一時期易きに流れたようなヤッツケ仕事が目に付いたが、ここのところ再び高いレベルで安定。
窓から入る光を生かした屋内のカットは矢張り上手い。
あれこれ滞る中、コラム的ななにかを二本更新。
アイドルイベントに行けない事を嘆く余り世間を呪詛する下らない人生への処方箋
阿鼻叫喚愛国無罪系視野狭窄馬鹿乱痴気地獄
メグリアイも客民度としてはマシな部類だと思うし、あまり不快な出来事も無いのだけれど、度し難いバカの馬鹿さ加減は底無し。
少し早めに押上へ。 今日は表題の通りの特別編成で木戸銭なしの無料開放。
そんなこともあってか、札止めとまでは行かぬまでも結構な入り。
高校生組も試験期間終了、東京近郊在住のメンバー総出演。 3期までのメンバーはピンク迷彩のスカートにメグイアイTシャツ、足元は黒のブーツ。 4期生はチュチュみたいなスカートにメグリアイTシャツ、足元は編上靴。 山田渚はシャツイン、岡崎みさとはキュッと結んだり、Tシャツの裾はそれぞれが趣向を凝らしてアレンジ。
ダンスレッスンをしてからのライブと言う事で、三期までの「いつもの五人」はいつも以上に揃っていたし、四期の二人も目に見えて動きが良くなっていた。
まだまだ上手いと迄は言えないが、大分カタチにはなってきたし動きにもキレが出てきた。 何より表情が良い、生きている。
本日の主役であるところの山田くんは衣装替え以外は出ずっぱりで、三期と四期が出たり入ったりする構成。
裏でやるレッスンはレッスンで大切なのだけれど、客前で演るのが一番の稽古になる。 対バンのライブだとまだ戦力にはなりにくい状況にある四期のメンバーもここでなら出る機会は有る訳で、舞台に立つ機会を大切にして欲しい。
山田くんの二十歳の抱負は「宿題をやる」であったり「平仮名を書けるようになろう」であったり、「苦手な平仮名は"ね"と"れ"と"ぬ"」であったり、与太郎感たっぷりではあったが、物心ついてから台湾海峡を渡ってこちらに来て苦労してきた訳で、それを考えるとなんともいじらしい。
ソロ曲の「迷宮Fantasia」。 客前で演る機会も少ないと思うが、以前見た時より歌いこなせていたし、間奏部分で裏に駆け込んで戻ってきて客席にメッセージカードを(文字通り)ぶちまけたり、山田くんらしさのでた微笑ましい光景。
例によって愛国無罪系視野狭窄馬鹿の乱痴気(これは別項にて)もあり、愉快な事ばかりではなかったが、全体としては楽しく和やかに推移。
次回は8/10とのこと。
今度出るシングルのタイトルに惹かれてサンシャインシティ噴水広場へ。
コニカミノルタが協賛している七夕飾りが広場を彩る。
調べても研音検閲済の情報しか出てこないので些か隔靴掻痒の感はあるが、モデルで歌手。 出自としては歌手寄りと言う事になろうか。
モデルとしてのファンか、それともタイアップで付いたアニメ方面か、それとも可愛ければ何にでも食いつくアイドル客か。 客席を見渡しても主たる客層が読めないのだけれど、女子率は高い。
椅子席の二列目三列目に「憧れ凝視系中高生女子」、最前列には座らない(座れない)奥床しさ。
アイドルの現場で見かけるような客もチラホラ。 大人しく観ている女性客が多い中、郷に入って郷に従える客と、それが出来ないで光り物振り回すしか能が無いのと対照的。 沸きゃ良いって物でも無いのだけれど、それを理解する力が無い。
大手らしく、浴衣のお姉さんの司会付き。 諸注意のあと、本日の主役を呼び込む。
これまでに出したシングルから先ず2曲、最新シングルのタイトルチューンである「恋は神聖ローマ」のあと、最後にカップリングの「変幻ジーザス」。
「変幻ジーザス」は手持ちマイクで歌う振り付きの曲。 マイクスタンドを端に寄せてから振り付け講座。
それまで固まって観ていた客が見る間にほぐれ出す。
件の中高生女子たちも、始めはぎこちなく小さく、そして次第に大きく動き出す。
歌は程よく上手く、あざと過ぎないウィスパーヴォイス。 振りも歌を阻害する激しさは無く、挙措も綺麗。 盛り上がることを強要しないが、押すべき所は押してなだらかに盛り上がって行く。
「馬鹿騒ぎ≒盛り上がり」としか捉えられない短絡的馬鹿が送り手にも客にも余りに多いが、静かに観て・聴いていても満足出来るものも在る。
リリース日の7月24日には、渋谷の2.5Dでリリースイベントとのこと。
現場に行っても勿論楽しめるが、2.5Dの配信は兎に角質が高いので、どちらも見ておいて損は無い。
参考:ハナエ オフィシャルサイト
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