トップ 追記

墨田ペトリ堂の身辺雜記 「二面楚歌」


ペトリあんてな
二面楚歌 断章
二面楚歌 グラビアレビュー備忘録
寒空文庫(仮)
写真日記二面楚歌 隠居所
petri's fotolife
酒田へ行きたい
ザ・インタビューズ

投票などするな!

投票行為は君たちの人間性の否定なのだ。
投票を依頼してくる連中など無視せよ。
連中は諸君の敵だ、連中は権力を握りたがっている。
すべての政治家はそれが共和派であれ、王党派であれ、
共産党であれ、われわれの敵だ、
投票用紙を破り捨てろ、
投票箱をぶち壊せ、
候補者だけでなく、選挙管理委員たちの頭もなぐり割れ。


1933年11月 CNT(Cofederacion Nacional del Trabajo)の声明より

1998|11|12|
1999|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2000|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2001|01|02|03|04|05|06|07|08|11|
2002|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2003|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2004|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2005|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2006|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2007|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2008|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2009|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2010|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2011|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2012|01|

2012-01-18 千両蜜柑 [長年日記]

_ バニラビーンズ ミニライブ@オリナスモール1Fエントリーコート

仕事帰りに錦糸町。 バニラビーンズのインストアライブを観覧。
錦糸公園の北側、精工舎の跡地に出来たショッピングモールに入っているタワーレコード錦糸町店のインストアイベントと言う位置づけだが、店内ではなくショッピングモールの入り口付近の広場に簡素な舞台を設えてのミニライブ。
周辺店舗に気兼ねしてのことなのか音はかなり小さく、スピーカーがセコなのと配置が悪いのとでモニタースピーカーからの返りが悪いらしく、開演予定時間直前まで入念なリハーサル。
こんな場末のスラムにあるショッピングモールの、インストアライブとは名ばかりの蜜柑箱でも手抜き無しで見世物としての質を保とうとする事務所スタッフの姿勢には頭が下がる。 それに引き換えイベント屋と音響屋の体たらくたるや。
イベント慣れしていないのは仕方ないにしても、周辺店舗への気配りが必要なのであれば、音量を絞るより先に、握手会の列が一定の範囲で収まるように蛇行させたり、エスカレーターの降り口付近に人が溜まらないようにしたり、目に見える形での迷惑を防ぐべき。

客層は勤め人と思しき人が殆ど。 平日のイベントとなると親の脛噛む藪蚊みたような連中が跋扈しているのが常だが、ここではそんな事も無く、それなりに盛り上がりつつも羽目は外さない。 初期のAKB48劇場を思い起こさせる静かな熱気。

結局5分押しでスタート。 出囃子に乗って歩いてくる二人を見た初老のサラリーマンがありえないものを目にした驚愕のあまり、目を見開いて(ついでに口も)立ち尽くしていたのが面白かった。
「ニコラ」「トキノカケラ」「恋のセオリー」「イェス?ノゥ?」の4曲、曲間の喋りも含めて30分ほど。
音は小さいが生歌感は高く、お辞儀から何から全ての動きが美しい。 リハーサルのドタバタも、ライブが始まってしまえばどうでも良くなって来る。 いや、どうでも良かぁ無いんだが。

終演して握手・サイン会となって驚いたのは、冷やかしの客が殆ど居なかったこと。
観覧スペースとなっていた囲いには、CDを買わなくても入れたのだけれど、囲いの中に居た人々は殆どと言って良いほど握手会の列へ。
ライブ前はスタッフの不手際に渋い顔をしていた知己も、ライブが終わった頃には大分和らぎ、握手を終えて戻ってきたら多幸感に満ち満ちていて驚いた。
乱痴気騒ぎなんざ無くとも楽しい現場はこの上なく愉しく、スタッフがオタンコナスでも、舞台が蜜柑箱でも、振りまかれる幸せは我々の心に静かに積もる。


2012-01-09 荒野を走る、死神の列 [長年日記]

_ SUPER☆GiRLS 2012年飛躍宣言 ~ご来場者全員とハイタッチ会~

全員ハイタッチ会との触れ込みであったが、接触イベントは煩わしいのでライブのみ観覧。
開演時間の少し前に現地に到着。 ハイタッチの権利を求めて列を成す亡者どもの行列を横目に見やすそうなところを確保、・・・と思いきやテレビカメラが林立し始めて河岸を変えたりしつつ開演待ち。

予想通りというか何と言うか、7分程押して前説。 ここで秋田恵里の体調不良による欠席が発表されたのだけれど、客の反応の薄さに驚く。
このグループはステージの出来には拘らないので、今日も音響と進行が雜。 歌入りオケに何本か生かしたマイクの音を被せており、生声で聞こえるのは煽りと決め科白のみ。 そこで何かやっている生々しさが無い。
間奏でトンボ切りながら舞台を横切ったり、エッジの利いた演出も有るにはあったが、基本的に振り付けもフォーメーションも緩めで、歌も生歌感が無い割に上手くも下手でもなく、中庸といえば中庸。 不快なところは無いが、面白味は薄い。

曲調も総じてイカ天期のビーパン系バンドのような、一本調子の判り易いアップテンポ。 一と言で済ませると「素人騙し」。
まぁこれはキング移籍後のAKB48についても言えることだし、それが売れているのだから商売としては正解なのだろう。

前の方は流石に激しく盛り上がっていたが、客の多くはただ立って見ている感じ。
静かに見たいからそうしている風ではなく、どう振舞って良いか分からずにそうしている感じなのだけれど、予定調和や同調圧力から自由な「何もしなくてよい環境」と言うのも快適なのかもしれない。
しかし白昼の屋外で光る棒を振っていると言うのも不思議な光景であった。

ライブは4曲で終了。 これも「ホントは3曲の予定だったけど、もう1曲演ります!!」とメンバーに言わせる演出。 囲み取材やら何やらであとが詰まっているにしても、アンコールが無いことを暗に示す進行ってのは稚拙に過ぎた。
そこからメディア向け記念撮影→囲み取材→ハイタッチ会・・・という流れだったのだけれど、しゃしゃり出てきた司会者が無能と呼ぶには無能に失礼なくらい無能。
記念撮影も段取りが二転三転、上手や下手の客に対して密集して飛び跳ねたら怪我どころでは済まない舞台正面に寄れと言い出したり、怒号が飛び交ってすぐ撤回したり、出たがりの馬鹿というのは全く始末が悪い。

SUPER GIRLS は可愛くない娘は一人もおらず、歌も踊りも喋りもそこそこ出来る。
然しグループの冠を外すと何も残らない、悪い意味で「烏合の衆」。
これは人生を賭けるに足るものなのだろうか。

ハイタッチ待ちのハイエナの群れを横目に次の現場へ移動。

_ 更新情報

コラム置き場に

検閲は何の為に有るのか

をアップロード。
AKB48お抱えの「運営チーム」がやっていると思われる Google+ の検閲も、サイバエージェントが金貰ってやってるんじゃないかと思えるくらい低劣であることが解った。

_ 愛乙女☆DOLL『アキバ大好き祭』フリーライブ@ベルサール秋葉原(前篇)

AKB48の研究生であった愛迫みゆ(上遠野瑞穂)の所属するグループのフリーライブ。 予備知識は殆ど無しでの観覧。
会場はベルサール秋葉原の地下一階ホールの西側半分くらいに仮舞台を組んだ物。
オケも曲も衣装も少々安手ではあるものの、振りも揃っているし歌は安定した生声。 フォーメーションもそれなりに練られていて、どう読んで良いか分からないグループ名以外は貶すところも無く。
(※ちなみに「ラブリードール」と読む)

上遠野の愛迫みゆは、暫く見ぬ間に随分と派手な外見になってはいたが、顔の構成が比較的地味なので、それを補う意図が有ったのかもしれない。

客は目当てで来ている人ばかりでは無さそうで、煽っても反応が薄かったが、そこは深追いせず上手く捌いていた。 away 、重馬場に強そうなしたたかさ。 これも場数を踏んでついた度胸のなせる業であろう。

それなりに可愛らしく、それなりに楽しく、それなりに快適。 そこそこの幸せは確実に手に入る現場。

_ 愛乙女☆DOLL『アキバ大好き祭』フリーライブ@ベルサール秋葉原(後篇)

昼の部だけで済まそうと思っていたが、思いの外良かったので夜の部も観覧。
一寸早めに会場へ入ると、盛り上げ無理強い系歌姫が熱く暑く歌っていてたじろぐ。 こう言うのがどうも苦手で帰りたくなる。

『アキバ大好き祭』フリーライブで驚いたのは、ほぼタイムスケジュール通りに進行していたこと。 チケットの確認作業などが無いにしても、時間にルーズな業者が多いプレアイドル業界に於いては珍しい。

死に損ないの由比正雪みたいな総髪の老人が壊れた茶運び人形の如くクルクル回りながら踊っていたのが視界に入ったのが不快だったくらいで、それ以外に取り立てて不快なことも無く。
この「不快なことが無い」と言うのも稀有な事で、アイドルの現場には何かと不愉快なあれこれが付きまとう。

後篇もほぼ時間通り開演。 袖で円陣を組んで気合を入れてから舞台に出て来た一曲目。 予定と違うオケが流れてしまったのだけれど、すぐに気付いて止めさせる愛迫みゆ。

とりあへず誰目当てという訳でもなく、巨視的に観覧。
3:2になったり、2:3になったり、4:1になったり、はたまた2:1:2になったり、目まぐるしく組み替えるフォーメーション。 立ったりしゃがんだりして高低差もつけており、見ていて飽きない。
振り付けは歌詞と連動させる遣り方なのだけれど、振りの動きに語彙が少ないので一寸単調なのと説明的過ぎるのが瑕だが、頑張った仕事だとは思う。

夜は昼以上に、ざっと見てニ束から三束くらいの客が入り、これだけの客の前で演るのは初めてとのことで声も上擦り気味。 嬉しさと晴れがましさの入り混じった甘酸っぱい時間。
他の四人の漲るやる気が空回りしたり、段取りが飛びそうになったりする度に、愛迫みゆが手綱を引いて落ち着かせていた このあたりも良い仕事。

振り付け指導での一と齣、「右手をあげて~」との指示。 いつもの癖で左右に振っててしまう客がちらほら。
「高城れにさんになっちゃった」と、指導担当のメンバーも苦笑い。

告知では、細かい仕事ながらライブの予定が週末ごとに入っていた。 場数を踏ませる事の意味を送り手が分かっている。

持ち時間の15分は過ぎてしまっていたが、トリと言う事でお目こぼしがあったのか、もう一曲披露。 これは愛迫みゆの作詞とのこと。
生歌で且つパート割が細かく、5人それぞれに見せ場がある佳曲。 歌詞が一寸ベタなのだけれと、それもご愛敬。

愛迫みゆは、初期のAKB48で大島優子や折井あゆみが担っていた役回り。 仕切らなくても廻るようになれば、更に良くなると思う。
今日は思わぬ拾い物をした。 眼福。


2011-12-25 黒い瞳 [長年日記]

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 04・05合併号

AKB48 SKE48 NMB48
AKB48から指原莉乃と島崎遥香、SKE48から木本花音と高柳明音、NMB48から山本彩と渡辺美優紀。 一人1ページ1カットで計6ページ、撮影は桑島智輝。
「未来のエース」と銘打っての6人なのだけれど、高柳明音はエースと言うより大黒柱なので人選には疑問が残る。 「では、誰を」となると、私も困るのであるが、そこは敢えて松村香織でお願いしたい。

その高柳、写真の方は面白く仕上がっている。
この人は大体に於いて写真映りが芳しくなくて、中々上手く行かないのだけれど、トレードマークの浅草海苔を斜めに貼り付けたような前髪は手付かずだが、編みこんで輪郭をすっきりさせたり、毛先を巻いてみたり、どうすれば映えるかについて知恵が絞られている。
また同業他誌への苦言になってしまうのだけれど、人気のある娘を連れてきて載せときゃ良いだろくらいの安直なグラビアが多過ぎる。 素材以上に仕立ててナンボだと私は思うのだけれど、素材の持ち味を引き出そうとする営為が感じられないものを良く目にする。 もはや論評する気にもならない。

高柳も高柳で「いつもの髪型」に拘泥し過ぎていて、どうすれば映えるかを閑却しているところがある。 ステージではともかくとして、グラビアではもう少し柔軟に髪型を変えてみた方が良い。
高柳の為なら一と肌も二た肌も脱ごうと言う仲間は十指に余る訳で、知恵の一つ二つ拝借すれば、格段に良くなる。

山本彩はどこで見てもハズレらしいハズレが無いのだけれど、今回も必要にして十分な出来。 いつ見てもハズレは無いが、いつも同じでは無いところがまた凄い。

木本花音は構えてしまうとその可憐さが三割引くらいになってしまう。 今回も幾分安売りした感じ。
気を許した仲間に撮られた時に見せるふわりとした笑顔を出せればまた変わって来るのだけれど、まだカメラの前に素で立てていない。

渡辺美優紀はまたしてもぼんやりした写真。
かつての戸島花がそうであったように、生で見ないと伝わりづらいのは確かなのであるが、どうすれは時折見せる蟲惑的な表情を写真として固定出来るだろうか。

○の中に顔写真が有る渡辺麻友を入れて7人並んだ真ン中に置いてもっともらしい顔をさせても違和感の無い指原莉乃。
巻頭グラビアの1ページ目は表紙よりもさらに良い表情。
指原は不当に下に見られて蔑まれることも多いのだけれど、そう言う連中にこそ見せたいグラビア。
女ってなぁ化けるな、おっかないな・・・と、指原を見ていてつくづく思う。

さて、島崎遥香。 グラビアの向こう側とこちら側、彼岸と此岸を繋ぐように撮る桑島智輝の小技も利いて「何かが始まってしまう」写真に。
この写真を手許に置けるだけでも、330円払う価値は有る。

丸襟、長袖、洗い晒しのブラウス。 プレーンノットでゆるく結んだ紺のタイ。 着乱れている訳でもなく、逆光ではあるが透けている訳でもなく、明示された蟲惑は無いのだけれど、机の端に置いた右手、しどけなくこちらに伸ばされた左手、レンズの向こう(つまり「こちら」)を直視する瞳。 さまざまな要素が複合的に働いて、見るものの感情に侵蝕して来る。
諸国諸大名は弓矢で殺す。 島崎遥香は目で殺す。

_ 週刊ヤングジャンプ 2012 04・05合併号 続

NEW シンデレラを決めよう!!
テレビ東京のドラマに連動したオーディショングラビア。 一人1ページ2カットで7ページ、撮影は栗山秀作。
野戦病院の外科手術のような、素早く見切って撮って行くグラビア。
カメラマンの側の試行錯誤が限られる分、モデルの側の見せ方の巧拙が出やすいのだけれど、「胸さえ寄せときゃダボハゼが食い付くだろ」くらいのあざといポーズが多いのが気になる。
そんな中でも今井杏南の表情と桜井未来のポージングが面白かった。

まゆゆ漫画家計画 第12回
いつものようにカラー1ページ1カット、モノクロでインタビュー1ページ、漫画本編2ページ。 グラビア部分の撮影は門嶋淳矢。
前回原稿を落としての仕切り直しなのだけれど、今回も締め切りに間に合わず延ばしてなんとかして来ているのだけれど、まゆゆ先生の興味が2次元から2.5次元へ移行しつつある、ましてAKB48のみならず派生ユニットでも中核を担わざるを得ない現状に於いては、不定期の連載でも難しくなっているのかもしれない。
然しながら漫画を描く腕は更に上がっており、抜いたコマと描き込んだコマのメリハリも良く、オタもしっかりしている。グラビアも1ページ乍ら漫画に合わせて作り込んだもので、このまま終わらせるのは惜しい連載。

仮面ライダーGIRLS
企画グラビア5ページ9カット、見開き1箇所。 撮影は桑島智輝。
企画グラビアとしては良く出来ている。

_ 更新情報

コラム置き場に

Google+ 雑感

をアップロード。


2011-12-24 十大ニュース [長年日記]

_ 立川らく里の会 ~らく里の道も一歩から~(第九里)

ももいろクローバーへの嵌まり方が尋常ではないことにかけては落語界一でしないかと思われる、立川らく里さんの落語会。 開口一番に「二つ目に一番近い男」立川吉笑さん、ゲストは「砂町の爆笑王」春風亭鯉枝師匠。

「狸の恩返し過ぎ」吉笑
leftお馴染み狸の噺。 あっと言う間に借金の返済まで進んでしまい、どうなるかと思ったらそこから先が面白い。

「立川流 十大ニュース」「藪医者」らく里
left
十大ニュースの一位は「立川らく里 ももいろクローバーに嵌る。」でした。

「実戦自動車教習所」鯉枝
left
近況(お尻におできが出来て入院した話)などから「実戦自動車教習所」。
教官が「バカヤロー!」と叫ぶたびに客席がどうかしているくらいに笑いこける。 圧巻。

「羽団扇」らく里
left
「天狗裁き」ではなく「羽団扇」を演るのがらく里さんらしい。
笑いどころは少ないが、不思議な気分になる噺。

久し振りに高座を撮らせてもらったが、確実に下手糞になっていて申し訳ない。
勘が鈍っている。

他の写真は
立川らく里_04
春風亭鯉枝
立川吉笑_01
この辺に。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

# laebrujgbo [nowazqfusj, <a href="http://www.uxowuauxuk.com">omuowmvubn..]


2011-12-18 克己心と快楽主義 [長年日記]

_ MARIKO magazine

篠田麻里子責任編集のファッション誌の体裁で作られたムック。 ファッションに関しては全くの不調法なので(ファッショは得意科目なのだけれど)、私にとっては興味の無い部分もよく判らない部分もあったが、全体的に面白く拝見。
私の美意識に照らすと「なんだこりゃ」な写真も散見されるが、それを差っ引いても980円払うだけの価値はある一冊。

先ず、表紙をめくると目に飛び込んでくるエッフェル塔を借景にした写真に唸る。 ファッション写真の文法に則って服そのものを見せつつ、「篠田麻里子が着ている」ことも判らせる写真。

ロンドンロケの部分は41~42ページ辺りの不可解なピンボケ写真を除けば概ね面白く、30~31ページの見開き、37ページのガラス越しのカット、41ページのバストアップのカットなどは見応えが有る。

86ページからの、オードリー・ヘプバーン出演作の衣装をアレンジした写真も良い。
映画そのままではなく、篠田が着て映えるようにアレンジを加え、シンプルなグレーバックで撮っているのだけれど、きっちりした仕事。

終盤のインタビューは内容も濃いが写真も良い。 一冊の中から一枚選べと言われたら、137ページの机に凭れたようなカット。 これは私の理想のポートレートに近い。

それで〆ずにカレーレシピとお奨めのお店紹介で4ページ、占いで2ページ。

集英社に近いからか、お奨めのお店は4軒中2軒が神保町なのだけれど、共栄堂でもキッチン南海でも(ましてや「まんてん」でも)なく、ボンディとペルソナであるところに、我々と篠田の間に横たわる暗くて深い川があるのだと思う。
三食カレーでも良いと言う篠田が紹介するカレーのレシピも、食べると健康でいられそうな克己心と快楽主義のバランスの上にあるもので、このあたりに私が篠田を好きだけれど嫌いで、嫌いだけれど好きな理由の一つが有るのではないかと思う。

念の為書いておくが、この本の中で篠田の仕事について貶すところは一つも無い。
本としての出来も非常に良く、似たような体裁でも、大駄作のやっつけ仕事であった「わがままガールフレンド」(汚点と言ってもよいだろう)と較べると、格段に良心的な作り。
末永く書架に置きたい一冊。

_ 第76回 浅草早朝寄席

「山号寺号」錦魚
「藪医者」談奈
「物真似漫談」名和美代児
(略)
「三年目」錦魚

根多出しで「時そば」だった談奈さんは間に合わなかったそうで、「藪医者」。 笑いどころの多い「時そば」よりも、「藪医者」のような笑いどころの少ないどうでも良い下らない噺を淡々と演る談奈さんが私は見たい。
名和美代児先生は素人寄席の思い出から懐かしい師匠連の声色。 「何を喋ってるのか判らない志ん生の真似」は流石であった。


「按ずるに筆は一本也、箸は二本也。 衆寡敵せずと知るべし」
斎藤緑雨


文責:墨田ペトリ堂
1998|11|12|
1999|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2000|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2001|01|02|03|04|05|06|07|08|11|
2002|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2003|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2004|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2005|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2006|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2007|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2008|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2009|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2010|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2011|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2012|01|
トップ 追記